こんにちは、田村です。
ゴールデンウィーク最後となる日曜日、
再び大洗を目指しました。
バイクパッキングでキャンプ、
その第二弾です。
手持ちのアピデュラのバッグをフル装備した
我がキャノンデールCAAD12 DISC。
もはやこのスタイルがデフォルトな自転車です。
出発前に自宅で重量を計測。
14.6kgです。自転車が8,5kgほどなので、
バッグと搭載アイテムの重量は6kg少々です。
今回、ジャージ上下とパンツなど着替えも搭載したのですが、
すばらしく軽量です。それに大きく貢献したのが、
ファイントラック製ツェルトの採用です。
以前も本ブログで紹介しましたが、
自分が使ってるテントは、アライテントのトレックライズ0。
とても使いやすく居住性も高いのですが、
重量は1440gあり、それなりにかさばりもします。
一方、新しく導入したツェルトは、
本体とペグ、ガイドラインなど一式で366gに過ぎません。
寸法も小さく、フレームバッグに余裕で収まります。
この軽量化、省スペース化のおかげで、
着替えを積みながらも、トータル重量を
抑えることができました。
今回は石岡から走り出します。
近郊の峠を三つばかり登ってから
大洗を目指すという、フェイントが入った
難易度の高いコースです。
コースプランナーは、トシさん(千葉のYさん)。
ちょっと自分には思いつかない素敵なコース設定で、
大洗にはサイクリングの大切なものが
すべて詰まっていることを、あらためて教えていただきました。
輪行が苦にならないのも、
バイクパッキング式スタイルの魅力。
外すのはサドルバッグだけで、フロント・フレームバッグなどは
取り付けたままで輪行袋に入ります。
サイドバッグとキャリアを用いる、従来型キャンプツーリングの
最大の弱点が、輪行だと思います。
4サイドにもなると、鉄道での輪行は大変めんどうで、
労力も時間もかかり、それが自分が
キャンプから遠ざかる理由でもありました。
バイクパッキング式なら、普段のサイクリングと
ほとんど同じ気軽さで出かけることができます。
ちなみに……
前回のキャンプでは、
シートステーにゴム板を巻いて
サドルバッグの揺れを抑えましたが、
今回はサドルバッグ側にあらかじめ
ゴム板を接着しておきました。
このバッグ先端部の形状が、キャノンデールCAAD12の
シートステー接合部にぴったり合うのが魅力です。
もちろん、たまたまですが(笑)。
ちなみに、CAAD12のトップチューブは角断面で、
トップチューブバッグやフレームバッグの
収まりが良好なのもうれしいところです。
石岡駅で自転車を組み立てていると、
同じように輪行でやってきたロード乗りさんに
注目されます。バッグの価格や装備の内容が気になったようで、
いろいろ質問を受けました。
トシさんの自転車です。
「リストラップ」というサドルバッグが
荷物のメインスペース。僕も現物は初めて見たのですが、
汎用的なドライバッグを収納、ホールドする構造です。
容量を柔軟に調節でき、防水性も抜群でしょうから、
よく考えられたバッグだと思います。
フロントバッグやフレームバッグは、お手持ちのものを
工夫してアッセンブルしてます。
「フロントバッグがややふらつく」とトシさん本人は
おっしゃってましたが、総重量は自分の自転車とほぼ同じで、
十分に軽快なツーリングが楽しめる仕様になってました。
ブルベを始めた頃は、こうしたバッグ類や装備を
参加者各自が工夫しているのを見るのが楽しみでしたが、
最近のブルベでは、なんとなくスタンダードみたいなのが
確立され、変化に富んだ自転車を
あんまり見なくなった印象があります。
一方、キャンプを前提にしたバイクパッキングは、
まだまだ見る機会が少ないですし、各社のバッグの
評判も分からないことが多いですから、
工夫の余地がたくさんあって面白いと思います。
キャンプ道具自体も人それぞれで興味深いです。
石岡の街をあとにすると、
すぐに山並みが迫ってきます。
標高250mほどの峠を越えます。
ピークには、乗越峠と看板あり。
地形図には名前が載ってない峠ですが、
ロード乗りと何人かすれ違ったので、
地元では有名な峠なのかもしれません。
いったん下って登り返し、
もうひとつ峠越え。
こちらの団子石峠は、地形図にも名前が出てますね。
いずれも10%を超える勾配が現れましたが、
木陰が多く気持ちのよい峠路でした。
茨城県のオアシス、
セイコーマートで休憩。
ここで、駅前で出会ったサイクリストと再会。
軽装のロードの方と、だいたい同じペースで
走れていることに満足感を覚えます。
3人で道祖神峠へ。
下った先で分かれ、我々は
大洗を目指します。大洗が近づくと、
どこをどう走っても見覚えのある道ばかりで
(実際はそんなことないのですが)
帰ってきた〜という気持ちが高まります。
16時前に大洗着。
走行距離は85kmほどでしたが、
これからが本日のメインイベントです。
大洗キャンプ場へ。
以前利用した大洗シーサードキャンプ場も悪くは
ありませんでしたが、こちらのほうが静かな立地です。
ゴールデンウィーク最終日ということもあり、
僕ら以外の利用者は一人だけとのこと。
1300円の利用料をお支払いし、さっそく設営します。
ツェルトです。
輪行袋よりコンパクト。
立木を利用すれば
極めて簡単に設営できました。
自立式テントに比べると、設営場所や方法を
選ぶのは確かですが、工夫次第で、
どんな場所でも張ることができそうです。
一枚布を下面で結ぶだけの構造なので、
床に穴が空いてます。
自分の使い方ですと、ツェルトを被ったりは
しないので、せめて床に隙間がない
筒状のほうが望ましいのですが……。
なにかで繋いでしまおうか検討中です。
別途持参した、
銀マット代わりのエマージェンシーシートを敷いた上に
モンベルのスリーピングマットを置きました。
もちろん、シュラフも持参してます。
テントに比べると居住性は
限定的ですが、条件がよければ
快適に眠ることができそうです。
なかに入ったまま調理するとか、
昼間も一日過ごすとか、そうした使い方は
無理でしょうけど。
自転車ツーリングの場合、登山ほど
厳しい自然環境のなかでキャンプすることはないので、
これで十分ではないでしょうか。
ツェルトの軽さ・小ささによって得られる
走行中の快適さや、搭載量の余裕がうれしいです。
トシさんは、テントとツェルトの中間的な
シェルターを持参。こちらも狭いですが、
寝るには必要にして十分なスペースです。
ちなみに、5000円で買えるシロモノだとか。
設営後、潮騒の湯へ。
すばらしい色紙。
露天風呂に入り、心身ともにさっぱりしたら……
居酒屋「しゅんさい」さんへ。
島田愛里寿たんのいるお店ですね。
お店の中には、控えめながら
ガルパンコーナーがありました。
冷たいビールと美味しいツマミで小腹を満たしたら……
ウスヤさんで揚げ物を買い出し。
ちょうど閉店間際でしたが、ほかの常連さんが
買い物をしていたので、それに便乗させていただきました。
夜の静かな大洗も素敵です。
ちなみに、自転車は押し歩き。
当然です。飲んだら乗るな、ですからね。
キャンプ場は磯前神社のすぐ裏手なので、
歩くのも苦になりません。
ツェルトといえ、もはや自分の家。
自分の家が大洗にあるという、夢の実現。
買い出した揚げ物やビールで
酔いを深めます。なんという幸福感。
トシさんとの話も尽きません……ふと、
もう一張りのテントを見るともなく見ると、
同年輩くらいのご婦人が一人で食事をしている様子。
そこで、「一緒に食べませんか?」と
声をかけることに……。
言うまでもなく、深い考えもなにもなく声をかけたのですが、
同席していただいた彼女のお話があまりにディープでした。
北海道からやってきて、キャンプ場に宿泊しながら
大洗でとある仕事をやっているとか……。
安く泊まるには、キャンプしかないとのことで、
遊びでキャンプしている自分たちとは
次元が違うのです。
そして、滞在が長いだけに、大洗の事情に
詳しいこと詳しいこと。
さらに、「ボトムズ最高」とか言っていたような……。
自分も酔っていたので正確には覚えてないですし、
束の間ご一緒したご婦人の個人情報を
書くのもアレなので書きませんが、
トシさんと二人してプロトカルチャー的な衝撃を受けつつ、
ほどほどで宴会を切り上げて床についたのでした。
翌朝、6時過ぎに目覚めました。
トシさんが電気式の蚊取り線香を貸してくれたおかげで、
蚊など虫には襲われませんでしたが、
早朝からカラスの活動が盛んで、その鳴き声に起こされました。
トシさんのシェルターは内部の結露が多かったようですが、
自分のツェルトはほとんど濡れず、透湿性は良好でした。
ただの一枚布なのに1万7000円もするだけはあります。
昨晩は出番がなかった火器を使って、
パスタで朝食。昨日の残りのハムカツを
トッピングして、朝からハイカロリーです。
こうして、無事にツェルトで一夜を
過ごし、朝を迎えることができました。
そして、新しい旅が
はじまるのです!