こんにちは、田村です。
さる5月22〜25日かけての3泊4日で、
種子島を訪れました。そのレポートを。
鉄砲伝来の地であり、宇宙センターがあることで
知名度は非常に高い種子島ですが、
サイクリスト的にどうなのか?
という情報が少ない島ではないでしょうか。
自分も今回が初訪問であります。

種子島は本土最南端で知られる佐多岬から
南東に約40kmの洋上に浮かぶ島。
かなり大きな島が二つありますが、いうまでもなく
東の細長い島が種子島で、
西の丸いのは屋久島。
屋久島は標高2000m近い山が突き出してますが、
種子島は対照的に最高標高が300mに満たず、
一見すると平らな島に思えます。
実際、20数年前に屋久島を訪れた際に
遠望した種子島は「なんか空母みたい」と思えたほど
平べったく見えました。
しかし、実際に訪れるとなかなかどうして……。
空路での訪問となります。
羽田から鹿児島行きに乗り、鹿児島で乗り換え。
もちろん、今回も自転車キャンプ×釣り。
新調したオルトリーブのバッグを使うのも楽しみ。
シートパックQRと、フォークパックを採用しました。
いずれも着脱が容易で、これまで以上に
輪行がラクなことを実感。
7:45羽田発の鹿児島行きスカイマークで出発。
代わり映えのしない737型機ですが、
ウイングレットのハートがかわいい。
2時間弱で鹿児島に到着。
梅雨前の貴重な晴れ間に恵まれ、
霧島が遠望できました。
晴れ間に恵まれた……というのは
ある意味では当然で、無数にある行きたい場所のなかから、
晴れそうなエリアを出発の前日に選んだのでした。
だからあまり安いチケットが取れないのは
致し方ありません。
種子島往復で7万円少々……。
鹿児島空港でATR42に乗り換え。
大昔、屋久島へ行った時はYS-11がまだ現役でしたが、
最近のローカル空路はATR42が席巻してる感あり。
個性はないですが、機能美を感じる機体です。
ぶおーんと離陸すると、
すぐに桜島が眼下に現れます。
マグマが作り出した地形が圧巻。
日程に余裕があれば、桜島も走ってから
フェリーで種子島へ渡りたいところですが、
今回は4日間しか確保できず、
鹿児島空港と鹿児島港が遠いこともあって
空路で時短せざるをえません。
ATR42は大隅半島を横切って洋上へ。
種子島に向かって高度を下げ始めると、
馬毛島が見えました。
「空母艦載機陸上離着陸訓練」の施設を
作る・作らないで物議をかもしている無人島。
全島がすでに滑走路のように平ら。
30分で種子島上空に到達。
たいした標高はないものの島のほとんどが段丘に覆われ、
平地が極端に少ない地形。
海外線に沿った道はまれで、丘の裾を
横切っている様子がくっきり……。
サイクリスト目線で俯瞰すると、
「こういうのがキツイんだよな〜」と
不安を覚えます。
事前にRide with GPSでルートを作っているので、
意外と多い獲得標高などは知ってるつもりでしたが、
所詮は机上の計画なのでナメてた感もあり、
実際に種子島を目の当たりにすると
走る前からビビってきました。
定刻通りに着陸。
タラップを降り、歩いてターミナルへ向かう間に、
自分の輪行袋が降ろされる様子を目撃。
大きな空港だと目にすることがない光景だから新鮮。
ATR42の貨物室は機体の前部なのか。
コスモポート!
手荷物引取り所でいきなりキタ!
まさにktkr!
アニメ・ゲーム「ロボティクス ノーツ」の
痛い美少女、フラウ坊がお出迎え。
ポスターの軽い退色に歴戦の風格がありますな〜。
アニメが放映されたのは10年前ですが、
こうして掲示されていることに感動。
すでに訪問の目的を半ば達成したも同然だw
種子島を訪れたモチベーションも
アニメ舞台の訪問だったりするのですよ。
預けた自転車とバッグを受け取り、
走行状態が整ったのはお昼すぎ。いよいよ出発。
初日のルートはこんな感じ。
島の中ほどにある空港から、種子島随一の街である
西之表を経て、キャンプOKな浦田の海水浴場まで。
距離は50kmほど。
空港から海岸までは一気呵成の下り。
畑越しに海が見える光景は
三浦半島に似てます。
種子島で唯一の国道が58号。
鹿児島市から沖縄まで続くことで知られ、
海上区間(航路)が長い国道です。
雄龍雌龍の岩。
海に投げされた夫婦の生まれ変わりだとか。
一対の岩を夫婦に見立てるのは
全国的に見られる風習。
浜津協〜西之表の国道58号は
おおむね海外線に沿った爽快なルート。
交通量はとても少ないです。
日曜なのにサイクリストも皆無。
鉄砲のモニュメントが迎えてくれる赤尾木橋。
これを渡ると西之表の市街地。
人口3万人近い種子島の首都であり、
航路の玄関口となる城下町です。
銃身を打つ鉄匠、八板金兵衛の像。
まずは「鉄砲館」へ。
南蛮船をかたどったユニークな外観。
若狭姫は、鉄砲の製造を命じられた
八板金兵衛の娘。
鉄砲に欠かせない尾栓の秘密「ねじ」を
知るためにポルトガル人に嫁いだとか。
当時の日本には「ねじ」という概念がなく、
若狭姫がリバースエンジニアリングの
尊い犠牲になったわけだ……。
一説には日本史上初の国際結婚と言われてます。
(アジア圏を除いて、ということでしょう)
さすがに鉄砲の展示は圧巻。
伝来当時〜幕末頃までの
さまざまな銃器が展示されてました。
「女の殿様」として種子島で敬慕されている松寿院。
島津家から腰入りするも世嗣ぎに恵まれず、
自ら政治をとったとか。
幕末の将軍家に嫁いで
大河ドラマになった篤姫のおばさんに
当たる方でもあります。
種子島に伝わるエギ。
自分が悪戦苦闘しているイカ釣り用の
ルアーは、薩摩が発祥と言われてます。
種子島は大隈の国に入るらしいですが、
歴史的には薩摩とのつながりが深いようなので、
エギも古くから使われているようです。
ただの木片のような素朴なエギから、
現代とほぼ同じ形のエギまで多様。
前方に重りをつけ、後端に針(カンナ)を付けるという
基本構造は共通。
地方の歴史民族資料館などに寄ると
漁労具の展示があることが多いです。
以前は見向きもしませんでしたが、
釣りをするようになってからは
途端に興味が湧いてきました。
鉄砲館の向かいは種子島氏の城跡で、
14代である時堯の像が立ってます。
鉄砲伝来時の当主、という知識しかありませんでしたが、
当時は若干16歳。
すでに前年には「禰寝戦争」で活躍して家督を継いでたとか。
漂着したポルトガル人から鉄砲を買い上げ、
さっそく国産化を命じたあたり、
才気にあふれた若殿だったようです。
像も、若いイケメン風にすればよかったのにw
あちこちに解説板があり、
うろうろしてるだけで知識が身につきます。
戦国時代だけでなく、
種子島には縄文時代の遺跡も多いようです。
西之表の港には、松寿院の統治中に
造られたという築島や岸岐(堤防)が残ってます。
斜面なので釣りの足場としてはイマイチですが、
歴史を感じさせる造形です。
馬毛島について、島論は二分されているようです。
表通りの観光案内所には、
控えめながらロボノのポスター。
10周年まであと37日と表示がありました。
案内所の方に、
「街に他にもアニメのパネルとかありますか?」
と尋ねたところ、「ないですね」とのこと。
スーパーで最低限の食材を物色し、
併設されてた100円ショップで
固形燃料などを調達してから、
キャンプ場がある島の北部へ向かいます。
重いビールは、もっとキャンプ場に近づいてから
買うつもり。
ちなみに、シートパックQRの左側に
差してる棒状のは袋に入れた釣竿です。
シートパックQRは側面に2対のベルトがあり、
棒状の荷物を合理的に懸吊できます。
キャンプ場まで2kmという至近距離に
商店を見つけました。事前にキャンプ場の受付に
電話した際に商店の有無を確認してはいたのですが、
ちゃんと営業中のようでひと安心。
お店に入り、何時までやってますか?と確認。
20時まで開いてるそうなので、
「あとで夕暮れ頃にビール買いにきます」と伝えて
先へ進みました。
これで冷えたビールの目処がたち、
軽く心が躍ります。
ゆるいアップダウンをこなして北上すると、
浦田の海水浴場が見えてきました。
なんだか凄い建造物が建ってます。
白砂が美しい海水浴場。
ここがテントサイトなら最高なのですが、
残念ながら陸地側になります。
巨大な管理棟の脇がテントサイト。
スタッフの方に利用料1000円を支払い、設営。
この日は申し分のない快晴でしたが、
翌日以降の天候がいまいち怪しいので、
テントは雨に強いダブルウォールを持参。
ここはシャワーがあり、トイレはウオッシュレット装備。
かなり清潔で文化的です。
管理棟に貼られていたパネル。
ビーチといえば水着だなw
設営を終えたのが16時。
心置きなく釣行へでかけます。
浦田海水浴場の左右に漁港があるのですが、
左(西側)の大久保港のほうが
こじんまりしてそうなので、そちらへ。
わずかな漁船に似合わないほど
立派な堤防がありました。
港内側が低いので、釣りの足場としては完璧。
ほかに釣り人はおらず、貸し切り。
さっそくエギを放り込みます。
以前はいろんな色のエギをとっかえひっかえしてましたが、
イカは色盲らしいので、明度以外は釣果に関係ない
という説が有力。そこで、自分からの視認性が高い
ピンクやオレンジ色のエギを投げることが多くなりました。
小一時間ほど投げ、
うーん釣れないなあ、移動するかと考え出した頃……
やや小ぶりですが、実に美味しそうな
アオリイカを釣り上げました。
やっぱり離島は釣れる確率が高い。
きた甲斐があるってものです。
先の四国一周では、3週間いて
1杯しか釣れませんでしたからね。
なにはともあれ、1杯釣れればソロキャンのツマミとしては
十二分なので、さきほどのお店経由で
とっととキャンプ場に戻ります。
ささっと捌いてイカ刺しに。
ほのかな甘みと弾力ある歯ごたえに
脳がとろけます。ビールがすすむことすすむこと……。
こうして、旅の初日から
最高の一夜を過ごすことができました。
2日目、出発前に自転車と装備の記念撮影。
管理棟の階段が足場になってくれたので、
このように俯瞰写真を取ることができました。
黄色い寝袋は、スタッフバッグに入れず、
シートパックの先端に直接押し込むと、
容量を効果的に使えます。
ただし、オルトリーブのように防水性に信の置ける
バッグに限ります。
調理の火器を固形燃料とすることなどで
だいぶ荷物を減らしたつもりですが、
釣り具などを含めるとけっこうな荷物量となり、
自転車やバッグを含めた総重量は18kgほど。
ウルトラライトどこいった?という重装備。
2日目は、島を縦断して
南種子町の宇宙ヶ丘公園をめざしました。
走行距離は約100km。
種子島の広さと意外なほどの険しさを
実感する1日となりました。
種子島北端の灯台、喜志鹿灯台。
晴天なら薩摩・大隅半島を望むそうですが、
薄曇りでよく見えませんでした……。
灯台を回り込んで東岸に降りていくと、
湊川の河口に至ります。メヒルギが自生していて、
いかにも熱帯といった光景が広がります。
いわゆるマングローブです。
集落にはコンクリート打ちっ放しの塀を備えた
民家が多く、台風への備えを感じさせます。
川筋に沿って林道へ進むと、
「ヘゴ」という大きなシダ科の群落が出現。
恐竜の図鑑で見たような気がします。
天候のせいもありますが、肌がしっとりするほど湿度が高い
山中を抜けて南下していきます。
県道に戻ると、標高差100mくらいの
アップダウンが繰り返されます。
眺望がよいカーブには、木折坂という名がありました。
その昔、島主の娘さんが狩りに出かける際、
帰り道に迷わないように木を折りながら
上った坂とのこと。
晴天なら海と丘の共演が見事そうですが、
この日はどんより。
どこまでも海岸段丘が続く地形は
よくわかりました。
種子島氏が航海の安全を祈願したという
風本神社。風はサイクリストにとっても
非常に重要ですから、心を鎮めて参拝。
風の神様であり、縁結びの神様であり、
女児をさずかるご利益もあるとか。
夜になると女児が出てくる、といった
ミステリアスな解説もありました。
ちょっと上ると、すぐに下る県道。
交通量がほとんどなく、静かなのはいいのですが、
風向きもいまいちで(神様……)
まったくペースが上がりません。
峠のように、ガーッと上ってガーッと下る、という道は
けっこう好きなのですが、
うねうね続くアップダウンは苦手なんですよ……。
種子島の観光サイトや、とある本には
「種子島は高い山がないから走りやすい」みたいなことが
書かれてましたが、
「本当に自転車で走ったのかよ〜」と
問い詰めたくなります。
キャンプ道具の重さもあいまって、
けっこうしんどい時間が続きました。
加齢による体力低下も否めませんし……。
もっとも、このしんどさは地形だけが理由でなくて、
「お腹が減ったから」という気もしてきました。
朝、袋麺ひとつ食べただけで7時前に出発して
なにも食べずに3時間以上も走ってましたから……。
手持ちの羊羹を食べると、少し元気が出てきました。
時々は自販機も現れます。
なんにせよ、サイクリングの印象なんて十人十色。
どこまでも個人的なものです。
タフな剛脚さんなら、「種子島は平ら」という
印象が残るのかもしれません(ほんとかよー)。
一転して妙に平坦なエリアに出たら、
海軍航空隊の遺構だという煙突が出現。
戦時中、飛行場を作り出したものの、未成に終わったそうです。
鹿児島には鹿屋と知覧に有名な航空基地がありましたが
(前者は今も海自の基地)
それでも足りず、種子島のような離島の丘に
平坦な滑走路を造るのは、さぞ大変だったことと思われます。
このあたりには増田宇宙通信所という施設もあります。
増田でようやく県道が海沿いに出たので、
見かけた堤防で竿を出してみました。
残念ながらエギにもメタルジグにもアタリがなく、
魚影も見えないので、
海に別れを告げて中種子の市街地へ向かいます。
標高100mくらいまでのろのろ上ると、
パーっと視界が開けるように中種子の街が出現。
久しぶりに現れた信号の向こうにはAコープ。
島なのに街が海沿いになく、
丘の上にあることが意外に感じます。
ここまで60km近い距離を走ってきたので
疲労もたまってきましたが……
中種子はロボティクスノーツのメイン舞台なので、
見所が多くて不思議と元気が湧いてきます。
初訪問なのに既視感に包まれるという
倒錯気味の心地よさが舞台めぐりの醍醐味でしょう。
オタクはゲンキンなものです。


愛のスコール飲んで元気一発!がんばれる!!
ちゃんと案内があります。
放映当時はそうとう盛り上がったのでしょうか。
10年遅れの訪問となりましたが、
「聖地」として今も存在してくれてるのが
ありがたくて涙ぐんできます。
思いきり街中にある旧種子島空港。
2006年に廃止されたそうですが、ターミナルや
ハンガーが往時のままに残ってます。
あのハンガーに巨大ロボットが入ってたかと思うと
たぎるものがありますw
近年も演習などに利用されることがあるそうです。
中学校。あまりうろついてると事案になりそうなので、
さりげなく拝見して先へ進みます。
国道でとっとと南種子へ向かいます。
県道のほうに見所が多いのですが、それは明日にする予定。
しかし、国道を進んでもアップダウンが多いこと……。
やっぱりラクじゃない島ですよ。
宇宙センターがある南種子町。
南種子の市街地も、標高100mほどの丘に広がってます。
まずは役場に出向いて、宇宙が丘公園でのキャンプを
申請します。これも事前に電話で確認していたことですが、
役場にリアルで出向いて紙の用紙に
必要事項を記入する、という昭和レトロな申請方法。
情弱な自分にはお似合いです。
役場にあったのぼり。
アキちゃん(CV.南條愛乃)がんばってます。
上皇さまの歌碑が立つ宇宙ヶ丘公園。
街から2kmと近いですが、
標高200mほどにあり、東方に宇宙センターの発射塔が
うすぼんやりと見えます。
ロケット発射の際は大勢で賑わうそうです。
この日のテントサイト(中央広場)は貸切。
美しい芝生の広場です。
アニメに出てきた郷土資料館はなくなり、
サテライトオフィスなるものが建ってました。
設営後、せっかくの標高を失いながら
西岸の漁港(砂坂漁港)へ降りたのですが、
あいにく釣果ゼロ。種子島とはいえ甘くない……。
残念ですが、初日に釣れただけでも御の字。
帰路、Aコープで買い出したお肉など。
焼肉用の肉を、すき焼きでいただきます。
手っ取り早いし、焦げたりしないのでお気に入り。
食べて飲んだら寝るだけ〜。
3日目の朝。
予報だと雨が降りそうでしたが、
まずまずの朝日が昇ってきました。
宇宙ヶ丘公園に連泊するので、
周回ルートで見所を訪れます。
連泊だとキャンプ道具を置いていけるのがメリット。
距離60kmほどで、あちこち観光と釣りを
楽しもうという欲張りな計画です。
朝食は南種子のコンビニ。
イートインで充電するのが真の目的だったりします。
複数泊キャンプでいちばん悩ましいのがコレで、
3日目にもなると持参したモバイルバッテリーが枯渇し、
なんらかの方法とタイミングで充電しないと
なりません。そんなにはネットに依存してないつもりですが、
ついつい見ちゃって、いつの間にか……。
コンビニにもそうそう長居はできないので、
ほどほどで出発。

長谷まで国道で北上してから、
太平洋に面した東岸へ。
大浦川の河口は一面のマンブローブに
覆われております。木々の根元には
シオマネキなどの小さなカニが
うごめいてました。
いっぱい捕まえて素揚げにでもすれば……
キャンプ旅だと、生き物を食材として
見てしまうことが多いですw


種子島を代表する観光スポット、
千座の岩屋(ちくらのいわや)にやってきました。
ちょうどタイミングよく干潮だったので、
海蝕洞窟のなかを散歩できました。かなり広い。
こうした洞窟がいくつもつながっており、
身を縮めれば本当に1000人くらい座れそう。

千座の岩屋に隣接した漁港にある温泉。
まだ8時で営業前(10時から)だったのが残念。

道なりにすすんでいくと、
ついにロケットの発射場が見えてきました。
これ以上は近づけませんし、
発射予定がないのでロケットは不在ですが、
ニュースやアニメなどで「見たことある」風景を
目の当たりにできました。
このあたりは地形が込み入っていて、
アップダウンも続くのですが、
メリハリが効いていて不思議と楽しい
道筋だと感じました。

一般向けの宇宙科学技術館がある
竹崎エリア。
昔はここも射場だったらしいですが、
いまは公園として整備されてます。


宇宙科学技術館の開館は9時半。
それより前に着いてしまったので、
隣接した竹崎港で竿を出してみました。
こじんまりとした漁港で海水の透明度が高く、
一瞬ですがアオリイカの姿が見えました。
粘れば釣れる可能性が高そうでしたが、
宇宙科学技術館も気になるので、
そこそこで竿を納めました。


宇宙科学技術館は、パネルや映像展示がおもで、
実物の展示が少なかったのが残念。
どちらかといえば広報色が強く、
開発が遅れている新型エンジンの
有用性を前のめりにPRしてました。

近くの食堂でいただいた宇宙ラーメン。
ゲテモノかと思いきや、普通に美味しかったです。
宇宙センターから南端の門倉岬までは、
めずらしく平地が続いていて、上越あたりを思わせる
水田が広がっていました。

鉄砲伝来の地として知られる門倉岬。
大海原に面した断崖絶壁にあり、
一部の柵が壊れて立ち入り禁止なのが怖い。
まさかアニメのシーンを再現したとも思えませんが、
(ロボノで一番ダークなシーンの舞台が門倉岬)
ちょっとブルッときました。
「じゅーごよさんで」と覚えた1543年に
漂着したポルトガル人から2丁の鉄砲を
買い上げたと伝わります。
それからわずか30年後には
はるか遠くの三河長篠で何千丁もの鉄砲が
実戦投入されているのですから、当時の日本にも
すごい技術力、生産力があったんだなと実感。
種子島のあちこちにある鉄砲関連の案内には
決まり文句のように
「鉄砲が戦国時代を終焉させた」みたいな
平和に結びつけた記述があります。
実際のところはどうなんでしょうね……。
その論でいけば、航空機もロケットも核兵器も
平和に貢献しそうですが……。

門倉岬の下には、かなり長い堤防が伸びる
漁港があったので、せっせと竿を出します。
外洋に面して潮通しがよく、となりの釣り師は
大きなスズキを釣り上げてましたが、
自分のエギには反応なし。風が強まってきたこともあり、
風裏になるであろう西側の漁港へ移動。

屋久島の大きなシルエットが迫る田尻港。
竿を出しやすい堤防が伸びてましたが、
ここも反応なし。次行ってみよう。

南種子市街の直下にあたる
大川港へ移動。釣りを始めて実感したのが、
全国どこもかしこも多くの漁港が整備されており、
立派な堤防が伸びていること。
漁業に必要なのはもちろんなのでしょうが、
土木工事による雇用創出の効果が高そう。
おかげで、サイクリングしながら気軽に
釣りができます。岩場とか船釣りだと、
サイクリングと両立させづらいですから。
堤防さまさまです。

アオリイカ、いただきました!
これで心置きなく宇宙ヶ丘公園に戻れます。

コインランドリーで洗濯し、その間に
買い物など済ませてから宇宙ヶ丘公園に引き上げて
さっそくイカ刺しをいただきます。
手持ちの醤油が切れたので、Aコープで
九州風の刺身醤油を買ったのですが、
さっぱりした甘みがイカと相性がよくて絶品。

イカ刺しだけでは腹がふくれないので、
モツ鍋も。好きなものを好きなだけ
食べられるのがキャンプの醍醐味ですよ。
この晩は夜半から激しい雨が降りましたが、
居住性が高いテント(ニーモのバイクパック1P)を
選んできたので、快適に寝付くことができました。

朝になっても小雨がぱらついてましたが、
どんどん撤収して出発準備。
シートパックQRとフォークパックによって、
撤収がずいぶんと楽になりました。
シートパックQRの固定力は完璧で、
ダンシングしてもほとんど揺れません。
なかの荷物が増減しても、内部のフレームと
底面のプレートのおかげで
外形がシャキッとします。
フォークパックもパニアバッグより揺れず
(小ぶりなので当然ですが)
これまでより走りの快適さが高まりました。
今回、エアロバーをつけているので
フロントバッグは割愛し、ハンドルにはテントを吊るしてます。
ニーモのバイクパック1Pの収納袋は、
それ自体がハンドルなどに吊るせるよう工夫されてます。
(自分は別途、スキーストラップを使ってますが)
すると、他のバッグへの荷物収納を終えた後に
テントだけ最後に撤収することができるので、
屋外での作業時間が減ります。
雨の日は特に有効です。

さらば、宇宙ヶ丘公園。
快晴の日に再訪したい。

旅の最終日となる4日目は、
海沿いルートを選びつつも
シンプルに空港をめざしました。

ずいぶん古びた公共施設が目立つ南種子町。
ロケット打ち上げ施設が作られ出した昭和40年代に
公共施設も一気に整備されたのでしょうか。

進んでいくと、天気が回復してきました。
2日目に走った東岸に比べると、
西岸は平坦な区間が多いです。

火力発電所がある島間港。
広い岸壁から竿を出してみましたが、
なんの反応もありません。昨夜の雨のせいか
海が濁り気味。

北上していくと、
砂丘に半ば埋もれた広大な廃墟が出現。
広大なプールのような囲いが散見されます。
養殖場かなにかだったのでしょうか。

西岸は県道もかなり高規格で、
丘の谷間を長い橋梁でわたっていきます。

中種子の歴史民族資料館。


やはりエギの展示がありました。
いずれも20cmくらいあり、自分が使ってる13cmくらいのエギに比べると巨大です。大きいエギで大きいイカを釣る……漢のロマン。

旧空港を再訪。
アイショップでお弁当をいただいたあと、
現役の空港をめざします。

雨が降る前に……と、セッセと走ったら、
お昼過ぎには空港に着いてしまいました。
取っておいたフライトは18時。
空港のカフェはあいにく定休日で、
周りにはなにもありません。
幸か不幸か天候が回復してきたので、
漁港へ降りることにしました。
標高250mからゼロになるので戻るのが億劫ですが、
何時間もボーッとしてるよりマシでしょう。

古風な堤防が伸びる牧川港へ。
午前中より透明度が増してきて、
なかなか有望な印象……に反して何も釣れませんでしたがw
釣りのおかげで退屈せずにすみました。

空港に戻って輪行支度。
キャリアがなく、いずれのバッグも
ほぼワンタッチで外せるので、あっという間に
準備完了。テントなどはつけたままで輪行袋に
収まります。
種子島〜鹿児島の日本エアコミューターと、
鹿児島〜羽田で利用したスカイマークも
自転車に対して料金を取らないのがうれしい。
ジェットスターなんかは4000円も取りますからね……。

「おじゃり申せ」は「いらっしゃい」。
「よいら〜いき」は「みんな一緒に」。
「のっちいよ〜」は「また会いましょう」。
ありがとう種子島!
今度は船で訪れたいと思います。