四国の旅も11日目、10月27日となりました。当初の予定では、国道56号をメインとして
海寄りを進むつもりでしたが、
やはり四万十川沿いを走りたくなって、
アドリブ気味に国道381号を進むことに。

四万十川を越えていくJR予土線の単行列車。
江川崎の鉄橋を見に行った際、直後に
列車がやってきたので慌てて撮った一枚です。

四万十川は窪川から内陸に向かい、
江川崎で急旋回して南下、中村で海に注ぎます。
国道381・441号が忠実に四万十川と並走しているので、
アドリブで進んでも迷う心配はまったくありません。
また、土佐久礼〜窪川の間に標高300m弱の
七子峠があるものの、それ以外はほぼ平坦なので
重装備でも快走できます。
一方、蛇行する四万十川に沿うので、
キャンプ地とした中村までの走行距離は
120kmほどになりました。
ゆるキャン志向の今回の旅では、100km以上は
なるべく走らないようにしていたのですが、
このコースでは海釣りの出番がないので、
淡々と走っていきました。
朝焼けに包まれた小鎌田の浜。6時過ぎまで周辺は薄暗いので、
ゆっくり朝食と撤収を進めて
明るくなってから走り出します。


こじんまりとした土佐久礼駅。
昨日は到着が遅くなって街の様子が
まるでわからなかったので、あらためて
街中を散策。

大正町市場。
通り過ぎる方が「おはようございます」と声をかけてくれて、
それだけで素敵な街だな〜と思ってしまいます。
まだ多くの店が開店前なので
眺めるだけ。本来なら名物のカツオのたたきでも
いただきたいところですが……。
実はここまで、室戸での鯨刺身定食を例外として
海鮮メニューをいっさい食べてません。
自分で釣ったイカや魚での海鮮三昧を夢見ていたこともあり、
お店で海鮮をいただくと負けを認めたようで
悔しいからです(笑)。

国道56号に乗って土佐久礼の街を後にすると、
すぐに坂がはじまります。
久礼坂を短いトンネルで抜けると、
七子峠への上りが続きます。
周囲の光景は一気に山深くなりますが、
勾配はゆるやかで、伊豆の港町めぐりで経験するような
激坂は少ないのがありがたいです。
眼下に長大な橋梁が見えます。長い橋とトンネルで、直線的に山を貫く高知自動車です。このあたりの高知自動車道は無料区間のようで、
これではJR四国が不利すぎてかわいそう。

視界が広がり七子峠に到着。
「なな〜」という峠や地名は多いですが、
「ななこ」となると女の子みたい。

峠には渋い茶屋。
出発が早いためまだ9時前で、開いてません。
自販機を利用させていただき、先へ。
窪川側は平地が広がり、峠道の雰囲気は皆無。碓氷峠のような片峠です。
ゆるゆる下って行くと、土讃線が現れて国道56号と並走。影野駅の佇まいに惹かれて寄ってみました。
ダイヤがとてつもなく薄い。
近代的な列車が通過していきました。
窪川の手前には大きな道の駅が。トイレがウオッシュレットで優秀。最近はウオッシュレットが普及していて、この旅でもすべてウオッシュレットで用を足せています。お尻のトラブルを避けたいサイクリストにはありがたいかぎりです。
窪川から国道381号に入り、四万十川沿いを進みます。とたんに街並みは途絶え、のどかな光景が続きます。
沈下橋が次々と現れます。
海洋堂ホビー館の案内が登場。わざわざ辺鄙な場所に建てたそうですが、四万十川からも離れるのは辺鄙過ぎ……。ちょっと迷いましたがパスしました。
四万十川を挟んで国道の対岸を進む予土線。0系新幹線を模したディーゼルカーが走ってました。本物の新幹線が四国を走る日は……。
向山沈下橋。橋桁も橋脚もエッジがない曲面で構成され、沈下した時の抵抗を減らす造形が特徴的。四万十川にたくさん架かる沈下橋の中でももっとも美しいと感じました。これだけの高さがある橋が沈むほど水量が増すというのが自然の恐ろしいところです。その様子を見てみたくもありますが、サイクリングどころじゃないでしょう……。
予土線も江川崎まで四万十川に沿って伸びてます。何箇所かでは蛇行に付き合いきれないように、鉄橋で短絡してます。高速道路の橋には興ざめする自分ですが、鉄道の橋には不思議と郷愁を覚えます。
道の駅 四万十大正。このあたりはコンビニがないので、道の駅の存在はなにかとありがたいです。
「うなぎの石焼まぜご飯」をいただきました。川沿いになると、うなぎが名物として登場するのは全国の共通事項ではないでしょうか。ほくほくとして美味しかったです。また、お店の方にお願いして、食事中にモバイルバッテリーなどに充電させてもらえたのも何気に助かりました。
ゆっくり食事して外に出ると、バイクラックにもう一台の自転車がかかってました。そういえば、後から女性サイクリストが入店されたような。どちらかといえば男らしいジェイミス・レネゲードC2がピナレロの可愛いロードバイクを彼女として連れてきたような感じです(笑)。ピナレロの中級モデルであるガンなので、フレーム素材はレネゲードC2と同じT700カーボン。用途は異なる自転車ですが、姉妹みたいな感じもして面白みを感じました。もちろん乗り手との交流は特になし(汗)。
国道を逸れて土佐大正駅へ。山小屋風の駅舎が健在。こちらの通りにも食事処があります。四万十川沿いでは都会です。
絶対わざと残してるだろーと突っ込みたくなる「国鉄」の文字。
土佐大正からは河川敷が広がり、大河の趣きを感じさせます。
鉄橋と沈下橋の共演。例の0系かアンパンマン列車でもくると絵になるのですが、そうそうタイミングが合いません。冒頭に挙げた列車との邂逅はかなり運がよかったのです。
だんだんと日が傾き、川面と沈下橋が見せる表情もうつろいます。
実際に沈下橋を渡ってみると、欄干がなくて幅員が狭いので、けっこうスリルがあります。
河口近くの中村まで走り、右岸の河川敷にある四万十川キャンプ場に着いたのは17時ごろ。フリーチェックインの無料キャンプ場で、すでに何組ものキャンパーが設営してましたが、広いので困ることはありません。非常に美しく整備された芝が広がり、無料であることに恐縮するようなキャンプ場です。対岸への橋を渡るとすぐに市街地なので、自転車なら近いといえる範囲に銭湯、コンビニ、スーパーがあります。
中村の市街へ。居酒屋が目立ちます。ふらっと入りたくもなりますが、自転車に乗れなくなるので自重。
中村温泉へ。渋い銭湯です。この街は5年前、10年前、25年前にも訪れていて、いずれも入浴したような記憶があります。いまは四万十市となったこの地域ですが、やはり中村という名称がピンときます。
そして飽きずにローソンの冷凍ホルモン鍋。これがぼっちキャンプの醍醐味です。日が暮れても晴れてましたが、まるで小雨のように夜露が降りてくるので、前室でいただきました。
あらためて自分が言うまでもないですが、四万十川は何度訪れてもいいですね。「一周」となると海沿いばかり走ることになりますが、やはり山間部も魅力的な四国です。
続く。