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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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津軽・下北ツーリング[津軽編]

こんにちは、田村です。すっかり涼しい……を通り越して寒さを感じる日も多くなりましたね。あいかわらずブログ環境が不調なのですが、なんか今は投稿できるようなので、たまにはツーリングレポートを。
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10月3日から一泊二日で突発的に津軽と下北のツーリングへ行ってまいりました。常に行きたいエリアの筆頭ではあるのですが、きっかけはひょんなことから……。つい先日まで、八重洲出版さんから出る輪行ムックの編集をしていたのですが、そこで使いたかった津軽・下北の写真がなかったんですよね。もちろん、数カット(しかも小さく)の写真のために交通費なんか出していただける訳もないので、自腹です。となると、「遊び」になるので、楽しいです(笑)。ちょうど仕事が忙しい頃合いで、どっか行きて〜と欲求が不満してたので、仕事をほっぽらかして行ってまいりました。どこか矛盾した理由ですが、そんなのでも「いや〜、仕事で必要でね。だから行ってくるわ」と妻子に訴えることができるだけでいいんです。ま、遊びだってバレてますけど(汗)。
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東京駅6時32分発の「はやぶさ」。これの速さは、少なくとも関東以北のサイクリストにとって、東北を決定的に身近にしましたね。どの新幹線もそうですが、宇都宮以北で時速320km以上出す(らしい)この列車はすごいです。もう久しぶりの津軽を目指す訳なので、本当にワクワクしましたよ。
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どうせ遊び、自腹なんだからと、「グランクラス」を奮発しました。以前、一回だけ仕事で乗ったことがあるのですが、やっぱり自分のカネで乗るのはいいもんです。かの内田百閒が、「阿呆列車」でいつも一等車ばかりに乗っていて、でもお金なんかないとか書いていて、たぶん印税の前借りでもしてんのかなと思ってました。そこで、自分はカードできっぷを買いました(ゲンナマ貴重ですし)。これも原稿料の前借りみたいなもんですね(笑)。
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かなり素敵な軽食が提供されます。ビールもいただけますが、往路の輪行なんでコーヒーにしましたよ。
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輪行袋を置ける場所も広々。
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盛岡駅で、併結の「こまち」を切り離し。「はやぶさ」は後から出るので、連結部のカバーが締まっていく様子を眺めてから戻りました。
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で、10時7分に「奥津軽いまべつ駅」に到着。本州なのにJR北海道の駅なんですね。しかし、かつての寝台特急ならいざしらず、こんな時間に乗り換えなしで津軽の奥に着くという事実に驚きました。今別ですよ。今別。
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なんとも可愛らしい改札。新幹線の駅としては、奥津軽いまべつ駅はもっとも乗降客が少ないそうです。そこに「はやぶさ」が止まるというのが偉い。「のぞみ」だったら(というのもヘンですが)絶対に止まらないでしょうね。
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駅前は何もありません。何もないのですが、居合わせたオッサンに「自転車で回ってるの? 最近は大変だろうね」とか、へんな言葉をかけられました。まあ、アレですよね、アレ。でもさあ、明らかに新幹線から降りてきて、こんな軽装で、今時のディスクロードに乗ってるのに(そんなの分からんか)、同情的な言葉とはいえ、アレと同じ要素を感じ取られたと言うのが釈然としませんでした。
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今別の市街には、さっそく太宰の紀行文「津軽」ゆかりの物件がありました。最近はアニメの舞台ばかり走ってますが、津軽と言えば「津軽」。太宰って、今風に言えば“萌える”んですよね。初めて津軽を走った時は、全部、太宰の「津軽」に出てきたところを巡ったものでした。二十歳前後で、東京から自走だった……(遠い目)。それからも何度か走りましたが、「最果て感」がいつもありました。
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竜飛めざして、海岸線を進んでいきます。好天に恵まれそうな日を狙ったわりにはやや雲がありますが、上々の天気です。風向きもよく、行程がはかどります。
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三厩にある、源義経がどうこうしたという奇岩。彼はいろんなところに行ってますね〜。昔は岩がよく見えましたが、今は木が茂って全景がよくわかりませんでした。この三厩にもファミリーマートがあったりして、最果て感は確実に薄れてますね。
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沿道の風景は初訪問時とあまり変わってませんが、天気がよいこともあり、あくまで平和。なんかすごい大変な思いで竜飛を目指した記憶もおぼろげながらあったんですが、楽々です。
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お昼には竜飛に着きました。「この先に道はない」という太宰の文学碑。
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竜飛名物、階段国道です。側溝のフタの上に自転車を乗せて押していきます。
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階段国道の途中で振り返ると、竜飛の様子がよくわかります。太宰が見た(大東亜戦争中です)のとたぶんそんなに変わらないのかとも思えるこじんまりした漁村を望むことができます。
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ツーリングとしてはここからがハイライト。竜飛崎から折り返すようにして日本海側に出る龍泊ラインへ向かいます。ちなみに、現地でも「龍」と「竜」の使い分けがいろいろあって、校正さんによく突っ込まれるところです。
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ピークはせいぜい500mなのですが、ゼロから始まる上りなので、けっこう大変。それに見合う眺望が広がるのがココの魅力。竜飛の灯台の向こうに北海道が広がります。いま、自分がいる場所もいいし、見える北海道も憧れの土地。よくわかりませんが、両手に花の気持ち。
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龍泊ラインは、南下する方向が絶景。仕事と妻子のお叱りでモヤモヤしていた胸の内がスッキリと晴れていく光景が広がります。
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これも日本海に見えましょうが、十三湖の北岸なんですよ。気分がいいから、足が回って行程がとっとと進みます。
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十三湖の北岸は初めて走りましたが、これまでと一変して牧場風景が広がる区間もあり、かなり新鮮。しじみだけじゃない、って感じ。
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平野に降りると、黄金の稲穂。遠く岩木山を眺めながら。海、山、平野のコントラストが鮮やかです。だから津軽はいいんだよ! と一人膝を打ちながら走って行きます。十三湖から金木まで、10km以上も直線が続く農道を見つけて、ひた走ります。
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金木のシンボル、太宰の生家である斜陽館。太宰は、こんな豪邸で生まれ育って、それは大勢のお百姓さんのアガリだよなって自覚してるような坊ちゃんでしたが、今の津軽を見たらどう思うんでしょうかね。案外、栄えてるな〜と驚くかも。実際、国道沿いには大きなスーパーが林立して、ここは埼玉デス、と言われたら信じそうなくらい。
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金木には16時前に着きましたが、ここまで80kmほど走って十分お疲れなので、とっとと輪行いたします。限られた日程で欲張りな行程を楽しむには、ローカル線での輪行もかかせません。
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「鈴虫列車」に乗りました。りーんりーんと、かなり大きく響くので、スピーカーなのかなと思いましたが、運転台の後ろに虫箱がありました。
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五所川原でJR線へ。続いて川部で乗り換えて青森へ。岩木山からの夕陽がまぶしく車内を照らします。車内は学生さんで7割方うまってましたが、みなさんスマホ見てるか、寝てますね。もったいないだろと思いますが、「地元」ってそういうものですよね。
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青森で青い森鉄道に乗り換え、野辺地へ。東北本線の主要駅も第三セクターに乗らねば行けなくなりました。もっとも、路線があるだけありがたいことです。野辺地に着いたのは20時。金木から100kmを4時間ですから、オレが走ったほうが速かったかもな(うそです)。
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駅前旅館に投宿。自分以外は、ガテン系の方が利用してたみたい。十分な快適空間です。
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遅めに着くことを伝えてましたが、夕食OKだそうなので、いただきました。すべてがツマミのような献立。おかげで、ビール代がかさみましたが、もちろんシアワセでございます。最近、キャンプばかりで、それも仲間と一緒という恵まれたツーリングが多かったですが、ひとり旅も悪くないなとあらためて思いました。寂しさとワクワクって、比例します。翌日も輪行を駆使して下北半島を走ったのですが、あらためてリポートします。ブログに投稿できれば、たぶん(汗)。
by cyclotourist | 2018-10-24 23:42 | おしらせ | Comments(0)
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