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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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カテゴリ:未分類( 38 )

梅雨空キャンプツーリング 3/3

こんにちは、田村です。

旅も五日目となると、だんだん日常化してきます。
走るだけ、泊まるだけになりがちで
感覚も鈍くなってきますが、今回のコースには
以前から訪れてみたかった名勝旧跡を
ふんだんに盛り込んでいたので、新鮮な日々が続きました。
そして、怒涛のオチが近づいてくるのでした……。

●6月28日 雨晴〜金沢
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氷見線から聞こえる、ガタンゴトンという
今では懐かしさを感じるレールの音で目覚めました。
起きたのは5時過ぎでしたが、雨晴キャンプ場が快適なので、
8時くらいまで長居してしまいました。
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五日目のコースはこんな感じ。
あえて能登半島には向かわず、その付け根を
なぞるように進んで金沢へ。距離は70km弱。
事前の計画ではもっと先へ進むはずでしたが……。
このコースのお目当は、高岡と金沢の
ほぼ中間地点にある倶利伽羅峠。
源平の戦いの古戦場としてあまりにも有名です。
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雨晴を後にして高岡市街へ向かうと、
ほどなくして義経と弁慶の像が目に入りました。
「如意の渡」で、弁慶が義経の身分を欺くために
ぶったたいた、というエピソードですね。
源義経にしろ木曽義仲にしろ、エピソードの
所在地が全国に多々あり、その行動力に驚きます。
もちろん、多くはフィクション、伝説なのでしょうけど、
興味はつきません。
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高岡には素敵な町家が並ぶ通りがありました。
鋳物師の町並みと呼ばれ、加賀藩二代藩主前田利長が
職人を招いて銅の鋳物を作らせたそうです。
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国道8号の脇道を進んでいくと、
自然と旧北陸道の道筋に。往還松と呼ばれる
木立が再現されています。
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石動(いするぎ)の街を抜けると、
倶利伽羅への道を示す案内があちこちにありました。
この日は雨が降ったり止んだり。
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舗装路でも倶利伽羅峠に出れますが、
現地に「義仲進軍の道」という案内があり、
それに従って進んでみました。すると舗装が途切れ……
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いかにもな風情のある古道。
しばらくは乗車できますが、階段区間もあって
押し歩きも強いられました。
こんな道を、万を超える軍勢が通ったら、
さぞ渋滞したのではないでしょうか。
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古道を抜けると、よく整備されて公園になっている
倶利伽羅峠の古戦場に出ました。
木曽義仲が用いたという奇策「火牛の計」を再現(?)した
妙にリアルな像がありました。
こんな牛が突っ込んできたら平家もたまったもんじゃ
ないでしょう(もちろん伝説らしいです)。
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周辺の山並みを見渡せる展望台がありました。
ピークでも標高は200mほどで、さほど高くありませんが、
北陸道を抑える要所だったことがわかります。
このあたりで源氏5万、平氏10万の軍勢が激突し、
火牛と背後に回った別働隊に襲撃された平氏軍は大混乱、
深い谷底へ落ちていったそうです。

勝利した木曽義仲は、京都に進軍して
いったんは天下取った感がありましたが、
その後に源義経との戦いに破れて討ち死に。
その義経も、ご存知のように頼朝に追われて……。
悲劇性のある武将には不思議と心がひかれます。
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倶利伽羅峠を間に置く北陸道は「歴史国道」として
整備されていて、その看板に従って進んでいきます。
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極上のグラベルが現れて、思わず自撮り(笑)。
乗って楽しい区間は数kmだけですが、
歴史ロマン効果で気分が上がります。
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雰囲気の良い切り通しもあり、
また訪れたくなる道です。
ロードバイクでは楽しめず、MTBじゃおおげさ。
グラベル系のツーリング車が
実によく似合う道だなあと思いました。
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倶利伽羅をすぎると、金沢の街まではあっという間。
せっかくなので茶屋町にも寄ってみましたが、
観光地すぎて気後れします。
また、朝が早かったせいか昼過ぎの暑さが体に堪え、
金沢から先へ進む気力が失せました。
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整備中の金沢城。
再建された城門がきれいすぎてCGのよう。

周辺にいくつかキャンプ場の目星はつけていたのですが、
なんとなく面倒になったので、
愛用のホテルα-1系列のホテルへ。
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非常に広く、タブレット端末で操作する
マッサージチェアまである豪華な部屋。
これが4300円で泊まれるとは驚き。
ホテルα-1は古びた部屋が多いのですが、
さすが金沢というべきか、レベルが違う。
ちなみに、金沢市は宿泊税(200円)というのを
取るようになってました。
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コンセントも多く、充電がはかどります。
以前の長期キャンプツーリングでは、
ソーラーパネルの充電器なども併用しましたが、
今回は割愛し、2万4000mAhのモバイルバッテリーを
携行してキャンプ中の充電に利用しました(重いけど)。
スマホやGPSなんてないほうが素朴な旅が
味わえるとは思いますが、なかなか……。

ちなみに、電動変速メカ用の充電器も携行しましたが、
まだ出番なし。今回のマキノ号は、アルテグラDi2の
シフトレバーで、XTRのリアディレーラーを動かすという
変則的なメカを採用しており(いまならGRX一択でしょうが)、
電池がどのくらいモツかいまいち不明なのですが、
ここまでの500kmほどはモツことがわかりました。
(この後ももったので、700kmは大丈夫そう)

●6月29日 金沢〜越前大野
ホテルを7時に出発し、国道157号を南下、
越前へ向かいます。福井県です。
自分にとって、いちばん縁が薄い都道府県が
福井県だったりします。今回の旅の目的のひとつが、
その福井県、特に未体験の内陸部を味わうことでもありました。
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「酷道」として名高い国道157号ですが、
金沢側の起点は香林坊なんですね。都会ずら〜。
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この日のコース。距離110kmほど走って、
越前の小京都と呼ばれる大野をめざしました。
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北陸鉄道の鶴来駅。なんと瀟洒な……。
しばらくぼーっと眺めておりました。
街並みも風情がありました。
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鶴来駅から先は廃線区間ですが、
加賀一宮駅はサイクルステーションとして再整備されていました。
トイレも素晴らしく綺麗。
実は現地で知ったのですが、金名線とのこと。
金沢と名古屋を結ぶという、今になっても果たされない
壮大な路線が計画されていたとか。
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駅舎の裏手から自転車道が伸びてます。
線路と枕木を模したマーキングが楽しい。
手取キャニオンロードという名前です。
このあたりは最近になって整備されたのか、
真新しい装いです。
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いかにも廃線跡のサイクリングロードらしい鉄橋も登場。
気分がいやがおうにも盛り上がります。
天気もどんどんよくなってきました。
自転車道を走ったのは加賀一宮駅〜道の駅 瀬女(せな)の
20kmほどの距離でしたが、もっと手前から、
手取川の堤防も自転車道になっているようです。
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なんとも伸びやかで胸がスカッとするような道。
梅雨の晴れ間に恵まれ、緑が目にしみるほど鮮やか。
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かつての終着駅、白山下駅を模した休憩所。
金名線の解説などもありました。
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道の駅 瀬女。この先、国道157号は手取川ダムにそって進み、
40kmほど無補給区間が続くと思われたので、
補給食として調理パンを買っておきました。美味しかったです。
また、仏式バルブ対応の空気入れも置いてあったので、
利用させていただきました。
自宅を出て一週間もすると、相応に空気圧が下がっていたので、
助かりました。
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道の駅から急上昇すると見えてきた手取川ダム。
堤が巨大すぎて視界に収まりきらないほど。
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湖面も広い広い。
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長さ1000m級のトンネルやスノーシェッドで
ずぼんずぼんと山を貫いていきます。
交通量が少なく、天気も良かったため
白馬〜糸魚川の国道148号のような
恐怖は感じませんでしたが、なかなか気を使う
道ではありました。そういう意味では酷道かも。
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ついに福井県入り。
このあたりは恐竜の化石が出たそうで、
恐竜街道なんて名前がついており、
転々と恐竜の像が立っていました。
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県境からの国道157号は、勝山まで一気呵成の下り坂。
長大な橋で谷間をまたいでいきます。
相当にお金がかかってそうな道です。
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えちぜん鉄道の勝山駅。恐竜がお出迎え。
えちぜん鉄道と言えば、三国港など
海沿いのローカル線というイメージがありましたが、
こんな内陸まで伸びているとは。
福井県の地理がようやく少しわかってきました。
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勝山は商店街の雰囲気がレトロで、模型屋さんもありました。
思わず入りたくなりましたが、なにか買っても持ち帰れないし、
入店して何も買わないのもやらしいので、通り過ぎました。
いま思い返しても惜しい感じがします。
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勝山城の威容。いくらなんでもすごすぎる(笑)。
復元というより、博物館としての建物だそうですが、
平成バブルの香りを感じさせる代物です。

さて、事前のルートではあと30〜40km走って
大野を過ぎて鯖江まで足を伸ばすつもりでしたが、
やはり暑い午後になると走る気力がなえてくるので、
近場でキャンプ場を探しました。
すると、大野の街はずれ、越美北線の勝原駅の近くに
無料かつ予約不要(市の観光課に電話で確認)の
キャンプ場があるようなので、
そちらへ向かうことに。

越前大野の街は翌日ゆっくり拝見することにして、
スーパーで買い出しを済ませつつキャンプ場へ。
道は線路沿いなのに意外とキツいアップダウンがあって
疲れましたが(ビール背負ってるし)、
16時過ぎになんとか到着。
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九頭竜川に面した勝原園地。
トイレが汲み取り式だとか
炊事棟がないとか、そんなことが気にならないほど
最高のロケーションです。
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実にいいです。
到着した頃は川遊びをしている兄ちゃんがいましたが、
ほどなくして帰って行きました。
そこで、自分もマッパになって水浴び。
川面をのぞくと、キラキラと小魚のお腹が反射してました。
釣りのスキルがあればなあ。
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最近はコンビニで少量のお米を売ってるので、
自分のようなぼっちキャンパーは助かります。
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スーパーで買った鶏肉と日本酒を少し入れて炊き込みます。
せっかくのメスティンですから、肉を焼いてるだけじゃ
用途を間違ってます。
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30分ほど浸水させたあと、火にかけます。
いつもながらの固形燃料で、いわゆる自動炊飯ができます。
30gの固形燃料の燃焼時間・火力が、一合ほどの炊飯に
ちょうどいいのです。
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固形燃料が燃え尽きたら、手ぬぐいでくるんで
15分ほど蒸らし。なんだかんだでけっこうな時間がかかりますが、
別に買っておいたツマミでビールを飲んでいれば
あっという間。むしろ幸せな時間。
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ネギを散らして醤油をかければ完成。
レシピ本に載せられるような料理じゃありませんが、
おっさんひとりには十分すぎる質と量です。

夜はホタルが辺りを飛び回り(自分の技術では撮影できなかった)
なんとも満足感の高い夜を過ごしたのでした。


●6月30日 越前大野〜鯖江
5時頃、風にあおられて目が覚めました。
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また天気は下り坂で、小雨交じりの生暖かい風。
タープが風をはらみます。もっと低く、ピンと張れば
よかったのかもしれません。
適当に朝食を済ませ、6時半には走り出しました。
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一週間目となるこの日は、60km走って鯖江へ。
取るに足らないような走行距離ですが、
ここまででもっとも濃厚で印象に残る日となりました。
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キャンプ場の最寄駅である勝原駅に寄ってみました。
ザ・最低限といった駅舎。駅舎があるだけいいともいえますが。
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驚くほど薄いダイヤ。
「乗って残そう越美北線」と看板に書いてありましたが、
乗るのが難しい……。
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ラノベが置いてあるのが微笑ましい。
朝5時台の列車で大野・福井方面へ出て、
18時台の列車で帰ってくる、
なんていう学生さんがいるのでしょうか。
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越前大野駅はリニューアル済み。
観光需要がありそうな駅は、全国的に
格子を用いたデザインが増えました。
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きた〜! と、個人的に胸が高鳴ったのがココ。
大野の住宅街にある公園に、朝倉義景の墓所があるのです。
戦国時代、越前に5代100年に渡って覇を唱えた朝倉氏。
その最後を務めることになった悲運の大名が朝倉義景です。
朝倉氏は、関東でいえば北条氏に近い存在でしょうか。

しかし、ドラマやゲームにおける朝倉義景は、
そりゃもう酷い扱いを受けてることでも有名です。
歌や蹴鞠にうつつをぬかし、上洛の機会をみすみす逃し、
織田信長との合戦で連戦連敗、最後は家臣に背かれて自害……

先の義経や木曽義仲も最後は悲劇に終わりましたが、
見せ場が多く華がある武将でもあります。
それにひきかえ朝倉義景は、
徹頭徹尾、信長の引き立て役を担わされ、
ゲームなんかでは武勇も知略も30点代という
なめられた設定になってます。

そんな彼に僕はけっこう惹かれるものがあり、
ここまで来たわけです。そして、地元ではちゃんと
大切に扱われていることがわかり、なんだか涙ぐむような気持ち。
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墓所の横には「義景清水」なる名水も。
ありがたくボトルに入れていきました。おいしかったですよ。
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大野の街には藩政時代の武家屋敷も残っています。
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大野の街をあとにして、目指すは一乗谷。
雨脚は強くなるばかりですが、ちっとも苦になりません。

思えば今回の旅は、僕にとってやっぱり
「舞台めぐり」なのかもしれません。
いつもはアニメの舞台ばっかり行ってますが、
今回はゲーム「信長の野望」の舞台。
前述のように僕は朝倉氏が好きなので、
勝山城とか一乗谷とか、ゲームのマップでは
なんども見てきたわけです。
画面上で武将のコマを動かすだけだった北陸や越前の地を、
身をもって自転車で走り、ゆかりの史跡を見て回る……
これはこれでツーリングのテーマとしてありでしょう。
ゲームというとオタクっぽいですが、
歴史小説や大河ドラマに置き換えれば、
普遍的な旅のモチベーションなのかなとも思います。
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ついに来た。一乗谷朝倉氏遺跡。
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想像以上に広大な朝倉氏館跡。
土塁や礎石が残るだけですが(あと後代の唐門)
なかなかに見事です。
こうした館や庭園のあとが、小川の左右数kmにわたって続いてます。
戦国時代における城下町の全貌が史跡として
整備されています。率直に言ってすごいです。

信長だろうと秀吉だろうと家康だろうと、
彼らが築いたであろう街並みは
近年の都市化・宅地化で消え去ってますが、
ここ朝倉氏の城下町は保存度、再現度が空前のレベルです。
信長に三日三晩焼き討ちされ、その後も一向一揆などで
荒廃し尽くし、城下町としては忘れ去られ、
長く田畑に埋もれていた越前の都が眼前に復活しているのです。
現代において、朝倉氏は天下とったと
言ってもいいのではないでしょうか。
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復元された街並みも圧巻。

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最盛期には人口が1万人を超えていたとか。
現代の東京に住んでる身としては1万人が多いとは感じませんが、
当時は京都、大阪堺に次ぐ大都市だったそうです。
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案内所の一画には、なぜか柴田勝家など
織田方の武将が……。朝倉義景や彼の部将をイケメン化もしくは
美少女化してほしい。
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模型で再現された一乗谷。こういうの作りたいかも。
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売店では「越前朝倉氏」大河ドラマ実現を求める署名が。
歌と蹴鞠で天下を救うみたいな、アイドルものはどうでしょう(笑)。
売店に隣接した蕎麦屋で早めの昼食をいただいたのですが、
店の親父曰く、休日には大勢の方が一乗谷を訪れるそうです。
地元でも朝倉氏そのものの人気はイマイチのようですが、
観光名所の史跡としては定着してるようです。
「明智光秀だって10年間もココにいたしの〜」
なんて言ってました。
やっぱり大河ドラマになると、武将の人気は高まるわけだ。
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一乗谷ですっかり満足してから、
のんびりと走りだすと、ほどなくして鯖江に到着。
飛び出し坊やがメガネかけてます。
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昼過ぎには鯖江の駅前に到着したのですが、
ふと見るとα-1があるじゃないですか。
史跡を歩いたことで妙に足が疲れたこともあり、
天気も悪く装備も濡れているので、今日も泊まることに(汗)。
しばらく街を見て回って時間を潰してから、
金沢のそれとは違い、α-1らしい古びた
ホテルにチェックインしたのでした。

●7月1日 鯖江〜奥琵琶湖
朝方まで小雨が降ってましたが、
ホテルをあとにする頃には天気が持ち直しました。
今日も北陸道および北国街道に沿って南下します。
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鯖江からどんどん南下し、今庄から
振り返るように北へ向かうコース取り。
これによって、木ノ芽峠と旧北陸本線のトンネル群を
走破するのがこの日のメインテーマです。
走行距離は100kmほど。単に走るだけじゃなく、
見どころを盛り込んだコンテンツ重視のコース設定だと、
自分の足ではこれくらいの距離が精一杯ですね。
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北陸新幹線の延伸工事が盛大に進んでます。
2022年には福井、敦賀まで伸びるそうですから、
北陸の旅がますます身近になりそうです。
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今庄の宿場町。初代福井藩主である結城秀康が
整備した宿場町は、造り酒屋が多かったです。
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続いて現れる板取宿。越前の南端にあたり、
柴田勝家が整備したそうです。
中山道や東海道の一部にある、いかにも観光地然とした
華やかな宿場町も魅力ですが、北陸道・北国街道の
宿場町は飾らない素朴な雰囲気が魅力かもしれません。
ここまでは勾配も緩く、重装備の
キャンプツーリング車でも余裕余裕……
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板取宿をすぎると、すぐに国道をそれて
今庄365スキー場のゲレンデを上がる激坂へ!
そのまま国道を進めば栃ノ木峠もしくは木ノ芽峠トンネルですが、
ここから向かうのは、いつか越えたかった峠の筆頭、
北陸道の木ノ芽峠なのです。
古来からの官道である北陸道の難所と言われた峠で、
近世になって開削された北国街道の峠が栃ノ木峠です(たぶん)。
狭い範囲に街道の歴史が詰まってます。
しかしまあ、ゲレンデに差し掛かったときは、直登の激坂を見て
軽くめまいがしましたが、途中から林道へ入ると
少しは勾配が緩やかになりました。
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廃業した茶屋の向こうに、
写真で見た木ノ芽峠の茅葺屋根が見えてきました。
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石畳と峠の碑と重厚な茅葺屋根の民家が迎えてくれました。
まさに時代絵巻のような情景が広がる木ノ芽峠。
自分が担当した峠のムックなどで、
京都の先輩サイクリスト・北山さんがいつも
紹介してくれた峠です。
念願かなってやっと訪れることができました。
標高こそ600mほどですが、
上りごたえといい風情といい歴史的な位置づけといい、
文句なしに名峠です。
今さら自分が言うのもなんですが、
多くの方に味わってほしい峠です。
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豪壮なお屋敷や、かたわらに立つ看板に書かれた峠の由来などを
眺めていると、ご主人と思われる方が声をかけてくれました。
このお屋敷、史跡ではなく、今もご主人が生活されている
現役の家屋なのです。
「築何年だと思う?」
「え〜、ちょっと想像もつきませんが、100年くらいでしょうか」
「ふふ。550年」
「え〜」
「私で20代目」
「え〜」
「もとは平家で、清盛より37代にあたり……」
「え〜」
「飲み物あんのか? 茶でも飲んでけ」
バカみたいな反応しかできない自分を哀れんだのか、
恐れ多くも国宝級のお屋敷に招き入れてくれました。
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囲炉裏に吊るした鉄瓶で
お茶を入れていただきました。このとなりの部屋には、
明治天皇が立ち寄ったこともあるとか……。
(許可をいただいて撮影しました)

電気が通ったのは20年ほど前だそうで、
いまも湯沸しや暖のほとんどを
薪で行っているそうです。
梁などはススで真っ黒。それがまた迫力。
応仁の乱のころに峠にやってきたという
ご先祖様から伝わる物語をうかがいつつ、
しばしホワーっと忘我の境地……。
建物は近年になって一度解体し、組み直したものの、
茅葺屋根を葺き替える職人さんが
少なくなって困ってるそうです。
お話は戦国時代から幕末、そしてご自身の
半生や昨今の国際情勢にまでおよび、
ずいぶんと長くお邪魔させていただきました。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_19462605.jpg
「この先へ行ったらええよ」と
教えていただいた道筋で、振り返りながら
お屋敷を後にしました。なんとも貴重な体験で、
なんだから夢のなかのできごとのようでした。
この道筋も、かつての北陸道かもしれません。
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古道から林道へ抜け、今庄へ戻るように下って行くと
レンガ造りのトンネルが待つ県道に出ました。
これも今日のおめあてのひとつ、旧北陸本線のトンネル群です。
現在の北陸本線は少し東の山中を長大なトンネルで貫いてますが、
それができる前の旧線が今は県道になっているのです。
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トンネルの向こうにまたトンネル。
さほど長くないトンネルがいくつも続きます。
クルマも通る道なので少々怖いですが、
一部に待ち合わせ用の信号もあり、幸いにしてクルマと
すれ違うことはありませんでした。
峠と鉄道は、交通における歴史や技術的な
変遷の象徴的な存在といえます。
そして、両者を存分に楽しめる自転車という
乗り物・移動手段の楽しさをあらためて実感します。

手取キャニオンロード、倶利伽羅峠、一乗谷、勝原園地、
そしていくつもの宿場街と木ノ芽峠に旧北陸本線と
素晴らしい情景を満喫してきた北陸の旅。

ぜひ、みんなにも体験してほしい旅路でしたが、
他人の「楽しかった〜」なんていうレポートは
あんまり面白くないですよね(笑)。
待っててください。もう少しでオチますから。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_19593813.jpg
海岸に出て国道8号を走ると、すぐに敦賀の市街地。
大規模に再開発中で、なんとなく落ち着かず、また例によって
昼過ぎは暑いのでモチベーションが下がって敦賀は素通り。
一目散にキャンプ場を目指します。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_20423626.jpg
ありがとう福井県。
国道161号で滋賀県に入りました。
当初の予定では、その西の林道へ進むはずでしたが、
早くキャンプ地に着きたいという思いが勝って国道へ。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_20441827.jpg
海津の交差点で左折すれば、もう琵琶湖です。
ちょうどコンビニがあるので、食材とビールを調達してから、
目星をつけていた奥琵琶湖キャンプ場へ向かいます。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_20452502.jpg
木立が多くてハンモック向きな奥琵琶湖キャンプ場。
利用料は2000円と少し高めですが、このエリアの他のキャンプ場は
オートキャンプ向けにもっと高額な設定が多いので、
良心的な金額だと思って選びました。
空きがあれば当日飛び込みOK。
しかも、直火もOKです(やりませんでしたが)。
写真のように模範的と思える状況で設営を終え、
コインシャワーを浴びてさっぱりしてからハンモックに戻ると……
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_20522317.jpg
腰かけた瞬間、見事に破けました。
わずか6回目の使用で終了〜。ストレージなどを含めると
5万円近くしたのに、はかないもんです……。
軽量にふった製品を選んだ時点で、こういうこともあろうかと
覚悟はしていましたが、思ったより早い最期……。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_20550240.jpg
破断部の周辺を見ると、何か所も穴が空いてます。
これでは体重がかかれば、そりゃ裂けるでしょう。

恥ずかしながら喫煙者なので、まず疑われるのはタバコですが、
この前後は確実に吸ってません。
また、ライターを当ててみましたが(どうせダメなので)、
それで開く穴は周囲が黒く溶けて硬くなったので、
やはり熱による損傷ではなさそう。

次に疑ったのは虫除けスプレー。成分が濃いタイプは
衣服などの生地を傷めると聞いたことがあるからです。
これも試しに吹いてみましたが、わずかに生地が変質するように
見えるものの、破けるほどの影響はなさそうでした。

ポケットに入れた鍵やファスナーも損傷の原因にもなりえますが、
鍵は自転車のバッグに入れてますし、ファスナーが着いた
パンツは履いてませんでした。

つらつら思い返すと、設営中にネコを見かけました。
カラスも飛んでました。もしかしたら、自分がシャワーで不在中に
突っついたのかもしれません。
もはや真実は確かめようもありませんが……。

さて、どうしたものか。ビールを飲みながら考えました。
(飲まなければ、移動するという選択肢もあったのだが……)
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_21022197.jpg
「これはツエルトだ」と考え、
地面に下ろして使うことにしました。
最初の回で書いたように、防寒のためにスリーピングマットを
持ってきていたので、地面の凹凸は吸収できます。
タープは健在なので、降雨や夜露も防げます。
寝るまでは、衣類を入れたスタッフバッグを
お尻の下に敷けば快適。
(スリーピングマットに座るとパンクしやすい)
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_21041658.jpg
このキャンプ場はゴミ袋を提供してくれたので、
それを破断部の下に敷きました。
これでなんの問題もありません。そう思うしかありません。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_21082978.jpg
コンビニで買った鶏めしの元を使って炊き込みご飯。
コンビニが近いなら弁当買えば? とは言わないのがお約束。

せっかくのハンモックが大破し、今宵はともかく
明日以降の夜をどう過ごすかが課題です。
なにせ、この旅は種子島に至る7月15日まで続くのですから……。

まず思いついたのは、自宅からテントを送ってもらうこと。
実は、こういう機材トラブルもあろうかと、
テントをはじめとしたキャンプ道具や工具類、
そしてパソコンを詰めたダンボール箱を
自宅に用意してあります。必要があれば家人に連絡し、
翌日もしくは翌々日に予約した宿へ
発送してもらえるように準備済みなのです。

しかし、そのために特定の宿を取るのも
面倒ではありますし、行程に束縛が生まれます。
しかも、翌日は四国・香川の観音寺へ輪行ワープする
予定を組んでおり(都市圏を回避するため)、
そこのお気に入りキャンプ場で
夜を過ごすのがとても楽しみでした。
琵琶湖は全域にわたって鉄道駅が近いですから、
どこから輪行しても京都から新幹線に乗れば、
岡山経由で午前中に観音寺に着きます。
そうしたら、伊吹島に渡って……などなど、
これからも楽しい予定が目白押しなのです。

ハンモックがないならテントを買えばいいじゃない。

奥琵琶湖から京都はすぐ(鉄道なら)。
駅近にモンベルがあるようなので、電話したら
「ムーンライト」の在庫がちゃんとある。

開店直後に行って、買って、再び輪行すれば
お昼過ぎには観音寺だ! なんの問題もない。
数万円の出費など、この貴重なヒマ期間を
有効に生かすためには惜しくもない。

しかも、ムーンライトって一度は手に入れたかった定番テント。
2020年モデルで軽量化も果たしたそうだから、
愛用のヘリテイジ・ハイレヴォには及ばずとも、
十分にバッグに収まりそう。
新色のベージュがいいなあ。短辺に出入り口があるテントって
使ったことないんだけど、どんな感じだろう。
よし、ムーンライトだ。ムーンライトで旅を続けよう。
解決策があるトラブルはトラブルじゃない。
むしろ有縁結縁、

こうして自分の計画に満足し、
かえってワクワクしながら寝に着いたのでした。
幸いにして、ツエルト化したハンモックでも
十分快適に寝ることができました。

●7月2日 奥琵琶湖〜京都
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朝食を省いてとっとと撤収。
もうムーンライトを買ったつもりですから、
ハンモック一式はキャンプ場のゴミ捨て場へ(できるかぎり分別して)。
使えるタープやストレージは惜しいですが、
これからの長旅を考えると無駄な荷物ですから。
機会あれば、あらためてハンモックも買おう。

で、奥琵琶湖沿いを少しだけ走って
湖西線の最寄駅、永原へ。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_21285019.jpg
7時15分発の京都行きに乗車。
JR西日本では、こういう国鉄型車両をよく見かけます。
JR東日本は味気ないステンレス車両ばかりなので、
かえってうれしいです。しかも、湖西線は高架なので
眺めがいいのです。
どうせ輪行するつもりでしたし、万事順調。京都で朝食だ。

8時半過ぎには京都駅に到着。
モンベルが入ってるイオンが開くのは10時。
駅を出て、どこかでゆっくり朝食をいただけばちょうどいい。
スイカで駅に入ったので、それを収めた財布をポケットから……

財布がない。どこにもない。

湖西線で落としたようだ……。
心当たりは、ないでもない。
ポケットにはメモ帳も入れていて、
モンベルで買うものなどを車内でリストアップしていたから、
メモ帳を出し入れした際に財布がこぼれ落ちたに違いない。

あわてて列車が着いたホームに戻るも、
すでに列車の姿は見えない。折り返したのだろう。

改札の職員に事情を告げると、
遺失物の連絡先を教えてくれた。
まだ9時前だったのでコールセンターが開いておらず、
24時間対応のチャットとやらで
紛失状況を登録する。
(あとで分かったけど、登録できてなかった)

再び改札に行って
「僕どうすればいいですかね」と聞くと、
とりあえず改札を出ていいです、
あとで財布が戻ったら清算してください、とのこと。
また、改札を出たすぐ横に派出所があるので、
そちらへ行くことも勧められた。

派出所へ行って、紛失状況などを伝え、登録してもらう。
見つかれば連絡をするとのこと。

そうこうするうちに9時を回ったので、
遺失物の対応窓口へ電話。さいわいスマホは持ってる。
首尾よくつながったが、まだ該当する遺失物の
届け出はないとのこと。そして、こちらも
見つかれば電話くれるとのことで、それに期待する。

自分が乗った車両が湖西線を往復してるとすれば、
10時くらいには終着駅に着くのではないか?
そこで見つかればいいが……。
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京都駅前で時が過ぎるのを待つ。
いい加減お腹が減った。しかし、財布には現金はもちろん
カード類も全部入っており(保険証も)、正真正銘の一文無し。

10時を過ぎてもJRおよび警察から連絡がないので、
これからの身の振り方を考える。

幸い、京都にはお世話になっている自転車店が二軒ある。
どちらも京都駅から10km圏内。このくらいなら空腹でも走れる。

まずその一軒の店主の携帯に電話したけれど、不在。
お店自体は午後からオープンなので、ひとまず諦める。
午後までこの状況で待つのはしんどい。
もう一軒は10時オープンなのでお店に電話したところ、
お世話になっている店主が今日は不在だという。
さすがにスタッフしかいない店舗に乗り込んで
「お金貸して〜」なんて言えないよ……。

意を決し、京都在住の先輩サイクリストに電話。
この日は平日だから、
もちろんお仕事中だろうから迷惑なはず。
でも、一縷の望みを託して……。

「わかりました。上司に外出許可を取って向かいます」

男前すぎる。その人こそ、木ノ芽峠をはじめとして
関西圏のリポートに全幅の信頼を置いている北山さんなのです。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_22002592.jpg
わずか小一時間で救援に現れてくれた北山さん。
本当にありがたく、涙が出そうでした。
そして惜しみなく何万円も貸していただき……
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_22012897.jpg
京都駅で早めのランチまで
ご馳走になってしまいました。

僕は、この歳になってようやく悟りました。
旅において大切なものは、
あれこれの装備や自分の経験などではなく、
頼れる仲間の存在だということを……。
ありがとうございます、ありがとうございます。
梅雨空キャンプツーリング 3/3_d0211129_22040938.jpg
北山さんと分かれて2時間少しのち、
僕はもう東京にいました。
いくら大金を貸して頂いたとはいえ、
(あまりに多かったので、その場で交通費+アルファ以上をご返却)
さすがにクレジットカードやキャッシュカード、健康保険証まで
失って旅を続けられるほど、自分は楽観的ではありません。

こうして、種子島を目指した旅は京都で終わり。
急に帰ってきた自分は、
テレワーク中の妻に「え?」という
驚いた目で迎えられました。


あまりにも竜頭蛇尾、そして自分の甘すぎる失態で
強制終了した旅でしたが、不思議と深い満足感に包まれました。

信越の高原、雨の塩の道、越中の自転車道、
歴史に彩られた北陸路。
そして友情パワー……。

完全な結果論ですが、いま現在、九州をはじめとして
各地が豪雨で大変なことになってます。
進んでいたらどうなったことかわかりません。
被災地の方々には心よりお見舞いもうしあげます。

東京も剣呑な状況になってますし、
旅の続きができるかどうかなんとも分かりませんが、
一週間も旅ができたことに感謝しつつ、
筆をおきます。

ほとんど無駄な長文にお付き合いいただき、
ありがとうございます!



by cyclotourist | 2020-07-06 23:02 | Comments(4)

梅雨空キャンプツーリング 2/3

こんにちは、田村です。

梅雨時に敢行したキャンプツーリングですから、
やはり雨は避けられませんでした。
もちろん覚悟しており装備も万全ではありましたが……。

●6月26日 白馬〜糸魚川
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_19031000.png
三日目は白馬から北上して糸魚川へ。
距離80kmで獲得標高は850mほどなので、
厳しい上りがあるわけではありません。しかし、
この区間のメインルートである国道148号は
名実ともにサイクリスト殺しとして有名です。
ですので、古来からの「塩の道」を選んでいけば、
クルマやトンネルを避けることができるかも、と考えました。
コース画面で起点から左へ線が伸びてますが、
それは間違えて往復した無駄区間です(汗)。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_19062964.jpg
朝は袋麺でササっと。
ダイソーメスティンは500mlの
容量しかないので袋麺を入れるとキツキツですが、
なんとか作ることができます。
夜半から雨でしたが、タープのおかげで問題なし。
雨天下での快適性は、タープなしのテントより高いかも。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_19072049.jpg
問題は撤収作業なのですが、この日も貸切状態だったので、
屋根付きの炊事棟に移動して、荷物を収納しました。
ハンモックの設営・撤収は、テントより時間がかかりますが、
苦になるほどではありません。
バッグにキチッと収まったときは嬉しいくらいです。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_19095214.jpg
本降りのなか、走り出します。
姫川の増水っぷりが怖い……。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_19120248.jpg
国道を逸れて牛方宿へ。
旧街道に雨は似合うな〜なんて
自己暗示をかけながら、淡々と進みます。
沿道には「塩の道」と書かれた案内板が
ていねいに立っているので、それをたどっていけば
自然と国道を通らないで進んでいける
区間が多いです。もちろん、事前にコースを調べて
ハンディGPSに表示させてはいます。
(それでも道を間違えてますがw)
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11072874.jpg
いい感じのグラベルも現れます。
マキノ号の車輪は700×32Cなので、
このくらいの未舗装路なら余裕。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11083738.jpg
こういうクルマが通れないような道は、
さすがに乗車するのは厳しいです。また、不用意に乗ると
せっかくの泥除けを壊してしまうのは経験済み……。
押し歩きも交えて進んでいきます。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11100512.jpg
しばらく進むと国道に合流し、
ちょうど道の駅があったので小休止。
雨は降り止まず、ダムの放水を知らせる
サイレンが鳴り響いてます。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11113750.jpg
トレイル系になる区間には、ときおり「自転車進入禁止」の
看板が立てられてました。
押し歩きが混じると時間も途方もなくかかりますし、
塩の道はあきらめて国道の旧道区間を選ぶことに。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11135832.jpg
しかし、閉鎖されているトンネルが多く、
なかば強制的に塩の道へ誘われます。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11144350.jpg
石仏群が現れたりして、雰囲気は抜群によいです。
しかし、この雨で足元も危ういですし、
基本的に歩くのが苦手なので、
意を決して国道に戻ります。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11160679.jpg
何度目かの新潟県入り。
県境のすぐ先に長めのトンネルがあるのですが、
その区間は旧道が生きていたので、
そちらで軽く峠越え。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11171796.jpg
緑に飲み込まれつつあるスノーシェッド。
天井が滝のよう。
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旧道のピーク直下には大仏さまが……。
あたりは廃屋ばかりで、一種異様な迫力。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11191152.jpg
平岩からは旧道区間がなくなり、現国道を行くことに。
県道もありますが、相当大回りで行く気になれません。
濁流と化した姫川にびびります。
いっそのこと大糸線で輪行するかとも思いましたが、
道が下り基調なこともあり、進むことを決意。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11205816.jpg
茶臼トンネル入り口にあった表記は「L=5,777m」
地図で見ると、そんな長いトンネルはないのですが……。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11242928.jpg
スノーシェッドが延々と続き、事実上のトンネル区間。
長さ5777mという表記は決して嘘ではありませんでした。
自転車が走れるような歩道はなく、
路肩も広くはなく、砂利も浮いてます。
32mm幅のタイヤと、明るいテールライトを
信じて疾走します。
ツーリングで全力を出すことはないのですが、
ここだけは懸命に漕ぎました。
おかげでトラックに抜かれたのは2台ほどのみ。
それでも抜かれる瞬間はキュッと心臓が
つかまれるようで、心底こわかったです。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11301558.jpg
小滝トンネルで魔の区間は終了。二度と走りたくない区間ですが、
もう糸魚川は目と鼻の先です。
街外れの公園にキャンプ場があることは確認済みで、
できれば富山県まで進んで入善のキャンプ場を
利用できれば……とも考えていたのですが、
心身ともに疲労した上にずぶ濡れでキャンプしたり
さらに走り続ける気にもならず、
糸魚川でビジネスホテルを取ることにしました。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11323046.jpg
糸魚川の街には「牛と牛つなぎ石」の
像がありました。塩の道の起点です。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11340720.jpg
早くも15時過ぎにはチェックイン。
昭和ムードの古いビジネスホテルですが、
雨に打たれないだけで天国です。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11353279.jpg
ウエア一式を洗濯機にほうり込みつつ、
バッグやキャンプ道具も乾燥させます。
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国道148号を無事に通過させてくれたお守りたち。
割と信心深いです。
チャック付きポリ袋に入れておいたのに
湿ってしまったので、しっかり乾かします。

こうして、旅の三日目にして早くも
ホテルで夜を過ごすことになってしまいました。
キャンプ道具を持ってるのに残念ではありますが、
雨なのに無理してキャンプ泊する理由もないでしょう。

●6月27日 糸魚川〜雨晴
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11452380.jpg
四日目、見事に天気は持ち直しました。
糸魚川の街を抜け、ひたすら西へ向かいます。
3年前に訪れた時は、大火の傷跡が目立った糸魚川でしたが、
すっかりきれいな街並みになっていました。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_11472109.png
昨日の遅れ(行程の切り上げ)を取り戻すべく、
糸魚川から雨晴まで足を伸ばしました。距離は140kmほど。
親不知の難所を避ける(東から入ると上り基調)ために
山間部に入った区間以外はほとんど平坦です。
ただし、やはり西へ向かうと風向きが悪く、
国道8号を避けて細道や自転車道を選んだこともあって、
期待ほどにペースは上がりませんでした。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16324991.jpg
糸魚川の街を抜けたら、左折して
県道・林道で大平峠へ向かいます。
すると、デンカという企業の巨大な工場群が。
専用軌道もあったりして、威容があたりを圧倒してました。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16360383.jpg
工場群を過ぎると、青梅川に沿った爽快な道に。
交通量は皆無に近く、純粋にサイクリングが楽しめます。
この道(県道155号、広域基幹林道橋立・上路線)は当たりです。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16384081.jpg
じわじわと標高700mほどまでアップ。
ピークが近づくと視界が広がり、
遠くに雪渓を抱いた山並みが見えました。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16395924.jpg
大平峠に到着。すると眼下に日本海が望めました。
親不知を回避するために選んだ道でしたが、
期待以上のすばらしい峠に出会うことができました。
今後、また峠の本を作ることがあれば、
掲載決定ですね。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16440047.jpg
ディスクブレーキに感謝しながらガンガン下り、
国道8号に合流すると富山県。
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自転車道の案内があったので、そちらへ。
入り口はごく近年に整備されたようなきれいさ。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16465096.jpg
堤防沿いに自転車道が整備されています。
ただ、まだ整備中のようであちこちで工事区間も。
一般道をおりまぜながら、延々と続きます。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16490868.jpg
ほどなくして入善の園部山キャンプ場に到着。
自転車道に隣接してる好ロケーションで無料。
泊まってもいいなと思いますが、宿を早く出たおかげで
まだお昼前。ちょっともったいないですが、
先へ進みました。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16510412.jpg
魚津のあたりは「しんきろう」をアピール。
特になにも見えませんでしたが、印象には残ります。
このあたり、スカッとした晴天なら立山連峰も
望めるのですが、自分には見えたことがありません……。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16532180.jpg
滑川のあたりでは自転車道は市街地へ。
すると宿場町風情が現れました。
滑川は加賀藩の年貢米が積み出される港町として
栄えたそうです。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_16562429.jpg
富山市に入るとライトレールの終着駅が
自転車道の休憩スペースにもなってました。
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鉄道むすめが可愛い(笑)。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18193211.jpg
富山新港に架かる新湊大橋。
日本海側では最大級の斜張橋とか。
これで富山市街をパスします。
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エレベーターで、車道下の歩道へ上昇。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18210284.jpg
長さ500mのプロムナード。
自転車は乗ったらダメで、押し歩きます。
以前訪れた時より窓ガラスが曇っていて、
あまり視界は広がりませんでしたが、
なんとなく非日常的な感覚が味わえます。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18322050.jpg
新湊大橋を降りると、係留されている
海王丸が眼前に迫ります。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18334598.jpg
富山市街を抜けると、狙っているキャンプ場がある
雨晴海岸はすぐそこ。
義経一行が雨宿りしたという景勝地には、
真新しい道の駅ができていました。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18352705.jpg
富山湾に面した雨晴キャンプ場。16時過ぎに到着。
自転車道でアクセスでき、7月と8月以外は無料。
ちょうど土曜日だったので、20張りくらいのテントが
ありましたが、かなり広いキャンプ場なので、
密になるようなことはありませんでした。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18371596.jpg
ハンモックを展開、設営。
身長の2、3倍の間隔で立木があると
いい感じで張れます。地面に凹凸があったり、
傾斜していても関係ないのが
ハンモックの長所ですね。ほかにも3張りほど
ハンモックがあり、流行ってきてるのかもしれません。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18395705.jpg
身軽になった自転車で、近隣のスーパーへ買い出し。
肉も魚も美味しそうです。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18410362.jpg
時間に余裕があって、ちょうど薪も落ちていたので(残置物?)
焚き火もしてみました。あれば楽しかろうと、軽量でコンパクトな
焚き火台「ニンジャファイヤースタンド」というのを
持ってきていたのでした。
自分はあまり焚き火に熱心でなく、冬など暖がほしいときも
網+ペグの組み合わせで間に合わせていたのですが、
さすがに既製品はよくできていて、便利です。
ただ、ここまで出番がなかったことからもわかる通り、
焚き火はキャンプの必需品でもありません。
焚き火を眺めるためにキャンプする、という方も
多いので、このあたりは好みですね。
個人的には、少なくともこの季節なら
焚き火はしなくてもいいかな……。
軽いとはいえ約300gあり、この搭載スペースのために
フォークラックをつけているようなものなので、
次回は割愛するかもしれません。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18471449.jpg
とはいえ、焚き火台があると、なんとなく絵になります。
手持ち無沙汰の時間を潰してもくれますし。
梅雨空キャンプツーリング 2/3_d0211129_18481443.jpg
このキャンプ場は海岸とJR氷見線の間にあります。
ですので、ときおり気動車がゴーッと駆け抜けます。
自分はけっこう鉄道が好きなので、古い国鉄型の
車両がとおるたびに振り向いてしまいました。

こうして、旅の四日目も更けていったのでした。

以下、次回。

by cyclotourist | 2020-07-05 18:57 | Comments(0)

7月29〜30日・高野龍神スカイライン

こんにちは、田村です。

関西遠征、はや4日目です。
大津に宿を取っているので、輪行を駆使すれば
関西の全域へリーズナブルにアクセスできる……
というお気楽かつケチな考えで目指したのは、
高野龍神スカイラインです。

そのピークが笹ノ茶屋峠。標高は1000m少々。
関西では随分と高いほうなので、
いつかは訪れたいと考えておりました。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_17140356.jpg
JR和歌山線の笠田という駅に降り立ちました。
しかし、大津からは意外と時間がかかり、
到着したのは10時すぎ。いま思えば、この時点で
走行計画は破綻していたのです……。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_17190698.png
笠田駅から田辺まで距離120km。獲得標高は2500m。
これくらいなら一日で走れる……と思ったのですが、
結果として走れませんでした(汗)。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_17211642.jpg
紀ノ川を渡ると、高野山を擁す山塊が間近に迫ります。
この日も暑かった……。
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高野山へ伸びる国道480号を進んでいくと、
小さな峠に100円ショップがありました。
峠の茶屋やドライブインは珍しくないですが、
峠の100円ショップは初めて見たよ。
もっとも、一般的な100円ショップとは異なり、
端材などを売ってる材木店でした。
さすが紀伊の国、木の国です。
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志賀高野山トンネルを避けるために旧道に入ると、
木陰の多くて気持ちよい峠が待ってました。
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高野山へ向けてぐんぐん標高を上げます。
東京スカイツリーと同じ高さ……それを知って
どうなるというのか。
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標高800mくらいの山あいに
たくさんの寺社が建つ高野山。
20年前にも自転車で訪れたことがあり、
きつかったというおぼろげな記憶があったけれど、
やっぱりきつかった(汗)。
ここまできて、やっと高野龍神スカイラインがはじまるわけで……
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_17333586.jpg
高野龍神スカイラインを進むのは初めて。
もとは有料道路だったそうで、かなり高規格で
幅員が広いです。
走りやすいといえば走りやすく、
展望が広がる区間も多いのですが……暑い。
連日の峠越えで疲れも残ってるようで、
思いのほかペースが上がりません。
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小さなアップダウンがあり、
名前のある峠が散発的に登場します。
まあそれはいいのですが……
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沿道は山と空だけ。
こういう景色が好きで峠を走るわけですが、
いつまでも続くと飽きるのは避けられません。
人家皆無の大味な山肌がずっと続きます。
木陰が少ないのもツラいところ。
紅葉の季節ならまた印象も変わるのでしょうが……。

よそ様のエリアにある道をどうこう言うのは気が引けますが、
高野龍神スカイラインが自転車に向いているかは微妙ですね。
スピードが出せるオートバイなんかだと
爽快さが上回るのかもしれませんが……。
なにはともあれ、
ピークである笹ノ茶屋峠からの展望に期待をかけ、
のそのそと進んでいきました。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_17464901.jpg
15時半を回った頃、ごまさんスカイタワーに到着。
笹ノ茶屋峠は手前のはず……見落としました。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_17482931.jpg
せっかく上った道を引き返すこと数kmの地点に、
笹ノ茶屋峠はありました。
西(写真右手)から上がってくる林道とのT字路でした。
つまり、林道のピークではあるけれど、
高野龍神スカイラインを進んでいくと、
ピークでもなんでもないのです……。
写真のように辺りを見渡せる
小さな展望スペースがあったものの、
上りでは反対車線だったので見落としたわけです。
昔は峠名の由来になるような茶屋があったのだろうか……。
なんだか拍子抜けする峠でしたが、
林道は棚田で有名な「あらぎ島」へ向かうので、
そちらから上ったほうが峠らしさを楽しめたかもしれません。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_17522544.jpg
高野龍神スカイラインのピークは、さきほどのスカイタワーでした。
有料のエレベーターで展望スペースに上ると
これ以上はないほど広い景色が広がりますが、
どこまでも緑の山だけで変化に乏しい……
そして時刻は16時を回ってしまいました。

日が暮れても走り続ければ、
予定どおり田辺に出られるでしょうが、
そこからの輪行移動を考えると、
危うい気配が濃厚です。
実はこの日も大津の同じホテルを取っており、
田辺から輪行で戻ったら、
翌日は帰京がてら東海道筋の峠を
走りたいと思っていたのでした。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_18023414.jpg
身の振り方に迷いながら下っていくと、
ひさしぶりに人家が現れました。
龍神温泉です。ちょうどカフェを兼ねた観光案内所があったので
入ってみると、自転車好きの気さくなお兄さんが迎えてくれました。
「これから田辺? まだ遠いし峠もあるよ」

ですよね〜。
よしんば田辺に着いても、大津まで移動できる
列車に間に合わなければ途方に暮れてしまいます。
じゃあ、ここで泊まればいいんじゃないか?
もう疲れたしなあ。

そこで、お兄さんに相談したら、手際よく
龍神温泉の宿を手配してくださいました。
大津のホテルがムダになってしまいましたが、
いた仕方ないところ。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_18081219.jpg
思ったより立派な温泉ホテルで、
お値段もそれなりに張りましたが、
快適な一夜を過ごすことができました。
先に着いたサイクリストもいて、
地元では有名な宿なのかも知れません。
あんまり温泉に興味がない自分には
○○に真珠のような宿でした。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_18101797.jpg
翌朝、気持ちよくリスタート。ところが、田辺へ向けて
予定コースを走り出すと通行止めが出現。
たまたまですが、昨日は行程を打ち切って正解でした。
こういうのを不幸中の幸いと言うのでしょうかね。
単なるリサーチ不足ではあるのですが。

龍神温泉に泊まったことで時間に余裕もあるので、
まったくアドリブで南部(みなべ)を目指すことにしました。
7月29〜30日・高野龍神スカイライン_d0211129_18130350.jpg
国道ばかり行くのも味気ないので、ふと入口があった
林道滝浦線というのに入ってみると、
これがなかなかに爽快な道筋でした。
高野龍神スカイラインよりよっぽど楽しかったw
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昨日たくわえた標高をぜんぶ吐き出すように走って
南部の海岸線に到達。良くも悪くもカンカン照りで、
標高がなくなると暑い暑い……。
さすがに海岸線を走る根性もなく、
南部駅からとっとと輪行して
帰京いたしました。

こうした有様で、いまいち締まらない結果に
終わった関西遠征でしたが、
まあ無事に帰宅できたので御の字です。

計画が破綻したのは、
夏は暑いし疲れる……
という自明の理を慢心故に
忘れてしまったのが理由ですね。

おかげで、今の季節は
峠越えがまったく苦になりませんよ。
また慢心してるw



by cyclotourist | 2019-11-06 18:38 | Comments(0)

7月27〜28日・鯖街道

こんにちは、田村です。

7月下旬に実行した関西遠征、
目玉は若狭小浜と京都を結ぶ「鯖街道」の実走でした。
いまは国道367号の通称みたいになってますが、
実際にサバを運んだルートはたくさんあったようで、
「西の鯖街道」や「東の鯖街道」などと
呼ばれているそうです。
そんな歴史街道を、京都在住の先輩ツーリストである
北山さん(Tさん)に案内していただくことになりました。
7月27〜28日・鯖街道_d0211129_13370311.jpg
27日の朝8時、出町柳で北山さんと合流。
北山さんの愛機は、ビゴーレの「山と旅の自転車」。
賀茂川に架かる橋のたもとに
「鯖街道口」と立派な石碑が建っています。
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出町柳の商店街も全面的にサバ推し。この商店街は
京アニ作品で描かれた舞台でもあり、
同社とクリエイターに哀悼の意を表し、
励ますパネルも掲示されていました……。
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初日は「西の鯖街道」で北上し、小浜をめざしました。
自分が前泊した大津を起点にすると、
距離は130kmを超え、なかなかのロングコース。
しかも、峠が多いこと多いこと……。
初日だけで実に10も名のある峠を越えます。
7月27〜28日・鯖街道_d0211129_13564535.jpg
京都は街と峠が近いです。
まずは京見峠。標高は400mほどですが、
市街地からいきなりガツンと上るのでけっこうキツい。
名前ほど見晴らしは広がりませんが、
茶屋(営業はしてない)が待つ頂きの
雰囲気は旅情があります。
7月27〜28日・鯖街道_d0211129_14020094.jpg
周山街道(国道162号)に出て、どんどん北へ。
国道自体はトンネルが多いものの、写真の栗尾峠など
旧道が選べる区間もあるのが素敵。
一人では見逃しがちな旧道や展望スポットも、
経験豊富な先輩が導いてくれました。
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道の駅 ウッディー京北で早めの昼食。
サバの煮込み定食、おいしゅうございました。
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国道を逸れて、小さな峠をいくつも越えていきます。
京都市と南丹市の境となるあたりは、
杉の巨木がひときわ見事。
小雨混じりであいにくの天候でしたが、
夏場の小雨は晴天より助かります。
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茅葺き屋根の立派な民家が多い美山。
ここで再び周山街道に合流。国道とは言え、
このあたりまでくると交通量が少なく、
どこまでものどかな光景が広がりますね。
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堀越峠を越えれば福井県。
残念ながら旧道は通行止めだったのでトンネルで。
そのまま国道を進んでも小浜へ至りますが、
往古の鯖街道に近いと思われる県道16号へ進みます。
なかば鯖街道研究家でもある北山さんならではの
渋いコース設定です。峠の数は多いものの、最初の京見峠を
のぞけばどれも勾配が穏やかで苦になりません。
いや〜のどか、のどか。癒されるな〜と思っていたら……
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巨大なループ橋が現れて足がすくみました。
怖いけれど他にたどれる道もないので、
これで一気に高浜へ下り降ります。
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若狭湾に面した高浜には、
このあたりでは屈指の人気を誇る海水浴場があります。
(原発が多いことでも有名ですが)
海水浴シーズンでしたが、生憎の天候なので人影はまばら。
「水着のおねえちゃん」で目の保養をするのが
恒例の楽しみだったそうですが、残念w
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小浜の商店街も鯖街道を全面的にアピール。
旅のテーマとして歴史街道は鉄板であり、
普遍的な魅力があります。
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夜はホテルから居酒屋へ繰り出し、旬の刺身にありつきました。
さすがに新鮮で、舌がとろけるようなうまさ。
キャンプ好きな自分ですが、こうした海産物を
味わうには宿泊まりの一夜が最高なのは言うまでもないですね。
ツーリング後のこうした飲み会を、
北山さんは反省会と称するのですが、
自分の知る限り一度も反省したことはなく、
むしろ翌日に反省することになりますw
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二日目の往路は、滋賀県を通る
「東の鯖街道」を進みます。西に比べると峠の数は少ないものの、
ぐんと高い「おにゅう峠」を越える道筋です。
7月27〜28日・鯖街道_d0211129_15025003.jpg
こちらの沿道も鯖街道であることを
全面的にアピール。由緒ある社寺や宿場町が残ります。
「京は遠ても十八里」と詠われた街道です。
十八里=72kmとなりますが、
我々が進んだルートもほぼ同様の距離になりました。
これを昔の人は丸一日で歩いたそうです。
しかもサバを担いでるわけですから、信じられない健脚です。
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県道35号を南下するのですが、この日は晴天となり、
暑いこと暑いこと……。
小浜は港町で、標高が当然ながら実質ゼロ。
ゼロメートルからの峠越えは、とにかく暑くなるので、
その序盤がシンドイです。
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上根来の集落には、古民家を活かした
休憩所があり、たいへん助かりました。
日陰と水道があるだけで、この季節はご褒美です。
東の鯖街道は針畑越えとも呼ばれ、
その古い街道風景が「日本遺産」に認定されています。
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ピークの手前3kmくらいから
路面はダート混じりに。
平成15年に竣工した、比較的新しい林道です。
ダートになっても凸凹は少なく、
太めのタイヤを履いた自転車には楽しい路面となりました。
しかも、このあたりまで進むと標高のおかげで
少しは涼しさが感じられるようにもなって心身ともに快調。
時間が経てば経つほど、反省会で生じた反省材料も
消えますしねw
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所々で、往古の急峻な道筋とクロスします。
車道でも楽な峠ではないのに、登山のような
道筋で小浜と京都を歩き通した先人たちは驚異的です。
7月27〜28日・鯖街道_d0211129_15254595.jpg
9時頃に宿を出て、おにゅう峠に着いたのは12時。
標高800mですから、まずまずのペースではないでしょうか。
思わずガッツポーズの北山さん。
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空間が上下左右に広がる光景が圧巻。
「やった」という達成感に満たされ、涙ぐみそう。
展望も難易度も、関西屈指の峠です。

福井県と滋賀県の境であり、
「おにゅう峠」と、ひらがなで表記される峠ですが、
福井県側には遠敷、滋賀県側には小入と表記する地名があります。
このあたりは県境が複雑に入り組んでいて、うっかりすると
自分が何県にいるのか分からなくなるほどでしたが、
案内してくれる兄貴の存在が、この上なく頼もしかったです。
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滋賀県側へ急降下。舗装されてますが
砂利が浮く箇所も多く、慎重に……。
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山の天気は変わりやすいと言いますが、
下り出すとにわかに雨が降り出しました。
ちょうど屋根のある小さなお堂があり、しばし雨宿り。
上りはともかく、下りで雨は怖いですからね。
手を合わせつつ、感謝を込めてお賽銭。
すると、ほどなくして雨が上がりました。
自然相手に大切なのは、自信より信心ですな。
無人区間が長いので、十分な補給食、装備が
必要なのは言うまでもないでしょう。
我々は小浜から越えましたが、上りの難易度を考えれば
滋賀県側から進むのもアリかもしれません。
7月27〜28日・鯖街道_d0211129_15390994.jpg
滋賀県側を下りきって、国道367号に出たのは14時半近く。
本当に長い峠越えでした。
国道に出てしまえば食事処などには困りませんが、
京都市街はまだまだ先。
昨今の災害の影響もあり、旧道が通行止めで
トンネルを行くしかない区間が多く、
緊張を強いられました。
そうしたトンネルのひとつでは、我々が抜ける数時間前に
複数の自転車がひかれる事故があったと知りました……。
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大原に着いたのは17時近く。
さすがにホッとします。
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ほど近くにある京都の名店、ビゴーレさんを訪問。
北山さんの愛機でもある「山と旅の自転車」などを
手がける老舗です。なんと創業90周年!
現代的で洗練されたセミオーダーメイドが特徴です。

こちらの最寄り駅から、我々は輪行。
京都駅前の居酒屋で連夜の反省会を実施してから、
散会となったのでした。

先に紹介した『サイクリストのための百名峠ガイド』には、
北山さんご執筆による詳細なリポートを掲載しています。
鯖街道の魅力と峠の詳細を余すところなく伝える
決定版です。ご一読くださいませ。

さて、反省しない反省会の終了後、自分は再び大津で宿泊。
翌日はソロで高野龍神スカイラインへ向かったのでした。

これがまた失敗含めいろいろあったので、
あらためてリポートしたいと思います。



by cyclotourist | 2019-11-06 16:38 | Comments(0)

7月26日・関西の峠たち

こんにちは、田村です。

さる7月下旬から9月上旬にかけて、
立て続けに全国の峠を巡っておりました。
取材というお題目で、好きな峠・面白そうな峠を
自分勝手に選んで走ったのでした。

その第一陣として向かったのは大阪です。

峠と言えば信州。夏と言えば北海道……が
ツーリング的には幸せなのですが、なぜ大阪?
それは、いちばんツラそうなエリアを先に体験しておこう、
という殊勝(?)な心構えです。

夏場の峠越えはメリットもデメリットもあります。
その分かれ目は「標高」です。
標高が1000mを超えるような峠は、
上れば涼しくなりますし、
そもそも寒い時期は道路が閉鎖される峠だと、
夏場の前後しか走れない峠も多いです。

一方、標高が低い峠は、単純に考えれば楽なのですが、
上っても涼しくならず、ずっと暑いので
体力的にも精神的にも意外なほどツラい目に遭います。

大阪に標高が高い峠はないですから、
選べるなら涼しい季節に訪れるのが正解でしょう。
わざわざ夏場に東京から訪れるのはあまり賢くないのですが、
本には発売日(他社さん発行なので自分じゃ決められない)
があるので致し方ありません。

もちろん、対象となる峠に対して自分より詳しくて経験が豊富で、
文章が上手な方に頼めるときは、遠慮なくお願いします。
そうでないと、雑誌スタイルの本は作れません。

しかし、シンドイから自分じゃ行かない、
なんていうのは「逃げ」だな〜と。
また、しんどかろうと走ったことがない峠には
心が引かれるのも事実です。

御託はこのくらいにして(汗)、訪れた峠を紹介します。
関西遠征の初日に目指したのは、
鍋谷峠、蔵王峠、暗峠、十三峠です。
自分なりに大阪近郊でメジャーかな? と思われる峠を選びました。
そして暗峠以外は初見となるので楽しみではあります。
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阪和線の和泉府中駅で下車。大阪でもかなり南です。
ここから和歌山との県境にある
鍋谷峠と蔵王峠をまずは越えるプラン。
11時少し前にスタートしました。
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この日の予定コース。
南下して峠を2つ走った後、北上して奈良との境まで……。
走行距離は100kmほど。
いま思えば、大阪の峠を舐めてましたね……。
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駅前には、ラウンドアバウト(環状交差点) がありました。
珍しいですね。
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10kmも走らないうちに大阪・和歌山の境にそびえる
葛城山系が見えてきます。
市街地と峠エリアが近いのが印象的。
和泉葛城山の周囲には、地元で「七」と呼ばれる
7本のヒルクライムコースがあるそうですが、
そこに峠としての名前はなく、
少し東を抜ける国道480号にある鍋谷峠が
このあたりでは屈指の標高(670m)があります。
7月26日・関西の峠たち_d0211129_17355488.jpg
一昨年に開通した鍋谷トンネルとの分岐。
峠は旧道になっていて、
そちら(写真右方向)へ入った途端に
クルマがほとんどいなくなり、上ることに集中できます。
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ほどよくクネクネした道筋。激坂もなく、いい感じだ!
しかし……
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不法投棄を戒める看板がたくさんあります。
そして……
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目がレンチキュラー印刷になっていて、
見る角度が変わっても視線が追いかけてくる!
時に斜視になったりもするし……。
これがたくさんあって、不気味でした。
旧道になったから、こっそりゴミを捨てにくる
輩がいるんでしょうね……。
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看板さえなければ、素敵な峠路なのになあ。
この日は(この日も)気温35℃に及ぶような
酷暑だったと思いますが、道筋に木陰が多くて、
危惧したほどはシンドくなかったです。
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旧道に入ってから40分くらいで峠に到着。
苔生した切り通しの擁壁がいい感じ。
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和歌山側に峠名の立派な看板がありました。
平日でしたが、何人かのロード乗りを見かけました。
峠でUターンし、また大阪側に戻っていく人を見かけましたが、
自分はトレーニングとして峠を走る意識は皆無です。
「峠を越えて異なる地域に向かう」ということに
醍醐味を感じるので、和歌山側へ下っていきます。

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下っていくと、抜けがよい視界が広がりました。
山肌に農村が点在し、思いのほか高度感があります。
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下りきると上り返しが大変なので、適当な分岐で右折し、
果樹園を縫って次なる蔵王峠をめざします。
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「堀越癪観音」というお堂がありましたので、参拝。
腹痛に効果があるとか。
境内の入口に自転車を止めて参拝したら
(参道の勾配がきつい感じだったので)
「ちゃんと歩いて参拝して偉いですね」と
居合わせた方にほめられました(汗)。
たしかに、参道は自転車で走らないほうが
いいでしょうね……。
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素敵な農村風景が広がります。
お住まいの方には傾斜地ならではの苦労もあると思いますが、
都会育ちの自分には新鮮な光景です。
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県道61号に合流し、蔵王峠に到着。標高550m。
木陰が覆う小さな切り通しです。
時刻は14時半……後半戦が不安になる頃合いです。
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峠を越えて再び大阪側に入ると、
広い展望が待ってました。こういう景観の変化があると、
走っていて飽きずに楽しいものです。
そして、県道61号は川筋へ急降下。
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激坂でどんどん下ります。
寄り添う川は小さな滝ばかりで、地形はあくまで急峻。
こちら(大阪側)から上らなくてよかったと
胸を撫で下ろしました。この道を上れたら
相当の剛脚と自慢できますね。
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路面は凹凸のある簡易舗装、せまる山肌からは
水しぶきが浴びせられ、小さな虹が見えました。
県道だけど酷道だ……。
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とはいえ酷道区間は数kmで終わり、
広々とした河原がダム湖へと続くようになります。
水着でデイキャンプを楽しむ若人がまぶしい……。
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下界へ降りて富田林に至ると、
異世界的な建造物が……宗教関係の施設のようです。
しかし、標高を失って市街地に入ると
今思い返しても身の危険を感じるほど蒸し暑く、
17時になっても涼しくも暗くもならない……さすが夏。

とっくに四つも峠を盛り込んだコース設定を悔いてましたが、
せっかく大阪に来たのだから……と完遂をめざします。

ただ、当初の順番どおり、十三峠に上ってから暗峠へ向かうと、
暗峠が文字通り暗がりになってしまうことは確実。
一方、十三峠はさほどエグい峠ではなさそうで、
夜景の名所でもあるらしいので、後回しにすることに。
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商店街からいきなり生駒山地に向かう国道308号。
全国的に有名な激坂峠です。
自分は大阪側から上るのは初めて。
奈良から上ったときも相当キツかったですが……
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これで国道なんかい! と誰しも
突っ込みを入れたくなる暗峠への道。
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大都会が見る見る眼下に広がっていく……
このあたりで乗車を諦め、押し歩くことに。
まあ、たった2kmくらいで峠だし。
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押してもキツい。eバイクがほしいと初めて思ったよ。
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道ばたに打ち捨てられたシティサイクル。
ここまで来て力尽きた感がすごい。
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暗峠に着いたのは、もう19時近く……。
季節がらまだ明るいし、風情がよいのは救いだけれど、
やっぱり来るんじゃなかった、せめて奈良から上るべきだったと
悔やむに十分な峠。
徒歩旅ならともかく、サイクリストにとって
名峠とは言えないんじゃないか……と実感したので、
名峠百選から落としました(失礼)。
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奈良県に入ると、眼下に生駒の街並が広がります。
稜線伝いに十三峠へ向かうスカイラインもあるのですが、
それはクルマ専用なので、自転車は
いちど生駒の街まで降りて、もう一度上り返すしかない……。
7月26日・関西の峠たち_d0211129_18484377.jpg
生駒に降りて振り返ると、きれいな夕焼け。
またあそこら辺まで上ると思うと何だかなあ……と思わないでもなし。
奈良から輪行したくなるけれど、あれさえ越えれば終わりだから……と
自分を励まして進みます。
7月26日・関西の峠たち_d0211129_18502557.jpg
直登ではなく、フラワーラインを織り交ぜて上り出すと、小雨。
汗と交じって目に入り、文字通り泣けてくる。
7月26日・関西の峠たち_d0211129_18515996.jpg
19時半、ついに十三峠に到着。標高430m。
聞きしに勝る夜景に涙ぐむ私。
奈良側が漆黒の闇だったので、ひときわ目に染みました。
これだけ大都市が近く、その方面の視界が広がる峠は
稀でしょう。
夜に峠を越えるなんていう走り屋みたいな真似は
お勧めできませんが、十三峠だけはその価値がありますね。
しかし、あたりはクルマで夜景を見に来たカップルばかり。
カメラをごそごそいじって写真を撮ってると
なんとなく気まずい……。

大阪側の下りは、急コーナーが連続する九十九折。
見晴らしといい道筋といい、十三峠は間違いなく名峠でしょう。
今度は明るい時間帯に上ってみたくなりましたけど、
もう暗峠へは行きませんw

十三峠から八尾の街へ滑り降り、
八尾駅から輪行し、宿へ向かったのでした。

どうにかこうにか予定どおり走り終えたので
達成感は格別です。
しかし、大阪の峠と夏の暑さを甘く見ていたなあと
痛感した一日でもありました。
前述の峠ムックでは、まるで何事もなかったかのように
峠の特徴を記してますが、実はこんなありさまだったのです(汗)。

鍋谷峠、蔵王峠、十三峠とも
地元サイクリストに愛されて、知れ渡っている峠ですが、
遠方から訪れる価値もあると思いますよ。
まあ真夏は避けたほうがよいですが、
個人的には、ビワイチより楽しめました。
(シンドさもビワイチより上だけどw)

ちなみに、宿を取ったのは滋賀県の大津。
昨今、インバウンドやらで大阪や京都では宿が
非常に取りにくいのですが、大津だと取りやすいのです。
鉄道の便もよいですし、
駅近の安いビジネスホテルあるので
関西を訪れた際は愛用してます。

この翌日は、京都の大先輩と合流し、
鯖街道で若狭へ向かいました。その模様は、
またあらためてリポートしたいと思います。
お楽しみに!
(本も買って読んでねw)



by cyclotourist | 2019-11-01 19:25 | Comments(0)

マキノ製ネオ・ランドナー

こんにちは、田村です。
すっかりブログを放置しておりましたが、
元気にしております。
「マキノ製ネオ・ランドナー」のおかげで、
元気すぎるくらい元気です。
マキノ製ネオ・ランドナー_d0211129_12250920.jpg
この自転車は、「ジャパンバイクテクニーク」(JBT)という、
自転車作りの腕を競うイベント向けに作られた一台です。
JBTに共感した『サイクルスポーツ』誌が
同イベントに参加することになり、
その担当者を自分が務め、今年の3月号から連載記事も続いてます。

一見してモダンな仕様の自転車なので、
「これがランドナー?」と思われる人も多いかと思いますが、
ランドナーという自転車に求められてきた機能、用途、装備を
自分なりに真摯に考えた結果です。
どうすればより優れたツーリング車になり、
現代的な自転車に乗り馴れた多くの人(サイスポ読者)に
受け入れてもらえる自転車になるか……この答えを、
M、マキノサイクルファクトリーという当代きっての名工と
最新パーツによって実現した自転車なのです。
マキノ製ネオ・ランドナー_d0211129_12413790.jpg
写真は『サイクルスポーツ』6月号より(撮影:佐藤竜太さん)。
まず、油圧ディスクブレーキは必須としました。
少なくともツーリング用途である限り、
多大なメリットをもたらします。一度でも使えば
もうリムブレーキには戻れません。
あわせて、スルーアクスルという最新(というか今は普通の)の
車輪固定規格を採用しています。

当初、個人的には輪行が容易な従来のクイックリリースで
よいかと思ったのですが、サイスポ誌編集長の吉本さんが、
せっかくなら最新規格を採用して
スチール製ハンドメイド自転車の可能性を示したいと
おっしゃったので、それもそうだと考えて
マキノさんに無理を言って実装していただきました。

フェンダー(泥除け)の有無は悩ましいところですが、
前はフルフェンダー、後ろはジャイアント製の片持ちフェンダーを
採用しました。
ランドナーにはフェンダーが必須、という様式美への敬意でありつつ、
雨天や雨上がりの走行に役立つことは間違いありません。
前は固定式のフルフェンダーであっても輪行に支障はありませんが
(縦型の輪行袋に入れる場合)
後ろは外しやすいタイプが輪行には望ましいので、
あえて片持ちフェンダーとし、専用の大型サドルバッグを
常用することを前提にし、その両者で飛沫を
抑えることとしました。

この大型サドルバッグは、名古屋のRSAサンバッグスさんに
オーダーしたものです。
フレーム設計も大型サドルバッグの装着を前提にしていただき、
ホリゾンタルフレームながらシートステー位置を下げることで、
大型サドルバッグ先端が収まるスペースを確保しています。
必然的にバッグとフレームの接触面積も増えるので、
安定感が大きく向上します。
さらに、バッグの下部をぐるりと囲むステー(キャリヤ)を
トップチューブ後端から延ばし、この手のバッグに
ありがちだった揺れを完全に抑えています。

ランドナーと言えば、角形のフロントバッグがシンボルです。
これは使い勝手がよいものの、走行性能に与える悪影響が
大きいと常々感じていました。
そこで、このマキノ製ネオ・ランドナーでは
「バイクパッキング」式の大型サドルバッグを採用しつつ、
その欠点であった揺れを解決。さらに、使い勝手を
補うために、小さなフレームバッグ(トップチューブ上と三角内)も
RSAサンバッグスさんに作っていただき、
走行中に取り出したいものを収納することで
実用性・利便性も確保しています。
(大型サドルバッグは中身の出し入れがしづらいので)

変速メカは、
いわゆる「フロントシングル」で構成しました。
すでに手持ちのロードバイクで実装し、
好感触だったのが理由です。
フレームもシンプルになります。
ただ、大きなカセットを要するので、
必ずしも軽量化には結びつきませんでした。
STIレバーはアルテグラDi2の油圧ディスクブレーキ用。
これで、XTR Di2のリアディレイラーを駆動しています。
つまり、ロード用のレバーで、MTB用のディレイラーを
動かすわけです。電気スイッチで動くので実用上問題なく、
変速フィーリングが悪くなり勝ちな
大きなカセットでもスムーズに変速します。
チェーンリングは、ウルフトゥースのフロントシングル用44T、
カセットはXTグレードの11-40Tです。
これで自分が楽しむ範囲のツーリングでは支障ないですね。
下りで加速するとかできませんし(笑)。

JBTにおける加点対象は、軽さや国産パーツの有無が
大きなウエイトを占めるのですが、
マキノさんとも相談して
「軽さは最優先事項じゃない」という
共通認識で事に望みました。
軽さだけを追求するなら、
ディスクブレーキやスルーアクスルの採用は
マイナスにしかなりません。
フレーム剛性も最低限のほうが
軽くできる余地が広がります。
しかし、実際に走ってどうなのか? を優先したのが
この自転車です。ですから、重量比剛性に優れた
大径のコロンブス・ライフなどの
異形チューブを使っていただき、
キャリアを設ける関係で(アイレットが必要)、
フロントフォークもスチール製です。
これで、JBTでの計測対象となる
バッグ・ライト・工具類込みの総重量は
9.5kgとなりました。
スチールフレームのディスクブレーキ車で、
フェンダー・キャリヤも
付いてるツーリング車としては軽量だと思います。
もっとも、この自転車のフェンダーとキャリヤが
JBTで加点対象となる「フェンダーとキャリヤ」と認められるかは
審査員次第と思われました。
そこを忖度してもしょうがないので、
我々がよいと思ったものを形にしよう、という
マキノさんの判断に基づいて製作を進めました。
設計を担当された同社の坂西さんはもとより合理的な
構造・部品選びを優先する方ですし、
本当はコテコテなランドナーがお好きな牧野さんも、
「今さらそれを作っても先につながらない」という
考え方でした。

このように、JBT参加とサイスポ誌記事のためにスタートした
ネオ・ランドナー作りでしたが、自分が目指したのは
「これ一台ですべての旅が楽しくなる」自転車でした。

オーダー車に限らずスポーツ自転車全般で、
用途を限定することで性能を高めるのがセオリーです。
極論すれば、
ロードのように舗装路が速いうえにMTBのように悪路が得意で、
キャンピング並みに荷物が積める……なんていう自転車は
成り立ちようがありません。
だから、多くの車種が誕生してきました。
ランドナーの魅力は汎用性の高さでもありますが、
正確には「小旅行車」とされています。
舗装路ではロードバイクに及ばず、悪路ではMTBに及びません。

当然、自分もそう思ってました。しかし車種を揃えていくと、
乗る機会が少ない自転車がガレージを埋めるように
なってしまいました。
それぞれに思い入れのある自転車ではあるのですが、
それだけに乗らないのが不憫でもあります。

だから、このネオ・ランドナーには、
少なくとも自分が楽しむツーリング用途であれば、
どんな趣向だろうと活躍できるような
汎用性を求めることにしました。

そのために、車輪は700×32Cを採用しました。
これで舗装路の快走と少々の悪路の走破性が両立します。
ロードで主流の規格なので高性能ホイールも選べますし
(ただし買えないので、吉本編集長から借用。汗)
チューブレスタイヤを選べば
転がりの軽さも上々です。
JBTの走行会コースに出現する荒れたダートには
やや細すぎるタイヤですが、これ以上太かったり
ブロック(ノブ)があるタイヤだと、
日頃の用途で圧倒的に多い舗装路がかったるく
なってしまいます。
結果として、舗装路でも快適性が高く、
荷物重量が増えても段差などの外乱要因に
強い自転車になりました。

ツーリングの趣向や行程によって荷物量が変わるわけですが、
今回採用したサドルバッグは、数ℓ〜10ℓ少々の
荷物に対応します。荷物量に応じて外形を整えることができるのが
ロールアップ式サドルバッグの特色でもあります。
また、必要に応じてフロントバッグも追加できるので
(当然ですが)
キャンプツーリングに対応する容量も確保できます。
これは、中に収めるウエアやギア類のコンパクト化が
進んだ恩恵でもあります。

こうして、マキノさんとRSAサンバッグスさんに
多大な労力をおかけして完成したのが、この自転車なのです。
「ランドナー」と言えるスタイルなのかは
判断が分かれるところですし、
見た目の好みは人それぞれなので
正解はないと思いますが、
自分としてはカッコよさの面でも大満足です。
そして、従来のランドナーに対して
完全に上位互換といえる
機能・性能を実現しています。

ただ、当然ながら費用はかなりかかりました。
マキノさんでは16万円代からフレームオーダーできるのですが、
今回のは言いたい放題の要望を盛り込んでいただいたので、
数倍に及びました(汗)。
計画当初は、費用の大部分を
サイスポ編集部が負担してくれるのでは? と
思い込んでいたので予算度外視で仕様を決めたのですが、
そういう美味しすぎる話にはなりませんでした(汗)。
その代わり、当然ながら自分の自転車になります。
実際にオーダーする際は、自分が出せる金額に応じて、
ビルダーさんと相談しながら
仕様を決めることを強くオススメします。

久しぶりにブログを書くと、紙媒体と違って
字数制限がないので、いくらでも書いちゃいます(笑)。
ここからは、そんなネオ・ランドナーが完成してから
実践してきたツーリングの模様をお伝えします。
マキノ製ネオ・ランドナー_d0211129_13320001.jpg
自分にとって、輪行できない自転車は
存在価値がないです。このマキノ号も
もちろん輪行に支障はありません。
ただ、スルーアクスルなので車輪の着脱に時間がかかり、
ブレーキキャリパーにスペーサーを入れる必要が
あるだけです。
油圧ディスクブレーキだと、いまだに輪行に対する
懸念を耳にしますが、杞憂です。
マキノ製ネオ・ランドナー_d0211129_13335804.jpg
初ツーリングは4月上旬の西伊豆。
西伊豆スカイラインは何度も訪れても飽きません。
上りがあれば下りもあるので、油圧ディスクブレーキと
フレーム・フォークの相性も確かめることができました。
制動力が強い(わずかな力でよく効く)ので、
特にフォークへの影響が大きいのですが、
マキノ号は特に留意して作っていただいたので、
時速60kmから急減速するシーンでも、
従来のスチールフレームにありがちだった
ヨレ感がいっさいなく、期待通りの安心感がありました。
その分、フォークが少し重いのですが(773g)
実際の走りでの安心には替えられません。
マキノ製ネオ・ランドナー_d0211129_13385125.jpg
4月下旬には、久しぶりのブルベにも。
「フレッシュ」という、仲間で24時間走るブルベです。
京都の宇治を出発しました。
マキノ製ネオ・ランドナー_d0211129_13403832.jpg
24時間走るので、
眠くなる時間帯が生じるのは否めませんが、
無事に静岡の興津まで距離370kmを走りきりました。
路面状況が見づらくなる夜間において、
32Cタイヤのボリュームには助けられるシーンが多く、
結果的に肩周りやお尻へのストレスも少なく感じられました。
マキノ製ネオ・ランドナー_d0211129_13422650.jpg
4月中旬にはキャンプも実践。
この時は、フロントバッグにオルトリーブの
アクセサリーパックを追加してます。
まだ肌寒いのでダウンジャケットなども持参しましたが、
なんとか前後のバッグに収まりました。
マキノ製ネオ・ランドナー_d0211129_13450458.jpg
4月下旬、待望のフロントバッグが到着。
これもRSAサンバッグスさん製。
キャリア〜ハンドル間の高さ、前後左右の寸法などを
指定したので収まりは抜群。加えて、上方向に
容量を延ばせるロールアップ式に仕立てていただいたので、
荷物量の変化にも対応しやすいです。
ツーリング車において、バッグはフレームや各種パーツと
同じかそれ以上に重要です。
既製品でピッタリなのが見つかればよいですが、
そうでないなら、もしくはさらに理想を追求するなら、
オーダーメイドが近道だと思います。
Xパックという生地を使っていただいたので
軽く仕上がり(200gほど)、防水性も十分です。
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フレッシュの三日後、本栖湖へ。
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浩庵という大人気のキャンプ場があるのですが、
「ゆるキャン△」の舞台になったことで、
売店がアニメショップのようになってました(笑)。
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「千円札の富士山」を望む湖畔で
ぼっちキャンプ。圧倒的な解放感でしたが、
翌日は雨に降られ、とっとと輪行で帰りました。
フェンダー、やっぱり役立ちますね(笑)。
こうしてツーリングを重ねていると、
ツーリング車としてはやや前傾が
キツい乗車姿勢にも慣れてきました。
と同時に、狙い通り(?)ほかの自転車に
乗る機会がほとんどなくなってしまいました(汗)。
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『サイクルスポーツ』7月号より(撮影:島田健次さん)
4月の末には、ともにJBTを走る仲間(=ライバル)たちと
西伊豆を走る! という素晴らしい体験がありました。
写真先頭より、グランボアの前野さん、自分、東叡社の森さん、
柳サイクルの飯泉さんです。
楽しかったなあ……シンドかったけど。
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未舗装の林道もコースに組み込んだので、
ダートの走破性も確かめられました。
期待通り、かなり荒れた路面でもイケます。
もっとも、自分の腕では速度は出せませんが(汗)。
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ゴールデンウィークには、
仲間たちと恒例の信州キャンプツーリングへ。
京都の北山さんが計画した二泊三日の旅でした。
写真は高ボッチ高原。
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総勢6名。みんなキャンプ装備ですが、
ランドナー、スポルティーフ、MTBベースのツーリング車、
そしてロードバイクと多種多様。
道具を吟味すれば、たいていの自転車で
軽快なキャンプツーリングが可能なのです。
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一泊目は松本の梓水苑。
環境と設備の双方がよい良キャンプ場でした。
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四国からお越しのジェームス兄貴が
持参していたB6ちゃんグリル。むむ……。
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この時期の信州はまだ白いアルプスが迎えてくれます。
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二泊目は木崎湖キャンプ場。もはや定宿(?)。
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キャンプ場の駐車場で、
フィギュアなどのアニメグッズ中心の
フリーマーケットが開催中でした。
ちょうど新居を建てた輪友を思い出し(今回は不参加)、
みんなでお金を出し合って、新居祝いとして
段ボール箱いっぱいのフィギュアを送りつけてやりました(笑)。
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連夜の宴会。
千葉からお越しのミウラ兄貴まで
B6ちゃんを持参してました。う〜む。
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旅の最終日は、佐野坂の旧道を抜けて
嶺方峠を目指しましたのですが……
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落ちた枝を巻き込んで、
特製のステーとフェンダーを破損!
やってしまった……と、しばし茫然自失。
ステンレスパイプを使ったワンオフの逸品が……。
タイヤとのクリアランスが狭いので、いつかやるだろうとは
思っていたのですが、早すぎる。
JBTの本番前だというのに……。
後日、牧野さんに詫びを入れて
急速に新調していただきました(汗)。
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気分も凹んで着いた嶺方峠でしたが、
いつも以上の絶景で迎えてくれました。
ちょうど居合わせたオランダからのサイクリストと記念撮影。
「オランダは平らだから、日本は大変でしょ」と言ったら、
「だが、それがいい!」みたいに返してくれました。
なんでも四週間も休みがあるとか。
「明日は仕事」という我々には眩しすぎました。
あと、パートナーの日本人離れしたスタイルも(汗)。
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怒濤のツーレポ(汗)、
次は三泊四日の四国旅です。5月下旬、「サンライズ瀬戸」を奮発。
写真は、岡山駅での「瀬戸」「出雲」切り離しシーン。
さすが寝台特急、大人気です。
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坂出駅から走り出し、
「結城友奈は勇者である」(ゆゆゆ)の
舞台に寄りながら観音寺へ。
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年初にも訪れた観音寺。
すべてが懐かしく、居心地がいい街です。
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一泊目は一の宮公園の
キャンプ場を利用しました。
100円という圧倒的な低料金と、スーパー、銭湯などが近い
文化度の高さが魅力です。
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二日目は、瓶ヶ森線という
パノラマラインを走って面河渓のキャンプ場へ。
石鎚山系を貫く絶景の林道です。
しかし、観音寺から遠く高く、キャンプ場に着いた時は疲労困憊。
実はそこで女性サイクリストキャンパーに出会うという
奇跡があったのですが、その話はまたいずれ。
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いつかは利用したいキャンプ場の筆頭、
見近島架橋公園です。しまなみ海道の伯方・大島大橋の
途中から降りる無人島です(キャンパーはいっぱいいますが)。
クルマが来れない「旅人の聖地」だとか。
しかも無料。利用者は多かったですが
立地故にファミキャン層はゼロだったので、
静かな一夜を過ごすことができました。
しまなみ海道、橋を走るだけじゃもったいないよ。
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6月早々、今度は北海道へ。
釧路空港から入り、女満別空港から抜けるという
二泊三日の行程でキャンプツーリング。
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羽田で自転車とバッグを預けたのですが、
総重量13.2kgでした。これくらい軽いと、
日帰りと同じ感覚で輪行できます。
だから、いろんなところへ行きたくなります。
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お〜さすが北海道、
やっぱり北海道だねえ、
……
と、すぐに飽きる北海道ですが(汗)、
やはり非日常感が楽しめるのは言うまでもありません。
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7、8年振りに訪れた
多和平キャンプ場。その時はベロクラフトの大槻店長と
一緒だったので雨に降られましたが(汗)
今回は絶好の晴天に恵まれました。
不便なキャンプ場ではあるのですが、
道東を訪れたら素通りはできません。
景色が「バエる」のはもちろんですが、そこに
オーダー車が共にあることが無性に嬉しくなります。
JBT前に、それとはまるで関係のないツーリングで
酷使していいのか? という思いもありますが、
乗るのが楽しいんだから仕方ありません。
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二日目は摩周湖を経由して
屈斜路湖へ。「霧の摩周湖」と言われますが、
ちゃんと見えました。しかし、俺の晴れ男ぶりも
ここまでのようで、次第に雨雲が近づいてきました。
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屈斜路湖のキャンプ場へ向かう前に、
弟子屈の街へ寄ります。ここで食材に加えて
雨対策など各種の用品を買い出し。
道東とは言え、街中は便利なものです。もっとも、
その街の間隔が離れているのが道東なので、
プランニングを間違えると悲惨です。
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和琴半島湖畔キャンプ場。
ここも、多和平と並ぶマイフェイバリットです。
ホームセンターで買ったビニールシートを
即席のタープとして張りました。
これで雨が降っても怖くない!
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さっきのホームセンターで買った
B6ちゃん(キャプテンスタッグのグリル)。
こういうのには手を出しちゃイカン、
お前ウルトラライトなんだろ?と言い聞かせていたのですが、
ゴールデンウィークでのジェームスさんとミウラさんが
これを使ってる様子があまりにも楽しそうだったし、
ニコットで半額になってたものだから、
思わず買っちゃいました(汗)。
重量は700g以上もあります。
シェルターや寝袋ふたつ分くらいの大重量……。
自転車やバッグをいくら軽くしても、結局は荷物なんですよ。
(乗り手の重さはさておき…)
小さくはなるので、サドルバッグに収まったのは幸いでしたが……。
しかし、使ってみるとやっぱり楽しいし、
炭で焼いた肉はうまいですね(笑)。
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最終日は夜半から小雨混じり。
本来ならキャンプ場に停滞したいところですが、
飛行機を予約してるのでそうもいかず……。
せっかくなのでと津別峠に上ったものの、濃霧でご覧のありさま。
とっとと女満別空港まで走り、
名残惜しくも帰宅したのでした。

以上、ブログ放置中のできごとでした。

やっぱり新しいオーダー車は気持ちがよいものです。
自分の夢を叶えてくれた自転車ですから、
走ることがたまらなく楽しく、自然と出かける気にもなり、
すでに2000kmも走りました。

そして、肝心のJBT走行会は
先日(6月15、16日)終了したのですが、
その模様は、7月20日発売の『サイクルスポーツ』で
あらためてガッツリと
リポートしたいと思います。
マキノ製サイスポ号の評価はいかに?


今後ともよろしくお願いいたします!
by cyclotourist | 2019-06-19 15:40 | Comments(6)

自転車キャンプにおける「幕」選び

こんにちは、田村です。
だんだんと春めいて日照時間も
長くなってきました。

フツーのサイクリストなら、喜ぶところですが、
個人的には冬をもう少し楽しみたいです。
より正確には、冬のキャンプを、です。

仲間内を除くと、誰に冬キャンの魅力を説いても
「キャンプ? 暖かくなったらね」とか
ぬるいことを言いやがるのですが、
まことにもったいないかぎり。

自分も少し前までは冬キャンを躊躇する面もありましたが、
すっかり認識を改めました。

冬でも自転車キャンプできる

冬でも意外と楽しい

冬のほうがメリットが多い

冬こそ自転車キャンプ

って感じです。
もちろん、適切な天候とキャンプ場と装備の選択が
欠かせません。
でもそれって、夏も、どんな季節も同じです。
特に、夏の暑さは装備ではどうにもならないので、
北へ行く、標高が高いキャンプ場を選ぶといった
プランニング面で対応するしかありません。
それに比べ、寒さは装備でも対応できる範囲が広いので
より自由なツーリングが楽しめると言っても
過言ではないでしょう。

で、陽気が感じられる昨今ですが、
もっと冬キャンを楽しみたい私は、
あえて東北をめざすことにしました。

先日の長野・陣馬形山キャンプ場でマイナス10度を体験し、
それでも快適な一夜を過ごすことができ
(上りはたいへんキツかったですが。汗)
若干増長している感は否めませんが、
今年はどこも雪が少ないようで、トラベルチャンスが広いです。
かといって、勢い余って北海道や北東北へ行くと
さすがに走りが楽しみづらかろうということで、
福島県は猪苗代湖へ向うことにしました。

と、その前に……。
自転車キャンプにおける「幕」選び_d0211129_18565189.jpg
部屋に転がっていた合板をノコギリで切って、
ミニテーブルをこさえてみました。
テーブルって、あればキャンプが便利になるのは確実なんですが、
割愛することが多いアイテムです。
自転車キャンプにおける「幕」選び_d0211129_18582147.jpg
SOTOのフィールドホッパーという、
いかしたミニテーブルも持ってるのですが(写真左)、
たたんでも微妙に大きく(写真の半分になります)
400gという重量も気になります。
これでも同種製品のなかでは小さくて軽くなるほうなのですが、
「やっぱり置いてくか」となりがちなアイテムです。
自転車キャンプにおける「幕」選び_d0211129_19003266.jpg
そこで、組み立て式としました。
足をはめるだけなのですが(笑)、
5mm厚の合板なので、きつめに勘合するように切り出せば
十分な安定感があります。そして……
自転車キャンプにおける「幕」選び_d0211129_19014724.jpg
天板をサドルバッグ底面の形にあわせたので、
その形崩れを防ぎつつスペースはとりません。
我ながらナイスなDIY。重量は200gほど。
いざとなれば薪にもなる逸品です(笑)。
みなさんもご自身のサドルバッグの形に合わせて
自作してみてはいかがでしょうか。

さて、出かけます。
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郡山まで新幹線でワープ。
林道で絶景とウワサされる峠を越えて猪苗代湖へ。
それだけだと距離40kmほどなので、
かなり早くキャンプ場に着くことは確実。
そこで、湖南のキャンプ場に荷下ろし、設営を終えてから
軽装で猪苗代湖を一周したらどうだろう? と考えました。
個人的に周回コースは避けることが多いのですが、
(遠くへ行くという醍醐味が薄れるので)
適当なサイズの湖だったら望むところです。
ということで、先の日曜〜月曜に実行。
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自宅を出て2時間後には
郡山駅に到着。新幹線の恩恵です。
街中には一片の雪もなく、気温も高いです。
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しばらく県道を進んでから、
御霊櫃峠(ごれいびつとうげ)へ向かう市道へ入ると
山並みが迫ってきます。
青看板も出ており、迷いようがありません。
あの山塊を越えるのか……と期待が高まります。
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ほどなくして林道へ。
除雪しないと明記してますが、
通行止めではないようなので進みます。
クルマも降りてきたので、大丈夫でしょう。
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麓は杉林が多く、とたんに鼻水がわき出して呼吸が
少し辛くなります……。ワタクシ、どうやら
昨年あたりから花粉症デビューしたようで、
それもあって、春より冬のほうが好きになりました。
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鼻をかみかみ上って行くと、
ほどなくして松や広葉樹の枯れ林になり、
鼻が楽になりました。
標高が上がるに従って残雪が増えてきましたが、
乗車して行くことに問題はありません……?
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デリヘル嬢を募集してます。
林道の下のほうで一台のクルマと行き違いましたが、
周辺に人家はありません。謎です。
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峠が近づくと、道全幅に
雪が残る箇所が出てきてしまいました。
ここをクルマが越えたのか!?と思えますが、
轍があるので交通はあるようです。
当然ながら自転車は押しになります。
凍ってはおらず、比較的歩きやすくはありますが、
短い距離でも押し歩くと、格段に疲れてしまいます。
道筋自体は、勾配が緩く、眺めがよい箇所も多く、
とても癒し系です。
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峠の直下からは、
郡山方面の広い眺望が楽しめました。
あと、ミニテーブルのおかげで、
いつも以上にサドルバッグがピシッとしてるのが
個人的にはとてもうれしいです(笑)。
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ピークを越えると、眼下に
猪苗代湖が現れました。
御霊櫃峠、標高こそ900m弱ですが、
道筋の雰囲気や眺望は実に素晴らしいです。
また違う季節にも訪れたくなりました。
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猪苗代湖側の積雪は少なく、ほっとしながら湖岸へ。
ひたひたと寄せる波の向こうに見えるのは磐梯山。
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猪苗代湖のほぼ南端にある
秋山浜キャンプ場に着いたのはお昼過ぎ。
無料、予約不要、通年営業(?)という、
我々には神のようなキャンプ場です。
しかし、炊事棟は4月まで閉鎖中。
実質的には営業してないのかもしれませんが、
先客も一組いましたので、とっとと設営します。
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相変わらず寝袋やダウンジャケットが
かさばるのは致し方ありませんが、
限られた容量の前後バッグに全装備が収まってます。
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今回が初登板の新たなる幕、
ヘリテイジのトレイルシェルターです。
いわゆるストックシェルターというヤツで、
ハイカーやトレランの人などが用いるストックを
ポールとして設営するシェルターですが、
専用ポールが存在することを知って
導入してみました。
専用ポールは、信州トレイルというお店の
オリジナル品です。
幕の本体とペグ4本(付属は2本だけ)、ポールを合わせた
総重量は実測475gと十分に軽いです。
なにより、小振りになる本体と、長さ30cmほどになる
ポールが尊いです。
自転車の場合、テントを採用するとポールの長さが
収納のネックになるのですが(どんな製品も40cmくらいある)
これなら多くの大型サドルバッグに
無理なく収まります。
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張るのも簡単。ペグを打てば立ちます。
テントとツエルトの中間的な構造ですね。
中に完全に入ってあぐらをかくと
天井高さ(90cm)がややキツいですが
(身長171cmの割には座高があるので……)
入り口に座れば頭が出るので、炊事なんかは楽です。
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独特な側面形。
横たわると、頭上と足下に閉塞感がありますが、
寝れば気にならないのは言うまでもない……と、
この時は思ってたんですけどね……。

さて、積雪のために随分と押し歩いた割りには
いい時間にキャンプ場へ着いたわけですが、
歩くとテキメンに疲れる自分なので、
もう湖畔を一周する気なんてなくなりました(汗)。
そこで、近くにある入浴施設(200円と激安)と飲食物のお店へ。
いずれも自転車で10分圏内にありました。
スーパーやコンビニは近くにありませんが、
いくつかある個人商店をまわれば
ビールもお肉もカップ麺も調達できました。
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暮れなずむ猪苗代湖。
だんだんと磐梯山が見えなくなると、
次第に湖北の街灯りが光り出します。
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ミニテーブル、大活躍。
精肉店で買ったチャーシューをあぶりつつ、
味噌漬けの豚肉を焼いたりして、ビールをあおります。
気温はさほど下がらず、終始5度くらいあったかと思います。
だから、シェルターから半身を出していも
寒さはまったく感じず、寝袋に入ればヌクヌク。
食べて飲んで、しばしアニメなんかも見て、
21時前には深い眠りへ……。
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なんかうるさいなと目が覚めたのが4時くらい。
本格的な雨がシェルターを叩く音でした。
内側もシットリ……。結露と浸水の両方でしょうか。
幸い、寝袋にはSOLのビビイを被せていたので
深刻な問題は発生しませんでしたが、
ダブルウォールのテントのような
「雨でもなかはドライ」なんて快適さは望めません。
心なしか、中面の濡れはツエルトよりも激しく感じられ、
密閉性が高い分、結露も多いのかもしれません。
そして、足を延ばすと必然的に頭上の幕が前髪に触れるほど近くなり、
幕を叩く雨音が大きく感じられ、目が覚めちゃったわけです。
このあたりは、シンプルな山形に張れるツエルトのほうが
いいんじゃないかとも思えました。
ま、7時くらいまで二度寝できたので御の字でしょう。
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夜が明けても雨は止みません。
天気予報だと雨時々曇りだったのですが、
ずっと雨です。
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なにはともあれ飯を食わねば
動く気になりませんので、いただきます。
入り口を開いて身を乗り出すと、当然ながら
ダブルウォールテントのように屋根となる前室がないので
雨が降り掛かりますが、レインウエアを着て凌ぎます。
客観的にはミジメな光景とも思えましょうが、
やってる本人はこんな状況も楽しんでたりします。
これで気温が低かったらそんな余裕もなかったでしょうが、
朝でも気温5度はあった感じです。
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待っていても雨が止みそうにないので、
撤収開始。敷いたシート(厚手のエマージェンシーシート)を
のけてみると、盛大に水が溜まっていました。
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シェルターをどけてみると、
地面は乾いています。
つまり、下からの浸水ではなく、
上からの浸水や結露によって
水浸しになったことが分かります。
一般的には、シェルター類の下(地面の上)にシートを敷くようですが、
自分は常に中に敷いてます。
今回のような事態を鑑みると、自分のように
中にシートを敷いて、これを浸水に対する
最後の防衛線としたほうが適切に思えるのですが、
どうなんでしょうね。
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屋根がある炊事棟へ一切合切を移動して、
パッキングします。
濡れた装備の収納は面倒なものですが、
致し方ありません。こんな時は、
バンバン荷物を放り込める従来型のフタ付きサイドバッグや
横型サドルバッグのほうが便利ですね。
バイクパッキング的なバッグは、荷物をキッチリ入れないと
形崩れしますし、上方が開くので
注意しないと中が水浸しになりがちです。
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無論、走る気など失せているので(汗)、
最寄りの駅を目指します。
とはいえ、最低でも20kmは走らないと
磐越西線にたどりつきません。
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やった〜駅だ〜と思ったら、
休止中の臨時駅でした(笑)。
結局、快速が止まる猪苗代駅まで走りました。
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お昼前には乗車。
せっかくここまできて、あんまり走らないのは
もったいない限りですが、致し方ありません。
そして、新幹線に乗り換えて東京目指して南下していくと
どんどん晴れてくるのが何ともはや……まるで
降られるためにJRにお布施したようなものです(汗)。
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とっとと帰着したので、
億劫になる前に装備一切合切を陰干し。
平日の陽が高い時間にこんなことをやってると、
さすがに近所の目が気になります(笑)。
こうして並べてみると、これだけのモンが
合計容量20ℓほどのバッグによく入ってたな〜と
感心せざるを得ません。道具の進化おそるべし。
ちなみに、お手製ミニテーブルは、濡れるとふやけて
勘合しなくなることが判明。乾いたらまた
組み立てられましたが、やっぱりもうちょっと
よい木材か、道具と技術があればカーボン板で
作るといいんでしょうね。昔は、ラジコンカーのシャーシを
カーボン板で自作したりもしたもんですが……。
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自転車キャンプにおける「幕」選び_d0211129_20090389.jpg
すっかり汚れた自転車とバッグも洗いました。
オルトリーブのバッグは合成ゴム系の素材なので、
自転車と同じようにゴシゴシ洗えば汚れが落ちます。

さて、ここまで読んでいただいた方の多くは、
結局のところ、自転車キャンプにおいては
どんな「幕」がいいの? と疑問をもたれることと思います。

ここ数年でワタクシが使った
四つの幕をあらめて比較紹介したいと思います。
テント・シェルター・ツエルトを「幕」と総称すれば、
「ツエルトはテントじゃありません」みたいな
注意書きも不要ですし(笑)。
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右から、
[ワンポールテント]テンマクデザイン・パンダ
「自立型ドームテント」アライテント・トレックライズ0
[シェルター]ヘリテイジ・トレイルシェルター+ポール・ペグ
[ツエルト]ファイントラック・ツエルト1+ガイライン・ペグ
です。
こうして収納状態を比べると、
ツエルトが圧倒的にボリュームが小さく、
ワンポールテントは巨大です。
いずれもサドルバッグに入りますが、
他の装備とのディール(笑)になるわけです。

[ワンポールテント]テンマクデザイン・パンダ
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実測重量1916g。
この重さと収納時の大ボリューム故に、
普通は自転車キャンプの選択肢にはならないけど、
張り姿の端正さに引かれて購入。
さすがに居住性もよく、前室が広く天井が高いので
雨天時の調理も余裕。
キャンプ場で過ごす時間を重視するならアリだけど、
イスやテーブルなどを携行する余裕はなくなるので、
悩ましいところ。価格は意外と安いです。
ただし、ペグを刺さないと自立しません。

「自立型ドームテント」アライテント・トレックライズ0
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実測重量1299g。
永遠の定番。近年でこそ、コレを越える軽さを
実現した同タイプの製品も現れましたが、価格が適当なので
今も競争力がある名品。というか、コレを持ってるから、
ヘリテイジやテラノヴァやファイントラックの
最新テントを買う踏ん切りがつかないジレンマが(笑)。
10年以上前に買って、加水分解なども起こらず現役。
雨が降りそうな時、状況が不明な初見のキャンプ場、
そして先の陣馬形山のように寒そうなときなども
コレを選びたくなりますね。
あと、コンクリの駐車場で天体観測するといった(?)、
ペグを刺せないような状況でも使用可能。
ポールだけで自立するので。その
ポールがもう少しでも短くなれば……。

[シェルター]ヘリテイジ・トレイルシェルター
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実測重量475g。
この軽さと小ささで、ペグさえ打てれば
簡単に設営できるので、初見のキャンプ場でも安心。
「テントっぽい」居住性も発揮できます。
しかも価格が高くない(テントに比べれば)。
しかし、前述のように雨天だったりすると、
さすがに快適さは限定的。
個人的にはバランスのよい幕だと思いますし、
今後の自転車キャンプで主力になりそうな気もしますが、
中途半端な存在かもしれません。
濃い緑と赤いジッパーという他にない配色は、
個性的でいいと思います。

[ツエルト]ファイントラック・ツエルト1
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実測重量343g。
とにかく軽くて小さくなる。
寝るまで外にいればいい、と割り切れれば
これ以上はない幕。イスやテーブルを持つ余裕も生まれます。
非常時・ビバーク用という想定のツエルトですが、
寝るだけならテントと同じ。だって、寝てるんですから(笑)。
床をヒモで閉じるという開口部の多い仕様なので
(張らずに被ることを考慮してるので)
虫を心配する向きも多いですが、
適切なキャンプ場を選び、適切な服装で過ごし、
適切な虫除けを使えば夏場でも問題なし。
寒さに対しては、中が狭いだけにかえって
保温性があるとも感じます。
ただ、別途ポールを持たない限りは、
適切な間隔の立木や自転車をポール代わりにして
ガイライン(ヒモ)で吊るので、設営場所をかなり選びます。
これも不安要素ですが、経験上、95%以上の
キャンプ場で問題なく張れました。
価格も安いですし、自分が仲間をキャンプに
誘うときも薦めやすいスタイルで、
導入した人もおおむね満足してるようです。
もちろん、雨天時になかで停滞したり、
調理するのは不可能に近いです。
そんな状況が予想されるならテントを選ぶか、
宿泊施設に移行するという判断が必要です。
自転車なら、そういう移動も簡単なので、
徒歩より装備の選択範囲が広く、そのメリットが
ツエルトの活用範囲を広げていると思います。

こう書いていると、やっぱりツエルトが
自転車的にはメリットが多いのですが、
ストックシェルターの万能性にも期待できますし、
より軽量な自立型テントもほしい……。

理想の幕を探す旅はまだまだ続きそうです。


by cyclotourist | 2019-03-13 22:16 | Comments(5)

SAGAキャンプツーリング 2/2

こんにちは、田村です。
半月前に決行した、
SAGAキャンプツーリングの続きでございます。二日目の午後、
アニメの舞台が集中する唐津市外を後にして
波戸岬のキャンプ場を目指して走り出すと……
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猛烈な雨に遭遇。
レインウエアは上から下まで一式用意していたものの、
それらを着てまで走り続ける必要もない行程なので、
しばし雨宿り。スマホで雨雲レーダーを見ると、
30分もせずに通り過ぎそうなので、
適当な軒下で待機。
SAGAキャンプツーリング 2/2_d0211129_13171231.jpg
小雨になったら移動開始。
17時前には波戸岬キャンプ場に滑り込み、
見晴らしのよいサイトに設営。
この天気なので視界は広がりませんが、
海を見下ろす絶好のロケーションでした。
少し手前に、呼子というイカ刺しで有名な港町が
あったのですが、スーパーで買い出ししただけで
スルーしちゃいました。
SAGAキャンプツーリング 2/2_d0211129_13211304.jpg
この日も肉を買ったのですが、
焼くだけの調理も飽きるので、
すき焼きのタレを買い、それを沸かして
なんちゃってしゃぶしゃぶ風にして
いただきました。味が濃いので、
ビールのツマミには合います。

この晩には、アニメ「ゾンビランドサガ」の
最終話がネットTVで放送されたので、
テントの中でしっかり視聴しました。
唐津が舞台のアニメ、しかも最終話を
唐津(波戸岬も唐津市)で見るという、
この旅における最大の目的を達成しました。なかなか酔狂な行為だとは思いますが、
スマホのおかげで可能になった
モダンなキャンプだとは思います(笑)。
その最終話は期待以上に感動させてくれ、
満ち足りた気分で寝入ることができました。
SAGAキャンプツーリング 2/2_d0211129_13274119.jpg
三日目の朝も小雨がぱらつく
生憎の天候が続きました。テントを乾かすこともできずに収納し、この日は70kmほど南の有田を目指します。
SAGAキャンプツーリング 2/2_d0211129_13294831.jpg
名護屋城跡を見学。
壮大な石垣が残っています。
秀吉の朝鮮出兵における基地になった城です。
石垣を見る限り、大坂城や江戸城をも超える
規模の大きさに驚きました。
周辺の複雑で狭隘な地形のなかには、
全国から参集した武将たちの陣屋跡が
点在し、さながら「信長の野望」の最終盤を
思わせました。盛岡とか津軽からも参陣していて、
天下人の力って凄いんだなと実感。
SAGAキャンプツーリング 2/2_d0211129_13350756.jpg
玄海町に入って、原発もある海外沿いを
淡々と南下。西伊豆のようにアップダウンが多くて
ペースは上がりませんでしたが、途中には
見事な棚田があったりして、飽きないエリアです。
SAGAキャンプツーリング 2/2_d0211129_13371770.jpg
伊万里まで進んだところで、
本日のメインステージに到着。
「ドライブイン鳥」です。
例のアニメでひと際印象的だったお店なので、
ぜひとも寄りたかったのです。
このへんに土地勘がある人には有名な店のようで、
「“ドラ鳥”か〜。ほんと、ただのドライブインだよ(笑)」って
位置付けの気取らない店らしいですが、僕にとっては
夢にまでみたい舞台なのであります。
ちょうどお昼時で、駐車場にクルマも多かったので
待たされるかと思いきや、
すぐに席へ通してもらうことができました。
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一人でもこんな席。渋い。
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人気の「一番定食」をいただきます。
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佐賀で焼肉と言えば鳥、らしいです。
定食とは言え、自分で網焼きするのがワイルド。
タレで食べても塩をふっても美味。
鳥飯とスープも絶妙な味わい。
まったく観光客向けではなく、
ガテン系と思われるお兄さんたちや
お子さん連れのご婦人が続々と来店してました。
仲間と一緒に訪れて、宴会でもしたら楽しそう。
この時ばかりは、ビールが飲めないサイクリング中であることが
少し恨めしく思えましたよ。
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たぶん、今ごろは最終回を見て盛り上がった
オタクたちでますます繁盛しているのではないでしょうか。
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すっかり満たされて伊万里の市街へ。
地方都市の宿命なのか、国道沿いは店が多くても、
駅近の中心部は寂れた印象が拭えません。
そんな中、コインランドリーを見つけたので洗濯開始。
いつも着替えはワンセットしか持たないので
(バッグに入らない)
3日目になると洗濯必須です。
所要小一時間と500〜600円必要ですが、
それで一番かさ張る荷物である着替えを減らせるので、
効率がよいとも思います。
洗濯待ち中、少し街を歩いてみましたが、
特に気をそそられる対象もなかったので、
早めに戻って洗濯完了を待ってました。
すると、居合わせた見るからにヒマそうで
おしゃべりなご婦人から質問攻め……。
例の脱獄囚がらみの懸念を一番恐れてましたが、
さすがにそれはなく、でも、なんで一人で
ブラブラしてるのか? が気になるようです。
「ゾンビランドサガにハマって……」などと
説明するのも野暮なので、
「ちょっと仕事がヒマになったので気分転換に……」
なんて適当に答えていたら、それはそれで
疑念を招いたようで「彼女おらんの?」なんて
聞かれる始末(汗)。
「彼女どころか、妻子がいますよ」と答えたら
「それで一人で遊んでるんかい? どぎゃんこと?」と
ますます突っ込まれてしまいました。
世の中の常識的には、妻子持ちのオッサンが
一人で自転車旅してるなんて理解不能なんだな〜と
痛感してしまいましたよ。
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三日目のキャンプ場は、有田町の龍門キャンプ場。磁器の街からダム湖へ上り、ひときわ深閑とした山中にあります。
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ちょうど16時に到着。
今回、どのキャンプ場も利用者は自分一人で貸し切り状態。
自分が到着するまで管理人さんが待っていたので、
なんだか申し訳ない気持ちにもなりながら、
ありがたく利用させていただきました。
ちなみに、このようにサイトが区切られているキャンプ場だと
自立式のテントじゃないと張りにくいので、
今回はツエルトにしなくてよかったゼと胸を撫で下ろしました。
毎晩、雨が降りましたし……。
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さすがに牛肉も飽きてきたので、
ネギとしめじ、お豆腐が多めの鳥鍋にしました。
小さなクッカーと100円ショップの固形燃料でも、
自分ひとりなら必要にして十分。
特に固形燃料は現地で調達しやすく、
かさばらず(使えば消滅する)、安いので
理想的な燃料です。
ただし、仲間とわいわいやりながら
次から次にツマミを焼くような宴会になると、
火力・持続時間の双方でガスバーナーが
いいなあとは思います。
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明けていよいよ最終日。
磁器のお店が並ぶ有田ですが、
そちらに詳しくないので通り過ぎるのみ。
朝方なので営業前でもありますし。
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一歩裏道に入ると、一層すてきな街並。
この日は嬉野を経て距離70kmを走り
14時までに空港に着かないとならないので、
少し気は焦ります。
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佐賀県は平坦、というイメージもありましたが、
内陸部はそれなりにアップダウン。
高い峠は今回のコースにないものの、
変化に富んでいて新鮮。
気に入ったエリアを何度も走るのも悪くないですが、
始めて走るエリアはやはりワクワクするものです。
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嬉野温泉です。
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満喫。
ディズニーランドなど足下にも及ばないようなリアルさ。
現実の風景だから当然なのですが(笑)、
なにかこう、自分だけが楽しめるスペシャルな
アトラクションのようにも感じます。
二次元の世界を三次元の現実で追体験できる……
これが舞台めぐりの醍醐味でしょう。
しかも、最終日にして、ようやく晴れてきましたよ。
この日は土曜日だったこともあって、
佐賀で始めて同好の士、つまり舞台めぐりを
してると思しきお兄ちゃんを数人見かけました。
足湯と観光案内所には「ゾンビ」のポスターもありましたが、
それだけ。あまりにもダークホース的なアニメだったので
(そりゃまあ、ゾンビだし、佐賀だし……)
自治体もその魅力を活かす準備ができてないように思えます。
しかし、うわさでは秋アニメの覇権とったようですし(!?)
フランシュシュの声優さんたちは
佐賀県PR大使に任命されたそうですし、
これから全国から続々と好き者たちが
集まってくるのではないでしょうか。
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嬉野の温泉街を離れると、
真っ新な高架を見かけました。長崎新幹線でしょうか。
これが開通すれば、関東から陸路で
佐賀を訪れるのも現実的になるかも。
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山間部を抜けたら、平野を
淡々と空港めざして走ります。
沿道ではレンコンの収穫が行われていたりして
どこか茨城あたりを思わせます。
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時間に余裕をもって佐賀空港に到着。
空港公園に展示されているYS-11を眺めた後、
自転車を袋にしまってサイクリング終了です。
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空港にもひっそりと(?)
「ゾンビランドサガ」のポスターが掲示されてました。

今回、三泊四日も家を留守にしたとはいえ、
見所が多い上に佐賀県内の広域に点在していたので、
駆け足気味になってしまったのが
少々心残りではあります。
それでも、大好きなキャンプ泊を楽しみながら
主要な舞台をめぐることができ、
大きな充実感を得ることができました。
今度は仲間も誘って(来てくれるかは別にして)
賑やかに再訪したいところです。

最後に、冬のキャンプは悪くない! と声を大にして
言っておきたいと思います。
寝袋などの防寒装備さえ気温に合っていれば、
夏よりも快適で清潔感のあるキャンプが楽しめます。
また、自転車それ自体もそうですが、せっかく用意した
道具の数々を、シーズン限定でしか使わないなんて
もったいないですよ〜。

by cyclotourist | 2019-01-07 15:27 | Comments(0)

ハンドメイドバイシクル展

こんにちは、田村です。

本日は、毎年恒例のハンドメイドバイシクル展を
拝見してきました。
ハンドメイドバイシクル展_d0211129_21105174.jpg
会場はいつもの科学技術館。
今年の入場パネルはちょっとあか抜けた感じ?
出展社も来場者も、昨年より
多い印象です。
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エム、マキノサイクルファクトリーさんのブース。
真っ赤なロードとピストが出展されてました。
メッキ出しのラグをのぞいてみると……
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ワイヤー受けなど小物も
手が込んでます。牧野さんのアイデアを
工場長が手間ひまかけてカタチにしたそうです。
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奥のピストは、実際に
競輪選手が勝負で使うそうです。
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オリジナルのシートステーキャップが
装着されています。こうした部分を加工、メッキするのは
大変に工数が増えるそうです。競輪という
プロ競技の機材でも、こうした趣味性が高い
工作が採用されるんですね。このために
競輪での使用許可も取ったそうです。
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おなじみ&みんな大好き東叡社。
この日は、写真の森さんをはじめ、
山田さん、小林さんもお越しでした。
ちなみに、かのヤン・ハイネさんもご来場で、
熱心に展示を撮影してました。
今回のトーエイの展示車は、アルテグラDi2を装備した
モダンでシンプルなロードでした。
こういうの欲しい……と思って幾星霜。
今度、原稿料が入ったら頼んじゃおうかな(汗)。
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GOKISOの近藤機械製作所さんも
近年は毎年出展されてますね。
今回はワイドタイプのリムも紹介してました。
タイヤとのフィッティングがよくなるそうで、
ちょっと気になりました。でも、自分の用途だと
カーボンリムはやっぱりそぐあわないかな……。
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いつも華麗なケルビムさん。
目玉は、やはりレジェーラでしょうか。
ステンレス+クロモリで、フレーム重量約1kg!
乗ってみたいですが、価格60万円……。
内容に比して高いかどうかでなく、
物理的に出せない金額なのが悲しいです(汗)。
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日直商会さんも出展されてました。
展示の中心はコロンバスのパイプ。
たしかに、この展示会ほど、アピールの場に
ふさわしいところはないでしょうね。
こうしたパイプのおかげで、スチールフレームの
可能性が広がるのです。
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エンメアッカさんの
ステンレスロード。やっぱり美しいです。
ステンレスの乗り味も、一度しっかり体験したいです。
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こちらはドバッツさん。
ディスクブレーキは得意とするところでしょう。
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ヒロセさんのツーリング車。
フレームはもちろん、変速メカもお手製なのは
ヒロセさんならでは。じ〜っと見てたら、
広瀬さんが「変速してごらんよ」とおっしゃるので、
おそるおそるクランクを回しつつ、レバーを動かすと……
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スライド式のディレイラーが
スムーズに動いて、滑らかに変速します。
後ろはもちろん、フロントも非常に動作が軽いです。
「シマノのチェーンとギヤだから」と豪快に笑ってましたが、
お手製のディレイラーとレバーに
精度と擦り合わせがあってこそだと思います。
世代的にスライド式にあこがれはない自分ですが、
これだけチャンと動くのはすごいなと感動しました。
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山音製輪所さんのツーリング車。
キャリアはもちろん、バッグもトータルで
作っていただけるのが魅力ですね。
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こちらは台湾からいらしたビルダーさんの作品。
ラグレスのロードですね。
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「君の人生にいっぱいストーリーを書こう。」と、
展示パネルにありました。微笑ましい。
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エンドなど部材も
オリジナルな意匠で作っているそうです。
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東洋フレームさんのロード。
トップチューブがカーボンです。
ヘッドチューブは近年主流のテーパータイプ。
金属素材とカーボンのハイブリッドフレームが
見直されているのかもしれません。
ちなみに、フレームセット価格は26万円。
フレーム重量は1550gとのこと。
価格と重量という、わかりやすいスペックでは、
市販のフルカーボンフレームはもちろん、
スチールのオーダーフレームに勝っているとも
思えませんが、なにか可能性は感じました。
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こちらはトップとダウンチューブにも
カーボンパイプを使ったモデル。
フレームセット価格37万円、
フレーム重量は1490g。カーボンを組み込んでると、
なぜか価格と重量にも目がいってしまいますが(汗)、
わかりやすいスペックよりも、乗り味を知りたいですね。
ちなみに、カーボンパイプはグラファイトデザイン製とのこと。
同社は、つい先日、自転車事業の休止を
発表されてましたね(OEMは継続とのこと)。
グラファイトデザインさんの自転車は高い評価を得てましたが、
やはり、カーボンという土俵で勝負すると
ライバルも多く難しいのでしょうか……。
残念です。
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あぶくま自転車工房さんのスポルティーフ。
マッドガードの着脱や各部に
独自のギミックが仕込まれているそうです。

というわけで、かなり早足の見学でした。

各社、もっとじっくり見たかったし、
お会いした方々とお話もしたかったのですが、
会う人ごとに「田村君、もう飲んでんの?」と
言われてしまいました。
え、飲んでません!
「顔、赤いよ」……
実は最近、自転車に乗ると
すぐに頬が赤くなるのです。
この日も会場まで自転車でいったのですが、
池袋〜九段なので所要30分くらい。
そのくらいが、なぜか一番、顔が赤くなるんです。

たぶん、そう言わない人も「こいつ、飲んでんのか?」と
思われてるのかと考えると、なんだか
いたたまれなくて、あんまりじっくり会場を
見て回ることができませんでした(汗)。
肌が荒れてるのか、どこか内臓が悪いのか……。
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今年は臨時の駐輪場が
設けられていました。
いつもながら、会場にも増して個性的な
自転車ばかりが止まっていて、眼福でした。
by cyclotourist | 2016-01-24 21:57 | Comments(3)

やっぱりブルベは難しい

こんにちは、田村です。

週末の天候は、予報どおり
荒れ模様だったところが多いみたいですね。
登山ほどではないかも知れませんが、
サイクリングの楽しさや難しさも、
天候によって激しく左右されるものです。
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そんな土曜日、AJたまがわさんのブルベ、
「BRM628白馬・木崎湖600km」に参加してきました。
写真は、朝6時前、スタート地点の二子玉川に
集まった参加者たちです。
路面は濡れてますが、この時は雨が
上がっておりました。この時は……。

さて、ブルベに参加される多くの方がめざすのが
「スーパー・ランドナー」の称号です。
その年に、200、300、400、600kmの
各距離を完走認定されると、頂戴できる
たいへん名誉な称号です。

今年の自分はブルベの参加回数が比較的少なく、
しかもDNFに終わったものもあるため、
まだスーパー・ランドナーの資格を満たしておりません。
具体的には、300kmだけ、まだ走ってないのです。
今年は300kmの開催が少ないんですよね。

しかし、スーパー・ランドナーの資格要件は、
より長い距離の完走認定で代替可能です。
たとえば、300kmの替わりに400kmを二回でも
OKなのです。
そんなわけで、今回の600kmを完走することができれば、
今年もスーパー・ランドナーなわけです。
そして、この「白馬・木崎湖600」は、その名のとおり、
信州の美味しいところをコースに含んでいるので、
ぜひ出たいなあと思っていたのです。

コースはこんな感じ。
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二子玉川をスタートして、西へ向かいます。
青梅あたりから北向きに走り、
富岡、下仁田を経て内山トンネルを越えて
信州に入ります。内山トンネルは初体験ですね。
佐久からは小諸、上田、長野と進み、そこからは
いよいよ嶺方峠です。白馬に降りたら、仁科三湖へ。
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木崎湖を経て、松本へ。
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塩尻峠を越えて甲州に入ったら、
笛吹川をかすめながら芦川まで南下。
そして若彦トンネルまで登り、河口湖・山中湖を眺めて
東京へ帰ってくるわけです。
600kmだと、こんな広い地域を巡るのです。
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車検を受け、続々と
出発していく参加者たち。
天気予報が悪いので、だいぶDNSの方が
多かったみたいですが、30人くらいは走り出したみたいです。
また、別に0時スタート組みもあり、先発しております。
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今回もトーエイのスポルティーフです。
前後のバッグに
悪天候に対応する雨具類を収め、
マッドガードが体や後続者への水跳ねを抑え、
ハブダイナモで長時間の夜間走行も安心……
という目論見です。あくまで目論見です。
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30kmも走らないうちに、
本格的に雨が降り出しました(泣)。
当初、小雨だったのでレインジャケットだけ着込んだのですが、
どんどん雨脚は強くなるばかり。
再び停車して、レインパンツやシューズカバーも装着。
すでにウェアやシューズをだいぶ濡らしてしまったのは
失敗でした……。
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40kmほど走ったところ、PC1を目前にして
パンク。小さな異物がトレッドとチューブを貫通してました。
仕方ないな、とチューブ交換。
雨天走行中なので手が真っ黒になり、気持ちはブルー。
もう家に帰りたくなりました(汗)。
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気を取り直して先へ。
群馬県に入り、国道254号で西へ。
雨はいっこうに止む気配がありませんが、
追い風なのは助かります。
パンクなどあったものの、少しずつ時間にも
余裕が生まれてきて、これなら途中の健康ランドで
眠れるかな……と期待。すでに熱いお風呂と
乾いた服が恋しいです。
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世界遺産登録で盛り上がる富岡、
ということでしたが、この日はクルマも人出も少なめ。
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140kmほど走り、
下仁田のPC3です。
信州からの帰路、和見峠を越えて下仁田を
走ったことはあるのですが、下仁田から内山峠(トンネル)越えで
信州に入るのは初めてです。
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グランボアの新型センタープルブレーキ。
雨の峠の下りで効くか?
実証テストですね。決して缶バッジを
見せたいわけではありません(笑)。
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西上州らしい豪壮な
山肌を見つつ、徐々に高度を上げていきます。
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標高950mほどの
内山トンネル。
西上州から信州に入る際の峠としては、
もっとも地形的には穏やかですが、
このトンネルが長い上にトラックが割と多いので、
ちょっとサイクリング向けではないですね。
歩道を通りましたが、幅が狭く気を使いました。
旧道を通ればよいのかも知れませんが、
ブルベ中にそんな余裕はありません(泣)。
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トンネルを抜けて佐久に入ると、
雨が上がっておりました! 雲は厚いものの、
ほっとして先を目指します。
下りで路面が乾いていると
本当に助かります。
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小諸のPCで、シンさんと再会。
いつも元気一杯のランドヌールです。
重装備の自分に比べ、とても軽装。
それでいて、防寒着などはツールボトルや
ハンドル周りのポーチにしっかり収納していて
参考になりました。

小諸から長野までは、下り基調。
追い風も続いており、なかなかのボーナス区間……
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と、喜んでいたら、
上田で再びのパンク。
また違う場所を異物が貫通してます。
このチャレンジのタイヤは乗り心地がよくて好きなのですが、
その分、耐パンク性能は無きに等しいですね。
一時期使っていた、グランボアのタイヤもよくパンクしました。
なにはともあれ、
再び手を真っ黒にして、チューブ交換です。

ブルベでは、耐パンク性能に優れたタイヤを
選ぶ人も多いです。
しかし自分は、「結局、パンクは運だから」と割り切って、
ブルベでも乗り心地や軽さを優先して
タイヤを選んできました。
それが今回は裏目に出たということですね。
雨の日はパンクが多くなると言いますが、
さすがに三度目はないでしょうから、
気を取り直して先に進みます。
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長野市の手前、坂城町で
おもしろい地名が。
ミッキーではなく、戦国時代に
「寝ず見」をして城を守ったのが由来だとか。
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千曲川。このあたりは、ツーリング的には
寄りたいところがたくさんありますね。
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しかし、ブルベではコンビニ以外は
寄りません(笑)。
写真は長野市善光寺のPC5。
250kmくらい走ったところです。
19時半になり、すっかり暗くなりました。
これからいよいよ、鬼無里(きなさ)を経て嶺方峠越えです。
折しも雨が再び降り出し、レインウェア類をフル装備。
PCで再び落ち合った、シンさんと一緒に向かいます。

弊誌『シクロツーリストVol.10』の
人気峠アンケートで、堂々三位になった嶺方峠。
鬼無里から白馬に向けて登っていくと、
峠のトンネル越しに北アルプスが眼前に現れるという、
たいへんドラマチックな絶景の峠です。
4、5回訪れたことがある嶺方峠ですが、
ゴールデンウィークあたりだと、
白い北アルプスが輝くように美しいです。
夏は濃い緑が眼にまぶしいくらい。
秋は鬼無里の水田が黄金色に輝き、
訪れるたびに発見があります。

そんな嶺方峠に着いたのは午後10時。
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標識しか見えね〜!!!
鬼無里の集落を抜けると灯りは皆無。
いつもは気がつくと登り終わってるような
癒し系の峠ですが、夜に登ると別世界。
コーナーを曲がっても曲がっても、見えるのは
ライトが照らす路面だけ。
雨はますます強く、山肌と空の区別もつきません。
迷路に入って、同じ道を繰り返し走っているような
錯覚に陥りました。心細いこと心細いこと……。
シンさんと一緒で救われました。
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なんとか峠から下り降り、
白馬へ。
コンビニの写真ばかりですが、
雨のブルベはこんなものでしょう。
新型ブレーキも、本降りのなかでの
急勾配な下りでは非力でした。
クールストップのシューがリムのうえで滑っているようで、
制動距離が長くなってビビりました。
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通過チェックの木崎湖キャンプ場です。
距離は310kmほど、到着は日付が変わる
寸前でした。
今回のブルベでは、ここにスタッフがいらっしゃり、
仮眠所としてコテージまで用意されてました。
すばらしいホスピタリティに感謝です。
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アニメの舞台としても有名な
木崎湖ですが……真っ暗闇。
せめて月か星空でも拝みたかったです。
さて、木崎湖で仮眠させていただくという
選択肢もありましたが、もうちょっと走って、
松本の健康ランドへ向かいます。
雨はますます激しくなり、雷が鳴り出す始末。
ピカッと稲妻が光る瞬間だけ、
暗黒のなかに山肌のシルエットが浮かびます。
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3時から6時半過ぎまで
滞在した健康ランド。
出る時は雨がすっかり上がっておりました。
コインランドリーで洗濯&乾燥し、
後半戦に備えたのです。
正味2時間ほどは眠れたでしょうか。
あと1時間は眠りたいところでしたが、
そこまでの時間的な余裕を作ることができませんでした。
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塩尻峠に向かう国道20号。
塩尻方面を振り向くと見事な青空。
昨日とは一変し、汗が噴き出す陽気です。
よっこいしょと塩尻峠を越え、
諏訪湖へ向かって滑り出すと……
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今度は前輪がパンクしました。
まさかの三回目。もう予備のチューブはありませんので、
パッチを貼って穴を塞ぎます。
今回も異物貫通です。幸い小さな穴だったので、
空気の抜けがスローだったので助かりました。
峠の下りで前輪のパンクですから、
おそろしい限りです。
これを理由にして、もう中央線でとっとと
輪行で帰ろうかとも思いましたが、
もう400km近く走ってるのでDNFが
もったいなくもあり、淡々と先へ進むことに。
時おり、スマホでツイッターを見ると、
DNFしたという方の書き込みが眼に入ります。
雨、猛暑、峠……止めるのが正しいよなあ、
とか思ったりして。
止める理由が自分のなかで見つかったら、
無理に走り続ける必要はないのです。
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富士見峠を越え、韮崎方面へ
長い長い下り基調の道が続きます。
道の先に富士山が見え、うれしくもあり、
あの麓まで走るのかと思うと気だるくもあり(笑)。
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標高1000mほどの若彦トンネル。
昨年、SR600で体験し、
ここまでの登りがトラウマ的に嫌いになりましたが、
今回も大いに苦労しました。暑いのです。
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河口湖です。
シンさんのチネリと一緒に。
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山中湖の通過チェック。
ここの旭ヶ丘のセブンイレブンは、
となりに休憩所があって素敵です。
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山伏峠を越えて道志みちに入ると、
再び雨が……。
下り基調とはいえ、登り返しも多い道です。
こんな道はスポルティーフだと重さを感じますね。

自分のブルベでの夢は、
自転車の乗り換えです。
各PCに前もっていろんな自転車を送っておき、
コース内容や天候によって
乗り分けてみたいです(笑)。

相模原からは市街地走行です。
多摩地区を抜けてゴールの狛江をめざすのですが、
土地勘がないエリアなので落ち着きません。
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ゴール受付の二子玉川です。
ようやく戻ってきたのは21時すぎ。
所要39時間の旅でした。
600kmになると、スタッフのみなさんもお疲れのようす。
しかも、0時スタート組みもあったのですから、
ご苦労をお察しいたします。ありがとうございました。
シンさんをはじめ、道中ご一緒させていただいたみなさま、
本当にありがとうございました。

そんなわけで、道中なんども
止めたくなったブルベでしたが、
(走行中はいつもそうではありますが)
辛くも完走することができました。
できれば明るいうちにゴールしたいものですが、
いまの自分には無理でしたね……。

今回、おそらく300kmくらいは
雨天走行になってしまいましたが、
自転車や装備の実力を計るには
よい機会になりました。
なんとなく今ある自転車の使い分けや
さまざまな装備、そして運用に
満足しつつあったのですが、
まだまだですね。ちょっと慢心してたかも。

次の写真はかなり汚く、恥ずかしいですが……
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帰宅後、足の裏が
ひりひりするので見たら、
見事にふやけてます。しかも、
クリートに相当する箇所だけ平らなのが面白い(?)。
後半、なんか違和感あると思っていたのですが、
こうして見るとヒドイことになってますね。
シューズを濡らしてはいけないんだなと、
あらためて痛感しました。

来月には、北海道で開催される
1200kmのブルベに参加予定です。
今回の経験をふまえつつ、1200kmに向けた
準備を詰めていきたいと思います。
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とりあえず、自転車を掃除して、
バッグなど装備類を干しました。
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フレームパイプ内はもちろん、
リムのなかも濡れ濡れなので、干します。
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バッグは防水なのですが、
すべての装備品がしっとり……。
しかし、これだけ積んでれば、
走りの軽快さは損なわれますよね。
雨は、それ自体は向かい風よりはマシと思いますが、
こうした装備が増える影響や、体へのダメージが
あなどれないですね。

そんなわけで、あと数日はフィギュアでも作って、
体を休めたいと思います(汗)。
by cyclotourist | 2014-06-30 17:10 | Comments(17)