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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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福島・相馬ツーリング

こんにちは、田村です。JR東日本の新幹線や特急になると、「トランヴェール」という車内誌があります。沢木耕太郎のエッセイがあったりして、機会があれば読んでます。先日の津軽行きでも読んだのですが、そのなかで「相馬のホッキ飯」を紹介している記事がありました。福島の浜通りは、ご存知のように原発事故の影響が大きいエリアですが、復興も着実に進んでいると聞きます。季節もいいですし、せっかくならホッキ飯を食べに相馬に行ってみるとかと思った次第。グルメがツーリングのきっかけになることは、かつてほとんどない自分ですが(汗)、たまにはいいでしょう。そこでかなり衝動的に、10月8日に日帰りで訪れてきました。仕事が忙しい時期ではあったのですが、レイアウトのアガリを待つタイミングがあったので、思いきって実行した次第です。
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東北新幹線の福島駅からスタート。相馬へ行きたいなら、常磐線を利用すればいいのですが、あとで詳述するように常磐線には不通区間があり、それにも増して、時間を節約したい往路では新幹線スタートが有利です。地図を見てみると、福島駅から相馬駅まで軽い峠越えとダム湖経由といった行程の内容重視で道を選んでも距離80kmほどで着くことがわかりました。
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停車駅の多い「やまびこ」でも東京駅から2時間弱で福島に着きます。左手の車窓に吾妻連山が見えます。あそこに通じる磐梯吾妻スカイラインはかなり上りがツラかった記憶があり、それに比べれば、浜通りを目指すのは気が楽です。もっとも、磐梯吾妻スカイラインは、今年の9月から火山活動の影響で通行止めのようです。
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改装中でぱっとしない福島駅で降りて、とっとと自転車を組み立てます。9時にはスタートできました。
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阿武隈川を越えると市街地はすぐにひと段落し、走るのが楽しくなるような里山にさしかかります。東北といえば津軽や下北に飛びついてしまう自分ですが、言うまでもなく福島もれっきとした東北です。空気が東京とはまるで違います。爽やか。
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あたりは稲刈りの真っ最中。新潟のサイクリング仲間から、10月の頭には新米を譲ってもらってましたから、やはり東北は収穫が少し遅いのでしょうか。
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どこかで補給食を買いたいなと思っていたら、伊達市に入った途端、真新しい道の駅がありました。
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伊達氏といえば政宗しか知らない自分ですが、ここ伊達市が発祥の地とのことで、アニメともタイアップして大々的にアピール中。ダテは仙台だけじゃない。
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道の駅のトイレ、お洒落すぎて落ち着かない……。
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道の駅に美味しそうなパン屋さんがあったので、カレーパンとクリームパンを購入。これで道中の補給に心配なし。実際、とても美味しかったです。
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相馬へ向う国道を緩く上り、ピークの手前にある県道分岐に入ります。
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佐須峠で飯舘村へ。村民の避難・帰還などでニュースに上る地域です。そのあたりの事情に必ずしも明るくない自分としては、単にツーリングに相応しい道だなあと思いましたが……。
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たいへん牧歌的な風景ながら、耕作してない土地が多いように感じました。
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真野ダムへ向う道は通行止め?案内板をよく見ると、休日は通行できるとのこと。休日に訪れてよかったです。事前調査不足ですね……。
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谷間には、シートで覆われた物が見えます。除染によるものでしょうか。
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線量計が随所にあります。数値の意味するところは分かりません……。道の勾配は緩やかで、ツーリングには最適な地形ですが、やはり非常時にある場所であることを意識せざるを得ません。
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真野川の渓谷。紅葉が始まれば、とても美しいだろうなと思わせます。
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とても静かな真野ダム。キャンプ場も見かけましたが、釣り人が何組かボートを出しているだけで、人影はまばら。二人、サイクリストと行き交いました。
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ダム湖からは緩やかな下りで爽快に南相馬へ。関東では賑やかな印象がある常磐線も、ここでは長閑なローカル線です。
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直線が続く線形のよさが、この土地が本来持っているポテンシャルを象徴しているような気がします。平野、貴重ですからね。
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相馬に入ると、田んぼも実ってます。
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松川浦に出ると、まっさらな道が続きます。名の由来となった松林はないですが、あらたに育ているようで、左手には松を育てているであろう養生の囲いが続いています。大昔、ここも走っているはずなのですが、当時は何も意識してなかったのか、記憶ないですね……。
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灯台がある小さな岬をトンネルで通過。
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再び通行できるようになった、松川浦大橋。長さ520mで、ちょっと「プチしまなみ海道」といった印象。橋梁の下にきれいな公園が整備されており、そこで見上げてから通過してみます。
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橋の上からは、漁港のようすがよく見えました。人として思うところはありもしますが、13時過ぎてお腹も減ってきたので、お目当てのホッキ飯へ向います。
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くだんの「トランヴェール」で紹介されていたお店へ。こういうグルメ志向のツーリングって、今までの自分にはあんまりなかったですが、嫌いじゃないんですよ。誰だって美味しいモノは好きですから。案内待ちの列がありましたが、素直に待ちます。ツーリングにおける芸風が変わったかもしれません(汗)。30分くらい待ったでしょうか。
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せっかくなので、ホッキ飯に刺身、天ぷらが付いた「ホッキ三昧」をいただきました。さすがに美味いです。味付けは濃くなく、ほくほくした食感を楽しみました。なんとかビールは我慢しましたよ。
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相馬駅へ。15時すぎだったので、もう少し走りたい気もしましたが、かなり満ち足りたので、欲張らず輪行。
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常磐線で帰るわけですが、相馬の少し南、浪江駅〜富岡駅の間は原発事故の影響でバス代行です。一般的に代行バスには輪行袋を積んでくれると聞いてましたが、念のため、相馬駅の駅員の方に、「バス、自転車積めますか?」と確認したところ、大丈夫とのこと。
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浪江駅。周辺の街並は閑散としており、なんとも言いようがありません。
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観光に用いられるような、大型バスが待っていました。
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自分で床下スペースに入れました。そして、富岡駅まで30分ほどバス移動。おもに国道6号を通るのですが、帰宅困難区域にあたります。自分の勝手なイメージでは、もっと人家まばらなエリアだと思ってたのですが、沿道にはコンビニあり、「しまむら」あり、他にもたくさんの商店や人家がありました。それがぼうぼうに生えた草に飲み込まれるような状況にあります。こんな有様が日本に現実としてあることにかなりの衝撃を受けました。クルマはかなり多く行き交ってますが、沿道には工事関係者しか見かけませんでした。ちなみに、クルマも止まっては行けないらしく、徒歩や自転車は通行禁止。バスでも窓を開けないで、写真は遠慮して、と言われました。写真を撮っちゃいけない理由は……分かりませんが、興味本位でバシバシ撮る人が多いのでしょうか。自分としては、この風景は一見すべきだと思いました。なお、原発はバスから見えませんが、その方向には沢山のクレーンが建ってました。
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富岡駅へ。売店もあり、明るい雰囲気ではありましたが、なんとも言えない思いで輪行袋を担いでホームへ。
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ホームには、ちょっと前まで常磐線を走っていた古いタイプの特急車両が。留置されてるのかな、と思ったら、これが、いわき駅まで普通列車として使われているのです。
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シートは一列置きに向きが変わっていて、4席ごとのボックスシートのように。ガラガラで、妙な雰囲気ですが快適ではありました。
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いわき駅から、「本物」の特急に乗り換え上野駅まで。そうして帰宅したのでした。福島〜相馬のゆるい峠越えは、ツーリングにふさわしい情緒に満ちていました。相馬沿岸の新しい道も、爽快です。松川浦大橋もスゴイし、ホッキ飯も美味いです。走ればいろいろと思うところがあるエリアですが、とにかく走ってみれば? と人に勧めたいなと思いました。結局、サイクリストって、どっかを訪ねて、走るのが趣味なんですからね。
by cyclotourist | 2018-10-27 22:08 | おしらせ | Comments(3)
Commented by 輪太郎 at 2018-10-27 22:26 x
ちょっと油断し、アップを見逃していました。これからまたじっくり読み、楽しんで行きたいです。
Commented by ミウラSV at 2018-10-28 06:49 x
東北も福島あたりだと、今回のツーリングみたいに日帰り圏内ですね。
福島や白河は仕事でも時折行っていたので、いくつかコースを考えていたりしました。
今後のアップも楽しみにしています。
Commented by cyclotourist at 2018-10-28 22:43
輪太郎様
コメントありがとうございます。
ご無沙汰ですね。
またちょくちょくブログ更新したいと
思ってますので、お時間あるときにでも
のぞいてやってください。

ミウラSV様
コメントありがとうございます。
新幹線が使えるエリアは、日帰りでも
いろんなコースが組めますね。お金はかかりますが(汗)。
今の東北は、いろんな意味で今のうちに
見ておいたほうがいいのかなと思いました。
以前の状況をご存知でしたら、
なおさら感慨深いと思います。
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