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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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梅雨空キャンプツーリング 2/3

こんにちは、田村です。

梅雨時に敢行したキャンプツーリングですから、
やはり雨は避けられませんでした。
もちろん覚悟しており装備も万全ではありましたが……。

●6月26日 白馬〜糸魚川
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三日目は白馬から北上して糸魚川へ。
距離80kmで獲得標高は850mほどなので、
厳しい上りがあるわけではありません。しかし、
この区間のメインルートである国道148号は
名実ともにサイクリスト殺しとして有名です。
ですので、古来からの「塩の道」を選んでいけば、
クルマやトンネルを避けることができるかも、と考えました。
コース画面で起点から左へ線が伸びてますが、
それは間違えて往復した無駄区間です(汗)。
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朝は袋麺でササっと。
ダイソーメスティンは500mlの
容量しかないので袋麺を入れるとキツキツですが、
なんとか作ることができます。
夜半から雨でしたが、タープのおかげで問題なし。
雨天下での快適性は、タープなしのテントより高いかも。
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問題は撤収作業なのですが、この日も貸切状態だったので、
屋根付きの炊事棟に移動して、荷物を収納しました。
ハンモックの設営・撤収は、テントより時間がかかりますが、
苦になるほどではありません。
バッグにキチッと収まったときは嬉しいくらいです。
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本降りのなか、走り出します。
姫川の増水っぷりが怖い……。
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国道を逸れて牛方宿へ。
旧街道に雨は似合うな〜なんて
自己暗示をかけながら、淡々と進みます。
沿道には「塩の道」と書かれた案内板が
ていねいに立っているので、それをたどっていけば
自然と国道を通らないで進んでいける
区間が多いです。もちろん、事前にコースを調べて
ハンディGPSに表示させてはいます。
(それでも道を間違えてますがw)
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いい感じのグラベルも現れます。
マキノ号の車輪は700×32Cなので、
このくらいの未舗装路なら余裕。
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こういうクルマが通れないような道は、
さすがに乗車するのは厳しいです。また、不用意に乗ると
せっかくの泥除けを壊してしまうのは経験済み……。
押し歩きも交えて進んでいきます。
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しばらく進むと国道に合流し、
ちょうど道の駅があったので小休止。
雨は降り止まず、ダムの放水を知らせる
サイレンが鳴り響いてます。
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トレイル系になる区間には、ときおり「自転車進入禁止」の
看板が立てられてました。
押し歩きが混じると時間も途方もなくかかりますし、
塩の道はあきらめて国道の旧道区間を選ぶことに。
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しかし、閉鎖されているトンネルが多く、
なかば強制的に塩の道へ誘われます。
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石仏群が現れたりして、雰囲気は抜群によいです。
しかし、この雨で足元も危ういですし、
基本的に歩くのが苦手なので、
意を決して国道に戻ります。
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何度目かの新潟県入り。
県境のすぐ先に長めのトンネルがあるのですが、
その区間は旧道が生きていたので、
そちらで軽く峠越え。
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緑に飲み込まれつつあるスノーシェッド。
天井が滝のよう。
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旧道のピーク直下には大仏さまが……。
あたりは廃屋ばかりで、一種異様な迫力。
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平岩からは旧道区間がなくなり、現国道を行くことに。
県道もありますが、相当大回りで行く気になれません。
濁流と化した姫川にびびります。
いっそのこと大糸線で輪行するかとも思いましたが、
道が下り基調なこともあり、進むことを決意。
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茶臼トンネル入り口にあった表記は「L=5,777m」
地図で見ると、そんな長いトンネルはないのですが……。
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スノーシェッドが延々と続き、事実上のトンネル区間。
長さ5777mという表記は決して嘘ではありませんでした。
自転車が走れるような歩道はなく、
路肩も広くはなく、砂利も浮いてます。
32mm幅のタイヤと、明るいテールライトを
信じて疾走します。
ツーリングで全力を出すことはないのですが、
ここだけは懸命に漕ぎました。
おかげでトラックに抜かれたのは2台ほどのみ。
それでも抜かれる瞬間はキュッと心臓が
つかまれるようで、心底こわかったです。
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小滝トンネルで魔の区間は終了。二度と走りたくない区間ですが、
もう糸魚川は目と鼻の先です。
街外れの公園にキャンプ場があることは確認済みで、
できれば富山県まで進んで入善のキャンプ場を
利用できれば……とも考えていたのですが、
心身ともに疲労した上にずぶ濡れでキャンプしたり
さらに走り続ける気にもならず、
糸魚川でビジネスホテルを取ることにしました。
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糸魚川の街には「牛と牛つなぎ石」の
像がありました。塩の道の起点です。
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早くも15時過ぎにはチェックイン。
昭和ムードの古いビジネスホテルですが、
雨に打たれないだけで天国です。
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ウエア一式を洗濯機にほうり込みつつ、
バッグやキャンプ道具も乾燥させます。
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国道148号を無事に通過させてくれたお守りたち。
割と信心深いです。
チャック付きポリ袋に入れておいたのに
湿ってしまったので、しっかり乾かします。

こうして、旅の三日目にして早くも
ホテルで夜を過ごすことになってしまいました。
キャンプ道具を持ってるのに残念ではありますが、
雨なのに無理してキャンプ泊する理由もないでしょう。

●6月27日 糸魚川〜雨晴
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四日目、見事に天気は持ち直しました。
糸魚川の街を抜け、ひたすら西へ向かいます。
3年前に訪れた時は、大火の傷跡が目立った糸魚川でしたが、
すっかりきれいな街並みになっていました。
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昨日の遅れ(行程の切り上げ)を取り戻すべく、
糸魚川から雨晴まで足を伸ばしました。距離は140kmほど。
親不知の難所を避ける(東から入ると上り基調)ために
山間部に入った区間以外はほとんど平坦です。
ただし、やはり西へ向かうと風向きが悪く、
国道8号を避けて細道や自転車道を選んだこともあって、
期待ほどにペースは上がりませんでした。
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糸魚川の街を抜けたら、左折して
県道・林道で大平峠へ向かいます。
すると、デンカという企業の巨大な工場群が。
専用軌道もあったりして、威容があたりを圧倒してました。
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工場群を過ぎると、青梅川に沿った爽快な道に。
交通量は皆無に近く、純粋にサイクリングが楽しめます。
この道(県道155号、広域基幹林道橋立・上路線)は当たりです。
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じわじわと標高700mほどまでアップ。
ピークが近づくと視界が広がり、
遠くに雪渓を抱いた山並みが見えました。
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大平峠に到着。すると眼下に日本海が望めました。
親不知を回避するために選んだ道でしたが、
期待以上のすばらしい峠に出会うことができました。
今後、また峠の本を作ることがあれば、
掲載決定ですね。
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ディスクブレーキに感謝しながらガンガン下り、
国道8号に合流すると富山県。
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自転車道の案内があったので、そちらへ。
入り口はごく近年に整備されたようなきれいさ。
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堤防沿いに自転車道が整備されています。
ただ、まだ整備中のようであちこちで工事区間も。
一般道をおりまぜながら、延々と続きます。
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ほどなくして入善の園部山キャンプ場に到着。
自転車道に隣接してる好ロケーションで無料。
泊まってもいいなと思いますが、宿を早く出たおかげで
まだお昼前。ちょっともったいないですが、
先へ進みました。
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魚津のあたりは「しんきろう」をアピール。
特になにも見えませんでしたが、印象には残ります。
このあたり、スカッとした晴天なら立山連峰も
望めるのですが、自分には見えたことがありません……。
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滑川のあたりでは自転車道は市街地へ。
すると宿場町風情が現れました。
滑川は加賀藩の年貢米が積み出される港町として
栄えたそうです。
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富山市に入るとライトレールの終着駅が
自転車道の休憩スペースにもなってました。
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鉄道むすめが可愛い(笑)。
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富山新港に架かる新湊大橋。
日本海側では最大級の斜張橋とか。
これで富山市街をパスします。
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エレベーターで、車道下の歩道へ上昇。
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長さ500mのプロムナード。
自転車は乗ったらダメで、押し歩きます。
以前訪れた時より窓ガラスが曇っていて、
あまり視界は広がりませんでしたが、
なんとなく非日常的な感覚が味わえます。
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新湊大橋を降りると、係留されている
海王丸が眼前に迫ります。
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富山市街を抜けると、狙っているキャンプ場がある
雨晴海岸はすぐそこ。
義経一行が雨宿りしたという景勝地には、
真新しい道の駅ができていました。
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富山湾に面した雨晴キャンプ場。16時過ぎに到着。
自転車道でアクセスでき、7月と8月以外は無料。
ちょうど土曜日だったので、20張りくらいのテントが
ありましたが、かなり広いキャンプ場なので、
密になるようなことはありませんでした。
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ハンモックを展開、設営。
身長の2、3倍の間隔で立木があると
いい感じで張れます。地面に凹凸があったり、
傾斜していても関係ないのが
ハンモックの長所ですね。ほかにも3張りほど
ハンモックがあり、流行ってきてるのかもしれません。
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身軽になった自転車で、近隣のスーパーへ買い出し。
肉も魚も美味しそうです。
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時間に余裕があって、ちょうど薪も落ちていたので(残置物?)
焚き火もしてみました。あれば楽しかろうと、軽量でコンパクトな
焚き火台「ニンジャファイヤースタンド」というのを
持ってきていたのでした。
自分はあまり焚き火に熱心でなく、冬など暖がほしいときも
網+ペグの組み合わせで間に合わせていたのですが、
さすがに既製品はよくできていて、便利です。
ただ、ここまで出番がなかったことからもわかる通り、
焚き火はキャンプの必需品でもありません。
焚き火を眺めるためにキャンプする、という方も
多いので、このあたりは好みですね。
個人的には、少なくともこの季節なら
焚き火はしなくてもいいかな……。
軽いとはいえ約300gあり、この搭載スペースのために
フォークラックをつけているようなものなので、
次回は割愛するかもしれません。
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とはいえ、焚き火台があると、なんとなく絵になります。
手持ち無沙汰の時間を潰してもくれますし。
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このキャンプ場は海岸とJR氷見線の間にあります。
ですので、ときおり気動車がゴーッと駆け抜けます。
自分はけっこう鉄道が好きなので、古い国鉄型の
車両がとおるたびに振り向いてしまいました。

こうして、旅の四日目も更けていったのでした。

以下、次回。

by cyclotourist | 2020-07-05 18:57 | Comments(0)
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