こんにちは、田村です。
11月25日から30日にかけて、
4泊5日の行程で「対馬」を訪れました。
長崎県の対馬は「国境の島」です。写真は日本最北西端の碑。朝鮮半島までわずか49.5kmの位置にあります。
対馬は必然的に大陸と日本の架け橋であり、
古代から現在まで特別な存在です。かなり大きな島で、
南北は80kmを超え、北方四島と沖縄本島をのぞけば、
佐渡と奄美大島に次ぐ第三位の広さを誇ります。
歴史好きにはたまらない対馬ですが、
サイクリストが訪れたという話は、
寡聞にしてあまり聞きません。
訪れるにはかなりの時間と費用が
かかりますし、サイクリスト目線の情報は
かなり少ないですね。
そんな対馬を訪れてきたわけですが、
旅立ちに至るモチベーションを記しておきたいと思います。
内浦でしゃくり方などを教えていただきました。
自分は単に腕を動かして糸を引っ張ってましたが、
手首のスナップで竿のしなりを引き出すのが
ポイントのようです。
なにか活路が見えてきた気がしましたが、
この日も釣果はゼロに終わりました。
夜は師匠たちと沼津駅前のお寿司屋さんにでかけ、
釣り談義。釣れない悔しさもあっさり消えましたw
しかし帰りませんw翌日の必釣を期して沼津駅前のビジネスホテルに宿泊。GO TOで大変お安く利用できました。
11月1日、今度はいつもの自転車仲間二人と合流し、またも江梨の堤防へ。お二人にもサビキ用の釣り竿と仕掛けを買わせ、無理やり付き合わせました(汗)。自分はエギングに精を出しましたが、やはり釣れず……。結局、合間にやったサビキ釣りで三人合わせてサバが3匹だけ釣れて終了。もちろんイカはゼロです。
11月4日、この日は一人で沼津へ。内浦からほど近い、木負(きしょう)の堤防でイカを狙います。先端に赤い堤防が立ち、とても見晴らしの良い堤防です。先の江梨や木負は、近所の釣具屋でいただいた釣り地図によるとアオリイカが狙えるスポットです。また、秋は「小さいけど数が釣れる」季節らしい……。
しかし、またもまったく釣れません。もう駿河湾のイカは絶滅したのではないか?そもそも、エギなんて珍妙なルアーでイカなんて釣れないんじゃないか?……すべてが信じられなくなってきます。この日も無駄に重いクーラーボックスを引きずり、伊豆長岡駅から帰路につきました。
11月11日、もう何度目か分かりませんが、沼津へ。まだ諦めません。あまりの惨状に同情してくれたのか、この日は元バス釣りのプロ(!)という旧知のカメラマンさんがご一緒してくれました。クルマも出していただき、感謝の念に絶えません。クルマで釣りに行くのも初めての経験です。
元プロの師匠はさすがで、次々と面白い魚を釣っていきます。その振る舞いで身をもって、釣りのなんたるかを自分に教えてくれました。いちばん印象に残ったのが、どんどん釣り場を変えていくこと。同じ場所で無駄に竿を振りません。
潮目、海底のようす、小魚(ベイト)の有無……そして、「ポイントとタイミング」が釣りにおいて大切なことを教えてくれました。
この日も自分の釣果はゼロでしたが、釣りに対する姿勢というものがわかってきた気がしました。気がするだけですが……。
11月13日、エギング向けの「トラベルロッド」というものを買ってきました。5本継ぎで、仕舞寸法が56cmまで短くなります。これによって、まずは自らの行動力を向上させます。「XT」というモデル名に惹かれたのは言うまでもありませんw
クーラーボックスはタッパー+保冷袋で代用。どうせ釣れないから(汗)。これとXTの採用によって、釣り具一式をバックパックに収めることができるようになりました。積載力に優れた牽引カートも悪くないのですが、今度はバックパックを背負い、グラベルバイクでの釣行を試してみます。
11月14日、さっそく沼津へ出かけ、XTでエギングに挑みます。我ながらしつこいw こんなにしつこい性格だったかと驚くばかり。木負、足保と堤防を移動しつつ、せっせとエギを海に放り込みます。この日はかなり魚影が濃く、泳ぐアオリイカも散見されたのですが、まったくかかりません……。ちなみに、XTは5本継ぎながら自然な剛性感があり、2ピースの竿と同様に扱うことができました。
この日も夕方まで粘りましたが、釣果はゼロ……。唯一の収穫は、同じ堤防で釣ってる人がイカを釣りあげる瞬間を目撃したことでしょうか。エギでイカが釣れるというのは真実のようですwまた、竿のしゃくりかたなど、人さまのようすを見てると勉強になります。しかし釣れないことには変わりなく……。
この日は仲間と一緒に大瀬崎のテント村でキャンプしました。釣れないのは悔しいですが、仲間とキャンプで過ごす夜は無条件で楽しいものです。釣果を期待して食材をあまり用意しなかったので夕食が貧相になってしまいましたが(汗)。
11月15日、夜明け前から江梨の堤防へ。どんだけ早かろうと行動できるのがキャンプのメリットでしょう。釣れると噂の「朝まずめ」にせっせとエギを投げ、しゃくり、沈め、しゃくり、沈め……
そろそろ釣れていい頃合いでしょう。遊びとはいえ、これだけ続ければ「努力」というに値するのではないでしょうか。努力は必ず報われるはず……
…………
……
……
……
まったく釣れね〜。
沼津港に移動して夜まで粘るものの、この日も釣果ゼロに終わりました。水門「びゅうお」の美しいライトアップを拝めたのが唯一の収穫でしょうか……。
ご存知のように(?)沼津は大好きなアニメ「ラブライブ! サンシャイン!!」の舞台なのでなんど訪れても心がときめきます。自転車で走るだけで、シンプルに楽しいエリアです。
しかし、これだけヘビーローテションで沼津を訪れても釣れないとなると、さすがに考えざるをえません。ませた娘には「沼津に女でもできたんか?」とか
言われる始末w交通費だってバカになりませんし、いくら自転車で走って楽しいからといって、釣りをする以上、たまには釣れないと心が折れてしまいます……。
釣りは「ポイントとタイミング」なのです。
そこで、エギングのムックやネット情報などをあらためて漁ってみると長崎県の対馬がイカの聖地らしいということが分かってきました。
暖流である対馬海流が豊富な漁場を育み、無数の入江にイカが群れ、夢のような爆釣が誰でも楽しめるとか……。
もうそんな甘い言葉に騙されないぞ、なにが数釣りだ、ぜんぜん釣れね〜だろと思いつつ、日を経るごとに「対馬」が気になってきます。
調べるまでもなく、対馬は元寇や日露戦争における大海戦の舞台であり、歴史ロマンにもあふれてます。大戦中に日本海を守った砲台跡もあるようです。山がちで道は坂ばかりのようですが、決して坂がきらいではありませんし、あちこちに魅力的なキャンプ場があります。それらのキャンプ場に電話してみると、当日の予約も可能とのことで、確たる予定が立てづらい自転車向きです。
なんども繰り返しますが、釣りは「ポイントとタイミング」。
対馬へ行けば、ポイント選びはクリアでしょう。キャンプ泊を重ねれば、タイミングも選び放題……。
こうして、対馬へ行こうと決めました。交通費や仕事という問題もありますが、それは無視することでしか解決できませんw
対馬の入り口は、基本的に福岡・博多です。福岡空港から空路なら30分、博多港からフェリーなら5時間、高速船なら2時間半。いずれも一長一短あって悩ましいですが、今回は羽田を夕方に発って福岡で前泊、翌早朝の飛行機で対馬に入ることにしました。あまり安いチケットが出ておらず、往復で6万円以上必要なりましたが、イカが釣れるなら悔いはありません。釣れるなら……。
万一釣れなくても、元寇で勇戦した武士や日本海海戦(対馬沖海戦)の大勝に想いを馳せ、自身未体験の島をサイクリングするだけでも行く価値はあるでしょう。そこで、走りと釣りの双方を柔軟に楽しめるよう、四泊五日と余裕ある行程を組みました。
こうして、期待に胸を膨らませ、キャンプと釣り道具でバッグを膨らませて旅立ったのでした。
次回、対馬エギング実践編にご期待ください……。