こんにちは、田村です。
相も変わらず、あんまり自転車に乗ってない
日々が続いておりますが(汗)、
先週のとある一日は、登山を満喫してきました。
向かった先は……山梨県の三ツ峠山です。
「三ツ峠山……標高1786m。
富士山の近くにあり、登山中は南側に富士山、
西側に南アルプスを望む。
頂上直下には、屏風岩という断崖絶壁があり、
クライミングスポットとしても知られている……」
「富士山がよく見えて、そんなに遠くでもない。
ばっちりだね!」
以上、アニメ「ヤマノススメ セカンドシーズン」より(笑)。
ここのところ親子ではまってる同アニメのなかで、
初の本格的な登山となる舞台が、
三ツ峠山なのです。
はるか昔、天下茶屋のある御坂峠まで自転車で行き、
そこから三ツ峠山へ登ったことはありました。
しかし、劇中のヒロインたちは、正々堂々とふもとの三つ峠駅から
登っています。ここはやはり同じルートで登るべきでしょう!
小2の娘が登れるのか不安はありますが、
本人が「行く」というのですから、連れてきた次第。
大月駅までJR中央線の特急で行き、
富士急行に乗り換えます。
通用口のようだった富士急行の大月駅入り口も、
写真のように装いがあらたまってました。
普通列車にまで「水戸岡デザイン」が
導入されてました。
九州の観光列車に乗ってるみたいです。
車窓から富士山が見えてくると、
三つ峠駅はもうすぐ。
下車した三つ峠駅のホームです。
目の前に三ツ峠山が見えます。
アニメのエンディングにも登場する光景ですね。
それと同じポース(ヒロインたちが「Let's」の人文字を作ってる)を
娘にしろと言ったら、逃げられました(笑)。
線路をまたいで駅舎に向かうと……
すてきなパネルがお出迎え。
このイラストが、まさに三ツ峠山の頂上なのです。
トーマスより目立ってます。
ちなみに、駅名は「三つ峠」で、山名は「三ツ峠」みたいです。
アニメでも描かれていた駅前風景です。
ふつーなら見過ごしそうな風景に
心がときめきます。これこそ舞台巡礼ツアーの
醍醐味ではないでしょうか。
駅前の国道沿いにあるコンビニで
たべものや飲料を手に入れ、いよいよ登山開始。
歩き出したのはちょうど9時ごろ。
すぐに、富士山が見えます。
当然ながら、これも劇中どおり。
駅のあたりでも標高が600mあるので、
心なしか風がさわやかです。
しばらくは住宅地を進みます。
山頂までは5kmほど。標高差1100m少々。
ガイドによると、登頂まで4時間かかるとか。
当たり前ですが、自転車とは距離感が違いますね。
山を模して、まるでトーチカのような公園トイレ。
神鈴(しんれい)の滝。
「心霊〜!?」と、劇中でヒトねたに
貢献した滝です。水が冷たくて、気持ちよかったですね。
しかし、舗装路を歩くだけのアプローチで、
すでに一時間経過。だいじょうぶか……。
ほほえましい看板。
これも劇中に登場してましたね。
アニメのおかげで、まったく飽きずに歩けます。
舗装がとぎれ、いよいよ登山道へ。
「覚悟はいい? ここからたぶんきついわよ〜」という
台詞があったので、親子共々少々びびります。
だるま石。
梵字でアーク、大日如来のことらしいです。
信仰の山でもあるのです。
序盤は歩きやすい道が続き、
木陰なので舗装路より快適なほど。
ちなみに、娘にはストック(トレッキングポール)を
買い与えました。これも劇中で登場してて、
ばて気味の主人公あおいちゃんを
助けた装備でした。だから欲しがったのです。
軽い気持ちで「買ってやる」と言ったのですが、
けっこう高価でびびりました(汗)。
二股になった木の向こうに
富士山が見える「股のぞき」。
「馬返し」。
ほんとうに、このあたりから勾配が
増すとともに、岩だらけになります。
「ヤマノススメ」は、あおいちゃんの
モノローグ(心の声)シーンが多いのですが、
馬返しをすぎると、泣き言が増えてきます。
「あれ、楽しくない。しんどい、足は痛いし、ザックが重い。
帰りたい。なんでこんなとこに来ちゃったんだろ……」
といった感じ。
おそらく娘も同じ気持ちだと思いますが、
休み休み登っていきます。自分にとっても楽では
ありませんが、ペースが遅いので、さほど
しんどくは感じませんでした。
巨石がごろごろ。
平日のためか、登山者はさほど多くありませんでしたが、
明らかにアニメ目当てで
訪れたんだろうなという人もちらほら。
なかには、スマホでアニメのBGMを流しながら
登っている若者も……。スピーカーで
鳴らすなよとイラッとしましたが、すぐ追い抜いて
いったのでよかったです。
娘もうるさいと思ったらしく、
「ただアニメ好きだからって登んな。あ、こっちもか」と、
妙に冷静に愚痴ってました。
50、60cmくらいの石像が並ぶ
「八十八大師」。
ここの石材を削ったのか、麓で作ったのを
担ぎ上げたのか分かりませんが、信仰の力は
すごいなあと実感します。
頂上に近づくほどに、道が心細くなってきます。
自分はビブラムソールのトレッキングシューズだったので
問題ありませんでしたが、ジョギングシューズのような
娘の靴は滑りやすいようで、だいぶビビってました。
ストックだけじゃなく、靴も用意すればよかったと反省。
子供用のトレッキングシューズとかあるのかな……。
ようやく屏風岩です。
堂々たる富士の姿が
眼前に迫ります。
足を止めると吹く風が肌に心地よく、
登山って悪くないなと、ニワカなオタクでも実感します。
ついに登頂。
あいにくと雲が出て富士山は隠れてしまいましたが、
なかなかの達成感に包まれます。
しかし、時はすでに14時半。
ガイドには4時間とありましたが、5時間半もかかったわけです。
まあしかし、焦ったところで仕方ありません。
劇中では、同じルート(Aコース)を往復してましたが、
僕らは河口湖駅をめざし、別ルート(Cコース)で下山することに。
こっちのほうが道が穏やからしいです。
ちなみに、eTrex30J持参です。
ようやく本来の用途で使いましたが、
現在位置がわかると、やっぱり安心ですね。
TOPOという登山用の地図データを使っているので、
登山道はもちろん、だるま石などのランドマークも
表示されました。平均時速は1km台(笑)。
稜線沿いのCコースは、
一部をのぞいて非常に歩きやすいです。
MTBならけっこう乗車できそうだなと思いましたが、
こうしたメジャーな山に自転車を
持ち込むかどうかは……微妙ですね。
時々はビュースポットもあります。
こちら側からは河口湖が望めます。
18時、ようやく林道に降りることができました。
林道はともかく、山中はけっこう暗くなってきたので、
ぎりぎりセーフなタイミングでしょうか。
なんにしても天候がよくて助かりました。
街に降りる頃にはとっぷり日が暮れてしまい、
万一のために持ってきていたヘッドライトを
使うハメになってしまったのは、妻には言えませんね。
もともと、連れて行くことに反対気味でしたし。
河口湖駅。
こちらもすっかりモダンで素敵な駅になってます。
こちらでは、富士山バージョンの
パネルが飾られてました。
三ツ峠山の次にヒロインたちがめざすのは、
富士山なんですよね。
そのもようはこれから放映されるようですが、
見たら行きたくなりそうです。
まちがいなく、日本最高所の舞台巡礼となるでしょう。
さすがに娘連れで行く気はしませんが、
自分はまだ富士山に登ったことがないので、
たのしみに視聴したいと思います。