こんにちは、田村です。
珍しく仕事が立て込んだり、
確定申告だったりでしばらく引きこもってたのですが、
そんな時ほどすぐには使わない
アウトドアグッズを買い込んだりしちゃうものです。
ヘリノックスというブランドの折りたたみイスと、SOTO(新富士バーナー)の折りたたみテーブル、そしてスキレットです。スキレットというのは、鋳鉄製のフライパンです。
これまでの自分のバイクパッキング、キャンプツーリングでは、イスやテーブルはもちろん、フライパンも無駄に重くてかさばる贅沢品として遠ざけていました。実際になくても困らないでいたのですが、型にはまって同じような軽量追求キャンプをしてるのも可能性を減じてしまうかもしれません。たまには走り以外の時間を重視するのもいいかな、と。ぶっちゃけ、「ゆるキャン△」というアニメの影響なのですが(汗)。
ヘリノックスのイスは、チェアゼロというタイプ。実測重量514gという軽さと、1リットルくらいのペットボトルサイズほどの収納サイズが魅力で選びました。それでいて、ゆったり体を預けるように座ることができます。
アルミ製のテーブル「フィールドホッパー」は、ワンタッチで開閉できる工夫と、実測重量400gとほどほど軽いので選びました。たたむとA4を縦に折ったくらいのサイズになり、サドルバッグの底に収めると具合がよかったです。
ロゴスのスキレットは……小さいのに1kg以上とずっしり。これで肉を焼くとうまいという描写がアニメにあり、
影響されて買ったのですが、実際に肉を焼いてみると、
自分のスキルでは違いがわかりません。
よって、食器棚の奥に封印しました(汗)。
さて、先週になってニート的な平常運転に
戻りましたので、さっそく
バイクパッキングで遊んでまいりました。
またキャンプしたいねと話していたので、
三人で出かけてまいりました。
高速ジェット船で大島へ。東京からだと竹芝桟橋からが定番ですが、我々は熱海港から乗船。こちらのほうが
大島到着が早く、復路の便も少しだけ遅いのです。
大島は過去に二度ほど訪れたことがありますが、
キャンプは初めてなのでワクワクします。
エンジンだけでなく、船室まで航空機風。時速80kmと速いのはいいのですが、
シートピッチの狭さも航空機のようで
船旅を楽しむ、という旅情はありませんね……。
とはいえ、熱海から1時間で大島に着くという
速さの魅力が上回ります。
ちなみに、自転車は輪行袋に入れる必要があり、
1000円の手荷物料が必要です。
岡田港に上陸し、それぞれの自転車を組み立て。日帰りツーリングとほとんど同じ気軽さで、
キャンプツーリングできるのがバイクパッキング仕様の
もっとも優れた長所です。
同じ船に5名くらいサイクリストが乗っており、
ほとんどMTB。それはやはり、「裏砂漠」が
あるからなのでしょう。
地形図に「砂漠」とあるのは、この大島が唯一とのこと。今回の大島バイクパッキング旅のお目当てがこれです。以前も少しだけ足を踏み入れたことはあるのですが、せっかくのグラベルロードですから、今回はたっぷり体験してみたいと思います。ばっきーさんもサーヴェロC5というハイエンドなグラベル志向のロードで参加。トシさんは、山サイ仕様のサーリー・クロスチェックです。走行ルート。島の北部に位置する岡田港をスタートし、あじさいレインボーラインで三原山の麓まで上昇。大島温泉の脇から裏砂漠に入り、三原山をぐるっと巡って御神火茶屋から西海岸の舗装路に戻るというルートです。当初、砂漠は二子山あたりで切り上げて東海岸沿いへ出る予定でしたが、結果的にたっぷり砂漠を満喫して島を横断、西海岸へ出ることになり、島南部の波浮にあるキャンプ場を利用することになったのでした。ずいぶん島をぐるぐるしてるようですが、
大島とは言え小さな離島なので、走行距離は
40km少々。砂漠走行は8、9kmほどです。
大島温泉ホテルの脇から遊歩道に入ると、すぐにご覧のような非日常的な光景が。砂漠というよりも、大小の砂礫が広がる荒れ地です。大島温泉までの舗装アプローチで標高を稼いでるので、
裏砂漠に入ると勾配が緩いのがうれしいところ。
ところによって拳くらいの砂礫が
ゴロゴロしてるので、転ぶと痛そう。
逆に前輪が刺さってつんのめるくらい
細かくて深い砂礫が続く箇所もあり、
路面状況は変化に富んでます。
三原山へのハイキングコースと分かれると、ご覧のように広々とした日本離れした光景も。かすかな轍と、地形図を参考にして作ったコースデータを表示させたハンディGPSが頼りです。どこでも走れそうなので、かえって迷いそう。
かと思うと、枯れ木を縫うような細道もあり、なにかのケモノの足跡と共に進むような箇所も。島の真ん中にそびえる三原山が常に見えるので、方向を失うほどの迷子にはなりませんが、悪天候や猛暑日だとかなり大変なことになりそう。この日は雲が多いものの晴れ間も垣間見え、上々の天気に恵まれました。海越しに利島や新島(たぶん)が望めるポイントも。火山島ならではのダイナミックなシーンが次々と現れて一時も飽きさせません。ダウンヒルを交えつつ、三原山の南麓を回り込んでいきます。今回は35Cのセミブロックパターンのタイヤを履き、裏砂漠に入る時に3気圧くらいにしてましたが、このくらいがオン・オフが入り交じるツーリングにはちょうどいいのかも知れません。下りを攻めるように走りたいならMTBには
及びませんが、自分はツーリングでそのような
アクティビティを求めることは少ないので、
グラベルロードがちょうどいいですね。
そういえば、港で見かけたMTB乗りは、
我々の行程では見かけませんでした。
彼らには彼らに向いたルートや
コース取りがあるのかもしれません。
インスタ映えするばっきーさん。
柔らかい砂礫にタイヤを取られて
なんどかゴロンとこけてましたが、
地面が柔らかいことと、受け身が上手なようで
ご本人も自転車も無事。
32Cのタイヤで体重110kgだと、
さすがに接地圧が高すぎるのかもしれません。
それでも、ご本人は
「あ〜大丈夫、大丈夫」と前向きなので
ホッとします。
軽く転んだだけで開放骨折した自分としては
転ぶのが本当に怖いのですが……。
バイクパッキングは、従来のキャンピングに
比べれば段違いに軽いとはいえ、何キロもの
荷物を積んでる訳ですから、
油断は禁物、と自分に言い聞かせておりました。
島なのに大陸を思わせるシーンも。
トシさんは、大島に住んでファットバイク買おうかなとか、
夢のある妄想をつぶやいてました。
自分も、仕事さえあれば住んでもいいかなと思うほど、
大島いいな〜って思いました。
もっとも、どうせ自分はあまり仕事ないから、
どこに住んでもいいのかな?
キャンプ場ではサイクルジャージを脱いで
軽いウェアに着替えるようにしてます。
翌日用のレーパンもあるので荷物は増えるのですが、
だいぶリラックスできるなと感じてます。
イスで一服。物議かもしてる親方のようなポースで偉そうに見えますが、さすがに楽。地べた直のキャンプ生活から卒業です。とはいえ、常にイスとテーブルを携行するかは
思案のしどころ。このキャンプ場も常設の
イスとテーブルがあり、持参しなくても
特に問題はありませんでした。
自分とトシさんはいつものツェルトですが、ばっきーさんはコンパクトなワンポールテントを新調。中国製で1万円ほどで買えたとか。こういうのを見つけてくるのが上手い方なのです。使用感は上々とのこと。至福の時間到来。なんだか胸が本当にすーっとして、気分が晴れ晴れ、せいせいとします。そんなにストレスがない生活を送っているつもりですが、キャンプツーリングでの開放感はたまりません。旅館や民宿で味わう安堵感や快適さも素敵ですが、
キャンプで過ごす時間は格別です。
自宅で飲んでるのと同じ安いビールなのに、
キャンプを実行する際は風向き予報の
確認が欠かせないと思います。
強風が予想されるなら、装備や行程、
宿泊方法を再検討すべきでしょう。
翌日は、大島ならではの林道を走ったり、
自分には珍しく温泉やグルメも楽しんだのですが、
そのあたりはまたいずれリポートできれば。
行って帰ってきたばかりの大島ですが、
次はいつ行こうかと早くも計画中。
しまキャン、オススメです。