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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

cyclo.exblog.jp

池袋から静岡まで走った理由

こんにちは、田村です。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13204640.png
4月20日、自宅がある池袋から静岡県静岡市まで、
およそ190kmを走りました。

ほぼ東海道をなぞったルートです。

1日でこれだけの距離を走るサイクリングは、
ブルベなどのイベントでなければ
なかなか実行しないと思います。
たとえ静岡へ行くにしても、
輪行すればいくらでも走行距離を減らせます。
そのほうが立ち寄りに時間が使えますし、
心身ともに楽で平和。

しかし今回は走りました。
イベントでもグループ走行でもなく、
ひとり旅として。
なぜそんな奇行に至ったのか
備忘録としてまとめておこうと思います。

池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13212731.jpg
そもそものきっかけは
「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」ですw
上映中の劇場版アニメ。これが期待以上に面白くて
すでに4回観ました。パンフレットも特装版を購入。
ただし、このアニメの舞台は架空世界なので、
いわゆる舞台巡礼サイクリングではありません。
それではなぜ静岡をめざすことになったのか?
順を追って記します。

「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」は、
ラクス・クラインというヒロインが
とにかく魅力的です。
物語のハイライトでは、
「まじか!?」と驚きの展開が待っており、
パイロットスーツに身を包んだラクス様が
活躍します。
webに場面写真が公開されてますので、
ぜひご覧ください。
歴代ガンダムヒロインで
ダントツにエッチな衣装かもしれませんw

こういう決め衣装があるヒロインは
その姿で遠からずフィギュア化されます。
だから待てばいいのですが、
ひさしぶりに自分で作りたいと思いました。

パイロットスーツのラクス様は、
プラウドディフェンダーというガンダムの
強化ウイングに搭乗します。
そのシーンを再現したい……。
そう考えたとき、ふと思い出されたのが
タミヤの電動RCカー「ワイルドウイリー2」でした。

80年代から存在する人気RCカー。
これのドライバーフィギュアをラクス様にして、
プラウドディフェンダーっぽい色に塗った
ワイルドウイリー2に乗せれば楽しそうじゃん!
そう思ったのがコトのはじまりでした。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13250990.jpg
手元に、15年ほど前に購入した
ワイルドウイリー2がありました。
標準のドライバーにどいてもらい、
エポキシパテで素体を作ってみます。
なんとか成立しそうです。
ドライバーのヘルメットは
直径40mm。
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ネットで探すと、直径40mmで分割できる
透明プラスチック製の球が見つかりました。
なにかの飾り付け用らしいです。
これに収まるよう、お顔を作ります。

言うまでもなく、フィギュア作りでいちばん難しいのが
お顔の造形。いつも悪戦苦闘するのですが、
今回はエポパテ一発でそれっぽい
形ができました。ここでつまずくと果てしなく
時間がかかるので、お顔のめどが
早めに立ったことは幸いでした。
モチベーションが続きますから。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13261192.jpg
透明の球を覆うヘルメットと、
その中に収まるように髪などを作ります。
メンソレータムなどを離型剤替わりに
球やすでに作った顔に塗って作業すれば
着脱できます。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13264219.jpg
なんとかモノになりそう……です。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13265854.jpg
並行して体を作っていきます。
必然的に4〜5頭身のディフォルメになります。
ボディのシートに収まることと
ハンドルとシフトレバーに
フィットする姿勢が求められます。
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あらかた形になったら、
サーフェイサーを吹いて表面を整えます。
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お顔とヘルメットも
仕上げていきます。
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パイロットスーツのディティールを再現。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13281809.jpg
割といい感じではないでしょうか。
ここまで30時間くらいの作業。
間に、敦賀に遠征して
フレッシュなど走ってますw
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白サフを吹いて塗装開始。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13284639.jpg
スーツの塗り分けが超面倒ですが、
モールドで再現したので
マスキングしやすいのが救い。
しかし、力を入れたはずみに
腕が折れたりして波乱含み。
型どってレジンに置き換えると
強度が出るのですが、そこまでは……。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13291038.jpg
お顔の塗装。
いつもながら瞳の塗装が苦手で
残念な仕上がり。
まあラクス様に見えないことはないでしょうw
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ヘルメットに収めました。
いちおう、透明の球は交換が可能な
作りにしてあります。
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ラクス様完成。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13300030.jpg
あらためて購入したワイルドウイリー2。
定価は15,180円ですが、
洛西モデルの通販ですと1万円を切ってました。
RCメカは別途用意する必要があります。
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RCカーの組み立てキットを
開梱するときの高揚感といったらw
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このキットはデフギヤなど
駆動部の込み入った箇所が組み立て済みなので
シャーシはあっという間に組みあがります。
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基本は素組ですが、
ジェリ缶の裏はふさいでおきました。
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ボディの塗装。各部にマスキングが必要。
手間はかかりますが、
さして難しくはありません。
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フェンダーなど曲線部には
曲線用のマスキングテープを使います。
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小物の塗装。
ほとんどプラモデル感覚です。

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できました。
ほぼイメージどおり。
「まず決める、そしてやり通す」という
ラクス様の名言を実践した気分ですよw

しかし大きな問題が……。
せっかくのRCカーなのに
ラクス様の損傷が怖くて、
満足に走らせることができません。
ぶつけたり転んだりすると、ラクス様の
身の安全は絶望的ですから。

近所の緑地で恐る恐る試運転したものの、
どうしてもスロットルが握れず、
早々に帰宅。
これでは本末転倒な気がしてきました。
走らせることができるRCカーがほしい……。

望みが変わってきました。
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ホットショットを買いましたw
1985年に発売された名車の復刻版です。
ホットショットは、タミヤ初の四輪駆動RCカーとして
知られる伝説的なモデル。
復刻版の定価は27,280円。
洛西モデルの実売価格も2万円を超えており、
自分にとっては今も高級車です。

1985年当時、中学二年生だった自分が持っていた
RCカーはホーネットという入門モデル。
お年玉で買った記憶があります。
これも一時代を築いた名車なのですが、
二輪駆動でサスペンションは貧相。だから、
四輪駆動で四輪独立懸架のサスを備えた
ホットショットを持っている同級生が
うらやましくて仕方ありませんでした。

40年近く前のことなのに、
いろんなことが鮮やかに思い出されます。
当時のRCカーブームは大変なものでした。
そして走行性能は超進化を遂げていくのですが、
見た目がだんだん宇宙船みたいになって
リアル感が薄れ、自分的には
ホットショット以上にあこがれるマシンに
出会うことはありませんでした。
そのうちMTBによるサイクリングの
ほうが楽しくなって、
RCカーから離れる時期が続きました。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13341706.jpg
そんなホットショット。
さすがに部品点数が多いです。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13343159.jpg
ギアデフ。
組むと構造や役割がわかる、というのは
タミヤのあらゆる模型に共通する美点だと思います。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13351021.jpg
四輪駆動なので
ギヤケースは当然ふたつ。
センターデフはありません。
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異様に複雑な足回り。
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アルミ製のダンパーシリンダー。
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前後のギヤを結ぶプロペラシャフト。
1985年当時とは少し構造が変わってるようです。
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リンク式のモノショック配置は
往年どおり。凝りに凝ってます。赤いパーツが
ホットショットの象徴。
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妙にバタ臭いドライバー。
ここにこだわって美少女にしたりすると
また走らせることができなくなってしまうので、
おっさんで十分。適当に塗装しておきます。
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バッテリープレートを立てると
メンテ状態になります。
手が込んでいるというか、入魂の設計ですな。
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走り志向のRCカーでは定番の
ポリカーボネート製ボディ。
リアル感には乏しいですが……。
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透明樹脂の裏から塗装するので
ツヤ感は完璧。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13375551.jpg
ステッカーを切り出して貼ります。
高ぶってきます。
中二の頃に戻ったようですw
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メッキ調スプレーで
金メッキ風にしたホイールに
タイヤを装着。完成です。
やっぱりホットショットはかっこいい。
昭和のRCカー最高!
40年近い時を経て、手に入れました。

そして、夢をかなえる旅に出ます。

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レネゲードC2にチューブスのキャリアを装着。
そこにグラベルパックというオルトリーブのパニアバッグ
(いわゆるサイドバッグ)を懸吊。
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車輪とバンパー、ウイングを外したホットショットと
送信機、バッテリー、そして着替えなどが
いい感じに収まりました。
キャンプはキャリアなしのバイクパッキング一辺倒に
なった自分ですが、大柄な荷物の収納には
やはりキャリアと大型バッグが必要です。
荷物重量は一式で4kg弱。

向かうはRCカーの聖地、タミヤサーキット。
静岡市にあります。
だから静岡まで走るのです。
これも中二の頃の夢でした。
輪行? 中二が考えるはずもありませんw

自宅がある池袋から
タミヤサーキットまでの距離は約190km。
サーキットの開場時間は、土日は17時まで。
できれば15時半には着きたいところ。

風向きが悪くない日を選びつつ、楽観的に
平均時速15kmは出したいと考えたので
3時15分くらいに家を出ました。
もちろん、前日は早く寝たので
眠くはありません。むしろ興奮気味w
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13393335.jpg
厚木・御殿場まわりか、東海道で箱根越えかは
悩ましいところですが、旅情重視で後者としました。
3時50分、日本橋を表敬訪問して西へ。
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5時すぎに川崎。
なるべく旧東海道の筋をトレース。
そのほうが飽きないですからね。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13401500.jpg
6時30分過ぎ、高架で東海道本線をまたぐ戸塚駅。
このあたりまでは信号が多く、
平均速度は15kmに遠く及ばず。
想定内ながら先が心配になります。
荷物があるので信号停止からの
速度回復が鈍いです。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13405988.jpg
7時50分、大磯宿の化粧坂。
国道1号と134号が交わる交差点のコンビニで
旧知のカメラマンと出会って驚きました。
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小田原までには平均時速が16kmに高まり、
いよいよ箱根八里の峠越え。
畑宿は10時に通過。
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ギヤを軽くすれば
荷物の重さもどうということはない(強がりw
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屋根をふき直した甘酒茶屋。
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10時45分、芦ノ湖でホットショットと記念撮影w
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三島へと下ります。
寒さが心配でしたが、むしろ暑いほど。
上りで落ちた平均速度を回復しながら先へ。
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13430463.jpg
12時10分、沼津着。
こっちの聖地めぐりは封印w
沼津港でお昼を食べたいところですが、
混むのでコンビニで済ませて先へ。
タミヤサーキットが閉まったらと思うと
気が焦ります。まあ、焦っても仕方ないと
分かってはいるので、淡々と先へ。
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13時40分、富士川を通過。
やや向かい風でペースは上がらず……。
このあたりの太平洋岸自転車道には
完成度がまだ低い区間がありますね。
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14時20分、由比。
予定では薩埵峠を超えるつもりでしたが、回避ww
太平洋岸自転車道の案内に沿って
すなおに静岡へまっしぐら。
というか、ガーミンに表示させていた
作成ルートが箱根あたりでなぜか途切れてしまい、
記憶と道路標識に頼っての進行になりました。
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すぐに興津の健康ランドが見えてきました。
先月のフレッシュでナイスプレイスだったので
懐かしいw
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15時27分、大谷川放水路沿いの
タミヤサーキットに着きました。
結果としては予定どおり。
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走った走った。
グラベルバイクに35Cのタイヤ
(シュワルベ・ジーワンオールラウンド)
を履かせているので乗り心地は抜群で、
お尻の痛みや肩のコリとほぼ無縁でした。
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以前は無料だったタミヤサーキット。
現在は半日200円。十分に安すぎる。
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数々のドラマを生んできた
オフロードコース。
ただし、オンロードコースのほうが利用者は多いです。
自転車がMTBよりロードの人気が高まったように、
RCカーも以前からバギーよりオンロードの
ツーリングカーなどが人気なのです。
おっさん率が高いのも自転車趣味と同じw
池袋から静岡まで走った理由_d0211129_13453653.jpg
ピットスペースを確保して
ホットショットを準備。さいわい、190kmの
サイクリングによるダメージは皆無でした。
バッグとぷちぷち優秀。
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タミヤのスタッフさんに撮っていただきました。
感無量。
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この日はバッテリー1本分だけ走らせて
静岡駅南口の東横インに泊まりました。
妙に高くて8000円もしましたが、
仕事で貯めたポイントを使ったので問題なしw

翌日は、9時から1時間半ほど
サーキット走行を楽しんでから沼津まで走り、
沼津駅で納輪し、家路に着きました。
さすがに復路は輪行ですよw

こうして、中二の頃の夢を
かなえました。

ガンダム見て、RCカーを作って、
自転車で静岡へ行って走らせる。
「静岡」を「近所の公園」に変えれば、
中二の頃とまるで変わらないw

鏡を見るのが嫌になる五十路のおっさんですが、
中身は中二のままなんですよww


ちなみに、自分のXに
RCカー走行シーンの動画もアップしてます。
おひまならのぞいてやってくださいw

https://twitter.com/CYCLOTOURIST_t

# by cyclotourist | 2024-04-22 14:16 | おしらせ | Comments(0)

2024フレッシュ

こんにちは、田村です。

3月30日〜31日にかけて、
ランドヌ東京が主宰する「フレッシュ」に参加してきました。
チームで走るブルベです。
ブルベのブログ記事を書くなんて何年ぶりでしょう(笑)。
2024フレッシュ_d0211129_08181579.png
フレッシュは、一般的なブルベとは
だいぶ異なります。

・チームで参加する
・ルートは各チームが作成する
・24時間走り続ける
・距離は360km以上
・ナイスプレイスに集まる

といったところが特徴でしょうか。
「何時にどこどこに集合しよう」といった、
いわゆる集合ランの巨大版です。

今回、僕らのチームが設定したルートは

敦賀〜米原〜日野〜津〜鳥羽
〜伊勢湾フェリー〜
伊良湖〜浜松〜駿河興津

としました。距離は366kmほど。
北陸新幹線の新駅となる敦賀から走りたい!
という、自分の希望だけで作ったルートです。
おもしろそう、と認めてくれた仲間に感謝。
2024フレッシュ_d0211129_08262414.jpg
敦賀に前泊するため、
29日に「かがやき」に乗車。
大宮駅からですと3時間弱で敦賀です。
自分ともう一人のメンバーが乗った「かがやき503号」は
17分遅れで大宮駅に入線してきました。
停車駅が少ない直通型の「かがやき」は全車指定。
大宮で乗った時点でほぼ満席。
3列シートの真ん中も埋まってました。

途中、富山駅で2、3割の人が降り、
金沢駅で残りの大部分が降りました。
北陸新幹線の実態は、金沢新幹線だなあと実感。
残りの人も福井駅で下車。
東京ディズニーランドのショッピングバッグを提げ、
「で〜」「だ〜」という福井弁のやわらかな
イントネーションを響かせる女性グループが
降りて行きました。
結局、東京・大宮から敦賀駅まで乗り通したのは
僕らくらいのようでした。
遅れは15分。
2024フレッシュ_d0211129_08342280.jpg
半月前に開業したばかりで
真新しい敦賀駅新幹線ホーム。
2024フレッシュ_d0211129_08354526.jpg
在来線ホームは遠く、
乗り換えに10分かかりました。
在来線とは北陸本線のことでしたが、
新幹線の敦賀駅延伸に伴って、
敦賀駅〜大聖寺駅は
ハピラインふくい線という第三セクターになりました。
ちょっと前まで特急がバンバン走っていたのに
普通列車が1時間に1、2本走るだけの
ローカル線になっています。
関西や名古屋から金沢へ直通する
在来線の特急がなくなりましたので、
その地域にお住いの人には
乗り換えが増えるので不評のようです。

私ともうひとりのメンバーは
せっかく敦賀に前泊するならと
周辺でサイクリングを楽しむことにしてました。
ハピラインふくい線に乗り換えて、
ふた駅目の今庄駅まで輪行を継続。
2024フレッシュ_d0211129_08422457.jpg
新しい駅名標。
ずいぶん可愛くなったものです。
2024フレッシュ_d0211129_08425896.jpg
可愛すぎる(笑)。
2024フレッシュ_d0211129_08435412.jpg
北国街道の宿場町として栄えた今庄。
駅には街道や鉄道の変遷を伝える
資料室が登場していました。
我々がこれから訪問する「旧北陸線」の
案内も充実してます。
2024フレッシュ_d0211129_08471883.jpg
街道筋に出ると、
江戸時代を思わせる旅籠や酒蔵などの
伝統的な民家が迎えてくれます。
こちらはおそば屋さん。
2024フレッシュ_d0211129_08481273.jpg
ちょうどお昼時だったので、
おそばをいただきました。もっちりして
いかにもな田舎そば。
2024フレッシュ_d0211129_08495040.jpg
いざ、旧線ルートへ。
以前は見かけなかった案内が立ち、
迷う心配はありません。
今庄駅〜敦賀駅間には
明治29年(1896)から昭和37年(1962)まで
使われていた旧北陸本線の遺構が
数多く残っています。
2024フレッシュ_d0211129_08515081.jpg
今庄駅からゆるい上り基調の県道を5kmほど進むと、
旧大桐駅が登場。機関車の車輪や信号機と共に解説板があり、
伝統ある北陸本線の歴史を伝えます。
このあたりから勾配25‰(パーミル)の
山岳区間となります。25‰は
2.5%に過ぎませんので、自転車には
どうという坂ではありませんが、
貨車を連ねた蒸気機関車にとっては
難所だったそうです。
2024フレッシュ_d0211129_08560630.jpg
山中ロックシェッド。
山と渓谷に沿った線路を
落石から守った施設です。
2024フレッシュ_d0211129_08572293.jpg
山側に伸びた待避線にも
ロックシェッドが見えます。
2024フレッシュ_d0211129_08575992.jpg
砂利道を抜けて
待避線のロックシェッドへ。
レールが屋根を支えています。
行き違いのために退避した列車を
落石から守っていたのでしょう。
2024フレッシュ_d0211129_09014926.jpg
旧山中トンネル。
長さ1170mもあり、旧北陸線トンネル群で最長。
明治時代に造られたレンガのトンネルは、
出入り口の造形が荘厳。
城門や旧家のような冠木門式です。
いまは一車線の車道。
この日は午前中まで雨が降っていたので、
トンネルの入り口からおびただしい
落水がありました。
2024フレッシュ_d0211129_09071434.jpg
もはや神秘的なトンネル内部。
こんな道を走れるだけで
敦賀に来た甲斐があるというもの。
自分は二度目ですが、驚きは新鮮です。
今庄〜敦賀を走ると、こうしたトンネルを
実に10本も抜けることができます。
旧山中トンネルからは下り基調で楽々。
2024フレッシュ_d0211129_09083449.jpg
トンネルとトンネルの間には
敦賀湾が見渡せるポイントもあります。
以前はここまで視界が開けなかったので、
木々の伐採が進んだのかもしれません。
2024フレッシュ_d0211129_09105348.jpg
30km弱ほど走って、敦賀に戻ってきました。
現役の北陸トンネルが見えます。延長は実に1万3870m。
ハピライン福井線では15分もかけて抜けます。

狭軌の陸上鉄道トンネルとしては2021年時点でも日本最長である
(Wikipediaより)

これが昭和32年(1957)に開通したことで、
さきほどの明治のトンネルが続く区間は
廃止されたのです。
なお、北陸トンネルでは痛ましい事故もあり、
写真の左手に慰霊碑が立っています。
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市街を気ままにポタリングしてから、
駅前の東横インにチェックイン。
窓からハトのマークの平和堂が見えて、
北陸の南端である敦賀は
滋賀県が近いことを実感させます。
旧線跡を満喫し、
敦賀に来た目的はすでに果たした感があります。
2024フレッシュ_d0211129_09212703.jpg
後から敦賀にやってきたメンバーと合流し、
フレッシュの前祝い。
これでさらに、敦賀に来た目的は果たした感があります(笑)。
なにはともあれ、今回は3人で走ります。

今回、自分が設定したルートには
関門のような存在があります。
伊勢湾フェリーです。
ブルベ中に公共交通機関を使うことには
是非があるようですが、
湾や海峡を渡るルートでの利用は
慣習的に認められている……ようです。

もちろん、乗船距離は走行距離に
カウントされませんので、乗船時間のぶんだけ
不利になる側面があります。
伊勢湾フェリー(鳥羽〜伊良湖)の
所要時間は1時間。つまり、残り23時間で
360km以上の距離を走ることが求められます。
フレッシュを含めてブルベ全般は
平均時速15kmが求められますが、
上記のように1時間マイナスすると、
必要な平均時速が15.6kmと少し高まります。

もうひとつ、大きな課題があります。
最終便に間に合わなかったら終了、です。

敦賀から鳥羽までは、自分が作った
最短に近いルートで距離195km。
伊勢湾フェリーの最終便は17時40分。

敦賀のスタート時間を早めればいいのですが、
それにも限度があるので(前夜祭するしw)
6時スタートとしました。
すると、鳥羽までは平均時速17km以上を
キープしなければなりません。
速い人には余裕の数値ですが、
我々のような凡人には
けっこうな「壁」です。

そこで僕は、
「16時までに松阪を通過できなかったらDNFしましょ」
と提案し、二人も同意してくれました。
松阪は、鳥羽の手前36kmほどです。
フェリー最終便まで残り2時間を切っても
松阪に至らないようでは間に合うはずがないので、
その時点で諦めようじゃないか、という計画です。

敦賀から松阪までは距離160kmほど。
これくらいならボロボロにはならないでしょうし、
16時に撤退の判断を下せれば、
近鉄特急で名古屋に出て新幹線で帰京するもよし、
地元の人気店「一升びん」で松阪牛を食べて
松阪に泊まるもよし……そうしたら、翌日は
名松線に乗って伊勢奥津あたりをポタリングするもよし。
これがプランB。むしろいい!
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過去のおもいで、「一升びん」のA-5松阪牛(笑)。

こんなことばかり考えるから、
自分のフレッシュはDNFばかりなのです(笑)。
最後にフレッシュを完走できたのは
2017年。実に遠い昔。
あれから年齢と共に体力気力はだだ下がり、
キャンプとか釣りを趣向するようにもなって
ロングライドはご無沙汰気味。

まあ今回のフレッシュも、
新幹線に乗って敦賀に行くことが最大の
目的ですからね(笑)。
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30日の朝6時、佐渡先生に見送られて
敦賀駅前をスタート。
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国道8号で無難に福井・滋賀の県境を越え、
賤ヶ岳に至ったのは7時20分。
ビワイチでも屈指のビュースポットを
チラ見して先へ。
2024フレッシュ_d0211129_09485085.jpg
旧中山道を南下して、豊郷の通過は9時30分。
有名な旧小学校は改修が完了し、端正な姿を
眺めることができました。校内も見たかったですが
割愛して先へ。
2024フレッシュ_d0211129_09501642.jpg
日野の旧鎌掛小学校に着いたのは11時20分。
ここも外から見るだけに留めました。
寄り道している割にはストイック(笑)。
2024フレッシュ_d0211129_09514879.jpg
伊勢と多賀大社を結んだという
御代参街道で笹尾峠を越えて東海道へ。
この道筋は風情が抜群です。
効率を重視すべきブルベで走るべきルートなのかは
微妙ですが。交通量が少ない県道なので、
土山側の一部はグラベル化してました。
2024フレッシュ_d0211129_09541598.jpg
東海道の白眉、関の宿場町に着いたのは13時。
まあ写真くらいは撮りたいですよね。
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お店に入って食事する余裕なんてありません。
風は、滋賀県内は追い風でしたが、
三重県の津より南の市街地が続く区間では
向かい風に見舞われる時間帯もあり、かなり疲弊。
ここまで道案内をかねて先頭を引いてきた自分でしたが、
メンバーに交代してもらいました。
そして、15時半には松阪を通過。
自分が心から望んでいた
プランB松阪グルメ旅は捨てざるをえません(笑)。
2024フレッシュ_d0211129_09561490.jpg
17時20分、鳥羽港に到着。
ほどなくしてフェリーが入ってきました。
25分過ぎから乗船が始まるので
(自転車など二輪車がクルマより先)
かなりギリギリのタイミングではありましたが、
間に合いました。
間に合ってしまったと言うべきか……。
2024フレッシュ_d0211129_10015124.jpg
船内で休憩。
この日はじめて、座って食事しました(笑)。
二人はとっとと目を閉じ、しばし休憩タイム。
自分は、ひさしぶりの伊勢湾フェリーに
心が躍ってしまい、デッキをうろついて
過ぎ行く島々を眺めていたり……。
2024フレッシュ_d0211129_10040434.jpg
定刻どおり18時40分に下船し、
伊良湖からサイクリング再開。夜の部です。

渥美半島は東岸よりの国道42号を進んだのですが、
小さなアップダウンが連続して大いに後悔。
とはいえ、夜間の自転車道(太平洋岸自転車道が沿ってる)は
避けたいですし、国道259号だと平坦でも
距離が伸びるので
設置すべきPC(チェックポイント)が増えて面倒……
ブルベのルート作りは独特で難しいのです。

国道42号は過去にも走ったことがあって、
特にしんどい道とは思ってませんでした。
しかし今は、体力が落ちているから、
アップダウンの存在感が強まっているんだろうな……と
現実を噛み締めながら夜道を進みました。
前半は17kmをうわまっていた平均時速も、
みるみる15km台に落ちてきました。
2024フレッシュ_d0211129_10050923.jpg
浜松の通過は22時50分。
アホみたいな3ショットと思われそうですが、
PCに指定していたコンビニが
時短営業で閉まっていたので、
レシート代わりの集合写真(いわゆるフォトチェック)です。
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国道1号の小夜の中山を越えたのは
深夜2時。島田方面の夜景があざやか。
標高は200mほどで、以前は峠にカウントしないほど
すいすい越えてましたが、今回はつらいつらい。

走行距離が300kmを超えると、
どんな短い坂でもうんざりし、
赤信号にひっかかるたびにイラッとし、
気を抜くと眠くなります。
リーダーのゆんさんと、フレッシュ初完走をめざす
Yさんと一緒でなければ、
絶対に走るのやめてましたね(汗)。
2024フレッシュ_d0211129_10233359.jpg
3時35分、宇津ノ谷峠を大正トンネルで通過。
この下のコンビニを22時間チェックとしていたので、
かなりギリギリの進行。
フレッシュには独特のルールが多いのですが、
22時間の時点で存在を証明した地点から、
残り2時間で距離25km以上を走るという
ルールがあります。
最後までさぼるな、ということなのでしょう。
こうるさいフランス人め(笑)。
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5時30分過ぎ、どうにかこうにか興津に到着。
フランス人が作ったルールに則りつつ、
誤差があっても360km未満にならないよう、
身延道を北上していきます。
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24時間走り続け、興津小島のコンビニを
ゴールとしました。
今回、あえてグラベルバイクを選びました。
タイヤは、ふだん使ってる
シュワルベのGワンオールラウンド35Cのまま。
オンロードの転がりも悪くなく、
乗り心地がよくて体に優しいことを実感。
空気圧は、いつも3気圧でグラベルだと2気圧ほどに
落としたりもしますが、今回はタイヤ上限の
4気圧にして走りました。

ロード系の自転車・細いタイヤに比べると
加速は鈍くなって巡航速度も落ちますが、
お尻とか手のひらとか首とかのストレスが少なく、
全体として体の痛みは皆無でした。
荒れた路肩も安心して通過できますし、
グラベルバイクでロングライドも悪くないなと
確かめることができました。
どんな自転車に乗っていても
これだけ走れば疲れますから、気に入った
自転車を選ぶのがベターなんでしょうね。
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リーダーのゆんさんは、なんとクロスバイク。
クロスバイクとしては最上級のモデルで、
エアロバーを付けるなど工夫されてました。
「乗ってて楽しいんだよ」とのこと。
やっぱり、気に入った自転車がいちばん。
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駿河健康ランドで仮眠した後、
ランドヌ東京のみなさんに受付してもらいました。
代表のTさんに「どっから輪行したの?」とか
聞かれて、ああ今回は完走したんだなと
実感が湧いてきました(笑)。
お世話になった皆様、ありがとうございました。

こんな感じで、どうにかこうにか
予想外にもフレッシュを完走しました。
やればできる、と思いましたけど、
しばらくはもういいかなあ(笑)。



# by cyclotourist | 2024-04-01 11:08 | おしらせ | Comments(0)

1年ぶり

こんにちは、田村です。
気がつけば、ほぼ一年もブログを
放置してしまいました。

最近はX(Twitter)でつぶやけば
備忘録やら自己承認欲求やらの用途が満たされるので
ついついブログから手が遠ざかってました。
けれども、やっぱり備忘録としてはブログも
役立ちそうなので、放置中の一年間を
振り返ってみます。

日付     ルート        内容     走行距離
2022.12.12 群馬県・新桐生〜大胡 上毛電鉄ポタ 42.7km
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小径車とサイクルトレインを活用して、
鉄分補給の小旅行。


日付   ルート         内容     走行距離
2022.1.5 香川県・観音寺周遊   キャンプ   23.6km
2022.1.6 香川県・坂出〜丸亀   自販機めぐり 46km
2022.1.7 香川県・観音寺周遊   キャンプ   28km
2022.1.8 香川県・観音寺〜宅間  キャンプ   40.8km
2022.1.9 伊吹島、児島      風の道    25.8km
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新年早々、観音寺でキャンプ4泊w
一宮公園のキャンプ場が最高なんですよね。
途中からは四国の先輩に合流いただき、
昼も夜も大充実。仁尾のうどん屋さんで味わった中華そばが
感動的においしくて、以後のサイクリングにおいて
中華そば・ラーメンを味わうのが定番になるほど。


日付    ルート          内容     走行距離
2023.1.21 群馬県・館林〜佐野〜古河 三県境界   37.2km
2022.1.28 静岡県・沼津〜吉原    岳南電車めぐり36.4km
2022.1.30 都内           保存車両めぐり80.6km
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佐野ラーメン食べて……
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群馬、栃木、埼玉の各県が接する
渡良瀬遊水地あたりを周遊。
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静岡県東部に延びる岳南電車は、
駅舎と車両がレトロで見ごたえあり。
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都内の保存車両を訪れたり。
数が多いので、事前のルート作成がおもしろく、
実際に走ってもスタンプラリー感覚で楽しめました。


日付    ルート         内容    走行距離
2022.2.4 長野県・長野〜木崎湖  冬の嶺方峠 64.8km
2022.2.5 長野県・木崎湖周遊   雪中行軍  17.1km
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大阪の先輩サイクリストに誘われて、
信州の「雪中行軍」へ。スパイクタイヤを履いて、
適切なルートを選び、天候に恵まれれば
積雪期のサイクリングも楽しいものです。


日付    ルート          内容     走行距離
2022.2.14 静岡県・静岡〜焼津〜清水 東海道・廃線跡 75km
2022.2.15 静岡県・新所原〜二俣  天浜線めぐり  58.9km
2022.2.20 静岡県・静岡〜焼津〜清水 廃線跡復習  80.2km
2022.2.21 静岡県・新所原〜掛川   天浜線復習  84km
2023.2.25 京都府・京都〜大津    京阪京津線  29.7km
2023.2.26 滋賀県・米原〜日野    近江鉄道めぐり 49km
2023.2.27 千葉県・上総大久保〜養老渓谷 大福山林道 34km
2023.3.7 静岡県・修善寺〜戸田峠〜沼津 西伊豆周遊 55km
2023.3.9 茨城県・岩瀬〜土浦〜新鉾田 廃線めぐり 99.8km
2023.3.10 岡山県・武部〜誕生寺  津山線めぐり 19.8km
2023.3.11 岡山県・津山〜西片上  片鉄ロマン街道 63.7km
2023.3.12 香川県・高松周遊    ことでん    59.4km
2023.3.13 高知県・奈半利〜後免  高知安芸自転車道 62km
2023.3.14 大阪府・堺〜大阪市   阪堺電車めぐり 25.7km
2023.3.18 岡山県・茶屋町〜児島  下津井電鉄   36.5km
2023.3.19 京都府・大江〜天橋立  加悦鉄道    41.2km
2023.3.20 三重県・上野市〜関   関西本線    48.1km
2023.3.22 新潟県・市振〜直江津  久比岐自転車道 66.3km
2023.3.24 長野県・姨捨〜篠ノ井  篠ノ井線    37.9km
2023.3.25 福井県・福井市〜三国  えちぜん鉄道  45.7km
2023.3.28 千葉県・銚子      銚子電鉄ポタ  16.8km
2023.3.29 群馬県・上神梅〜日光  わたらせ渓谷鉄道 62km
2023.3.31 島根県・出雲〜松江   一畑電車    58.8km
2023.4.1 広島県・大崎上島〜川尻  とびしま海道 73.3km
2023.4.2 大分県・中津〜日田   メイプル耶馬CR 59.5km
2023.4.3 大分県・玖珠〜阿蘇    宮原線     65km
2023.4.4 長崎県・島原       島原鉄道    89km
2023.4.16 長野県・姨捨〜明科    篠ノ井線   37.1km
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2月から4月は、怒涛の取材サイクリング。
八重洲出版から刊行された「鉄道と自転車の旅」を
ぜひご覧くださいw
あちこち走りすぎて採算度外視ですわwww
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天竜二俣駅のラーメン。
寒い季節でもあり、心身にしみる美味しさでした。
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関西エリアでは、京都や大阪の大先輩に
魅力的なルートの数々を案内してもらいました。
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長崎・島原鉄道では、廃線区間を
自転車道に仕立て直す工事が進行中。
風光明媚で史跡にもめぐまれた島原は
昨年に続いての訪問。すぐにでもまた行きたいw
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信州の篠ノ井線旧線区間を再生した遊歩道も極上。
走行OKなのは地元観光教会さんに確認済みですが、
くれぐれもハイカーに迷惑をかけない行動を
心がけたいものです。

仕事は遊びのように楽しく、
遊びは仕事のように真剣に……という
自分のポリシー(笑)を思う存分に楽しめた日々でした。
「鉄道と自転車の旅」に掲載したルートは、
いずれも個人的にかなりオススメです。


日付    ルート     内容    走行距離
2023.4.21 栃木県・宇都宮 宇都宮LRT 39.4km
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仕事が終わっても鉄道&自転車の旅w
試運転中の宇都宮LRTを見に行ったりしました。


日付    ルート         内容   走行距離
2023.5.2 静岡県・三島〜長岡    内浦ポタリング 43km
2023.5.3 静岡県・修善寺〜小浦   天城越え   71.6km
2023.5.4 静岡県・小浦〜下田〜小浦 南伊豆周遊  53.1km
2023.5.5 静岡県・小浦〜下田    下田周遊  32.2km
2023.5.10 静岡県・下田      下田周遊  11.6km

ゴールデンウィークは、京都と四国から
先輩をお迎えして伊豆三昧。
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伊豆箱根鉄道駿豆線の
サイクルトレインを利用させていただきました。
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天城越え。
今回は「伊豆の踊子」がテーマ。
四国の先輩は文学に造詣が深いのです。
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南伊豆の小浦に投宿。
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豪快な舟盛り。
金目鯛を思う存分にいただきました。
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下田でおでかけワクワク状態の先輩方w
せっかく釣り具を持参したのに
釣果ゼロだったのは残念でしたが、
すばらしいゴールデンウィークでした。
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翌週、釣り的にリベンジするがため、
一人で再び下田へ。
JR東日本が誇るクルーズトレイン
「サフィール踊り子」で輪行。
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全車グリーンでシートはゆったり。
今や大変めずらしい「サシ」(食堂車)も
楽しめるサフィール踊り子。
設備的には期待以上のすばらしさでしたが、
乗り合わせたインバウンドの方々が騒がしく、
落ち着かない車中だったのが残念。
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リクセン&カウルのヴァリオラックに
クーラーボックスを積んで
釣る気あふれるダホンK3で堤防へ。
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せっせとエギ(イカ釣り用のルアー)を放り込むも
手応えなし。結局、坊主で帰りましたww


日付    ルート         内容   走行距離
2023.5.12 埼玉県・寄居〜東松山   北条氏のお城 41.6km
2023.5.16 東京都・池袋〜忍城〜池袋 忍城訪問 127.5km
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たまには地元もサイクリング。
関東における戦国期の山城らしい杉山城。
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めずらしく自走往復で忍城へ。


日付    ルート   内容     走行距離
2023.5.21 都内   東京観光試走1 93.6km
2023.5.24 大阪市内 大阪観光    64.1km
2023.5.26 都内   東京観光試走2 57.8km

「サイクルスポーツ」誌の記事のため
都内と大阪の街なかサイクリングなども。


日付    ルート          内容   走行距離
2023.6.1 東京都・奥多摩〜武蔵五日市 風張林道 59km
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たまには峠も。
和田峠と風張峠は、都内における
二大峠でしょう。
以前はサイクリングといえば峠、と思っていた自分ですが、
最近はあんまり峠を走ってませんね……。
史跡とか釣りとか、プラスαの要素が楽しめる
ルートばかり選ぶようになってきました。
これが歳というものかもしれませんw


日付    ルート           内容   走行距離
2023.6.18 福島県・郡山〜会津若松   母成峠 93.1km
2023.6.19 福島県・会津若松〜喜多方  日中線 83.5km
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戊辰戦争における古戦場、母成峠を越え、
猪苗代湖をかすめて会津若松へ。
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磐梯急行電鉄の駅跡。
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喜多方の北、日中線の手塩駅。すてきな駅舎が健在。
廃線跡サイクリングのトリコになってますw
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喜多方ラーメンにハズレなし!


日付    ルート          内容  走行距離
2023.6.23 愛知県・新城〜設楽〜新城 田口線 75.4km
2023.6.24 三重県・伊勢〜志摩    剣峠  66.2km
2023.6.25 三重県・鵜方〜大王崎   大王崎  42.7km
2023.6.26 静岡県・沼津     沼津・修善寺周遊 47.5km

3泊4日で西へ行って戻る行程。
伊勢志摩を先輩とご一緒するサイクリングを軸としつつ、
限りある交通費を有効に活用しようということで、
往路・復路ともに途中下車を盛り込んで
走るルートを増やしたのです。
ヒコーキと違って、
途中下車できるのが長距離きっぷのメリット。
(ただしヒマ人に限るw)
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豊橋駅で新幹線を降り、飯田線で本長篠駅まで輪行し、
ちょっと走って豊橋鉄道田口線の廃線跡へ。
鉄道雑誌で知ってから、いつかは訪れたいと
胸に秘めていた三河大草駅跡。
鉄道は近代文明の象徴なのに、
苔むしたホームが古代文明の遺跡のようでした。

この廃線跡は、走れるトンネルが多くて(市道になってる)
とても魅力的なのですが、終点の田口駅付近は
設楽ダムの工事に伴って通行止め。
ダムに沈む前に見たかったのですが、かないませんでした。
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津で一泊して、翌朝は宇治山田駅へ。
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先輩と合流して剣峠へ。
東海屈指の名峠。ダイナミックな切り通しと
その向こうの展望台から望む熊野灘が絶景。超オススメ。
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峠を下った先の五ヶ所浦には飾らない食堂があり、
とてもうまい中華そばにありつくことができました。
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鵜方駅前のビジネスホテルに投宿。
一泊2000円と驚きの安さ。
安い宿を見つけることにかけては天才的な先輩w
物価高と増税と低収入にあえぐ身には
ありがたい宿でしたww
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3日目は大王崎など岬めぐり。
大王埼灯台手前の土産物屋さん通りが
とても味わい深い。
十何年ぶりかに訪れても、まるで変わらない
風情が迎えてくれました。
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濃い汁とフワフワの太麺が
伊勢うどんの魅力。
この日は静岡県の三島に泊まりました。
東京へのきっぷを持ってるので、交通費は実質タダw
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最終日は、駿豆線の新しいラッピング電車を見つつ、
とりとめもなくサイクリング。
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韮山の反射炉。ちゃんと見るのは初めて。
原理構造は薪ストーブと同じですねw


日付    ルート         内容  走行距離
2023.7.14 岐阜県・北濃〜美濃太田 長良川鉄道 84km
2023.7.15 香川県・小豆島     小豆島  45.2km
2023.7.16 香川県・小豆島     小豆島  33.5km
2023.7.17 香川県・小豆島     小豆島  36.4km
2023.7.18 香川県・観音寺  荘内半島周遊  51.9km

7月に入ると、いまだ脳裏に刻まれてる
猛暑が続きました。
そんな中、来るべきお仕事に備えて
東海エリアを下見しつつ、小豆島へ。
これも途中下車によるきっぷの有効活用です。
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美濃太田駅と北濃駅を結ぶ長良川鉄道。
終点まで乗り通してから走り出すと、
ずっと下り基調なのがうれしいところ。
昭和初期の木造駅舎が次々と現れます。
そして、美濃太田駅まで走ったら、
神戸へ輪行ワープ。
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関西のサイクリストには有名な
「ジャンボフェリー」で小豆島へ。
深夜便なので宿代が浮くぜ! と浮ついて乗り込んだものの
連休前とあって船内はどこもかしこも人また人。
個室が取れるはずもなく、なんとか確保した
椅子でうつらうつら夜を過ごしました。
こんな状況だったので印象は悪かったですが、
空いてる時に乗って記憶を上書きしたいものです。
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小豆島で関西の先輩と合流し、
「14インチ・オーナーズ・ミーティング」開催ww
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小豆島の形は左(西)を向いた犬に例えられますが、
その前足あたりに入り込むと、激坂ばかりで
軽く死ねました。暑いですし。
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ふるさと村でキャンプ。
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小豆島の2日目には四国の先輩も合流し、
威風堂々の連合艦隊w
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ところどころで竿を出したものの、
ルアーじゃ何も釣れないので、サビキ用品を現地調達し、
豆アジなど釣ってご満悦。
先輩が器用にさばいてくれた豆アジを
持参した干し網へ。走行風によって旨みが凝縮w
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キャンプ場で美味しくいただきました。
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さらに翌朝、キャンプ場近くの道の駅に出てみると、
ご神体のようなエルスが止まってました。
思わず見入っていると、ほどなくして持ち主が現れ、
挨拶させていただくと、お会いしたことがある大先輩でした。
こういうことがあるから旅って面白いのです。

みなさんが家路へ向かうところ、
自分は高松行きのフェリーに乗船。
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これに乗りたかったのですww
そして丸亀で一泊して観音寺へ。
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丸亀で早朝から開いてるうどん屋さんを見つけ、
牛すじうどん。過去トップクラスの美味しさでした。
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観音寺に帰ってきたw
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仁尾の長兵衛さんで中華そば。
やっぱりうまい。ここが日本一かもしれない。
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これまでは見送ってきた紫雲出山に上ったりして、
つかの間の香川ライフを満喫。
仕事さえあれば観音寺に住みたいくらい。


さて、7月半ば以降は再び怒涛の
お仕事サイクリング。

日付    ルート          内容  走行距離
2023.7.19 岐阜県・樽見〜大垣    樽見鉄道 59.4km
2023.7.22 岐阜県・岐阜市〜長島   長良川CR 69.7km
2023.7.23 岐阜県・美濃加茂〜長島  木曽川CR 80km
2023.7.24 三重県・桑名〜岐阜県・養老 養老鉄道 35.2km
2023.7.30 愛知県・蒲郡 蒲郡・三河湾スカイライン 59.6km
2023.7.31 愛知県・三河田原〜伊良湖岬 渥美半島 85.5km
2023.8.6 愛知県・河和〜師崎・日間賀島 知多半島 64.3km
2023.8.7 愛知県・知立〜岡崎      岡崎 57.3km
2023.8.11 愛知県・前後〜大高〜前後  桶狭間 33.8km
2023.8.12 三重県・伊勢奥津〜伊勢本街道 多気宿 52.5km
2023.8.13 三重県・栃原〜飯高〜多気  珍布峠 65.3km
2023.8.18 岐阜県・関ヶ原〜海津    関ヶ原下見 52.9km
2023.8.19 三重県・伊勢〜志摩     剣峠 75.5km
2023.8.20 三重県・鵜方〜大王崎〜御座白浜 岬周遊 51.2km
2023.8.21 三重県・名張〜赤目〜曽爾村  滝と渓谷 54.6km
2023.8.25 静岡県・浜松〜気賀〜舞阪  浜松・浜名湖 63km
2023.8.26 三重県・伊賀上野〜一身田  伊賀街道 62.1km
2023.8.27 三重県・桑名〜楚原     三岐鉄道 21km
2023.9.2 愛知県・名古屋市〜飛島村  名古屋港 66.3km
2023.9.3 愛知県・熱田〜二川 東海道の宿場めぐり 81.6km
2023.9.4 岡山県・吉井〜和気 片鉄ロマン街道一部 20.2km
2023.9.6 長野県・信濃川上〜山梨県・塩山 大弛峠 63.1km
2023.9.13 岐阜県・岐阜市  ゆみやみさんルート 57km
2023.9.14 岐阜県・北濃〜美濃市  長良川鉄道 64.5km
2023.9.15 静岡県・浜松〜気賀〜舞阪 浜松・浜名湖 53.1km
2023.9.16 大阪府・枚方〜柘植  伊賀越え初日 93.2
2023.9.17 三重県・柘植〜白浜  伊賀越え2日目 47.4km
2023.9.22 岐阜県・本巣〜谷汲  谷汲周遊   52.4km
2023.9.23 三重県・鳥羽〜賢島  パールロード 60.4km
2023.9.24 愛知県・本長篠〜設楽〜田峯 田口鉄道 69.9km
2023.9.30 岐阜県・中津川〜馬籠〜苗木城 中山道 33.3km
2023.10.1 岐阜県・恵那〜明智  明知鉄道  40.8km
2023.10.2 愛知県・猿投〜松平郷〜足助 松平氏発祥地 60km
2023.10.7 岐阜県・関ヶ原〜二ノ瀬越 島津の退き口 70.4km
2023.10.11 愛知県・新城〜長篠〜新城 長篠の戦い 38.8km
2023.10.12 岐阜県・高山〜美女峠〜久々野 美女峠 49.2km
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こうして「東海サイクリング」ができました。
八重洲出版さんから好評発売中です。
個人的には、過去イチ充実した内容だと自負してます。
もっとも、今回も取材費を使いすぎて
「これ仕事になってるのか?」と
自問自答せざるをえない有様ですが、
自業自得なのは言うまでもありません。
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「東海サイクリング」の取材シーズンに、
1日だけ信州へ行ってきました。
某誌編集部より「大弛峠」の写真提供と
執筆を求められたのですが、
過去写真と過去の記憶で記事にするのは心苦しいので、
日帰り輪行で走ってきました。
信州側の荒れたダート8kmは健在です。
その信州側から上りましたが、きついところは
押してしまえばどうということはありませんよww


日付    ルート          内容  走行距離
2023.10.21 都心〜下町     BROMPTON ride 43km
2023.10.29 茨城県・土浦〜大洗 BIKE&CAMPの後 81.9m
2023.11.3 静岡県・三島〜土肥  西伊豆キャンプ 60m
2023.11.4 静岡県・土肥〜宇久須 西伊豆キャンプ 24.6m
2023.11.5 静岡県・土肥〜清水  三保ポタリング 25.9m
2023.11.8 茨城県・土浦〜百里 ラーメンショップ 62.3m

佳境を抜け出してからも、
時に趣味、時に仕事で走っております。
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土浦で開催されたBIKE&CAMPというイベントに参加した後、
ひさしぶりに霞ヶ浦沿いを走りました。
サイクリングロードがすっかり有名になりましたが、
それを外れた里山には鹿島鉄道の廃線跡があります。
湖畔もいいけど、やっぱりこっちが好きだなw
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大洗に帰ってきた(2年ぶり)。
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おそらく20泊はした大洗キャンプ場。
運営が変わったそうで、予約や受付のシステムが
驚くほど近代化されてましたが、
居心地のよさに変わりはありません。

この時のK3には、タカギサイクルワークスという
ガレージビルダーさんによるアーチ型キャリアを装着。
ドライバッグやダッフルバッグにキャンプ道具を収めて
どすんと載せるスタイル。
ブレーキ台座に固定しているので、
着脱式のアダプタを用いる
リクセン&カウルのヴァリオラックより
安定感が増した印象です。
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飽きずに西伊豆へ行ったりw
京都からお越しの先輩は、シングルスピードの
14インチ車でキャンプ装備ですよ。
アップダウンばかりの西伊豆の海岸線において
「変速機なんて飾りですよ」と豪語してましたが、
2日目以降は「やっぱり変速必要やな」と
おっしゃってましたw
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RIDE & FISH!

そんなこんなで、ブログを更新してなかった
ここ1年の間も、まあまあ楽しく過ごしておりました。
ふりかえってみると、仕事がらみのサイクリングが
圧倒的に多いですね。
公私混同が信条なので、仕事がらみでも
基本的には楽しいのですが、
もっと趣味に時間を使いたいものですww



# by cyclotourist | 2023-11-10 14:21 | おしらせ | Comments(0)

「オールロードバイク・レボリューション」

こんにちは、田村です。
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縁あって、
書籍「オールロードバイク・レボリューション」
(山と渓谷社)をいただきました。

かの、ヤン・ハイネさんの著書です。

シアトル在住のヤンさんは、
超マニアックな雑誌「Bicycle Quarterly」の編集者であり、
自転車ツーリングに関する研究家。
伝説のハンドメイド自転車である
「ルネ・エルス」のブランドを継承し、
さまざまなパーツ・タイヤを
展開していることでも(一部で)有名です。

今を去ること10年前、
ヤンさんに原稿をお願いし、
「シクロツーリスト」(長らく休刊中w)の6号に
掲載させていただきました。
その記事のタイトルは
「フランスにおけるブルベとランドナーの歴史」。
日本ではほとんど知られていなかった
事象が詳解されており、
たいへんに蒙を啓かれた気がしたものです。

当時の筆者(田村)は、
ランドナーに対して「レトロなツーリング車」くらいの
印象しか持ってませんでしたが、
本来は長距離サイクリングの競技に
向けて考案された軽量車であることを知り、
感銘を受けました。

しばらく後に来日したヤンさんを
東叡社へ案内する機会にも恵まれ、
アスリートと学者があわさったような
タフな風貌に接しました。

そんなヤンさんの著書が
「オールロードバイク・レボリューション」です。

近年珍しいほど立派な上製本。
約300ページ。
価格は3500円+税。
見本誌をいただくまでもなく
買おうと思ってましたが、
趣味の本としてはかなり高価。
しかも、イラストこそ多いものの、
写真は一点もなく全モノクロ。
青いインキで刷られ、
かなりハイブローな構成。
「優れた文章に写真はいらない」という
明快なコンセプトと自信が感じられます。
(写真ばかりの拙著と好対照w)

「舗装路からグラベルへ
1台で駆け抜ける
速く快適な自転車の科学」

というサブタイトルがついてます。
最後の一行だけでもいい気がしますが、
伝えたいことがあまりある内容が
滲み出てくる感があります。

うっかりすると
「オールドバイク・レボリューション」と
空見しそうですが、
内容は現代的です。

読んでいくと、やはり面白いです。
「なるほど」と思える内容が半分、
「!」と驚くような記述が3割、
「?」と理解が及ばない理論が2割、
といった印象です。

人によっては、ぜんぶが「なるほど」でしょうし、
ぜんぶ「!?」という人もいるでしょう。
太いタイヤの自転車(MTB除く)への
愛に満ちた一冊です。
すべてヤンさんの
実体験と研究に基づく内容なので、
説得力があります。
そして「勉強になる」本でありながら、
自転車が好きなら
上質なエンターテイメントを
読んでいるような心地よさもあり、
分厚い本ですがあっという間に読み終えました。

以下、印象に残った記述を
抜粋させていただきます。
「↑」以下は自分(田村)による感想です。


快適さはパフォーマンスなのだ。(13p)
「パフォーマンス/性能」とは、
ヤンさんによって「速さ」のようです。
自分は「遠くへ行けること」だと思いますが、
結果的に同じ性能に収斂されるようです。


オールロードバイクは、しばしば「グラベルバイク」として売られているが、未舗装路を走るためだけのものではない。(19p)
そりゃそうですね。
だから、この本では
「オールロードバイク」という
名称を採用して汎用性を強調しているようです。
自分の中では、
オールロードバイク、グラベルバイク、ツーリングバイクは
すべて同義です。


(自転車購入の際に)32mm以下の幅のタイヤは検討しないほうがいいだろう。(19ページ)
ヤンさん、断言してます。
同意ですが、経験と勇気が足りない自分には
書けない一文。


ほかの品質を損ねてまで軽量さを追求することは、たいていは、より速くより楽しめる自転車にはならない結果を招く。(65p)
真理ですね。
軽さという呪縛から逃れるための
本であると思えます。


ライダーのパワーによって生じたフレームのしなりは、バネのようにエネルギーを蓄え、それが解放されるときに駆動系のパーツ群に戻される。(70p)
旧知のビルダーさんは、
同じことを主張する人もいますし、
そうじゃないと否定する人もいます。
僕は後者に近い意見ですが、ヤンさんが述べる
感覚的な効果もあるとは思います。


フレームのしなりとペダリングがうまく同調しないライダーもいるため、そうしたライダーたちには、フレーム剛性はパフォーマンスに影響しない可能性もある。(81p)
ヤンさん、やはり冷静かつ客観的です。


「プレーン=滑走する」(82p)
こういう表現ができるのがすばらしい。
優れたサイクリストは優れた詩人の
素質もあるようです。うらやましい。
このあたりからフレームジオメトリー、
とくにトレイルに関する記述が分厚くなりますが
それに対して感想を述べられるほどの
知識が自分にはありません……。


チューブレスタイヤにすることでリム打ちパンクの危険性は低くなるが、チューブ使用の場合に比してタイヤの転がり抵抗低減につながるわけではない。(172p)
実感として同意できますが、
なかなか言えないことです。


パンク修理に時間を取られても(一日に何度かパンクしても)、速いタイヤを用いたほうが、目的地に速く到達するだろう。(183p)
かなりの卓見ですが、
メンタルとフィジカルの双方が強くないと
同様の体験は難しいと思いました。
我々は、パンクしやすいタイヤを
忌避する傾向が刷り込まれてます。

ハイエンドモデルのホイールを用いることによる走行性能への恩恵は、過大評価されがちだ。(190p)
激しく同意。
自分の場合は、
ハイエンドモデルのホイールが買えない、
という負け惜しみもありますがw


フレームは、自転車全体の重量の小さな割合を占めるだけであり、さらにライダーの体重を加えれば、フレームの重量はたいした問題ではない。(196p)
極論ですが、厳然たる事実です。


多くのライダーにとって、ダブル変速レバーは、人間工学的にとても理にかなっている。(233p)
このあたりに、ヤンさんの
レトロ自転車への憧憬が
現れていると思いますが、
本書では、その方面への
記述はかなり抑制的です。
往年のエルスとか、最近のヤンさんの
愛車とかを写真で紹介するページがあっても
いいかと思いましたが、
そういう即物的な構成をしないという
編集意図なのでしょう。
そういうのは「Bicycle Quarterly」を
読めばいいですし。


自転車後部へ荷物を積載するよりも前部への積載がよりよい選択だ。(253p)
ある程度以上の剛性がある
モダンな自転車なら、筆者は
後ろ積載メインでいいと思います。


より重い荷物で長距離を走るには、ローライダーパニアバッグが望ましい。(254p)
斜めの枠付きキャリア
(既製品ならニットー・キャンピー)
にサイドバッグを
懸吊するスタイルを指します。
自分はかなり否定的で、
マイナス面が大きいと思ってます。
意見の違いを含めて読書です。


(バイクパッキングに言及した後に)荷物量が多い場合の砂利道や舗装路のツーリングでは、伝統的なパニアバッグ装備が推奨できるだろう。(257p)
自分はバイクパッキングの有効性に
惚れているので、荷物量に関わらず
バイクパッキング式に軍配を上げます。
(見た目の好みはその人次第)
キャリアやバッグに関しての直接な言及は
3章内の8ページしかなく、
すこし物足りなく感じました。
ヤンさんは、基本的にファストラン志向
なのだと思います。


設計と装着方法が適切なフェンダーは、自転車の走行性能を目立って損なうようなことはない。(263p)
そのとおりですね。
先日、本所工研を取材する機会に
恵まれました。同社では
「マッドガード」と呼称しているので、
自分も今後はそれで統一しようと思いました。


今日のダイナモ発電式ライトの機能は熟成されていて、快速走行にも最適である。(264p)
そう思って、そういう一台も
作ってもらいましたが、
乗らなくなりました。ボルト優秀ですし。


シミーは、多くの変化しうる要素が互いに絡み合っているために、解決が難しい問題である。(270p)
(「シミー」とは、ハンドルバーの小刻みな激しい振動である。)
自分や多くの先輩サイクリストは
4サイドバッグ装備で
フレーム全体を襲うシミー現象に
悩まされましたが、ヤンさんが言うところの
シミー現象は発生条件が異なるようです。


グラベルロードを速く走りたいライダーであれば、太いタイヤを履いたロードバイクであるオールロードバイクを欲するだろう。(278p)
ここまで読み進んで、
「オールロードバイク」の定義が
はっきりしました。
やはりロードバイクベースなのです。


夢に描いた究極の自転車を具現化するなら、カスタムバイクをオーダーする以外に方法がほぼない。(289p)
激しく同意。しかし、
その夢が次々と現れるのが
悩ましいところ。


ビルダーが「それは依頼主に適していない」と考える自転車作りのプランを、そのビルダーに強いてはいけない。(290p)
激しく同意。しかし、
そうでないサイクリストが多いんでしょうね。
オーダーメイドは用途と色以外は
「おまかせ」が
いちばんいいと思います。


以上、ヤンさんの本の
ご紹介でした。
ぜひご一読くださいませ。


# by cyclotourist | 2022-12-11 08:42 | Comments(0)

長崎サイクリング 長崎半島と鉄道の旅

こんにちは、田村です。

長崎サイクリングもあっという間に
五日目に突入。
橘湾を挟んで島原半島と対をなすような
長崎半島をめぐりました。
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愛野から茂木、野母崎を経て
造船の町である香焼まで。距離は約90km。
しかし、ずいぶんと疲弊した1日でした。
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愛野から東、長崎市街へ向かう国道251号は、
ところどころが直線的に改良されており、
自転車的には意味がないと思える坂が連続。
朝の通勤時間ということもあって交通量が多く、
たまらず海寄りの県道へ退避。
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途端にアップダウンが増えるものの、
静かで見晴らしいがよい道が続きます。
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川下という集落にさしかかると
「従軍之碑」がありました。
九州や四国では、こうした碑が目立つところに
建っているのをよく見かけます。
なんとはなしに銘板を見たら、
日露戦争での死者1名に対して、
「大東亜戦争」においては死者100名以上……。
刻まれた名前は、半分くらい名字が「川下」さん。
小さな入り江を囲む小さな集落だけで
こんな大勢の人が戦死されたのかと思うと、
畏くも暗澹たる気持ちにさせられます。
この日は雲があつく、どんより曇ってます。
長崎サイクリング 長崎半島と鉄道の旅_d0211129_06575672.jpg
二日目に通った日見峠下の国道をかすめ、
長崎半島の東岸を南下。
外周部が平坦だった島原半島とは一変して、
小刻みなアップダウンが連続。
こういうのが、けっこうきつい。
長崎サイクリング 長崎半島と鉄道の旅_d0211129_08100686.png
あとでログを見るとこんな感じの標高プロフィール。
最高でも標高は250mなので、たいしたことはないのですが、
峠のようなメリハリがないので、「また上りか」と萎えました。
要は気の持ちようなんですけどね……。
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急斜面のだんだん畑。まるで城郭。
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天草への航路がある茂木港。
長崎港が表玄関だとしたら、
茂木港は勝手口といった感じでしょうか。
長崎サイクリング 長崎半島と鉄道の旅_d0211129_07390626.jpg
上っては下り、下っては上り……。
沿岸部はすみずみまで農地化され、
琵琶などが多いようです。
集落の家々がとても立派。しかし人影はなく、
どこまでも静か。
長崎サイクリング 長崎半島と鉄道の旅_d0211129_07405090.jpg
先端の野母崎が近づくと、標高250mまで上昇。
そのピークの少し手前に、自転車道の入り口がありました。
こんな高い地点にあり、しかも半島の
尾根筋を縫う手強そうな自転車道を作るとは、
男前すぎておそれいります。
長崎県唯一の大規模自転車道らしいですが、
どうしてここに通そうと思ったのか……。

この日はどうも元気がでません。
五日目でいい加減疲労がたまっているのかも
しれませんが、お目当てとなるような
テーマ性が希薄だったのも理由だった気がします。
全線にわたって景観は悪くないものの、
これといった見所もありません。
天気がどんより曇りなのも、
心身が冴えない理由かもしれません……。
長崎サイクリング 長崎半島と鉄道の旅_d0211129_07463023.jpg
やっと野母崎が見えてきました。
もうこれで十分。先端には展望公園があるらしいですが、
そこまで足を延ばす気力がわかず、
国道に入ってUターンするように
長崎半島の西岸を北上していきます。
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このあたりは恐竜の化石が出るそうです。
新し目の博物館がありましたが、
外観を拝んだだけで素通り。すでに14時をまわりつつも
まだ宿を決めてないこともあって
落ち着きません。
コンビニで休憩するたびに
スマホで宿を検索するも、空きが見当たりません。
あれだけホテルが多い長崎市街ですら、
ネットはもちろん、電話しても「満室です」という
答えばかり。うーむ。
長崎サイクリング 長崎半島と鉄道の旅_d0211129_07513789.jpg
軍艦島(端島)が見えてきました。
このへんにあると地図で知ってましたが、
実際に見えると興味深いものです。
炭鉱が華やかし頃は、この小さな島に
5000人以上が暮らしていたとか。
戦艦「土佐」に似ていることから
軍艦島と呼ばれたそうです。右側(北側)が
わりと平らに見えるので、戦艦というよりは
航空機の格納庫を備えた航空巡洋艦「最上」や
近年の護衛艦のようにも見えます。
広さは東京ドームの1.4倍だそうです。
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夫婦岩から望む軍艦島。

さて、いい加減に宿を決めなければ
路頭に迷ってしまいます。
長崎市街はあきらめて、その手前あたりで探すと、
香焼という造船の街に何件か民宿がみつかりました。
そのうち一件に、ようやく空きがありました。
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三菱重工の大きな工場を抜けていくと
いかにもガテン系の民宿が現れました。
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部屋からの眺め。
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館内の共用スペース。エアロバイクが鎮座。
見かけた宿泊者の多くが
ツナギを着た外国人。工員なのでしょう。

部屋にも浴室にもタオルがなかったので、
宿の方に尋ねたら、民宿だからタオルないんですよ、
といわれて軽く戸惑いましたが、
手持ちの手ぬぐいで入浴を済ませ、
とっとと寝ました。

翌朝は6時30分から食堂で朝食。
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うーむ。
席に着いたら焼き魚くらい出るのかと思いましたが、
正真正銘これだけ。海苔も納豆もありません。
朝食付き5500円でしたが、これなら仮に同じ値段でも
朝食なしにしてコンビニで好きなものを
食べればよかったと思われました。
いちおう平らげて、とっとと出発。
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香焼から伸びる伊王島大橋。
今回、キリがないので離島には足を延ばすまいと
思っていましたが、橋の姿が美しいので
半ばまで進んでから引き返しました。
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三菱の造船所を眺めつつ北上。
ほどなくして、初日にも渡った女神大橋が見えてきます。
今日は、初日とは逆に東側から女神大橋を渡り、
長崎市街には入らず西彼杵半島を経て
佐世保をめざす予定。
昨日、宿探しに苦労したので、
すでに佐世保駅前のホテルを取っておきました。
西彼杵半島の西岸を走るので、
佐世保までの距離は100km。まあ大丈夫でしょう、と
淡々とペダルを回していくと……
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女神大橋の下ですっころんでしまいました。
国道の交通量が多く、ちょうど広めの歩道があったので、
そちらへ移ろうとしたら、わずかな段差に前輪を取られて横転。
ちゃんと段差の存在は意識してたのですが、
急に前輪がグリップを失った感じ。
なんにせよ、倒れたのが歩道側で幸い。
車道側に倒れていたら、こうしてブログなど
書けなかったでしょう。
長崎サイクリング 長崎半島と鉄道の旅_d0211129_08223886.jpg
歩道で呼吸を整え、自転車の確認。
左側に倒れたので変速機などにダメージはなく、
めだった傷もありません。
ほっと安心すると、体が痛い。
特に左手。転倒時に手のひらをついたと思われ、
だんだん腫れてきます。
長崎サイクリング 長崎半島と鉄道の旅_d0211129_08243665.jpg
なんとか女神大橋を渡ったものの、
次第にハンドルを握るのすら苦痛になるほど
左手が痛んできました。
特に変速操作などすると泣きそうなほど痛く、
なかば押し歩くことに。
これでは佐世保まで走るなど到底無理。
幸い、女神大橋から長崎の中心市街は近く、
長崎駅も徒歩圏内。
今日は輪行しよう……そう決めて進んでいくと
大きな斎場のとなりに整形外科がありました。
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整形外科に飛び込んで「自転車で転びまして……」と
伝えたら、ほどなくして診てもらえました。
触診で「いた」と声をあげたら、
レントゲン撮影。角度を変えて5枚くらい。
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「8割がた捻挫だと思いますが、
舟状骨が折れてるかもしれません。そこが折れてても
初診でわかるのは3割以下なんですよ」
と、妙に数値的な解説をしてくれた医師。
手の骨は複雑らしいです。
痛みを抑えるため、手のひら側を
ギプス状に固めてくれました。

「自転車で来てる? どうするの?」
「鉄道に乗ろうかと」
「ああ、分解できるのね。そういえば新幹線もあるね」
「はい、それに乗ってきました。速いですね」
「痛みが続いたら家の近くで見てもらってください」
「はい、ありがとうございました……」

長崎に来てから、人とまとまった会話を
したのはこれが初めてでした。
いずれにしろ、サイクリングは強制終了。
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長崎駅まで押し歩き、輪行支度。
いつもの3倍は時間がかかりました。
そして、佐世保行きの快速列車に乗りました。
もういっそのこと東京に帰ろうかとも思いましたが、
医師の手当のおかげで痛みがうすらいだことと、
せっかく取った佐世保の宿がもったいないので、
あと1日だけ旅を続けることにしました。
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佐世保へ向かうJR大村線は海沿いを走り、
車窓がすばらしいです。
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2時間ほどで佐世保駅に到着。
JRの駅としては日本最西端。
到着が14時を過ぎており、さすがにお腹が減ってきました。
駅前のビジネスホテルに輪行袋をあずけ、
まずは腹ごしらえ。
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佐世保バーガー。
こうなったらサイクリングとは別の
楽しみを見出すしかありません。
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海上自衛隊の佐世保史料館。
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7階から基地方面を遠望。
建物にさえぎられて部分的にしか見えませんが、
米軍の強襲揚陸艦「アメリカ」がいました。
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展示は模型や解説パネルが中心で、
現物は制服や備品など小物が多いです。
潜水艦まるごと一隻展示している
呉のような派手さはありませんが、幕末から日清日露、そして
太平洋戦争、今日に至る海自の役割まで、通史的に
学ぶことができる施設です。入館は無料。
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米軍基地の入り口。
いい加減に返せといいたくなりますが、
いまの国際・国内状況では無理なんでしょうね。
道行く外国人はたいていガタイがよく、
誰一人マスクをつけてません。
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日本一長いアーケードと呼ばれる佐世保の商店街。
一般的には大阪の天神橋筋が最長といわれますが、
基準によっては佐世保がいちばんらしいです。
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「時雨」がいました。
呉の「雪風」と並び称される
幸運の駆逐艦(の「艦これ」)。
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佐世保で取れたホテルは
慣れ親しんだ東横イン。どこでもまるで設備が同じで、
既視感しかありません。
作ったタイミングで設備が変わりそうなものですが、
統一しているのがすごいなと思います。
ちなみに、残室1の状態で予約できたので、館内は満員の様子。
洗濯機なども埋まっていて、
空くタイミングを狙って何度も部屋と往復……。

コロナがいいとは思いませんが、どこへ行っても
乗り物や宿や観光スポットがガラガラな状況は、
自分のような気ままな旅には最適でした。
それに慣れてしまったので、反動需要と
旅行支援が相まった昨今の状況は気が休まりません。
明日はおうちへ帰りましょう……。
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迎えた六日目。
ホテルの朝食は6時30分から長蛇の列。
そんなのは無視して、松浦鉄道に乗り込みます。
これも乗ってみたかったローカル線です。
佐世保から平戸、松浦、伊万里、有田と、
北松浦半島をぐるっとめぐる路線。
もとは国鉄だけになかなか長大。
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二つ目の佐世保中央駅と、その次の中佐世保駅の距離は
たった200m。日本一短い駅間距離だそうです。
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学生さんが多く、席が埋まって立っている人も。
しかし、江迎鹿町駅と末橘駅で全員が降り、
その後は自分一人の貸切。
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乗った列車の終着は、たびら平戸口駅。
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日本最西端の駅を初訪問。
これで最北、最東、最南を含め、
日本における四隅の駅を訪れたことになりました。
写真の看板にも注釈がありますが、
沖縄本島の「ゆいレール」はモノレールなので、
一般的な鉄道とは別扱い。
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国鉄時代そのままと思わせる
年季の入った駅舎。
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駅猫。
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駅舎内にある「鉄道博物館」と「鉄道むすめ」。
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松浦鉄道のあゆみを紹介。
10分ほどで見学終了し、あとは小一時間列車待ち。
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伊万里行きに乗車。
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近代的な伊万里駅。佐賀県です。
ここは以前のサイクリングで訪れたことがあります。
次の有田行きは30分後。
同じ松浦鉄道に乗り継ぐのに、妙に時間がありますが、
自転車に乗れずヒマなので、どんとこいです。
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観光センターを兼ねた駅舎には食堂もあり、
あたたかい肉うどんをいただきました。
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伊万里駅は行き止まりの頭端式ホーム。
すべての列車が止まります。3編成が揃うとなかなか壮観。
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「ゾンビランドサガ」のおつまみセットを買って
有田行きに乗車。
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有田駅でJR九州の博多行き特急に乗り換え。
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博多駅で新幹線に乗り換え。
うっかりすると熊本へ行きたくなりますが、
ちゃんと東海道・山陽新幹線に乗りましたよ。

こうして、行きも帰りも新幹線で完結。
ケガをしてしまい、長崎一周という壮大な夢は
夢のままに終わりましたが、またいつか……。

後記
幸い、左手の骨に異常はないようで、
すくすく快復しております。



# by cyclotourist | 2022-11-22 11:54 | 製作中 | Comments(0)