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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

cyclo.exblog.jp

カテゴリ:おしらせ( 509 )

冬キャン二景

こんにちは、田村です。
ひときわ寒さ厳しい今日この頃ですが、
相も変わらず自転車キャンプざんまいでございます。

さる10〜11日は、いつもの仲間と
西伊豆をめざしました。
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走ったコースはこんな感じ。
小田原まで輪行し、男前に箱根を越えて
西伊豆の港町、土肥まで100km。

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選んだ自転車は、フロントシングル化した
キャノンデール・CAAD12ディスク。そしてテールフィン。
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容量20Lほどのサイドバッグひとつと
コーナーバッグに冬キャンの全装備が入りました。

寒いんだから、比較的温暖な伊豆でキャンプしよう、
という話になったのは穏当なのですが、
リッチなのに経済観念がしっかりしてるばっきー氏
(だからリッチなんでしょうが。笑)
「交通費を節約したいから小田原スタートにしたい」
と言い出したことから、必然的に箱根を越えることに。
箱根じゃなくて、別の峠(熱海峠、冷川峠)を
越えても伊豆には抜けられるのですが、
時間制限があるブルベならともかく、
男なら堂々と箱根を越えるべきでしょう。
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朝8時、小田原に集合した4人のオッサン。
ばっきー氏、隊長殿、トシさん、自分です。
今回、キャンプするのはばっきー氏と自分だけですが、
十分明るいうちに土肥のキャンプ場に着きたいので、
朝8時と我々にしては早めに集合したのです。
小田原くらいだと、東京から普通列車に乗っても
苦にならない移動時間ですね。
以前の自分なら、新幹線が利用できる駅は
必ず新幹線を利用してましたが、最近は
少し経済観念に目覚めました(笑)。
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国道1号を三枚橋で左折して、
男らしく旧東海道で箱根をめざします。
ちょっと前にもナイトランで越えた箱根ですが、
この旧道は上りの序盤がとにかく急なので、
キャンプ装備で越えられるか一抹の不安もありましたが、
ゆっくりマイペースで走れば問題なし。
異様にデカい46Tのスプロケットのおかげです。
また、片方(右側)にだけサイドバッグを懸吊しているので
ダンシングすると違和感が大きいですが、
着座してれば十分に安定感があります。
冬キャンとは言え、装備一式で重量4.5kgくらいに
収まってるので、それなりに軽快です。
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七曲がりを力走。
この前日、関東全域で降雪があったので
路面状況がはなはだ不安でしたが、
幸い走行路面に積雪や凍結は皆無でした。
(もし雪が残っていたら、沼津まで輪行に変更予定でした)
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甘酒茶屋。ここまで上ると路肩に雪も目立ちました。
なにより空気が冷たいので、あんまり大汗を
かかないようにペースを抑えました。
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フロント46Tを選んだので、
いわゆる一対一のギヤ比を得るために
特大46TのMTB用スプロケットを装着してます。
荷物があると、やっぱり一対一がほしいです。
こんな特大スプロケットはロード用のディレイラーでは
変速できないので、XTRのそれを装着。
機械式変速だと、ロード用レバーとMTB用ディレイラーの
組み合わせはグレーゾーンになりますが、Di2なら問題なし。
(もちろんコレも自己責任でしょうが)
アルテグラDi2のシフトレバーで、XTR Di2の
ディレイラーがサクサク動きます。
スラム・フォース1など、フロントシングル用の機械式メカだと、
歯数差とテンションのせいか変速の動作が大味で、
ガッチャンガッチャンという感じですが、
Di2なら当然ながらスムーズで小気味よく変速します。
問題は、XTR Di2ディレイラーが高価なことだけです(汗)。

話がツーリングから逸れまくってますが、
フロントシングルは、自分としては好感触です。
高いXTR Di2ディレイラーを無理して買ったので
強制的にそう思い込んでるフシもありますが(汗)、
「何も考えずに変速できる」というのがメリットです。
フロントマルチだと、前後のギヤ位置を常に意識したり、
フロントを変速した後にリアも変速して軽さ・重さを調整する、
といった「煩わしさ」があります。
それまで煩わしいとは感じてませんでしたが、
フロントシングルを体感すると、
けっこう煩わしかったなあと思えてしまいます。
なお、そもそもフロントシングルにしたのは
軽量化が目的だったのですが、実はその効果はなし。
下りでもあるていどは足を回せるように
フロントをやや大きめな46Tにしたため、必然的に
軽いギヤを得るためリアのギヤが特大になったので、
スプロケットの重量増が、不要になったフロントディレイラーの
重量を上回ってしまいました……。
フロント・リア共に、もう少し小さいのを選べば
軽量化にもなるでしょうが、悩ましいところです。

閑話休題。
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無事、芦ノ湖に到着。
ここも当然のように外国人ばかりです。
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湖畔からもうひと上りして、
行程のピークである箱根峠へ。
気温は1度くらいで、幸い積雪・凍結なし。
脱いでいたジャケットやグローブを付け直し、
イヤーカバーなども装着して下ります。
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三島まで一気呵成に20kmの下り。
当然ながら寒いし、意外と交通量多いし、箱根は
上りよりも下りがしんどかったりします。
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麓のコンビニで人心地を取り戻す我々。
いい年こいたオッサンたちが
缶コーヒーをカイロ代わりして暖をとるのも
冬のサイクリングらしくて
微笑ましい光景ではないでしょうか(笑)。
全員ディスクロードなので、口々に
ディスクブレーキの恩恵を讃えたのでした。
この後、沼津でラブライブ! の物販に向うトシさんと分かれ、
三名で内浦へ。
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沼津でイベントがあるそうで、
内浦はいつも以上にラブライバーで溢れかえってました。
内浦初訪問の隊長殿を主要な舞台にご案内した後、
日帰りの隊長殿と分かれ、
ばっきー氏とふたりで土肥を目指しました。
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終日曇天で、あいにくの空模様。
富士山も見えませんが、内浦以西にはじめて足を延ばす
ばっきー氏には西伊豆の海岸線は新鮮に写る様子。
細い砂州が伸びる大瀬崎を過ぎると、
アップダウンが連続するのですが、妙に快調なばっきー氏。
折悪しく小雨が降り出したのですが、
意に介しません。あらためて書くのもアレですが、
氏は体重100kgを越える巨漢でありまして、
いつもなら上りで瀕死のありさまになるのですが、
今回は箱根を苦もなく上り、西伊豆も余裕綽々。
「ラブライバーとして、箱根越えたのは誇らしいね」とか
訳の分からない浮かれモード。
なんでも最近は、ご飯など糖質を取らず、お肉ばっかり食べて
(毎晩のように「いきなりステーキ」行ってる)
たんぱく質を重視する食生活に変えたのが
好調に結びついているとか。
サイクリング中も、フランクとかを食べるだけで
おにぎりとか腹にたまるものを食べてません。
そして時おり、怪しいオイルをなめてます……。
「これで全然、腹へらないんですわ」とご満悦。
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大瀬崎から土肥まで、わずかな距離の間に
ドンドンドンと三回もアップダウンがあるのですが、
それだけに展望も広がります。
あいにくの天気ですが、達成感が得られる好エリアです。
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土肥では早くも桜が咲いてました。
金山があったことでも知られる、
港と温泉の街です。首尾よく16時過ぎには着いたので、
まずはひと安心。100km走ったゼ、という
自己満足を感じながらキャンプ場へ。
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渋いキャンプ場に到着。
初めて利用する「さざ波キャンプ場」です。一泊900円なり。
伊豆はクルマ向けのオートキャンプ場が多いのですが、
我々のようなサイクリストには、こんな感じの
低設備・低料金、でも街が近くて買い出しが便利、
というキャンプ場が最適なのです。
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自分はツエルト、ばっきー氏は
軽量なワンポールテントを設営。
こじんまりしたキャンプ場だけに
炊事棟やトイレ(意外なほどきれい)が近く、
ここは当たりだな! と二人で喜びます。
目の前にはコンビニがあり、スーパーや入浴施設も近く、
我々的には100点満点のキャンプ場です。
ただ、アウトドアしてるぜ感を求める自然派(?)や
電源や駐車スペースを求める富裕層(??)には
向いてないかもしれませんね。
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薪を買って、焚き火台をお仮りして
暖をとりつつ快適な宴会タイム。
気温も2〜3度を下回ることはなく、
冬キャンとしては恵まれた環境。
もちろん、寝袋に入ればヌクヌク。
夜間、悪夢にうなされた
ばっきー氏が「うおー」とか叫んだり、
(自転車が盗まれる夢をみたとか……)
割と近くで落石の音が響いたりして目が覚めたりもしましたが、
総じておおむね快適な夜を過ごすことができました(笑)。
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翌日も生憎の曇天。
当初、西伊豆スカイラインを越える予定でしたが、
景観が期待できない天気で上るのも空しいですし、
降雨・降雪が心配になる予報が出てきたので、
土肥から出てる駿河湾フェリーを利用して
清水に出ることにしました。
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サイドバッグは撤収がラク。
収納した装備類をぼんぼん放り込めば完了。
シートバッグだとパッキングに気をつかうので、
撤収に少し時間がかかります。
重量面や走行時のバランスはシートバッグのほうが
有利に思えますが、テールフィンのように
簡単・確実に着脱できるサイドバッグなら、
選ぶ価値はあるでしょう。
今回はひとつしかサイドバッグ付けてませんが、
ふたつ付ければ容量的にも余裕ができますし。
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キャンプ場とフェリー乗り場は指呼の間。
船歴が浅そうでキレイなフェリーです。
なんでも、今年3月で今の民間事業者は
運行撤退するそうですが、その後一年は、
静岡県・地元自治体が引き継いで運行することが
決まっているそうです。
そういえば、「ライブライブ!」シリーズは、
ヒロインたちの母校を廃校から救うために
アイドル活動をする、というのがテーマでしたが、
こうしたフェリーの存続のために頑張る、
なんて続編も見たいなと思ってしまいました(笑)。
登場人物のひとり(曜ちゃん)のお父さんは、
この駿河湾フェリーの船長さんという設定らしいですし。
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自転車は舷側に固定してもらいます。
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清水港まで70分の船旅。
料金は2500円ほどと少し高めですが、
晴れていれば富士山の絶景も楽しめるそうで、
また乗ってみたくなりました。

こうして安楽に清水に上陸。当然ながら
船内でぬくんだ後に走る気力もなく(汗)、
ばっきー氏ともども
東海道線でとっとと輪行して帰宅したのでした。
今回利用したキャンプ場へは、いろんなコースが組めますから、
今後なんども訪れそうな予感です。


さて、この翌週、16〜17日にも
懲りずに飽きずに自転車キャンプしてまいりました。

「冬キャンはいい!」と事あるごとに訴えている自分ですが、
それは関東以南の平地におけるキャンプ場を選ぶのが
前提条件のようになってました。
北関東の大洗でキャンプしても、せいぜいマイナス二度くらいに
収まる気象条件でした。
これ以上に冷える地域・天候だと、
積雪や凍結が心配で、サイクリングそのものが
楽しみづらいからです。また、
手持ちの装備が基本的には3シーズン向け
ばかりなので、耐寒性能に不安もありました。

伊豆から帰った後、どこか行ってみたくなる
キャンプ場ないかな〜と地図をつらつら眺めていたら、
自然と信州のページに手が伸びます。
そして目に入ったのは……陣馬形山キャンプ場
絶景&無料のキャンプ場として知られています。
でも、自分は行ったことがないのです。
南信の伊那というアクセスが不便な立地に加え、
1400mという標高の高さに
ビビっていたというのが本音のところ。
今年のゴールデンウィークには行きたいなあと思いながら
自治体のホームページなどを見ていたら、
「通年営業」とあるではないですか。

所在の中川村観光協会に電話してみたら、
「雪? 今はないですね」
「クルマは通行止めです。自転車? 自己責任でどうぞ」

さっそく天気予報を見ると、次の週末、
伊那エリアは快晴で、最低気温はマイナス6度ほどの予報。
これはトラベルチャンスではなかろうか!?

さすがに毎週連続のキャンプはどうかとも思いましたが、
「今しかないんだ〜、今しか〜」と
妻に文字通り土下座して外出許可を得ました。
そして、スーパーあずさ1号で上諏訪へ。
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「スーパー」という名称は来月のダイヤ改正でなくなり、
ぜんぶ「あずさ」になって、自由席がなくなるとのこと。
自分は始発の新宿駅から乗るので、少し早めに行けば
自由席でも座れることが多かったので、
少し残念かな。
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上諏訪で飯田線直通の普通列車に乗り換え、
伊那田島駅で下車。
陣馬形山キャンプ場の最寄り駅です。
距離的には、キャンプ場まで15kmくらいしかありません。
もう少し手前で降りて走ってもよかったのですが、
今回はキャンプ場にたどり着くことが最優先事項。
自転車キャンプって、基本的に二兎を追うような遊びですが、
ここは自重して時間に余裕を見込みました。
駅に着いた時点で11時40分ですし。
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風が強いので駐輪場に移動して
自転車を組み立てます。今回、手持ちで最大限の
防寒装備を携行し、食材なども運ぶために
13ℓのリュックも併用します。
いつもは極力リュックを使わないのですが、
さすがに自転車側のバッグに収まりません。
先のディスクロードで採用したテールフィンのサイドバッグを
二つ使えば入れることもできるのですが、
今回はタイヤを太くしたくてグラベルバイクを選んだので、
テールフィンが付かないのです。
テールフィンは専用の車軸に固定するのですが、
自分はクイック用の車軸を購入しました。
だから、スルーアクスルのグラベルバイクには
使えないのです。別途、車軸を買えばいいのですが……。
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飯田線は標高600mくらいを走っているのですが、
陣馬形山は谷を挟んだ反対側にあります。だから、
いったん標高400mくらいまで降りてから
1400mまで上がるということに……。
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国道沿いのスーパー「チャオ」で買い出し。
陣馬形山キャンプ場は無人で、
当然ながら周囲に人家はなく、この季節は
水も出ないそうなので、必要な物資はすべて
麓で用意してから上る必要があります。
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防寒の切り札として薪を購入。
とっととテントに入って寝袋にくるまれば
焚き火なんてしなくてもいいのですが、
せっかく好ロケーションのキャンプ場なのですから、
テントの外で夜景など見ながら宴会したいもの。
だから、無理を承知で薪を買ったのです。
そのほか、食材、ビール、日本酒(ビールを減らすため)、水1.5ℓなどを調達。
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中央アルプスを眺めながら上昇開始。
美里から最短経路を進みます。しかし……
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重い(汗)。
普段、バッグ外に荷物を括り付けるのは
やらしい(恥ずかしい)と思ってる自分ですが、
今はそんなこと言ってる場合じゃない。
まあ、こんな積み方ができるのも、
オルトリーブのシートバッグが頑丈で、
イスやテントポールで剛性が高まっているからです。

薪がおそらく5kgくらい、飲食物も5kgくらい、
基本のキャンプ装備が5kgくらいなので、
つまりはいつものカジュアルキャンプに対して
三倍もの荷物重量をかかえてヨタヨタ進みます。
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早々に押し歩き。
キャンプ場までは平均勾配10%。ですので、
それよりキツいところもあれば、緩いところもあるわけで、
勾配が緩めば乗り、キツくなれば押し、の繰り返し……。
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積雪や凍結で物理的に乗れないことも考慮し、
今回はトレッキングシューズ&フラットペダル。
だから押し歩きもさほど苦じゃありませんが、
ペダルがショボいこともあり、ペダリング時は
シューズが滑りそうで違和感があります。
自宅ですぐ目についた安価なフラットペダルを付けたのですが、
シルバンあたりを発掘すればよかった……。
今さらながら、ビンディングの恩恵が
いかに大きいものかも痛感しました。
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登山道も並行。
軽装ならそちらへ行ってみたくもなりますが、
今回はとてもじゃありません。
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標高が1000mを越えると、
ごく一部には残雪も。凍っているので、
慎重に押し歩きます。
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万一でも靴下が濡れると
死んでしまいそうな気温なので、
防水のトレッキングシューズを選んだのは
正解ではありました。
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上り10kmに2時間半もかけて、
キャンプ場には15時半に到着。
歩いたほうが速い? そうかもですね。
そう思うアナタは同じ荷物を背負って歩いてみてください(笑)。
なにはともあれ、さすがの大眺望に胸が躍ります。
通行止めというのにクルマで来てるキャンパーが
三組、ハイカーさんが一組いました。
気温は早くも零度前後ですが、陽射しが強くて
あまり寒さを感じません。
そんな上りの熱気が残ってるうちに、
ちゃっちゃと設営します。
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満開。
ご覧のようにベンチがあるので、イスはなくても
よかったですね。ただ、ヘリノックスのイスは
座り心地がいいので、もう手放せません。
サイトに立木がないので、自立しない
ツエルトは向いてないです。
もちろん、今回はテントを持ってきてます。
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真冬用の寝袋は持ってないので、
モンベルの#3(気温0度対応)を軸に、
SOLの簡易ビビィをカバーとしつつ、
中にイスカの130X(気温8度対応。体験的に3度まではイケる)を
入れ込みました。
あと、いつもは厚手のエマージェンシーシートのみを
テント内に敷いてますが、今回は発泡素材入りで少し厚みのある
銀マットも併用してます。
スリーピングマットは、いつものニーモ(180cm)です。
就寝時は、骨折以来、冷えがちな足先に
使い捨てカイロを貼ることにします。

万一、これで寝れないような寒さだったら、
自転車なんだし意を決して麓に下ればいい、とも
考えていたんですが、冷え込む時間までには
酔ってるだろうから自転車には乗れないな、とか
くだらないことを考えながら設営完了。
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今回のために用意した簡易焚き火台。
ノマドというブランドのステンレス網と、
長さ23cmくらいのペグです。
巻けばレインパンツと同じくらいの
小ささになって、網とペグ5本(1本予備)で重量は250gほど。
ちゃんと足が付いた市販の焚き火台は、
自分が物色した範囲ではどれも500g以上あり、
長さも40cm以上あるので、
自転車で持つにはキツいなと思いました。
一方で、すごい小型の折りたたみ焚き火台もありますが、
小枝か割り箸くらいしか燃やせないんじゃないかという
市販品しか見つからなかったので、
適当な組み合わせで簡易焚き火台をデッチあげました。
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計画どおり、ペグで網を
張ることができました。
網の四隅にリングがあるので、それを引っ掛けられるような
段付きで長いペグを選んでます。
地上高が稼げないので、延焼しやすい
芝のキャンプ場だと使えないと思われますが、
ここのように土の上なら実用的でしょう。
さすがに焚き火台を家で試すわけにもいかないので、
我ながら少々不安だった代物ですが、
なんとかなりそうです。
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日が陰ってくると、急速に冷えます。
設営作業が終わったら、サイクルウエアは全部脱いで、
厚手のインナーウエアと靴下に着替えた上で、
上下ともダウンウエアを着込みました。
(だから筒物が増える)
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ベーコンを焼いたりして、
ビールと日本酒を飲み出します。
いつもは500mℓ缶のビールを〓本必要とする自分ですが、
それだけで〓kgになってしまうので、
今回は350mℓ缶3本に抑え、そのかわりに
900mℓのパック日本酒を調達しておきました。
これだけあれば、幸せな気分になれるでしょう。
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17時半を回ると陽が落ち、
代わりに伊那谷の街灯りが瞬きます。
なんとも幻想的な風景が眼前に広がり、
酔いとともに気分がほわっとします。
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焚き火もよい感じです。
しっかり乾いている良質な木材のようで、
固形燃料で簡単に火が回りました。
焚き火に当たっていれば外飲みも快適。
寝るまでの時間を見計らいつつ、
薪をくべていきます。
寝るためにテントに入るまでには
全部燃え尽きるように。もう持って走りたくないですから(笑)。
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刻々と空の色が変わり、見ていて飽きることがありません。
もっとも、小さな鍋で具を焼いたり煮たり、
そして飲んだりと割とせわしないのが
ソロキャンだったりもします。
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みんな大好き「鍋キューブ」で水炊き。
基本は持参した固形燃料で
調理してますが……
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網の端っこをうまく使えば、
焚き火で煮炊きできました。
思いつきでデッチあげた焚き火台ですが、
なかなか優秀。
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真っ暗になると、星の瞬きが街灯りと競演。
しかし、焚き火を燃やし尽くすと
さすがに表に出てられない寒さ。手持ちの
寒暖計だとマイナス10度を指すようになり、
テントに入って寝袋に潜り込みました。
三重に重ねているので、いかにスリムな自分でも(笑)
出入りは少々不便。
ビールを控えたおかげで、トイレに行く回数が
減ったのが幸いでした。
テントのなかもマイナス5度くらいになりましたが、
寝袋にくるまっていれば十分に暖かく快適で、
酔いと相まって気持ちよく寝付くことができました。

やっぱり、こんなことを試みると「万一」が
頭をよぎりますので、今回は輪友を誘うこともなく、
家族に行き先をちゃんと伝えて出かけましたが、
大変なことにならなくて本当によかったです。
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6時前に起きたら、
ペットボトルの水が凍ってました。
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水は貴重です。
ペットボトルを切り裂いて氷を取り出し、
溶かして使います。
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残り少ない水でしたが、
袋麺もどうにか食べられました。
前夜残しておいたベーコンやネギ、ぶなしめじを投入し、
みてくれはともかく、なかなか美味。
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お腹が満ちたら、撤収開始。
幸い陽射しが暖かく、寝袋などを
干しながら作業を進めていったのですが……
土が凍り付いてペグが抜けないのには参りました。

昨日は「ペグが刺さりやすいな〜」なんて喜んでたのですが、
まさか抜けないほど凍土になるとは。
揺すっても叩いても、ビクともしません。
自分は登山の経験がわずかなので、
このへんのノウハウ不足は否めませんね。
また、少しでも軍手を濡らすと耐えきれないほど
指が痛んだり、あ〜そうなのかと、まさに痛感する
ことがいろいろとありました。
ペグはお湯を注げば抜けると思いましたが、
そんな余裕の水も燃料もなく、
お天道様の力だけが頼り。
次第に土が緩んできたのか、
9時前になってやっと抜けました。
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陣場形山キャンプ場、さよならまたね。
次はゴールデンウィークか、夏か、秋か……。
夏は夏で上りがもっと大変そうだけど、
薪がなければもう少し楽かな?
混むことも予想されるので、早く到着しないと
ならないでしょうね。
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往路と同じ道をとっとと下ればいいものを、
駒ヶ根に通じる陣場形林道を進んだら、
かなり積雪が多くて往生しました。
35Cのセミノブタイヤを履いてきたので、
新雪なら乗れないこともないですが、カチカチに
凍っていては押し歩くしかありません。
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押してても滑って転ぶし(汗)。
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標高1000mくらいの等高線に沿って道が続き、
なかなか街に降りないので不安になる林道でしたが、
所々に中央アルプスのビューポイントがあり、
目を楽しませてくれました。
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わずかですがダート区間もあり、
グラベルバイクにはご褒美です。
昨日に比べれば、羽が生えたように荷物も
軽いですしね。
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林道を抜けても
絶景が目を楽しませてくれ、
伊那谷がいっぺんに好きになりました。
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とはいえ、今日は早く帰る約束で
外出許可をもらったので、
駒ヶ根駅から輪行します。
娘から「生存確認だ」なんてメールもくるし(笑)。
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列車の待ち時間を利用して、
駅前でソースカツ丼をいただきました。

以上、寒中一泊二日キャンプツーリングでした。
今回、自分としては初めて経験する寒さの中での
キャンプでしたが、結果オーライではありました。
ただ、くれぐれも軽率に真似しないでくださいね。
装備、天候、現地情報など、
好条件・幸運が重なった結果として楽しむことができましたが、
必ずしもそうでないのは言うまでもありません。
お前が言うなと叱られそうですが、
念のため。

何はともあれ、冬には冬のよさがあり、
常に「今しかできない旅」があるなあと
実感しました。マル!



by cyclotourist | 2019-02-18 17:00 | おしらせ | Comments(11)

観音寺キャンプツーリング

こんにちは、田村です。

    ・
近年は一度訪れてよいと感じたエリアを
再訪することが増えてきた。
手つかずの道や峠は無数にあるのだけれど、
それらへの好奇心よりも、満足できた体験を
再び味わいたいという欲求が上回ることが多い。
こんなのは老化かもしれないし、
マンネリといえばマンネリだけれど、
それだけにガッカリすることが少ないし、
同じ場所でも訪れるたびに発見はある。
さらに、キャンプやアニメ舞台訪問といった
楽しみがサイクリングに加わることで、
同じ場所を何度訪れようと飽きることがない。
ソロの時もあれば、仲間と一緒ということもある。
ロードバイクとランドナーでは、
同じ道を走っても得られる印象は変わってくる。

先週末は、かねて輪友たちと計画していた
キャンプツーリングを実践してきた。
目的地は四国の香川県、観音寺を訪れる
小旅行。一年ぶりの再訪である。
温暖なイメージがある瀬戸内だが、冬であれば
相応に寒いのは知っている。だから、
旅の10日ほど前から天気予報をしばしば眺め、
訪れそうな寒波の予報にやきもきする日々を過ごした。
さすがに、雨や雪に見舞われながらの
キャンプは避けたい。快適で快楽的な一夜を過ごしたいから
キャンプをするのであって、決して我慢比べではない。
費用の節約が目的でもない。
気候など条件にあわせて宿泊手段を選ぶのは当然だ。
ただし、今回に限っては「延期」の二文字はない。
なにがあろうと、この週末は観音寺へ行くと決めていた。
そういう約束である。

キャンプを実行するか、宿を取るべきか?
出発当日まで様子見を続けたが、
幸い、さほど気温は下がらないことが見込めるようになり、
ランドナーの前後バッグにキャンプ道具を収めた。
角形フロントバッグとサドルバッグに
キャンプ道具のすべてが収まる時代である。
自転車の変化に比べると、アウトドア道具のほうが
格段に速いペースで小型化や軽量化が進んでいるのは否めない。
特にランドナーといった車種は
とおに進化を止めてしまった観がなくもないが、
アウトドア道具が長足の進化を遂げたお陰で、
以前の宿泊まり一泊二日とそう変わらない荷物総量で
キャンプが楽しめるようになったのだ。
ランドナーは何も変わってないが、
道具のおかげで用途が広がっているといえるだろう。

キャンプは、冬も問題ない。
心配されることが多いが、快適で楽しいから
やるだけのことである。
虫がいない、汗をかかない、食べ物がうまい、ビールが
温まないなど、メリットばかり挙げられる。
もう何度も書いたり言ってるが、寒さは
装備で補える。むしろ夏こそ条件が悪く、
基本的には涼しい場所へ行く、というブランニングでの
対応しか手段がない。
もちろん、積雪があったり、氷点下何十度といった厳しい環境は
そもそも自転車で走ることが楽しみにくい。だから、
登山のように過酷な条件下でキャンプすることはない。
また、自らの準備不足や天候の急変などで
キャンプの継続が難しくなれば、走って移動すれば
いいだけの話である。
サイクリングほどリスクの少ない外遊びはないだろう。
交通事故にさえ気をつければよいのだと思う。

少し前に大洗でランドナーキャンプを
実践したばかりなので、装備にはいささかの不安もない。
まさか北関東より観音寺が寒いということはなかろう。

夕食を取り始めた家族から、声だけで
「いってらー」と送り出され、
最寄り駅へ向った。旅のはじまりは夜なのである。
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今回、四国入りには
寝台特急「サンライズ瀬戸」を利用した。
昨年に四国を訪れた際は、
直前にきっぷを取ろうとして取れなかった。
だから、今回はきっぷが売り出される一ヵ月前に
しっかりと「みどりの窓口」におもむき、
手に入れておいた。シングルという個室寝台料金が7000円ほど。
この寝台料金が必要な分、新幹線より少し値が張るが、
翌朝7時半には高松に着いてくれる。
東京発は午後10時である。航空機より便利で実用的だ。

この列車を利用するのは3年ぶりになる。
実用性のある寝台特急は、もうこれだけになってしまった。
はじめて寝台に乗った十数年前は、まだ「富士」や「北陸」があったし、
「銀河」なんていう大阪行きの寝台列車もあった。
また、豪華列車の嚆矢とされる「北斗星」も
上野と札幌を結んでいた。
これらすべて、いわゆる国鉄型の古い車両を
使った客車列車だったから、
電車である「サンライズ瀬戸・出雲」の外観と個室が
ひときわモダンに感じられたものだった。
ブルートレインという比較対象がなくなった今も、
このサンライズは憧れを感じる列車の筆頭である。
こうして久しぶりに間近に接すると、
ボディの塗装に少々日焼けが目立ってきたが、
それでもなお、サンライズが到着するホームには
スマホを構えた人が群がるし、
他の特急列車とは異なる風格が漂う。
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普段は高松駅が終着だが、
ここ数ヶ月は琴平まで行くようだ。
「こんぴら参り」の利用者が多いのだろう。
高松の手前、坂出で別の特急に乗り換えたほうが
早く琴平に着きそうだが、同じ列車に
乗ったままラクに過ごしたい、という需要が
あるのはよくわかる。
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取った個室は二階である。
通路が狭いので、輪講袋とバッグを
同時に担いだままでは通りにくいが、
なんとかなる。
ベッドの脇に、ちょうど輪行袋が立つスペースが
あるのが有り難い。
倒れないように、ちょうど輪行袋の上にある
ハンガーラックにヒモを通しておく。

明日、高松駅には、四国在住の先輩サイクリストである
ジェームス吉田氏が迎えに来てくれることになっている。
走り出した道中の善通寺では
京都からお越しの先輩、北山氏とも合流する予定である。
久しぶりの再会だから、オッサン同士とは言え
楽しみである。お二人とも、ここのところ激務に
忙殺されているようで、自分以上に
今回の旅を楽しみにされていることだろう。
共に冬キャンを満喫し、観音寺で
特別な時間を過ごしたいと思う。
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浴衣に袖を通し、缶ビールをあける。
この時の幸福感は、ちょっと他に例えようがないほどだ。
機関車が引っ張る従来型の(そしてすべて引退した)
寝台特急だと、ガタンと独特の振動と共に
走り出したものだが、動力分散の電車型である
サンライズは、ひたすらスムーズに走り出す。
見る見る東京駅の喧噪が後ろに遠ざかっていき、
しばし日常と分かれることの実感が湧く。
軽く胸が踊るような解放感と共に、
一本、また一本と缶ビールを空けていく。

熱海を過ぎる頃には、早くも酔ってきた。
明日に備えて早く寝るのが無難だけれど、
せっかくの寝台をもう少し味わいたい思いもある。
沼津で停車したのは覚えているが、
それ以降の記憶はないから、日付が変わる前には
寝付いたようだ。
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個室はとても暖かく、
明朝6時過ぎのアナウンスまで
一度もめざめなかった。
もう岡山か、と気分的には瞬間移動である。
やはり西日本は夜明けが遅いようで、
瀬戸大橋を渡る7時過ぎでも暗い。
着替えてから個室を出て、ちょっとしたフリースペースに
出向いて大橋通過を堪能する。
だいぶ前にはフリースペースでお弁当の販売などが行われたが、
いまは飲料の自販機があるのみで少し寂しい。
それでもフリースペースは大橋通過時の特等席で、
もう竣工から30年にもなるのに、渡るたび
車窓に釘付けになってしまう。列車にいながらにして
空を飛んでいるような光景が広がる。
大橋は新幹線も走行できる仕様で作られたそうだが、
四国へ新幹線が伸びる日は来るのであろうか。
新幹線が走る路線からは寝台列車は
消えてしまう定めにあるので、無責任な
いちツーリストとしては、現状のまま
サンライズに走り続けてほしいと思う。
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途中、数分の遅れを生じていたが、
高松駅には定刻どおり滑り込んだ。
琴平行きなので終着ではないが、
ここで20分も停車するそうなので、
あわてずに降車する。
ホームに立つと、やはり空気が関東よりも
暖かく、潤いすら感じる。

ホームを改札に向けて歩き出すと、
ほどなくしてジェームス氏の姿を認めた。
その刹那、不安がよぎる。
いつも満面の笑みを浮かべ、遠来の自分を
迎えてくれるのだが、氏の表情が暗い。
なにかあったに違いない。
そして、やはり悪い予感は当たってしまう。

「もうしわけない。行けなくなった」

聞けば、お世話になった親戚が、昨晩
他界されたという。
この日がお通夜、翌日が告別式とのこと。
他界されたご親戚の方は地元で声望の高い方で、
葬儀にも多くの方が来られるだろうという。
ジェームス氏ご自身も、地元では有名な
企業の要職を務めており、立場的にも信義的にも
サイクリングなど、行けるはずもない。
斎場の手配などもあるだろう。
それなのに、「行けない」と伝えるために、
高松駅までお越しいただいたことに
感謝の念を禁じ得なかった。
このSNS時代、メッセージひとつで済む連絡事項を、
面と向かって伝えてくれる男気が
ことのほか尊い。
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ホームに建つ「連絡船うどん」に入り、
ジェームス氏と一緒に一杯いただく。
始まりの一杯ではあるが、もう
別れざるを得ないと思うと、締めの一杯に感じる。
いつも変わらぬうまさではあるが、
何か胸がいっぱいになっており、いつも頼む
大盛りにはしなかった。
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自分のランドナーとジェームス氏。
氏のランドナーと並べるのが楽しみだったけれど、
致し方ない。天は時に無情である。
ツーリングはいつでもできるし、また讃岐を
訪れる機会も作れる。
だがしかし、今回、観音寺で
とてつもないイベントの開催が予定されており、
それに合わせ、ジェーム氏と北山氏と申し合わせて
入念に行程を計画してきたのだった。

そのイベントは同じ形では、おそらく二度と
開催されないだろう。我々が参加を申し込み、
当選したのが奇跡であると思えたイベントである。
それを諦めざるを得ないジェームス氏の心中を
察すると、こんな自分でも胸が痛む。
それでも笑顔で迎えてくれ、送り出してくれる
氏の心意気に突き動かされるように、
高松駅を後にしたのだった。
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幹線道路を進めば、
高松駅から坂出、そして善通寺は
指呼の間と呼べる距離にあるが、
それではつまらないので、五色台の海岸沿いを
進んでいく。あいにくの曇天で、今にも降り出しそうである。
風はさほど冷たくないが、向かい風含みでペースが落ちる。
もっとも、ランドナーで速度を上げようなどとは思わないので、
風まかせ、地形まかせのマイペースで進んでいく。
さっき列車で通過したばかりの瀬戸大橋が
遠くに見える。列車では高度感に驚くが、
地上から眺めると、その長さに驚くばかりである。
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この日は、高松から善通寺経由で観音寺まで走る。
香川県の東部から西へ西へ、
およそ80kmの行程である。
こうした異郷を走って一人でも迷わないのは
ハンディGPSにルートを表示させている恩恵だが、
ちょうど一年前もジェームス氏に導かれて
走ったルートでもあり、記憶がまだ鮮明である。
氏の声が聞こえてきそうで切ない。
坂出にあるアレを見よう、もう一度あそこに寄ってもいいねと、
氏とやり取りしていたメールの内容も思い出される。
泣き出しそうなのは天気だけではなかった。
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距離50kmほど走り、
お昼前には善通寺へ。
ちょうど、高速バスから北山氏が降りてきたという
図ったようなタイミングでの到着だった。
なんでも、大阪からの高速バスに安価な便があり、
輪行も認めているそうだ。
実に賢い選択だ。また、当日に大阪発のバスが
昼前に善通寺に着くことを目の当たりにすると、
関西圏と四国は近いんだなと実感する。
そして、ジェームス氏不在の理由を伝え、共に嘆く。
なにか奇跡でも起きない限りどうしようもないので、
気を取り直して二人で旅を続ける。
とりあえず、北山氏と合流したことで、
抱えていた寂しさが紛れてくれた。
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北山氏はツーリング向けの
前後リジッド(サスペンションなし)の
シンプルなMTBで参上である。
近年の主流ともいえるバイクパッキング式の
積載スタイルは、やはりMTBが似合う。
フラットハンドルなので、筒状のフロントバッグの
容積を最大限に利用できるのも長所だ。
ランドナーとMTBは、
まるで出自や背景が異なり、バッグの形状にも
共通点がないが、ほとんど同じ装備を積み込み、
これから同じように二日間を過ごすわけである。
そして、見た目はまるで異なる二台だが、
タイヤ幅は似通っている。
北山氏のMTBが履いたタイヤ幅は1.5インチほどなので、
650×32Bの我がランドナーに近い。
結局のところ、タイヤが自転車の性格そのものだから、
細かな車種にこだわる意味は薄いのかもしれない。
キャンプとはいえ、これだけのバッグに道具が
収まるようになった昨今である。
手持ちの自転車、好きで選んだ自転車の
活躍シーンを広げるのは、乗り手次第だろう。
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善通寺には、街中に陸自の駐屯地がある。
まるで地元の練馬駐屯地のようだなと見ていたら、
最新鋭の16式機動戦闘車がなにげなく駐車していて
驚かされた。戦車そのものの砲塔を積みながら、
8輪で走る装甲車両である。
履帯で走る戦車は、長距離の移動には専用の
トレーラーが必要だが、16式機動戦闘車は
一般道を高速で自走できるのが特徴だ。
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16式機動戦闘車を
もっと間近に見たかったけれど、
さすがに立ち入り不許可エリアだったため、
代わりに退役した保存車両を見せていただいた。
74式、61式戦車や各種の榴弾砲、そして
セイバーなどの航空機もあった。
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駐屯地内には、明治に建てられた
師団司令部が保存されている。
初代師団長が「軍神」乃木将軍だったとのことで、
乃木館と呼ばれている建物だ。
ちょうど休憩時間のようで内部は見学できなかった。
乃木将軍は、司馬遼太郎の小説などを読むと
功罪相半ばしており、評価が難しい人物に思えるが、
歴史上の人物として素直に畏敬できる。
やはり、日露戦争のように勝った戦争だから、
今も顕彰されるのだろうか……。
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琴平駅。こちらも古く、大正時代に
建てられた駅舎を、近年になって
改修したのだという。
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駅から門前町が続き、
土産物屋が軒を連ねている。
駐車場ごとに呼び込みが立っていて、クルマに声をかけていた。
やはり「こんぴら様」、ずいぶんと活気がある。

東京に住んでいる者からすると、
地方へ行くたびに濃厚な自然や素朴な田舎町風情を
期待してしまうが、関西や四国はちょっと違う。
風景の多くが長い歴史で磨かれており、
関東より文化度が高いとすら感じる。特に海岸や
平地は街が途切れることない。
それでいて、山あいへ入ると
北海道並みに人家まれなエリアも珍しくない。
四国というと、サイクリストは右も左も「しまなみ海道」という
観もあって若干辟易するが、
決してはそれだけではないのである。
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もちろん食も多様なのだが、
やはり、うどんを食べてしまう。
これだけは外せない。
どこも少しずつ麺の食感と汁の味が異なり、
飽きることがない。
しかし、北山氏と二人で食していても、
どこか後ろめたく感じてしまう。
ここにジェームス氏がいたら、
どんな店を選ぶだろう、どんな旧跡を
案内してくれたろう、どんなジョークで
我々を笑わせてくれただろう……

ちょうど食べ終わる頃、スマホが鳴った。
走行中でなくてよかったと思いながら出ると、
声の主はジェームス氏である。

「合流できる」

なんと〜! 
なんでも、大勢の会葬者を迎えられる
斎場の手配が今日の今日では間に合わず、
葬儀を一日延ばすことになったとのこと。

奇跡は起きたのである。
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我々のキャンプ地である、
観音寺の一の宮公園で
ジェームス氏と再会。
さすがに自転車は無理で、クルマで
参上されたのだが、感無量。
もう少しで泣いてしまいそうだったよ〜。

こうして、三人の「勇者」が
観音寺の地に揃ったのである。


やっと普通に書けるよ〜(笑)。
ちょっと時間ができたので、少し真面目に
ブログ書こうかと思った次第ですが、
もう飽きました(汗)。

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一の宮公園。
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一の宮公園のポスター。
もう分かってる人が多いと思うけど、
アニメの舞台めぐりなんですよ、今回のテーマも。
「結城友奈は勇者である」(ゆゆゆ)という
アニメの主要な舞台が観音寺でして、
なんと、主要ヒロイン6人の声優さんが
勢揃いするというイベントが27日にあったのでした。

つまり、今回のツーリングやキャンプは、
ぜんぶ声優さんイベントに合わせて
計画したものだったのです(笑)。
超絶的な人気を誇る声優さんばかりで、
ジェームスさんなどは「○○○○と結婚したい!」なぞと
シラフでも言う始末。

観音寺に着いてみると、そこかしこに
明らかに「ゆゆゆ」目当てのお兄ちゃんが
歩いていたり座っていたりレンタサイクルに乗っていたりして、
街中がある種の異様な高揚に包まれておりました。
翌日のイベントは、1000人の箱で第一部と第二部の
二回開催されるので、2000人の愛すべきオタク野郎
(女性もごくわずかに)
が全国から集まっているわけです。
2000人が集まれば、街って変わるんだな〜と
ある種の感慨を覚えました。
スタンプラリーを実施しているので、
それもあってオタクが街中を徘徊してます。
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「道の駅とよはま」。
アニメのグッズショップにしか見えません(笑)。
地元も全面的に歓迎ムードで、
声優さんのイベント前という特異日であるにしろ、
大洗や沼津以上の活気を見せていました。
アニメの力、恐るべし。
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なにはともあれ、キャンプ。
ジェームスさんの合流を心の底から
祝いつつ、飲んで食べての宴会ですよ、宴会。
ジェームス氏がクルマなのをいいことに、
近くのスーパーで網焼き機なんかも買って、
やりたい放題に肉、野菜、肉肉、野菜、肉、野菜……。
空いた缶ビールでツエルトの周りに
足の踏み場がなくなるほど飲みましたよ。
まこと、勇者(ゆゆゆファンのこと)に
ふさわしい夜になったのです。

仕事はもちろん、住んでる場所もかなり異なる
三人が、こうして集えることの幸せは
文字では現せません。
自転車好きなのはもちろん、キャンプも好き、
アニメも好き、声優さんも好き、もちろん
飲むのは大好きな我らだからこそ
手にすることができた時間です。
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翌朝も曇り空でしたが、
あれだけ飲んだにしては
気分は爽快そのもの。
気温も2〜3度はあったようで、快眠できました。
やっぱり冬キャンは最高だ。

観音寺駅の周辺は、アニメ劇中に
なんども登場する舞台の宝庫なので、
ブラブラするだけでトキメキます。
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琴弾公園の道の駅。
昨年訪れた時は、キャラパネルの一人だけ
声優さんのサインが入ってなかったのですが、
それもばっちり入ってました。
日付を見るとまさにこの日で、
うわ〜会ってたらどうしようと
三人で馬鹿な会話が止まりません。
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イベント会場。でかい……。
そしてイベントは……

控えめに言って最高、という内容でした。

最初に市長が登壇し、
「勇者のみなさん」などと呼ぶのも
微笑ましかったですし、
集まったオタク野郎、もとい勇者たちのノリも素晴らしい。
もちろん、声優さんは神がかってました。
中盤までの、地元物産PRの寸劇なども
面白かったのですが、
劇中のキャラによる朗読劇に移行してからは、
まるで絵が降りてきたように
まざまざとキャラの姿が浮かぶような
熱演に胸が高鳴りました。
自分自身として話している時も素敵ですが、
キャラを演じている時の声優さんて
すごいですね……。
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夢のような時間は
あっという間に終わり、
現実に戻りました。
観音寺駅はオタクどもであふれておりましたので、
善通寺駅まで20kmほどひとっ走りして輪行。
観音寺は予讃線ですが、善通寺は土讃線になるので、
違う特急に乗って岡山に出れるのです。
かなり頭が湧いている自分ですが、
思いがけずよい判断ができ、無事に座って
家路につくことができました。

そんなこんなで、高松駅に着いた時は
ブルーになって沈み込みましたが、
結果として過去最高レベルのツーリングを
楽しむことができました。
まあ、ツーリングと言えるのか微妙な行為でしたが(汗)、
いろんな趣味を包含できるのが
サイクリングの醍醐味ですからね!


by cyclotourist | 2019-01-31 18:56 | おしらせ | Comments(5)

ランドナーでもキャンプしたい!

こんにちは、田村です。

もう一月も後半です。
サイクリングに出かけると、少しずつ日が長くなってるなと
実感する今日この頃。
さて、今回は久々に「ランドナー」が登場です。
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このブログをはじめた2010年頃は
ランドナーばっかり乗っていて、ランドナーばっかり
出てくる本を作っていましたが、
次第にスポルティーフの出番が多くなり、
ブルベを走るようになってからはロードが増え、
近年はディスクブレーキが付いた自転車しか
乗らなくなってしまいました(汗)。

いろいろ理由はあるのですが、自分の中で
快速指向というか、長距離を走ることへの欲求が強まり、
そんなシーンでなるべく「楽」をしたいな……というのが
自転車を選ぶ基準になってきました。
また、シートバッグに代表されるバイクパッキング式の
収納スペースが普及して、どんな自転車でも
かなりの荷物を簡単に積めるようになったことも
大きな理由です。新しいモノ、割と好きですし。

自転車がどのように変わっても、
やってることは、峠越えだったりキャンプだったりで、
基本的にずっと変わってないのですが、
いつしか自分の中で、ランドナーは重くてかったるいかな……
という印象の自転車になってました。そのスタイルの端正さや
長い歴史に敬意を持ち続けてはいるのですが……。

そんな自分が再びランドナーに乗ることになった
出来事がありました。以下、異常に長い(汗)前振りです。
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年明け4〜5日に仲間と
走り初めを楽しんできました。誰が言うともなく、久しぶりに
大洗で寒中キャンプすっか、ということになり、
土浦まで輪行してスタート。
ばっきー氏、YUUKI隊長、トシさん、そして自分の
4人というメンバーで、すっかり「いつもの面々」。
妻子に出かけることの許しを乞い、
同行者を伝える際なんかも、
「家のテレビがデカい人」「ライブライブ!好きな人」で
通じるようになりました。最近では
「あんた、ほんとにオジさんと遊ぶの好きね」
とか妻に言われる始末です……。
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自分含め4人とも最新のディスクロード。
いわゆるバイクパッキング式の搭載スタイルで
キャンプ道具一式が簡単に収まってしまいます。
本当にこれだけでキャンプできるの? とよく聞かれるのですが、
やってみると余裕なんです。
しかも、防寒着や寝袋がかさばる冬場もオッケー。
もちろん、時と場所を選びます。せいぜいマイナス2〜3度で、
無雪地帯に限られます。登山でのキャンプに比べれば、
自転車ツーリングはリスクが低い遊びです。

バイクパッキング式のバッグはどんな車種でも
キャリアなしで利用できますから、
必然的にロード系の自転車が最良の選択肢に
なりえます。
走りが軽いし、持って軽いし、値段もこなれて
選択肢も豊富。現に乗ってる人も多い。

その反対がランドナーに代表されるツーリング車……
と言ったら誤解を招きますが、
(むしろマスプロメーカー製のツーリング車は安い。安すぎ)
大小さまざまなキャリアや取り付け位置、数を工夫して、
ランドナー、スポルティーフ、キャンピングなんて
いま思えば少々の用途別に数々の旅行車を
用意してきた自分の過去や、
先人たちが培った自転車文化に思いを巡らすと
いささか「なんだかな〜」と
思わずにはいられないのが正直なところです。

もっとも、そんな旅行車の系譜を知らない人のほうが
今は多いでしょうし、自分だって近々ここ10年だけの知識です。
また、自分の自転車趣味自体が1990年頃スタートなので、
もうSTIのMTBやロードが登場して普及してましたから、
懐古的・骨董趣味的にランドナーに憧れる気持ちも薄いです。
いずれにしても、カッコだけじゃ思うように走れないですし、
見慣れてしまえばバイクパッキング式も
カッコよく思えないこともないです。
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さくっと70kmほど走って
早めに大洗に到着。
澄んだ冬の青空が迎えてくれました。
このマリンタワーやアウトレットがある一画も
再整備が進みつつあり、ここ数年で景色が
どんどん変わっていきます。
ガルパンおじさんが溢れているのは
変わりませんが(笑)。
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キャンプ場に着いて荷下ろし。
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これが装備のほぼすべて。
イスとダウンジャケット、ダウンパンツも持ってきたので
筒物がやたら増えてますが、前後バッグに収まってます。
バイクパッキング式スタイルが可能になったのは、
ひとえにこうしたアウトドアギアのコンパクト化と
軽量化の恩恵です。あとは、
テントの代わりにツエルトを選ぶといった、
利用者の取捨選択が大切ですね。
もちろん、テントにこだわって他の荷物を
削るなんて時もありますし(先日の佐賀とか)、臨機応変に
工夫するのが楽しみでもあります。
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各自ちゃっちゃと設営。
その後、入浴と買出しへ。
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今回、キャンプ場による
新春サービスということで
薪を無料でいただけたので、
鉄板の焚き火台も借りてファイヤー!
個人的に、炎を見て萌えるという性癖はないので
いつもは焚き火なんてしないのですが、
宴会中の暖房として役立ちました。

しかし、ここもキャンパーが増えました。
いくら休日でも、一昨年まで冬はガラガラだったのですが
今年は妙に多いです。ゆるキャン△の影響ですかね。
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そして 夜が明けた……。
この日は、ばっきー氏が特に不調で、
自分も風邪気味だったのでトッとと帰るか、
ということになりました。そんなこんなで
キャンプ場内を見回すともなく見回していたら……

今回の「その時」がやってきました。
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ランドナーでキャンプしてる人がいる!
正確には、ランドナーでやってきて
ツエルトでキャンプしてるというべきでしょうが、
視線はそのランドナー「丸石・エンペラー」に釘付け。
角形フロントバッグ(写真では外してる)、キャラダイスの
大型サドルバッグ、そしてフォーク横のラックを利用してます。

頭では「ランドナーでキャンプもできる」と分かっていました。
諸先輩で実践されている方もいます。が、こうして
見知らぬ第三者が「ランドナーでキャンプ」をサクッと
実践している現実を目の当たりに見て、
かなり、しびれました。憧れてしまいました。
また、ライト類は最新のキャットアイ製で実用的。
キャンプ道具も、ツエルトを採用しているところなど、
我々と装備の共通点が多いことも
目を引きました(人の自転車を見るの大好き)。

ちょうど主がツエルトから出てこられたので、
「ランドナー、渋いっすね!」と声をかけたら、
「田村さんですよね。ブログ見てます」と
答えられてまたびっくり。
装備なんかは、自分の記事をだいぶ参考に
してくれたようでした。
「○○から100km走ってきて、今日は
筑波のほうへ行こうかと。この装備で上れるか
試してみたいんですよね〜」

なんて気持ちのよい男だろう……。
ご自身もランドナーも、まぶしい……。

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すっかり影響されてしまい、
自分のランドナーを久々にガレージから
外に出しました。
このトーエイのランドナーも、作ってから10年になります。
光陰矢の如し……。
自分で言うのもなんですが、自分のフレームサイズだと
650Bの車輪がよく似合って、端正なスタイルだと思います。
建造当初はアウター上出しブレーキに
ダブルレバーでしたが、しばらく後にSTIに換装しました。
だから、その筋の人が見たら「これでランドナーかい?」と
思われかねない仕様ですが、
ベロクラフト大槻さんの的確なパーツアッセンブルと相まって、
「現代的で手頃な価格の部品を使ったランドナー」としては
今見ても完成度は悪くないと思います。
惜しむらくは、車重約12kgとかなり重いことです……。

なにはともあれ、
ガードとリムを磨き、タイヤを新品に交換しました。
そして、オーストリッチの帆布製フロントバッグと
サドルバッグを装着。
ちゃんとキャンプ道具一式が収まりました。
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ガードは、いったん取り外して、
ピカールで磨きました。
本所のアルミマッドガードなどを
採用したオーダー系のツーリング車では、
ピカールで磨くという行為は半ば
ルーチンワークともいえる最優先事項なのですが、
ロードが主流の昨今では「?」な
変態的な作業かもしれませんね。
塗装やアルマイト加工がされてないアルミ部品は、
ピカールのような研磨剤で磨くと
鏡のように輝くのですよ。
しかし、しばらくすると酸化して曇るので
また磨くわけです。

「うわ、面倒」と思うのが今の一般常識だと思いますし、
自分もそう思わないでもないのですが、
やってみると見栄えが格段によくなるので
達成感が得られる作業ではあります。
もっとも、シロート同然の自分がやると半日仕事ですし、
ガードとタイヤのクリアランスが狂いがちでもあります。
「父ちゃん家の前で何やってんの?」と
娘に軽くひかれましたし(汗)。
(屋内で磨くと石油臭くなる)
ピカールで磨いたって、走りが軽くなるわけもないのですが、
それなりに気分は軽くなります(笑)。
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そして先週、
妻を拝み倒して外出許可を得て、
輪行で出かけます。
ランドナーと言えば、フォークごと前輪を抜いて
ハンドルも外すコンパクトな輪行スタイルが可能なことでも知られていますが、
自分のランドナーはSTIなので
ハンドルをフレームから外すことができないため、
一般的な縦型輪行を採用してます。
後ろガードは外せる分割式になってますが、
前ガードはそのままでも一般的な縦型輪行袋に
収まります(ハンドルはステムを緩めて90度回す)。

自慢じゃないけど自慢すると(汗)、
自分は輪行の準備作業だけは早く、
いつものディスクロードなら5、6分で完了します。
しかし、やっぱりランドナーだと手間が増え、
久しぶりで手際が悪いことも相まって、
12分くらいもかかってしまいました。
ガードの取り扱いに加え、革ベルト式の
前後バッグを外すのが少し手間なんですよね……。
まあ、その分だけ時間に余裕を
見ればいいだけなのですが。

あと、やっぱり車重12kgなので担ぐと重いです。
一方で、キャンプ道具は4kgほどしかないので、
フロントバッグを肩に担ぎ、片手でサドルバッグを
下げれば特に歩きにくいということもないです。
総じて、ひさしぶりにランドナー輪行してみて
「思ったより面倒じゃなかったな」と
再発見しました。
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半月前の走り初めの時と同じように
土浦駅まで輪行し、めざすは大洗。
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霞ヶ浦を離れたら
県道メインで進みます。
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茨城の北東部は地形がゆるやかで、
収穫がとおに終わって寂しげな
農村風景が広がります。
とらえどころのない風景ですが、
こんなところを一人淡々と走るのは
けっこう気分がいいものです。
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北浦に足を延ばしました。
小さい霞ヶ浦、といった風情ですが、
こちらにも湖岸にクルマ通りが少ない道が延び、
とても走りやすいコースを組むことができます。
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不意に道が未舗装に変わったりしますが、
32Bと太めのタイヤで4.5気圧くらいなので、
安心して進んでいくことができます。
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距離80kmほど走って大洗着。
まあまあの距離をまあまあのペースで
走ったわけですが、まるで疲れを覚えません。
ここで「やっぱりランドナー、疲れにくいぜ」と
断言したいところではありますが、
地形が平坦で弱いながら追い風に恵まれたことが
理由でしょう(笑)。
ロード系の自転車に比べ、明らかに走行速度は
落ちます。それをよしとすれば、
実に乗りやすく疲れにくいのは間違いないです。

もっと軽量で高剛性で、細めのタイヤで路面抵抗が少ない
ロードよりもランドナーのほうが楽に走れるのか?
と聞かれたら、イエスでもノーでもあります。
物理的には、どんな速度域で走ろうとも
ロードのほうが出力を要しないはずですから
体も楽に決まっています。
でも、つい頑張っちゃうんですよね。ロードに乗ると。
それが魅力でもあるのですが、
ゆっくり走らせてくれないとも感じます。
だから、結果的に疲れることが多いです。
逆説的で、決してロードの欠点ではないのですが……。

ランドナーの場合、そもそも速く走ろうと思わないので、
運動強度が上がることがありません(平地で順風なら)。
だから、太いタイヤによるベタつき感が気にならず、
ふんわりした乗り心地のよさが際立ちます。
一方、なにかの拍子に加速したり、少し速度を
上げようと思うと、途端にランドナーは
「重くてかったるい」自転車になってしまいます。
ロードより3kgもかさんでる車重が
てきめんに現れてしまいますし、
タイヤの変形とフレームのしなりが相まって、
推進力がどこかに消えるようです。
感覚的には、時速25km以下ならランドナーが快適、
それ以上で巡航したいなら絶対にロードを
選びたいですね。
要は、遅いことをよしとすれば、
ランドナーは今もいい自転車なんだなと
再発見しました。
バッグも使いやすいですし、ばたばたダンシングしなければ
揺れも気になりません。

もっとも、自転車の善し悪しなんて乗り手次第なのは
言うまでもありません。
ランドナーで超長距離のブルベをハイペースで
完走する人も珍しくないですし、
ロードでポタリングするなんていうのも当たり前のご時世。
好きな自転車に好きなように乗ればいいんだよ、と
あらためて気付かされました。
当然すぎる感想で、商業誌には書きづらいですね(汗)。
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キャンプ場で荷下ろし。
ヘリノックスの折りたたみイスだけ、どうしても
バッグに入らなかったので、サドルバッグの
上に固定しました。普段、基本的には
外部懸吊を避ける自分としては「やらしい」感じでしたが、
冬は防寒アイテムがかさ張るので仕方ない、仕方ない……。

グラベルロード+バイクパッキング式だった
走り初めキャンプと荷物の品目はまったく同じです。
その時はイスも含めて全部バッグに入ったので、
ランドナーらしい前後バッグよりも、
バイクパッキング式の前後バッグのほうが
容量が稼げることも分かりました。
とはいえ、サイドバッグなんか持ち出すことなく、
「一泊二日の宿泊まりです」といった
ランドナーの主用途と同じバッグ構成で
キャンプが可能になっている時代であることを、
身をもって確かめることができました。
こんな機会を与えてくれたエンペラー様には
あらためてお礼を申し上げたいです。
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設営完了。
この日はマイナス二度くらいまで
気温が下がりました。低地の大洗とは言え北関東、
東京より風がワンランク冷たいです。
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日暮れまでに入浴や買い出しを終え、
一人寂しくも楽しい宴会タイム。
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角形フロントバッグは
テーブルとしても便利(笑)。
荷物スペースに余裕が出る夏季は、
折りたたみテーブルなんかも持参するんですけどね。
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固形燃料で水炊き。
小さなクッカーを使ってるので、
少しずつ煮込んでは食べ、煮込んでは食べ、
といった感じになりますが、
その合間にビール飲んだりアニソン聞いたりしてると
妙に幸せな気分になります。
ちょっと人には言いづらい量のビールを飲んで、
ツエルト内の寝袋に潜り込みました。
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そして 夜が明けた。
朝は、即席麺で手早く済ませつつ、
使った用品を乾かしながら収納していきます。
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やっぱり従来型の
サドルバッグやフロントバッグは使いやすい。
荷物をぽんぽん放り込むだけでOK。
バイクパッキング式のバッグはそれ自体が軽いし、
キャリアもいらないのでますます軽く済むのですが、
バッグ自体が不定形なので、しっかり荷物を
詰めないと安定しない、というのが
めんどくさくはあります。

ランドナーは走り以外の便利さを
重視しすぎている感もありますが、
総合的にはバイクパッキングに
実用面で劣るスタイルではないな、と
このあたりも再確認することができました。
走りをよくばるなら、バイクパッキング式のロード、
そうでないならランドナーという
使い分けをしていきたいなと
自分のなかで結論を出ししつつ、二日目も出発。
ぐっと南西の筑波山系を経て
土浦をめざすことにしました。
このあたりも、エンペラー様の丸ぱくり(汗)。
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無情にも向かい風……。
筑波の麓に着くまでの距離40kmほどの間、
漕がないとバックしそうな向かい風に
痛めつけられ、疲労困憊……。
ランドナーは疲れないぜ、とか思っていた
昨日の自分を殴りたくなります。
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津々浦々のセイコーマートで
休みながらノタノタ前進。
セコマって、裏道的な県道にある店舗が
多いのが偉い。北海道では間違いなくサイクリストの
命綱ですが、茨城においても
セコマの存在は途方もなく偉大です。
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なかなか近づかない山並みに
少々うんざり。
手近の駅から帰ろうかと思いましたが、
なんかその言い訳をランドナーにかぶせそうな
自分がありありと目に見えたので(汗)、
遅くても漕ぎ続けることに。
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やっとこさ峠路に入って、
もう風に悩まされることはないと
安堵したのも束の間、
思いのほかキツい勾配に足を着くこと数度。
なんどか越えた風返し峠への道なのですが、
石岡側(東側)から上ったのは始めて。
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道が簡易舗装になると、
明らかに勾配20%に及ぶような激坂が出現。
ちょうどきやがったクルマを避けるために
端に寄って足を着いたら、もう乗車できないほど。
二ヵ所ほど、押しちゃいましたよ。
たぶんロードでも上れなかったと思いますが、
降りて押し歩くと、ランドナーの重さが
いっそう身に染みる(汗)。
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なんとか峠に至りました。
標高400mちょっとしかないのですが、
周りが低地のなかにドカンとそびえているので、
筑波あたりの峠は意外としんどいのですよ。
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これまた激坂の古道、
つくば道で急降下。
今度はカンチブレーキの効かなさに
肝を冷やします。制動力だけは、文句なしに
油圧ディスクブレーキが優れています。
やはり、一度便利で楽なモノに慣れちゃうと、
そうでないモノの粗ばっかり気になります。
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西側の麓に降りると、
一転して追い風に恵まれました。
りんりんロードをeバイク感覚で土浦駅まで南下します。
山の向こう側は、南下する区間でも向かい風だったのに、
ひと山越えると風向きも変わるもんですね。
筑波降ろし、なめてましたよ。
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駅前で納輪。
自転車向きのスペースも登場した
土浦駅ですが、わざわざそこへ行くのも面倒なので
適当なスペースで輪行準備。
スタートした霞ヶ浦口にあるサイクリストスペースは
便利なんですが、ゴールとした東口の
自転車向けスペースは派手なのに
使い勝手はイマイチ……という印象もあります。

こんな感じで、ランドナーの
酸いも甘いも久しぶりに実感した二日間でした。

先にも書いたように、自転車のよしあしなんて
自分次第でいいのだと思いますが、
気をつけないといけないのは、比較対象が
自分の中であるか? ってことだと思います。

ランドナー“だけ”乗ってる人がランドナー最高!って訴えても
「ああそうですか」としか言えませんし、
ロード“だけ”乗ってる人がランドナー興味なし、って伝えても
「ああそうですか」としか言えません。
たまには違う自転車に乗ってみるのは、
いろんな意味で有益だなあと実感した次第。
せっかく持ってる自転車なんだから、
もっと乗ってやらなきゃなあと思いました。マル!

追伸
時を同じくするように発売された
今月の「サイクルスポーツ」誌では、
自分がランドナーに触れてる記事があったりします。
今回の経験も踏まえ、
もうちょっと軽くてディスクブレーキの
ランドナー風ツーリング車なんてのがあったらいいな〜と
夢見る今日この頃なのです。

by cyclotourist | 2019-01-23 16:27 | おしらせ | Comments(11)

SAGAキャンプツーリング 1/2

こんにちは、田村です。

あけましておめでとうございます。
年があけても今しばらくは平成ですが、
時の移り変わりを感じざるを得ない今日この頃です。
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さて、もう十日ちょっと前になりますが、
12月19日〜22日の三泊四日で、
佐賀県をぐるっとツーリングしてまいりました。
本ブログをご覧いただいてるサイクリストであれば、
佐賀ってどこ? なんて方はいないと思いますが、
自分にとって佐賀はサイクリング経験の
空白地帯ではありました。
いつか走りたいと思ってる間に
平成も終わりかけてしまったわけですが、
佐賀を舞台としたアニメ「ゾンビランドサガ」に
はまったおかげで、モチベーションが湧いて
佐賀を訪問してまいりました。
このアニメでは、佐賀市、唐津、伊万里、嬉野と
佐賀のあちこちが舞台として描かれています。
必然的に、最東部の鳥栖あたりを除く佐賀の広域を
訪れることになりました。
佐賀県の面積は、全国で6番目に小さいそうですが、
それでも東京や神奈川より広く、前述のような舞台を
一発で走ろうとすると300km近い距離になります。
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三泊ともキャンプすることにして、
自転車と装備を整えました。
今回、季節柄と天候の予報を鑑みて、
ひさしぶりにテントを採用しました。
ツエルトに比べ1kgも重く、かさばるのがネックですが、
居住性が高いのは言うまでもありません。
その代わり、イスやテーブルは割愛し、
なんとかシートバッグとフロントバッグに
装備一式を収めました。寝袋や着替えがかさばるのが
この季節の悩ましいところですが、
キャンプがもたらす行程の自由度と
一人寂しくも楽しく過ごす夜の魅力のほうが勝ります。
結果として、三晩とも雨に降られたのですが、テントのお陰で熟睡できました。
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旅のスタートは成田空港。
格安航空会社ご用達の第三ターミナルへ。
スカイライナーのおかげで成田も近くなりましたが、
第三ターミナルの不便な立地は如何ともし難く。
しかしまあ、安い便が選べるから仕方ないです。
今回、スプリングジャパンという
聞き慣れない航空会社を利用しました。
成田〜佐賀便がえらい安いです。
しかし、自転車持ち込みに4000円もかかるのは
ちょっと残念。ちなみに、
自分は飛行機輪行でも軽量な輪行袋を
そのまま使ってます。
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機材はボーイング737-800で、
機齢が若いようでキレイです。
非常口の席を選んだので、足下も広々。
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飛行時間は2時間半。
途中、見事な富士山を拝むことができました。しかし、西へ進むにつれ雲海が発達。天気が悪いのは覚悟してましたが……。
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定刻どおり佐賀空港に到着。
到着して空港ビルを歩いていると、
ちょうど自分の輪行袋が搬出される
様子を見ることができました。
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自転車を受け取り、走行準備を整えるともう15時。中途半端な時間に着くのも格安航空会社にありがちですが、致し方ないです。この日は、空港から距離20kmほどのキャンプ場へ走るだけ。
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空港周辺は真っ平らで干潟が広がります。
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ムツゴロウ型のトイレが微笑ましい
海遊パークのキャンプ場。
この季節、隣接する施設でノリを乾かすそうで、
その音が夜もしますよと言われてましたが、
ビールさえ飲めば絶対に眠れるので問題ないです。
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少し離れた肥前山口の
ショッピングモールに出向き、
今宵の食材と固形燃料などを調達。
佐賀牛ですよ、佐賀牛。
シンプルな調理器具と拙い調理技術でも、
素材がよければ問題ありません。
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固形燃料は全国どこにでもある
100円ショップで手に入りますし、
ソロでちまちま調理する分には
十分な火力があります。
案の定、夜が更けると共に雨が降ってきましたが、ほどよく酔って熟睡。
気温は0度くらいまで下がることも覚悟して
装備を整えてきましたが、そこまで下がることはなく
せいぜい5度くらいでしょうか。快眠できました。
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翌朝、まだ小雨が降るなかを
7時過ぎには撤収を完了し、とっととスタート。
110kmほど走る予定で、途中の見所も多い日なので、
気が少し焦ります。
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まずは佐賀城へ。
天守閣は残ってませんが、きれいな石垣とヤグラ、
御殿などが見所。
アニメ劇中と同じアングルの光景を
見ることができるだけで無上の喜びを感じます。
維新の立役者である肥前鍋島藩の城下町なので、
維新150周年をことのほか祝ってます。
先日に訪れた長岡は「賊軍」とされた城下町で、
どこもかしこも恨み節でした。
だから、印象の違いがことのほか鮮明です。
維新は150年も前のことなのに、
街に与えている影響は絶大なんだなと感じました。
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穏やかな峠を越えて唐津市へ。
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道なりに下っていくと、
鏡山が見えてきました。
南側から林道で上ることにします。
標高280mほどですが、低地に突き出た独立峰なので、思いのほか高度感があります。
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虹の松原ごしに唐津湾が眼下に広がります。
時おり小雨が降る残念な天候ですが、
上ってよかったと思えるダイナミックな眺望です。
なお、展望台周辺は車両通行止めですが、
自転車を押して歩くのはいいよ、と言われました。
地元の人と話す度、濃厚な佐賀弁を聞くことができて新鮮。
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唐津、見所が多いこと多いこと……。
やっぱり唐津市街に宿を取ればよかったなと思いつつ、
後ろ髪ひかれる思いで波戸岬のキャンプ場へ。

以下、またあらためてリポートします。
今年もいろんなところへ行けるといいな!

by cyclotourist | 2019-01-03 20:00 | おしらせ | Comments(2)

近況報告

こんにちは、田村です。
またしてもブログを放置してしまいました。
サイクリングと模型作りの双方とも
それなりに充実した月日を過ごしてますし、
ブログを更新できないほど忙しい、ということは
まったくないのですが(むしろヒマ。汗)、
最近はツイッターでちょろっと呟くだけで
自己承認欲求が満足されちゃうんですよね(笑)。

とはいえ、ブログに行動記録を残しておくと、
自分的にも後で役立つことが多いので、
さくっとここ一ヵ月ほどの出来事を
振り返ってみたいと思います。
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いきなり自転車以外の話題で恐縮ですが(汗)、
ここのところ戦車プラモがマイブーム。
写真は「戦場のヴァルキュリア」というゲームに
出てくる架空の戦車ですが、その複雑極まるカラーリングと
内装まで再現されたキットのこだわりが相まって
なかなか作りごたえありました。
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11月10日、11日には新幹線輪行で新潟を訪れました。
新潟ご出身の輪友、ばっきー氏が
お得なきっぷを取得してくれ、
いつもの仲間4人で繰り出しました。
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弥彦山の麓にある公園で
色づいた紅葉を鑑賞。しかし、雨が降ったりやんだりで
輪行してばかりの一日でした。
この季節、降雨のなかを走っても
いいことないので、それはそれでよかったなあと。
新潟駅前に宿泊して、夜はメイドバーを訪れたのは
言うまでもありません(汗)。
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二日めは、ばっきー氏の
ご案内で新潟市街から阿賀野市へ向い、
「やまびご通り」なる林道へ。
無数の歌碑が建ち、ピークからは
越後平野を一望できる好コースでした。
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一週おいて11月23〜25日は、
伊豆半島に繰り出しました。
尊敬するベテランサイクリスト、高地さんが
主催する「南伊豆グルメオフ」です。
オフ会(?)とはいえ、各自で宿に集合するので、
特に往路は自由にソロで走ります。
そこで、珍しく(?)ダート混じりの道を選んで
戸田峠をめざしました。
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戸田峠の先に伸びる西伊豆スカイライン。
残念ながら富士山はほとんど見えませんでしたが、
何度走っても満足度の高い道です。
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妻良の定宿に4人が集まり、
お楽しみの海鮮グルメ宴会。
このお宿が今季で休業されることもあって、
ひときわ胸に染み入るような美味しさでした。
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二日めは素晴らしい快晴。
石廊崎あたりの海岸美は全国屈指だと実感します。
この日は南伊豆かいわいを軽く流して宿に戻り、
高地さんと二人だけの連泊。
特に自分は酒癖がよろしくないと評判なので
どうなることかと思いましたが、
無事に一夜を過ごすことができました……たぶん。
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三日目は、妻良から松崎に出た後に
大鍋越で河津に抜けました。
拳くらいの石がごろんごろんしていて
かなり荒れた印象でしたが、高地さんと二人で
のんびり進むのも楽しいものです。
本音を言えば、自分は南の河津ではなく
北へ向って沼津に抜けたかったのですが、
沼津に特段の愛着がない高地さんには
無理強いできませんでした(笑)。
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なぜその色? と突っ込まざるを得ない
高地さんの輪行袋(写真左)。
サイズに余裕があるのでランドナー用としても
人気があるマルト・RK-02ですが、たまたま
ピンクしか店頭になかったそうです。
自分が緑色のを持っているので、今度お会いしたら
譲りますよ、などと語りつつ車中の人となったのでした。
ちなみに、自分は
オーストリッチ・ウルトラSL-100輪行袋を
激しく愛用中。この軽さ、小ささに慣れてしまうと、
もう従来の輪行袋を使う気になれません。
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こうして来し方を振り返っていると、
このオヤジ、本当に遊んでばっかりだなあと
我ながら苦笑せざるを得ませんが、たまには
娘とサイクリングしたりもします。
浮間舟戸の風車公園へ行きたいというので、
荒サイを交えてお付き合いしましたよ。
さすがに24インチのロードも小さくなってきたので、
新車を用意してやりたいなと思ったものです。
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12月4日から5日にかけては、
ナイトラン一発で自宅から沼津まで走ってみました。
サイスポ誌で紹介したいと思っていたゴツいライトを
買ったので、その力試しも兼ねての奇行です(笑)。
しかし、1ページの記事を書くために、
2万5000円もするライトを自腹で買って、
一晩ナイトランして150km走るなんていうのも
我ながらトチ狂ってるなあとは思います。
シゴトとしては成立しません(笑)。
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でも、マンホールを見ただけで満足だったりします。
早朝の沼津港でいただいた海鮮丼も
けっこう美味しかったなあ。

その後、青春18きっぷで一人で新潟へ行ったり、
自走砲のプラモデルを作ったり。
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ナースホルンというドイツ軍の自走砲。
タミヤのプラモなので組み立てやすさ抜群だし、
一度、東部戦線の冬季迷彩って塗ってみたかったんですよね。
そしてついに……
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半年ぶりに女の子フィギュアを
作り出してしまいました(笑)。
最近、あんまりハマるアニメがなかったんですが、
久々に現れちゃったんですよ、名作が。
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先週、その舞台である佐賀へ
行ってまいりました。
グラベルバイクで三泊四日のキャンプツーリング。
冬にキャンプ? と思われる方も多いと思いますが
意外といいんですよ。
虫が少ないですし、食べ物美味しいですし、
キャンプ場はどこも空いてますし。
そして寒さは、服・寝袋などの装備と
コース設定・キャンプ場選びで
いかようにも対応できます。
佐賀は自分にとってサイクリングの空白エリアでしたが、
好きなアニメのおかげで訪れるモチベーションが生まれ、
かなり広範囲を見て回ることができました。
そのリポートは、またあらためて。

以上、近況報告でした。
季節柄、忘年会なんかがあることもあって、妻には
「遊んでばかりしていたいなら、家を出たら」と
毎日のように言われております。
仕事もしてるんだけどね。くわばら、くわばら(汗)。


by cyclotourist | 2018-12-26 17:05 | おしらせ | Comments(3)

ひとりビワイチ

こんにちは、田村です。
先月末、思い立って「ビワイチ」してきました。
d0211129_15171720.png
一周ほぼ200km。
湖畔沿いの道はだいたい経験済みですが、
そう言えば一日でしっかり一周したことはなかったです。

とある先日、とある関西の方とお会いした時に
「近畿でサイクリングするんなら、やっぱりビワイチが定番や」と
当然のように言われました。
自分としては、渋い先輩のご指導もあり、
近畿エリアなら北山や若狭方面、
もしくは京都アニメーション諸作品の舞台(笑)が
ハイライトなのかと思ってましたが、
一般的にはビワイチが人気らしいです。
ロングライド志向の人が多い証なんでしょう。
「そうですか〜、ビワイチですか〜」と答えた自分でしたが、
経験が浅いのでピンと来ませんでした。
そこで、ちょうどヒマで天気がよさそうな日を
見計らって、パパッと体験してみることにしました。
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東京駅6時発の「のぞみ」に乗って、
名古屋で「ひかり」に乗り換え。
すると8時ちょうどくらいに米原に到着。
新幹線の速さ、恐るべし。この前は夜行バスに乗ったばかりだったので、
よけいに新幹線の速さを実感します。
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琵琶湖側の出口で輪行袋を開きました。
今回から、オーストリッチの新型軽量輪行袋である
ウルトラSL-100を使うことにしました。
さすがに小さく軽くなり、少しでも荷物を減らしたい時は
嬉しいモノです。生地は極薄なので
取り扱い注意ですが、今のところ無傷です。
そして、8時10分くらいにはスタート。
米原からは、21時過ぎまで東京へ向う新幹線があるので、
あまり寄り道などをしなければ、
まあなんとか日帰りできるだろうと予測。
ちなみに、輪行袋を立てかけたベンチは、
座面を外すとカマドになるという
工夫が施されたもので、イベントや災害時の
利用を考慮してるようです。
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コイツを見ると、滋賀県に来たなあと実感します。
コンビニに寄って補給食と飲料を調達してから、
湖畔に出ます。
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すぐにこんな風景が広がります。
はじめのうちは、お〜と思いますが、
景観も勾配も変化しないので、すぐに飽きます(汗)。
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ところどころにビワイチのマークがあります。
自転車走行帯の表示もほとんど完璧で、
GPSがなくても迷う心配はないでしょう。
ちなみに、自転車走行帯は湖側にしかなく、
「ビワイチ」は反時計回り一択です。
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20kmほど進むと、道が湖畔から離れ、
風景に変化が出てきます。
日曜と言うこともあり、前後にサイクリストを
よく見かけました。
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賤ヶ岳のふもとから、
国道のトンネルを回避するための山道へ。
標高アップは100mほどですが、
なかなかの見晴らしが広がります。
スタートから30km地点ほど。いま思えば、
ここが景観のハイライトでした。
奥びわ湖パークウェイは一方通行のようで、
反時計回りのビワイチでは通ることができません。
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渋いマキノの街並。
湖北の道には消雪装置があり、
冬の雪深さを思わせます。
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コンビニが点々とあるので、
補給に困ることはありません。
どこもサイクルラックがあり、利用者も多いです。
ロードで練習系の人もいれば、クロスバイクや小径車で
のんびり進む人も多いです。
コンビニがあるのは助かるのですが、
手頃なご当地グルメが見当たらないのが
琵琶湖の寂しいところかもしれません。
鮒ずしとかブラックバスには、さすがに
食指が動きませんし……。
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湖上に建つ、白鬚神社の鳥居。
ほかにめぼしいスポットもなく、
淡々と南下していきます。
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湖西線沿いに進みます。
立派な高架線で、まるで新幹線のよう。
以前、湖西線に乗った時は、琵琶湖を望む車窓に
釘付けになったものですが、自転車からだと
湖南エリアはまるで展望が広がりません。
いい加減飽きてくるのですが、寄り道すると
終電に間に合わないかも……という焦りもあり、
淡々と進みます。まあ、そういう時間的な
制約があるブルベ的な走りを採らないと、
一日で200kmを走るなんておぼつきません。
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14時過ぎには大津へ。
坂がないので、自分でも平均時速20kmほどをキープできます。
万一時間が押すようなら琵琶湖大橋か近江大橋を渡り、
湖南をショートカットすることも考えてましたが、
キチンと一周できそうです。
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瀬田の唐橋を渡りました。
このあたりに来ると、
下がっていたモチベーションが高まります。
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好きなアニメの舞台があるから(笑)。
道中、寄り道らしい寄り道は
ここくらい。むしろ、ここに寄りたいから
ビワイチする気になった、と断言できます(汗)。
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東岸を北上していくと、草津あたりから
湖岸公園に沿った自転車道が続きます。
一般道はクルマが多いエリアなので助かります。
こういう一周コースの場合、どこかで向かい風に
遭遇するものですが、この日は風が穏やかで助かりました。
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守山には「自転車の聖地」なる碑ができたそうで、
よし見てやろう、と思ってましたが、
それがある公園は倒木があったようで立ち入り禁止……。
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碑そのものは、車道沿いの歩道から
遠望できました。守山市長キモ入りで建立したそうですが、
ちょっとヘン……かな?  しまなみ海道にも
自転車の聖地を謳う碑がありますが、
やらしい(名古屋弁で「恥ずかしい」という意味らしい)
感じがしないでもありません。
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近江八幡で夕暮れ。
見事な夕焼けですが、やっぱりナイトラン突入か……と
少し気が重くなりました。
もちろん、近江八幡の街並など見てる余裕はありません。
本当に日が短くなったものです。
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18時過ぎには米原駅に到着。
ちょうど10時間ほどでビワイチ完了。
結果的に、自分としては望外の好ペースで
走ることができました。

やっぱり、一日で200kmも走ると
「俺、がんばった」と自画自賛したくなります。
達成感があるのは間違いないです。
これだけ走りやすい200kmコースは貴重ではあります。
一方で、「走るだけだった」という
一抹の寂しさがあるのも事実。
ずいぶんな交通費をかけてやってきたのに、
マキノの美林や彦根城、近江八幡の街並みなど
まったく見ていません。食事はすべてコンビニ……。
「中二病」の舞台を見たことだけが救いです。
やっぱり、湖北で見かけたキャンプ場で夜を過ごしたり、
一周にこだわらず、敦賀や宇治へ足を延ばすほうが
変化のあるサイクリングが楽しめたとも思えます。
走行距離と旅情を両立させるのは
自分にはなかなか難しいのです。

後日、ビワイチが定番やで、と話した
関西の方と再会したのですが、
「ビワイチしたんか? 達成感“しか”ないやろ」と
言われました。
まさにそのとおり。みんな知ってるんやな(笑)。


by cyclotourist | 2018-11-13 17:46 | おしらせ | Comments(3)

高速バスで輪行

こんにちは、田村です。先週の頭まで没頭していたのが、八重洲出版から発売されるムック「輪行がよくわかる本」です。その名の通りの内容なのですが、あらためて輪行について一冊にまとめてみると、自分の経験がいかに限られているか、痛感させられることが多々ありました。そのひとつが「バス輪行」です。基本的にダメ、とまとめてしまえば記事としては楽で無難なのですが、そんな本は自分でも買いたいと思えませんから、この機会にバス輪行について調べたり、体験してみました。すると、やっぱり基本的にはダメなのですが(笑)、ごく一部の路線バスでサイクルラックを導入していたり、鉄道の代行バスはOKだったり、空港へ向うリムジンバスもOKであることが多いなど、例外もあることが分かってきました。実際には、現地で車掌さんに頼んだら載せてくれた、なんて路線バスも多いかとは思いますが、そういう例外的な個別の運用に関しては事例としては紹介しにくいです。昔はずいぶんしたものですが……。また、輪行で利用価値が高いと思えるのは、長距離を移動する高速・夜行バスですが、こちらも公式に輪行がOKな運行会社は皆無に近いです。わずかな例外が、ブルーライナーという運行会社。ホームページで、輪行OKであることをPRしてみます。そこで、利用してみることにしました。
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新宿の「バスタ」から出る、名古屋行きの夜行バスを選んでみました。今回、バスで輪行すること自体が目的。目的地に目的はないと言って過言ではないので、とにかく安い便を選んだ結果です。輪行する場合、ネットから予約はできず、電話で予約するのが少々面倒でしたが、運賃は2500円と激安。これに輪行袋積み込み料として+1500円が必要。計4000円ですから、新幹線の半額以下。もっとも、夜行バスの料金は時価みたいなものなので、休前日などは値段が跳ね上がるようです。
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0時25分発のアミー号というのに乗り込みます。
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バスタを利用するのは初めてでしたが、ずいぶん賑わってます。
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ご自身で積んでくださいと言われたので、自分で突っ込みました。輪行袋はバス1台につき2個までOKです。当然ながら、輪行袋に収めないと積んでくれません。輪行袋を載せて身を引く際に、ドアに頭をぶつけました。いかんせん勝手が分かりません。
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4列シートの車内はほぼ満席。前面も含め、カーテンで完全に遮光されているので、もう寝るしかない状況。シートピッチは新幹線よりは狭いけど、格安航空会社よりは広いくらい。となりにも人が座りましたが、さほど気になりません。寝台特急だと、車内で酒盛りというのがお約束ですが、「飲酒はご遠慮ください」とアナウンスがありました。パーソナルスペースが狭いからやむを得ないですね。なにはともあれ、定刻どおり出発。
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酔ってないと寝付きがわるい体質なので、しばらくアニメなど見て眠気を待ちます。当然イヤホンをしてるのですが、耳栓としても有効です。
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1時間くらい走って、海老名SAで最初の休憩。夜のSAは夜行バスばかり。トイレがないバスなので、どうなることかと不安もありましたが、これ以降もちょくちょくSAに寄ったので問題ないです。止まるたびにどうしても目が覚めてしまうので眠りが浅いものの、2〜3時間は眠ることができたでしょうか。
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定刻どおり5時半に名古屋へ着きました。金山なので、鉄道駅が近いのがメリット。たった4000円で、こんな早朝から行動できるという事実に胸が高まります。少し眠いのは否めませんが(笑)。
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目的地に目的はないと言いつつ、まったくサイクリングしないのでは何のための輪行か空しくなってしまうので、知多半島と伊良湖あたりを少し走ってみることにました。
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名古屋市街を走るなんて避けたいので、名鉄の金山駅から輪行を続けます。
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名鉄のネットワークすごい。路線のイメージがわかず、自分が地方からやってきたお上りさんのように思えます。名古屋でこれですから、初めて東京へ来た人はかなり戸惑うんだろうなあ……。
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ありきたりの通勤電車なのでしょうが、田舎者(笑)には何もかも新鮮。
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かなり飛ばしますね。こんなメーターを付けてるくらいだから、俊足が自慢なのかもしれません。
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内海駅で降車。なんということはない高架駅ですが、初めて降りる駅はどこだってワクワクします。
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7時すぎには走行開始。夜行バスのおかげで持て余すくらい時間があります。
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海岸線を小一時間も走ると、知多半島先端の師崎につきました。ここの岬はSKE48のPVに出たそうですが、三次元の女性に興味がない自分は一瞥しただけで船乗り場へ。
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昭和感あるきっぷ売り場と待合室。まだお店などが開いてないこともあり、しみじみとした場末感が漂っています。
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師崎から伊良湖へ渡ります。直行する便はなくて、篠島で乗り継ぎます。次の便に乗っても、篠島でずいぶん待ちますよ、ときっぷ売り場で教えてもらいましたが、それはそれで問題ないので乗船。
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小さな高速船なので、自転車は再び輪行袋に収めます。
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乗務員に聞いた上で、適当なスペースに輪行袋を置きました。
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ちょっと心配になるくらい利用客は少ないです。
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平たい日間賀島を眺めなら、およそ10分の船旅。
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篠島に上陸。
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師崎とは一転して、妙にモダンな乗り場。こちらにも軽食やお土産を扱うお店がありましたが、一時間以上も待ち時間があるので、せっかくなので街へ繰り出すことにします。観光案内所で食事処を尋ねたところ、この時間(9時過ぎ)でもやってる店があるとのこと。自転車に乗るまでもない近さなので、輪行袋を放置して歩いて向います。
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大漁旗を掲げた漁船たち。船首に描かれた独特の文様が篠島にもやう漁船の特徴だそうです。
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ヘルメットを被らず、スクーターで行き交う人々。以前、日間賀島を訪れた際も同じ光景を見ました。このあたりの道路交通法はちょっと変わってるのかも知れませんね(汗)。
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篠島はシラスの水揚げが日本一とのこと。せっかくなので釜揚げシラス丼をいただきました。ほくほくした食感が心地よく、醤油をかけなくても淡い塩味があってとても美味でした。たまたま寄っただけの島でしたが、このシラス丼目当てでも訪れる価値がありますね。
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伊良湖への便も小さな高速船。乗客はついに自分一人だけ……。
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こうした船内でもハンディGPSがあると速度などが分かって面白いです。
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伊良湖へも10分ほどで到着。師崎〜篠島よりも揺れが激しく、外洋が近いことを実感させてくれました。
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ちょっと走れば伊良湖岬灯台。灯台がある岬っていいですよね。先端に着いた、って実感があります。もっとも、この日は交通機関で移動してばかりですが。
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自転車道へ進んでいきます。少し内陸に入る区間は、ほどよく寂れていてよい雰囲気です。
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しかし、海岸線に出ると砂が自転車道を覆っていて、走りにくいばかり。早々に一般道にシフトします。
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三河田原駅からとっとと輪行。まだ13時過ぎでしたが、この先は市街地が続きますし、もういいかなあと。やっぱり眠いのでダルいのが正直なところ。結局、自転車で走ったのは50kmに満たないくらいでした。
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豊橋から新幹線、というのもさすがにもったない時間なので、新所原から天竜浜名湖鉄道に乗ることにしました。古い駅舎が多いことで知られるローカル線です。
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駅舎に食堂があったり、カフェが入っていたりします。
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天竜二俣駅に到着。ここで車両を増結するので、10分くらい止まります。
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列車から出て、駅舎を見学。構内には転車台も残ってます。
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掛川まで乗り通すのがもったいなくなって、遠州森という駅で降りてみました。時間に余裕があるのはいいものです。
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渋い……。昭和10年に建てられた駅舎が、ほとんど改変されることなく残ってます。
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ここで「貸し出し用の輪行バッグ」という世にも稀なモノを見せていただきました。いくつかの駅に備えており、保証金1000円で貸してくれるそうです。同線内で返せば保証金は戻ってきます。自転車をそののまま積める「サイクルトレイン」を実施しているローカル線はかなり増えましたが、輪行袋を貸すというのは寡聞にして初めて知りました。しかし、天竜浜名湖鉄道の区間だけ輪行できることにどんなメリットがあるんでしょう……。遠来の人はそもそも輪行でしょうし、地元の人が輪行袋に入れてまで自転車を列車に載せたいと思うのか……。スポーツ車じゃないと実質的に輪行できませんし。実際、借りる人はほとんどいないみたいです。サイクリスト向けに何かしたい、という思いは伝わりますが、誰か「意味ないよ」って止めなかったんですかね。もっとも、「THR」とロゴがプリントされたホイールバッグは結構カッコいいなと思いました。貸すんじゃなくて、売ればいいのかも(笑)。天竜浜名湖鉄道は、元は国鉄の二俣線なので、「JNR」でもいいかも。そのロゴが入った輪行袋なんてあったら、絶対に買っちゃいますね。
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湘南カラーの列車も走ってます。自分もこれに乗って掛川へ。
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そして新幹線に乗り換えて帰京。さすがに復路までバスは体力・気力的に無理。結果として、夜行バス輪行は有益だなと思いました。安いこと以上に、現地着が早いのがいい。プランニングの幅が広がります。しかし、やはり眠りの質が落ちるのは如何ともしがたく、せっかくの早着を活かせるほどサイクリングする体力・気力が自分にはありませんでした(汗)。お金がないのはよくあることなので、そんな時でも遠くへ行きたい時はまた利用するかもしれませんが、もう走らなくていい復路で利用するのがいいのかな……と思いました。
by cyclotourist | 2018-10-30 14:24 | おしらせ | Comments(5)

福島・相馬ツーリング

こんにちは、田村です。JR東日本の新幹線や特急になると、「トランヴェール」という車内誌があります。沢木耕太郎のエッセイがあったりして、機会があれば読んでます。先日の津軽行きでも読んだのですが、そのなかで「相馬のホッキ飯」を紹介している記事がありました。福島の浜通りは、ご存知のように原発事故の影響が大きいエリアですが、復興も着実に進んでいると聞きます。季節もいいですし、せっかくならホッキ飯を食べに相馬に行ってみるとかと思った次第。グルメがツーリングのきっかけになることは、かつてほとんどない自分ですが(汗)、たまにはいいでしょう。そこでかなり衝動的に、10月8日に日帰りで訪れてきました。仕事が忙しい時期ではあったのですが、レイアウトのアガリを待つタイミングがあったので、思いきって実行した次第です。
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東北新幹線の福島駅からスタート。相馬へ行きたいなら、常磐線を利用すればいいのですが、あとで詳述するように常磐線には不通区間があり、それにも増して、時間を節約したい往路では新幹線スタートが有利です。地図を見てみると、福島駅から相馬駅まで軽い峠越えとダム湖経由といった行程の内容重視で道を選んでも距離80kmほどで着くことがわかりました。
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停車駅の多い「やまびこ」でも東京駅から2時間弱で福島に着きます。左手の車窓に吾妻連山が見えます。あそこに通じる磐梯吾妻スカイラインはかなり上りがツラかった記憶があり、それに比べれば、浜通りを目指すのは気が楽です。もっとも、磐梯吾妻スカイラインは、今年の9月から火山活動の影響で通行止めのようです。
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改装中でぱっとしない福島駅で降りて、とっとと自転車を組み立てます。9時にはスタートできました。
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阿武隈川を越えると市街地はすぐにひと段落し、走るのが楽しくなるような里山にさしかかります。東北といえば津軽や下北に飛びついてしまう自分ですが、言うまでもなく福島もれっきとした東北です。空気が東京とはまるで違います。爽やか。
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あたりは稲刈りの真っ最中。新潟のサイクリング仲間から、10月の頭には新米を譲ってもらってましたから、やはり東北は収穫が少し遅いのでしょうか。
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どこかで補給食を買いたいなと思っていたら、伊達市に入った途端、真新しい道の駅がありました。
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伊達氏といえば政宗しか知らない自分ですが、ここ伊達市が発祥の地とのことで、アニメともタイアップして大々的にアピール中。ダテは仙台だけじゃない。
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道の駅のトイレ、お洒落すぎて落ち着かない……。
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道の駅に美味しそうなパン屋さんがあったので、カレーパンとクリームパンを購入。これで道中の補給に心配なし。実際、とても美味しかったです。
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相馬へ向う国道を緩く上り、ピークの手前にある県道分岐に入ります。
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佐須峠で飯舘村へ。村民の避難・帰還などでニュースに上る地域です。そのあたりの事情に必ずしも明るくない自分としては、単にツーリングに相応しい道だなあと思いましたが……。
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たいへん牧歌的な風景ながら、耕作してない土地が多いように感じました。
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真野ダムへ向う道は通行止め?案内板をよく見ると、休日は通行できるとのこと。休日に訪れてよかったです。事前調査不足ですね……。
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谷間には、シートで覆われた物が見えます。除染によるものでしょうか。
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線量計が随所にあります。数値の意味するところは分かりません……。道の勾配は緩やかで、ツーリングには最適な地形ですが、やはり非常時にある場所であることを意識せざるを得ません。
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真野川の渓谷。紅葉が始まれば、とても美しいだろうなと思わせます。
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とても静かな真野ダム。キャンプ場も見かけましたが、釣り人が何組かボートを出しているだけで、人影はまばら。二人、サイクリストと行き交いました。
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ダム湖からは緩やかな下りで爽快に南相馬へ。関東では賑やかな印象がある常磐線も、ここでは長閑なローカル線です。
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直線が続く線形のよさが、この土地が本来持っているポテンシャルを象徴しているような気がします。平野、貴重ですからね。
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相馬に入ると、田んぼも実ってます。
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松川浦に出ると、まっさらな道が続きます。名の由来となった松林はないですが、あらたに育ているようで、左手には松を育てているであろう養生の囲いが続いています。大昔、ここも走っているはずなのですが、当時は何も意識してなかったのか、記憶ないですね……。
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灯台がある小さな岬をトンネルで通過。
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再び通行できるようになった、松川浦大橋。長さ520mで、ちょっと「プチしまなみ海道」といった印象。橋梁の下にきれいな公園が整備されており、そこで見上げてから通過してみます。
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橋の上からは、漁港のようすがよく見えました。人として思うところはありもしますが、13時過ぎてお腹も減ってきたので、お目当てのホッキ飯へ向います。
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くだんの「トランヴェール」で紹介されていたお店へ。こういうグルメ志向のツーリングって、今までの自分にはあんまりなかったですが、嫌いじゃないんですよ。誰だって美味しいモノは好きですから。案内待ちの列がありましたが、素直に待ちます。ツーリングにおける芸風が変わったかもしれません(汗)。30分くらい待ったでしょうか。
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せっかくなので、ホッキ飯に刺身、天ぷらが付いた「ホッキ三昧」をいただきました。さすがに美味いです。味付けは濃くなく、ほくほくした食感を楽しみました。なんとかビールは我慢しましたよ。
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相馬駅へ。15時すぎだったので、もう少し走りたい気もしましたが、かなり満ち足りたので、欲張らず輪行。
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常磐線で帰るわけですが、相馬の少し南、浪江駅〜富岡駅の間は原発事故の影響でバス代行です。一般的に代行バスには輪行袋を積んでくれると聞いてましたが、念のため、相馬駅の駅員の方に、「バス、自転車積めますか?」と確認したところ、大丈夫とのこと。
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浪江駅。周辺の街並は閑散としており、なんとも言いようがありません。
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観光に用いられるような、大型バスが待っていました。
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自分で床下スペースに入れました。そして、富岡駅まで30分ほどバス移動。おもに国道6号を通るのですが、帰宅困難区域にあたります。自分の勝手なイメージでは、もっと人家まばらなエリアだと思ってたのですが、沿道にはコンビニあり、「しまむら」あり、他にもたくさんの商店や人家がありました。それがぼうぼうに生えた草に飲み込まれるような状況にあります。こんな有様が日本に現実としてあることにかなりの衝撃を受けました。クルマはかなり多く行き交ってますが、沿道には工事関係者しか見かけませんでした。ちなみに、クルマも止まっては行けないらしく、徒歩や自転車は通行禁止。バスでも窓を開けないで、写真は遠慮して、と言われました。写真を撮っちゃいけない理由は……分かりませんが、興味本位でバシバシ撮る人が多いのでしょうか。自分としては、この風景は一見すべきだと思いました。なお、原発はバスから見えませんが、その方向には沢山のクレーンが建ってました。
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富岡駅へ。売店もあり、明るい雰囲気ではありましたが、なんとも言えない思いで輪行袋を担いでホームへ。
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ホームには、ちょっと前まで常磐線を走っていた古いタイプの特急車両が。留置されてるのかな、と思ったら、これが、いわき駅まで普通列車として使われているのです。
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シートは一列置きに向きが変わっていて、4席ごとのボックスシートのように。ガラガラで、妙な雰囲気ですが快適ではありました。
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いわき駅から、「本物」の特急に乗り換え上野駅まで。そうして帰宅したのでした。福島〜相馬のゆるい峠越えは、ツーリングにふさわしい情緒に満ちていました。相馬沿岸の新しい道も、爽快です。松川浦大橋もスゴイし、ホッキ飯も美味いです。走ればいろいろと思うところがあるエリアですが、とにかく走ってみれば? と人に勧めたいなと思いました。結局、サイクリストって、どっかを訪ねて、走るのが趣味なんですからね。
by cyclotourist | 2018-10-27 22:08 | おしらせ | Comments(3)

津軽・下北ツーリング[下北編]

こんにちは、田村です。
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旅の二日めにして最終日は、大湊スタート&ゴール。往路は恐山経由で大間崎へ復路は大畑経由で大湊に戻ることにしました。これで距離は120kmくらい。当初、野辺地〜大湊も片道は走ろうかと思ってましたが、すると距離180kmになってしまいます。これでも最終の新幹線には間に合いそうでしたが、あんまり欲張ってセカセカ走るのもしんどいので、大いに大湊線を活用することにしました。しかし、津軽半島も下北半島も広いですね。今回はつまみ食い状態ですが、一周すると津軽半島が200kmくらい、下北半島が320kmくらいになります。時間さえあれば、どんなに長距離でもいいのですが……。ちなみに、伊豆半島は220kmくらいです。海岸線が屈曲しているので、かなり距離がでます。
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6時には「ザ・ビジネス旅館」といった趣きの朝食の支度ができていたので、とっとと頂きます。
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始発に乗るため、6時20分には宿を後にしました。駅前なので、自転車は輪行袋に入れたまま。よく、ディスクロードを倒立させるとマズい、という話を聞きますし、実際にシマノの取り説にも倒立は想定してない、と書いてありますが、ひと晩くらい、縦型の輪行袋に入れたまま放置しても問題はありません。ただ、油圧経路のどこかにあるエアが出てくるようで、ブレーキレバーのストロークが変わったりはします。これは、乗車前に何回かレバーを「にぎにぎ」すると戻ります。
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駅前には、江戸時代に建てられたという常夜灯がありました。野辺地は南部藩の商港として栄えたそうです。
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青森〜野辺地は第三セクターでしたが、野辺地〜大湊は今もJRです。6時30分くらいの始発に乗り込みます。
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陸奥湾を望む車窓が見事。案外、車道を自転車で走るよりよかったかもしれません。各駅で学生さんたちを拾いながら、列車は1時間少々かけて大湊をめざします。
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思いのほかモダンな大湊駅。さすがにディスクロードの輪行にも慣れきったので、収納で6分、組み立てに4分もあれば大丈夫。エンド金具を使わずに済む横型の輪行袋ならもっと短時間で収納できそうですが、鉄道メインだと縦型の輪行袋じゃないと置き場所に困りますからね。
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駅を後にして、まずはコンビニで補給食などを調達。まだサンクスがありました。ここも来月にはファミリーマートになるみたい。北海道が近いから、セイコーマートに進出してほしいと思わないでもありません。
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街を離れ、恐山へ向って急上昇。恐山に寄らなければ、平坦基調で大間崎まで行くことができるのですが、まあせっかくですから。
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道沿いには、お地蔵様や恐山までの距離(丁)を示す石碑がたくさんあります。意外とキツい上りでしたが、情緒があります。
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標高400mくらいまで上って、宇曽利山湖に到着。すると、途端に硫黄の匂いが……。湖水は透明と言えるほど澄んでます。硫黄かなにかの影響で、生物がいない感じ。
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せっかくなので参拝します。骨折以来、徒歩を要する観光が苦手になってしまったのですが、ここまできて境内に入らないのも流石にもったいないです。恐山は、実に二十数年振りの訪問。
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キレイと言えばキレイですが、火山性の風景って、どこか禍々しい印象も受けます。これだけ好天でも若干ビビりますから、曇天や荒天だとかなり肝が冷えそうです。
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重罪地獄……。堕ちたくないものです。
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恐山を後にして、薬研経由で海岸線をめざします。このあたりの景観もなかなかで、紅葉の時期だったらさぞ見事でしょう。
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空も海も青い。平日も動ける自営業だと、天気予報次第で行程を組めるので、当然ながら晴天率が高いのです。自営業なんて他にメリットないですけど(汗)。
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大間崎へ向っていくと、明らかに鉄道とわかる遺構がちらほら現れます。あとで分かったのですが、これは大間を目指して途中まで作られた未成線だそうです。
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大間崎が近づくと、北海道が見えてきました。大間から彼の地へ渡ったらどんなにか素晴らしいことかと思いますが、この日に帰宅しないと本が出なくなりそうなので、へんなことは考えないことにします。
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13時頃に大間崎に到着。マグロのモニュメントが人気で、となりに本州最北端の碑があるにも関わらず、訪れる人はみんなマグロに触れて喜んでました。自分もこうして写真撮ってるので、人のことは言えません。なんにせよ、周辺はどこまでも明るく、竜飛以上に最果て感はありません。天気次第で印象なんて一変するものですが、伊豆や房総よりも都会的です。
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あたりにはマグロ丼を売りにする食事処が何軒も。大間崎の到着が14時になるようだったらお店には入らずに戻ろうと思ってましたが、風が穏やかだったので時間に余裕ができました。そこで、なんとなくお客さんが多そうな写真の店に入ってみました。
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青森って、アンコウも揚がるんですね。しかし、ここでアンコウを頼んでは大洗に申し訳ないので、素直にマグロ丼を。
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流石に美味しい……。舌がとろけるようなマグロでした。ただしお値段も相当で、3400円。財布もとろけそうですよ。
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復路はさすがに恐山には寄らず、海岸線を大畑まで走って素直に大湊をめざします。小さなアップダウンもありますが、いいペースで走ることができる道が続きます。
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大畑の下北交通バス乗り場。一見して、元は鉄道駅です。2001年まで、大湊からここまでは鉄路が延びてました。ということは、自分の下北半島初訪問時は現役だった訳だ……光陰矢の如し。
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ホームやレールがしっかり残っています。ちょうど、下北交通の方が出てきて、保存車両があって、折にふれて運転することなどを教えてくれました。今回、大間崎へ行くことだけを念頭に置いてましたが、こんな廃線めぐりも楽しそうです。大湊へ向けて走っていると、橋梁や路盤がかなり残っていることが分かりました。
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16時半ごろ大湊駅に帰着。大湊基地も眺めてみたかったですが、今回は諦めて輪行で家路につきます。
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いつかまた、今度はキャンプツーリングで訪れたいと思いながら、自転車を輪行袋に。
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列車を待つ間、駅ノートをめくっていたら可愛いイラストが。自分もこういうのを描けるようになりたいと思いつつ四半世紀……思ってるだけじゃダメですな。ツーリングは、行きたいと思ったところはかなり行けておりますが、いくつもの趣味があるとモチベーションの配分が悩ましいところ。
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家路への行程も旅ではあります。やっぱり下北半島もいいですね。今回は割愛してしまった仏ヶ浦側も走ってみたいですし、また訪れることになる予感。その時は、大間から北海道へ渡りたいなあ。
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大湊線から。朝もよかったけど、夕暮れも抜群。どこまでが下北半島でどこから津軽半島なのかよく分かりませんでしたが、海の向こうに陸地があるのでとても大きな湖のようでもありました。野辺地から再び青い森鉄道に乗って八戸へ。そして、新幹線で帰ったのでした。鉄道は、飛行機ほど速くないですし、割引きっぷを利用できる機会も少ないですが、やっぱり輪行の手段としてはベストだなあと実感。当たり前のことなのですが。なんにせよ、本州の最北エリアを一泊二日でも満足度高く楽しむことができました。新幹線とローカル線、どちらもないと実現できない行程であり、特に後者には今後もがんばって欲しいなあと強く思ったツーリングでした。*ブログ書いてるとき、改行を適宜入れてるのですが、 なぜか反映されません……なんなんですかね〜。
by cyclotourist | 2018-10-25 21:14 | おしらせ | Comments(0)

津軽・下北ツーリング[津軽編]

こんにちは、田村です。すっかり涼しい……を通り越して寒さを感じる日も多くなりましたね。あいかわらずブログ環境が不調なのですが、なんか今は投稿できるようなので、たまにはツーリングレポートを。
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10月3日から一泊二日で突発的に津軽と下北のツーリングへ行ってまいりました。常に行きたいエリアの筆頭ではあるのですが、きっかけはひょんなことから……。つい先日まで、八重洲出版さんから出る輪行ムックの編集をしていたのですが、そこで使いたかった津軽・下北の写真がなかったんですよね。もちろん、数カット(しかも小さく)の写真のために交通費なんか出していただける訳もないので、自腹です。となると、「遊び」になるので、楽しいです(笑)。ちょうど仕事が忙しい頃合いで、どっか行きて〜と欲求が不満してたので、仕事をほっぽらかして行ってまいりました。どこか矛盾した理由ですが、そんなのでも「いや〜、仕事で必要でね。だから行ってくるわ」と妻子に訴えることができるだけでいいんです。ま、遊びだってバレてますけど(汗)。
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東京駅6時32分発の「はやぶさ」。これの速さは、少なくとも関東以北のサイクリストにとって、東北を決定的に身近にしましたね。どの新幹線もそうですが、宇都宮以北で時速320km以上出す(らしい)この列車はすごいです。もう久しぶりの津軽を目指す訳なので、本当にワクワクしましたよ。
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どうせ遊び、自腹なんだからと、「グランクラス」を奮発しました。以前、一回だけ仕事で乗ったことがあるのですが、やっぱり自分のカネで乗るのはいいもんです。かの内田百閒が、「阿呆列車」でいつも一等車ばかりに乗っていて、でもお金なんかないとか書いていて、たぶん印税の前借りでもしてんのかなと思ってました。そこで、自分はカードできっぷを買いました(ゲンナマ貴重ですし)。これも原稿料の前借りみたいなもんですね(笑)。
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かなり素敵な軽食が提供されます。ビールもいただけますが、往路の輪行なんでコーヒーにしましたよ。
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輪行袋を置ける場所も広々。
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盛岡駅で、併結の「こまち」を切り離し。「はやぶさ」は後から出るので、連結部のカバーが締まっていく様子を眺めてから戻りました。
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で、10時7分に「奥津軽いまべつ駅」に到着。本州なのにJR北海道の駅なんですね。しかし、かつての寝台特急ならいざしらず、こんな時間に乗り換えなしで津軽の奥に着くという事実に驚きました。今別ですよ。今別。
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なんとも可愛らしい改札。新幹線の駅としては、奥津軽いまべつ駅はもっとも乗降客が少ないそうです。そこに「はやぶさ」が止まるというのが偉い。「のぞみ」だったら(というのもヘンですが)絶対に止まらないでしょうね。
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駅前は何もありません。何もないのですが、居合わせたオッサンに「自転車で回ってるの? 最近は大変だろうね」とか、へんな言葉をかけられました。まあ、アレですよね、アレ。でもさあ、明らかに新幹線から降りてきて、こんな軽装で、今時のディスクロードに乗ってるのに(そんなの分からんか)、同情的な言葉とはいえ、アレと同じ要素を感じ取られたと言うのが釈然としませんでした。
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今別の市街には、さっそく太宰の紀行文「津軽」ゆかりの物件がありました。最近はアニメの舞台ばかり走ってますが、津軽と言えば「津軽」。太宰って、今風に言えば“萌える”んですよね。初めて津軽を走った時は、全部、太宰の「津軽」に出てきたところを巡ったものでした。二十歳前後で、東京から自走だった……(遠い目)。それからも何度か走りましたが、「最果て感」がいつもありました。
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竜飛めざして、海岸線を進んでいきます。好天に恵まれそうな日を狙ったわりにはやや雲がありますが、上々の天気です。風向きもよく、行程がはかどります。
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三厩にある、源義経がどうこうしたという奇岩。彼はいろんなところに行ってますね〜。昔は岩がよく見えましたが、今は木が茂って全景がよくわかりませんでした。この三厩にもファミリーマートがあったりして、最果て感は確実に薄れてますね。
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沿道の風景は初訪問時とあまり変わってませんが、天気がよいこともあり、あくまで平和。なんかすごい大変な思いで竜飛を目指した記憶もおぼろげながらあったんですが、楽々です。
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お昼には竜飛に着きました。「この先に道はない」という太宰の文学碑。
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竜飛名物、階段国道です。側溝のフタの上に自転車を乗せて押していきます。
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階段国道の途中で振り返ると、竜飛の様子がよくわかります。太宰が見た(大東亜戦争中です)のとたぶんそんなに変わらないのかとも思えるこじんまりした漁村を望むことができます。
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ツーリングとしてはここからがハイライト。竜飛崎から折り返すようにして日本海側に出る龍泊ラインへ向かいます。ちなみに、現地でも「龍」と「竜」の使い分けがいろいろあって、校正さんによく突っ込まれるところです。
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ピークはせいぜい500mなのですが、ゼロから始まる上りなので、けっこう大変。それに見合う眺望が広がるのがココの魅力。竜飛の灯台の向こうに北海道が広がります。いま、自分がいる場所もいいし、見える北海道も憧れの土地。よくわかりませんが、両手に花の気持ち。
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龍泊ラインは、南下する方向が絶景。仕事と妻子のお叱りでモヤモヤしていた胸の内がスッキリと晴れていく光景が広がります。
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これも日本海に見えましょうが、十三湖の北岸なんですよ。気分がいいから、足が回って行程がとっとと進みます。
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十三湖の北岸は初めて走りましたが、これまでと一変して牧場風景が広がる区間もあり、かなり新鮮。しじみだけじゃない、って感じ。
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平野に降りると、黄金の稲穂。遠く岩木山を眺めながら。海、山、平野のコントラストが鮮やかです。だから津軽はいいんだよ! と一人膝を打ちながら走って行きます。十三湖から金木まで、10km以上も直線が続く農道を見つけて、ひた走ります。
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金木のシンボル、太宰の生家である斜陽館。太宰は、こんな豪邸で生まれ育って、それは大勢のお百姓さんのアガリだよなって自覚してるような坊ちゃんでしたが、今の津軽を見たらどう思うんでしょうかね。案外、栄えてるな〜と驚くかも。実際、国道沿いには大きなスーパーが林立して、ここは埼玉デス、と言われたら信じそうなくらい。
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金木には16時前に着きましたが、ここまで80kmほど走って十分お疲れなので、とっとと輪行いたします。限られた日程で欲張りな行程を楽しむには、ローカル線での輪行もかかせません。
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「鈴虫列車」に乗りました。りーんりーんと、かなり大きく響くので、スピーカーなのかなと思いましたが、運転台の後ろに虫箱がありました。
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五所川原でJR線へ。続いて川部で乗り換えて青森へ。岩木山からの夕陽がまぶしく車内を照らします。車内は学生さんで7割方うまってましたが、みなさんスマホ見てるか、寝てますね。もったいないだろと思いますが、「地元」ってそういうものですよね。
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青森で青い森鉄道に乗り換え、野辺地へ。東北本線の主要駅も第三セクターに乗らねば行けなくなりました。もっとも、路線があるだけありがたいことです。野辺地に着いたのは20時。金木から100kmを4時間ですから、オレが走ったほうが速かったかもな(うそです)。
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駅前旅館に投宿。自分以外は、ガテン系の方が利用してたみたい。十分な快適空間です。
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遅めに着くことを伝えてましたが、夕食OKだそうなので、いただきました。すべてがツマミのような献立。おかげで、ビール代がかさみましたが、もちろんシアワセでございます。最近、キャンプばかりで、それも仲間と一緒という恵まれたツーリングが多かったですが、ひとり旅も悪くないなとあらためて思いました。寂しさとワクワクって、比例します。翌日も輪行を駆使して下北半島を走ったのですが、あらためてリポートします。ブログに投稿できれば、たぶん(汗)。
by cyclotourist | 2018-10-24 23:42 | おしらせ | Comments(0)