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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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娘と輪行サイクリング

こんにちは、田村です。

さる12月5〜6日の一泊二日で、
娘と滋賀県をサイクリングしてきました。
娘と輪行サイクリング_d0211129_14462086.jpg
当然ながら輪行で現地に向かいますが、
今回はプランニングに相当悩みました。

滋賀県といえばビワイチを思い浮かべますが、
親父以上のオタクに成長しつつある娘が、
そんな定番サイクリングを望むはずもありません。

娘の目的は、
「煉獄に笑う」という漫画の
トレーディングカードを集めることです。
自分は読んでないのですが、
主人公が石田三成で、必然的に舞台が滋賀県。
そして、滋賀県の10箇所でカードを配布中とのこと。

昨年も同様の催しがあって、
その際は母親と共に鉄道とタクシーと徒歩で回ったけど、
かなり大変だったそうで、
今度は自転車を活用したい……とのこと。

珍しく娘からサイクリングの申し出があったのは
嬉しい限り。で、カードの
配布場所を調べると、かなり広範囲に渡ってます。
娘と輪行サイクリング_d0211129_14543073.png
A 西教寺
B 日吉大社
C 水口城資料館
D 甲賀の里 忍術村
E 安土城郭資料館
F 滋賀県立安土城考古博物館
G 旗神 豊満神社
H 金剛輪寺
I 国友鉄砲ミュージアム
J 長浜鉄道スクエア

これを週末の一泊二日で回りたい……
という娘。
具体的な行程はオヤジにお任せということ。
どちからと言えばプランニングは好きなので、
喜んで引き受けたものの……。

単純に、北から時計回りに各地を結ぶと、
距離は130kmを超えます。
自分一人で、ただ走る「だけ」なら
一日の航続圏内に入りますが、娘には厳しいでしょう。
二日に割っても65kmですから、
それぞれの施設に参拝・入場する時間を考えると
65kmでもけっこう難しい距離です。
参拝・入場時間はだいたい9時〜16時半なので、
早朝や夕方以降を走りに充てることもできません。

さらにプランニングを悩ませるのが、
「西教寺のライトアップを見たい」という要望。
そのためには、Aの西教寺を
土・日いずれかの最後尾に持ってこないとなりません。

これらを満すには、輪行で適当な駅をスタート地点に選び、
可能なら道中でも輪行を組み込み、
走行距離をかなり抑えなければなりません。
幸い、琵琶湖周辺は鉄道網が密ですし、
さらに「使える」のが、
湖東に伸びる近江鉄道。
サイクルトレインを実施しているので、
輪行準備などの手間いらずで利用できます。

こうして考えたプランは下記のとおりです。
娘と輪行サイクリング_d0211129_21360574.jpg
●初日
5:10自宅発
5:20〜池袋駅で輪行
5:50池袋駅発
6:14東京駅着
6:27東京駅発 ひかり631号
8:48米原駅着
9:00米原駅発
9:22安土駅着
〜9:40安土駅前で輪行解除
〜10:00E 安土城郭資料館
〜10:30F 滋賀県立安土城考古博物館
10:30〜安土〜唐崎神社サイクリング
(安土〜唐崎40km)
15:00唐崎神社
15:30B 日吉大社
(唐崎〜日吉4km)
16:00A 西教寺
(日吉〜西教寺2km)
17:00〜ライトアップ鑑賞後、大津のホテルへ
(西教寺〜大津11km)
18:00〜ホテル着

●二日目
7:00ホテル発
7:10〜大津駅で輪行
7:43大津駅発
7:57草津駅着
8:02草津駅発
8:44甲賀駅着
9:00甲賀駅前で輪行解除
10:00D 甲賀の里 忍者村
(甲賀駅〜D忍者村 3km)
11:00C 水口城資料館
(D〜C 8km)
11:32水口城南駅発 サイクルトレイン乗車
12:24愛知川駅着
〜12:45G 旗神 豊満神社
(愛知川駅〜G 2km)
〜13:45H 金剛輪寺
(G〜H 10km、H〜豊郷駅7km)
14:28豊郷駅発 サイクルトレイン乗車
15:07米原駅着
(米原駅〜I 13km)
〜16:10I 国友鉄砲ミュージアム
(I〜J 5km)
16:30J 長浜鉄道スクエア
17:00長浜駅着 輪行
米原から新幹線

以上。
やはりカツカツです(笑)。
ポイントは、初日のスタートを安土駅として
湖東〜湖西への走行距離を抑えたこと。
二日目は出だしから輪行で甲賀駅にワープして、
道中でサイクルトレインを二回利用することです。

二日目は、さほどダイヤが厚くない
サイクルトレインを利用する関係上、
分刻みのスケジュールとなりました。
自転車で走る区間は、平均速度10km前後で
考えました。一部の寺社の前後以外は平地ですし、
まず問題ないと思われましたが、
パンクしたり、娘がぐずって「もう走れない」とか
言い出すと完走は困難。
もちろん、お店に入っての食事など割愛(汗)。
コンビニでいいでしょう。
ちなみに宿は大津のビジネスホテル。利便性と費用の双方で
必要にして十分。

二日目、行程の進捗が押したら、
長浜エリアの2スポットを割愛すればいいと伝えましたが、
娘としては何としても全部回りたいそう。
がんばってもらうしかありませんな……。

こうした行程の場合、折りたたみ自転車のメリットが活きます。
我が家には、BD-1とブロンプトンがあるので、
それで出かけることも考えましたが、
娘が「ブロンプトンは重くてヤダ」とか言いやがる……。
娘と輪行サイクリング_d0211129_17590699.jpg
予定どおり早起きして、
池袋駅から輪行。中学二年生になりましたが、
クラスで背が一番低く、
「輪行袋が歩いてる」感が抜けません(笑)。
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朝食は、東京駅で買った駅弁を新幹線で。
自分は定番の深川めしですが、
娘は朝から牛たん弁当。高いモン選びやがって……。
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美味しそうではある。
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米原駅で新幹線を下車。
琵琶湖線(東海道本線)に乗り換えて安土駅へ。
娘は「のぞみ」以外に乗ったことがなかったらしく、
米原駅に新幹線が止まることに驚いてました。
世間知らずが……。
娘と輪行サイクリング_d0211129_18035028.jpg
安土駅で輪行解除。
娘の自転車がトーエイの小さなスポルティーフなので、
自分もトーエイのランドナーを選んできました。
最近はスルーアクスルのディスクブレーキ車に
乗ることが多かったので、クイック&リムブレーキの
輪行が簡単で、かえって新鮮に感じました。
ドロヨケが付いたツーリング車の場合、
その処理が輪行のネックになりますが、どちらも
後ろドロヨケを分割式にしてるので、
さして手間はかかりません。
娘と輪行サイクリング_d0211129_18055984.jpg
車輪の着脱など輪行の主要な作業は
オヤジが行いましたが、ドロヨケやバッグの取り付けは
娘にやってもらいました。
ぜんぶオヤジがやったほうが早いのだけれども、
多少は本人がやらないと教育上好ましくないかと……。
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ひとつめのカード配布場所、安土城郭資料館は
駅に隣接してます。ただ、残念ながら
ここのカードは所定数の配布が終わっていたそうで、
獲得ならず。娘はツイッター情報で配布終了を
知っていたそうですが、現地に行けばあるかもと
一縷の望みを託すも、やっぱりナシ。
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ちょっと走れば、次の配布場所、
滋賀県立安土城考古博物館。とても壮大な施設です。
このあたり、最近は訪れてなかったので、
自分にも発見が多いです。展示内容が古代から近世まで
多岐に及び、なかなか勉強になりました。
娘と輪行サイクリング_d0211129_18111834.jpg
牡丹ちゃんのカードゲット。
漫画を読んでない自分には「?」ですが、
たいそうな美少女キャラですね。
アルグラス系のキラキラした紙に
印刷されていて、とても美しいカードです。
娘と輪行サイクリング_d0211129_18130601.jpg
安土からは、湖西かつ湖南の坂本エリアまで
まとまった距離を走ります。
せっかくなので、近江八幡の八幡堀を見ながら進みます。
こういう渋い情景には、
ドロヨケ付きのツーリング車が似合うとは思います。
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海のように広い琵琶湖を眺めながら
淡々と走ります。
先日訪れた、対馬の入り組んだ海岸風景に比べ、
なんとも伸びやか。
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守山の市長による肝いりで
作られたという「サイクリストの聖地」碑。
聖地って、第三者が呼称するのは勝手ですが、
自ら唱えるのはいささか恥ずかしいような……。
碑のデザインというかモチーフも微妙?
個人的には蛇足のように感じます。
自転車レーンの整備などは評価できると思いますが。

ちなみに、対馬は今時めずらしいほど
自転車レーンやバイクラックなどが皆無で、
それはそれで清々しかったです。
結局、クルマが少なくて静かなら、
それだけでサイクリストは気持ちよく走れます。
対馬と琵琶湖を比べてもしょうがないですが、
たまたま訪問時期が連なったので(笑)。
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「へんな像」といいつつ、
子供らしく真似してみるも、
あえなく失敗(笑)。
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琵琶湖大橋で湖東から湖西へ。
長さ1400m、高さ26m。
5%の坂道で頂点に至ると、
抜群の眺望が広がります。
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琵琶湖大橋を渡って南下すると、
ほどなくして坂本城趾が現れました。
明智光秀が居城とした湖畔の城。
やはり大河ドラマの影響か、けっこうな人出。
娘と輪行サイクリング_d0211129_19211908.jpg
妙に素朴な明智光秀の像。
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光秀の演歌まで。
「光秀」を「おとこ」と読ませるところが渋い……。
謀反人というイメージが強かった光秀ですが、
近年はだいぶ再評価されてます。
判官びいきでしょうか。自分も、
織田信長よりは明智光秀のほうにひかれます。
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唐崎神社。カードの配布場所ではないですが、
娘が以前に訪れて気に入ったそうで、寄りました。
なにを祈願してるんだ? と気になるほど
じっくり丁寧に参拝しており、こういうの好きなんだ……と
新たな一面を知りました。
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近江八景というのもうなづける、
すばらしい立地。
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唐崎神社から先は少し上りが現れますが、
ほぼ予定どおりの進捗で、
日吉大社へ到着。
比叡山の麓といった里山にありつつ、
たいへん立派な古刹です。
この方面に明るくないので、
滋賀県にこんな立派な神社があることに驚きました。
鳥居をくぐって本堂、以上、といった
シンプルな造りではなく、東西に二つ本堂があり、
どちらも国宝。付随する多くの
お堂も重要文化財ばかりで、圧巻。
娘と輪行サイクリング_d0211129_21531004.jpg
御朱印帳を持参した娘。
娘と輪行サイクリング_d0211129_21535466.jpg
お堂ひとつひとつにお参りする娘。
行程を組んだ自分としては
過ぎていく時間が気になりますが、
娘のほうが滋賀県をしっかり味わってると
思わずにはいられませんでした。
カード集めだけじゃなくて、
ちゃんと非日常を過ごしてる姿を見て、
なんだか自分よりマトモだなと
見直しましたよ。
娘と輪行サイクリング_d0211129_18295718.jpg
明智光秀の墓所がある西教寺。
ここもお堂や庭園が立派で、
たいそう見応えがありました。
こういう名所旧跡にうとい自分ですが、
たまには悪くないですね。
玉砂利が敷かれた山道を歩くと、
SPDシューズのソールが
削られるのが気になりますが(汗)。
娘と輪行サイクリング_d0211129_18313815.jpg
琵琶湖を望む山門。
柱が額縁のようで湖面が映えます。
娘と輪行サイクリング_d0211129_18323480.jpg
娘と輪行サイクリング_d0211129_18331523.jpg
17時からライトアップ。
娘が見たいと希望したのが
よくわかる美しさ。
こうした神社仏閣めぐりを志向すると、
近い京都に目がいってしまいますが、
滋賀県もまったく侮れません。

西教寺を後にしてから
大津のホテルまで10kmほど。
当然ながら夜間走行となり、
娘はだいぶ怖かったそうです。
ライトアップ見たいって言ったの
誰だよ……と、突っ込みたくもなります。
娘と輪行サイクリング_d0211129_20010624.jpg
夜は「居酒屋でいいよ」とのことで、
お言葉に甘えて近場の居酒屋へ。
アオリイカのお刺身がメニューにあったので
頼んでみましたが、
写真のような少量で750円とお高め。
それなりに美味しかったですが、
対馬で釣ったアオリイカの感動的な
まろやかさに比べたら、まるで物足りない……。
対馬での釣りがいかに尊い体験だったか、
図らずも海のない滋賀県で痛感しました(汗)。
娘と輪行サイクリング_d0211129_20071097.jpg
翌日は、大津駅から輪行し、
一気に甲賀駅へ。
娘と輪行サイクリング_d0211129_20080624.jpg
駅前を逸れると、すぐに素朴な田舎道に。
自分は好みの風情ですが、
娘は田舎っぷりに驚いてました。
娘と輪行サイクリング_d0211129_20092147.jpg
10時の開場にあわせて忍術村へ。
おそらく昭和時代から何も変わってないと思われる
素朴な施設。
娘はもっと派手なアトラクション施設だと
思っていたようで、カードをもらったら
そそくさと後にしました。
娘と輪行サイクリング_d0211129_20133204.jpg
水口城へ。
復元された櫓が資料館になってます。
東海道における徳川将軍の御殿として
作られたそうです。どおりで立派。
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水口城でカードをいただいたら、
すぐ近くの近江鉄道に乗車。
そのまま持ち込めるサイクルトレインは本当に楽。
以前に利用した際は、自分たち以外に
自転車を持ち込んでる人はほとんどいませんでしたが、
今回は3〜4人お見かけしました。
サイクルトレインの利便性が
だいぶ定着してきたのでしょうか。
娘と輪行サイクリング_d0211129_20170494.jpg
車内に自転車用のラックはありませんが、
空いているので問題なし。
ただ、近江鉄道は線形がいい割に
けっこう揺れるので(保線具合か車両がぼろいから?)
自転車から目を離すのは禁物。
娘と輪行サイクリング_d0211129_08042492.jpg
一日乗り放題900円のきっぷを利用。
近江鉄道はけっこう運賃が高いので、
すぐに元がとれます。
きっぷの下は、進行表。
これをフロントバッグ上部のマップケースに収め、
つねに進捗を確かめながら行動しました。
すると、娘が「なんで急かすの」と……。
誰の要望でこうなったと思ってやがる(笑)。
娘と輪行サイクリング_d0211129_08073087.jpg
愛知川駅で下車。
娘と輪行サイクリング_d0211129_08080453.jpg
愛知川駅からほど近い豊満神社へ。
この日は、神社アイドル(!)を呼んでの
イベントがあるそうで、
それっぽい風態の兄ちゃんたちが集まってました。
こういった取り組みに前向きな神社仏閣が
増えているのでしょうか。
今のところ、親子ともリアルなアイドルには
興味がなく……。
自分たちは予定どおり12時40分に着いたところ、
カード配布はイベント開始の13時から、という
謎のルールに束縛されました。
娘と輪行サイクリング_d0211129_11130395.jpg
予定より遅れて金剛輪寺へ。
ここも非常に立派です。
山の麓にあるので少し上りつつ、
ほっとして山門をくぐったら……
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本堂まで500mも
石段が続いてます。
パスしたくなりましたが、カードだけもらって
お参りしないというのも
罰当たりな気がしたので、
息を切らしながら往復。
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娘と輪行サイクリング_d0211129_11183057.jpg
金剛輪寺に参拝後、
なんとか予定どおりの列車に間に合うよう
豊郷駅に到着。
ほんの数百メートル先に
旧豊郷小学校があるので寄りたかったですが、
割愛せざるをえません。
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米原まで30分ほど乗車。
サイクルトレインが休憩時間になります。
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長浜の街外れにある
国友鉄砲ミュージアムへ。
すでに16時になっており、
残念ながらゆっくり見学する時間はありませんでした。
鉄砲を作る技術と自転車の関係などの
展示もあり、非常に心残りだったのですが、
今回はカード集めを優先するしかありません。
ここはぜひとも再訪したいところです。
娘と輪行サイクリング_d0211129_11225680.jpg
最後となるカード配布場所、
長浜の鉄道スクエアに着いたのは
16時28分。入場締め切りの2分前という
きわどさ……。
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非電化から電化へ、交流から直流へと
機関車の変遷がわかる展示が充実してました。
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鉄道スクエア見学後は、
すっかり外は暗くなっていたので、
最寄りの長浜駅から速やかに輪行。
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こうして集められたカードたち。
両日ともに自転車での走行距離は
いつものツーリングに比べれば大した距離ではありませんが、
立ち寄りどころが多いので、すっかり疲れました。
もちろん娘も同様で、
「新幹線あきた〜」とか言いだしやがる。
で、帰宅後は、輪行が厳しかったとか
妻に愚痴る始末。まったくもう……。

まあ、自分としても新鮮な体験ではありました。
青春18きっぷのシーズンが始まるので、
それを使ってイカ釣りに出かけるか……と
考えている今日この頃なのです。




# by cyclotourist | 2020-12-12 12:44 | Comments(10)

対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3

こんにちは、田村です。

イカを釣るために訪れた対馬で、
初日に狙いどおりのアオリイカが釣れるという
望外の幸運に恵まれた私。
荒みがちだった心にも、すっかりゆとりが生まれました。
もう何もがっつかなくていいわけですし、
自然体で対馬を楽しもうと思います。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18002676.png
11月27日、対馬二日目は、
三宇田を起終点とする時計回りの周回コースを
走りました。対馬の最北部を小さく回る、
距離30kmほどのコースです。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_17595273.jpg
三宇田のキャンプ場に連泊するので、
キャンプ道具など置いたまま、軽装で出発できます。
前日、重装備で100km走り、
この日は軽装で30kmだけ。
本来なら逆にしたいところですが、仕方ないでしょう。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18030068.jpg
キャンプ場を出てすぐ、殿崎という
小さな半島の付け根に、
日本海海戦(対馬沖海戦)の記念碑があります。
連合艦隊の司令長官だった東郷提督が、
敗軍の将を見舞う有名なシーンがレリーフになってます。
勝った戦には余裕が感じられます。
これが先の大戦になると、
心あたたまるエピソードは皆無ではないでしょうか。
戦争なんてしないに越したことはない、でも、
やるからには勝たないとダメだと思いました。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18065053.jpg
殿崎には周回できる遊歩道が伸びていて、
軽装のグラベルバイクなら進むことができました。
周辺には、沈む艦艇から逃れた
ロシア兵が上陸したという地点もあり、
本当に対馬のすぐ沖で大海戦があったんだなあと
実感させられます。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18084365.jpg
車道に戻って進んでいくと、
すぐに西泊。昨夕、イカを釣らせてくれた漁港です。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18103811.jpg
対馬では至る所に鳥居を見かけます。
西泊の小さな神社では「神石」を祀ってました。
蒙古襲来時に、山腹から石が飛び出して
蒙古の軍船を打ち砕いたとか。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18123623.jpg
小さな漁村が点在する対馬では、
写真のような高床の倉庫をよく見かけます。
まるで江戸時代そのままのような風情。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18133420.jpg
最北端に位置する豊の集落を抜けると、
岩をうがった洞窟のような史跡に至ります。
昭和9年に完成したという豊砲台です。
まったく無人なのですが……
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18151879.jpg
地下の遺構が往時そのままに残っており
(さすがに機械類はないです)
ダンジョンと呼びたいような威容を見せてくれます。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18163207.jpg
据えられた砲を動かすための、
機械室や資材を収めたスペース。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18172963.jpg
奥へ進んでいくと、突き当りが
巨大な吹き抜けになっています。
ここに40cm砲塔が据えられていたそうです。
空母に改装された「赤城」用の砲塔とも
未成戦艦「土佐」用の砲塔ともいわれており、
対馬海峡をにらんでいたのでした。
実戦で発砲することはなかったそうですが、
この豊砲台のおかげで、
日本海側の被害が少なかったのかもしれません。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18205083.jpg
地上に出て、しばらく遊歩道を進むと、
砲台を俯瞰できました。
径も深さも10mはあるでしょう。
40cm砲塔がいかに巨大だったか如実に物語ってます。
それを離島の小さな半島に
据えたことにも驚きますが、
こんな砲塔を4基も積んで海上を進む
戦艦「長門」「陸奥」が
存在していたことにも驚きます。
「大和」「武蔵」はもっと……。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18261570.jpg
豊の入江。何事もなかったかのように静かです。
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昨日、キャンプ場の管理人さんに教えてもらった
泉の堤防にも足を運びました。
小魚が群れていて、いかにもイカがいそう。
そこで1時間ほど竿を振ってみましたが、釣果なし。
やはり真昼間は釣れないのかもしれません……。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18290292.jpg
しかし、この日もイカを食べたい気持ちは抑えられず、
昨日の実績がある西泊の堤防を再訪。
まだ15時過ぎでしたので、「夕まずめ」には
ほど遠い明るさ。時期尚早だとは思いましたが、
せっかくなので竿を振るいます。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18330550.jpg
釣れました!
昨日よりひと周り小型ですが、
これで夕食が豊かになると思うと
うれしくてなりません。
エギはブルー。何色でも釣れるのかもしれません(笑)。
口に入りそうもない大きなエギに
抱きついてくるので、イカは相当に強気ですね。
ちなみに、昨日もこの日も、
堤防の漁港側で釣れました。
流れがない奥まったところに集まるのでしょうか。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18380033.jpg
キャンプ場に戻ったら、
昨晩と同じようにさばいてイカ刺しに。
ちょっと量が少なめですが、味は抜群。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18385252.jpg
ゲソ、鶏、ナス、サツマイモで唐揚げ祭。
こうして、対馬二日目の夜も
心身ともに満たされました。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18422129.png
11月28日、対馬三日目は、
上対馬の東岸を南下して、仁位へ。
事前の予定では、もっと南にある
あそうベイパークというキャンプ場を狙ってましたが、
周辺に商店などがなさすぎることが分かったので、
仁位にある神話の里という公園の
キャンプ場をめざすことにしました。
三宇田〜仁位で走行距離は70kmほど。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18452706.jpg
走り出すと、ほどなくして
舟志湾に差し掛かります。
典型的なリアス式海岸で、地形が入り組みすぎて
海が湖に見えるほど。
地元のパンフレットに、この舟志湾も
釣りのスポットだと紹介されていたので、
激坂にめげず奥へ進んでみます。
対馬で自転車キャンプ×釣り 3/3_d0211129_18474238.jpg
「オメガ塔」のモニュメントが建つ
公園に至りました。
GPSが普及する前は、オメガ航法なるもので
船舶や航空機が測位していたそうで、
そのための電波塔がここにあったそうです。
平成9年に閉局したそうですが、往時は
高さ455mの電波塔があったとか。
東京スカイツリーに記録を抜かれるまでは、
日本一高い塔だったそうです。
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このオメガ塔跡の足元に、
素晴らしい親水歩道が伸びていました。
堤防かつ磯であるという、いかにも釣れそうで
ワクワクさせるスポット。
先客がお一人いて、長い竿を4本もセットしてました。
聞けばタイを狙っているそうですが、
「なんも釣れない」とのこと……。
とはいえ、見過ごすにはあまりに魅力的なスポットです。
まだお昼前でしたが、モノは試しで竿を振ってみます。
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5投目くらいで釣れました!
20cm少々の小ぶりなアオリイカですが、
自分が選んだポイントで釣れたのが嬉しい限り。
また、かなり浅瀬で抱きついてきたので、
イカがエギの動きに気づいて
シューっと追ってくる様子も
じかに見ることができました。
しゃくり、大事ですね。

ここで粘って戦果を拡張したいところでしたが、
この日は先も長いので(予定よりは短縮してますが)、
この一杯をタッパーに収めたら、
サイクリングを再開しました。
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もみじ街道。いったん漁村を離れると、
どこまでも山深く、坂ばかりの道が続くのは
国道の西岸も、県道の東岸も同じでした。
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上っては下り、上っては下り……。
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仁位の和多都美神社に着く頃には15時を回りました。
海中に鳥居が建つ海の神様です。
今日のキャンプ場は、この有名な神社のとなり。
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神話の里キャンプ場。
非常に高規格で、サイトごとに電源まであります。
それでいて料金は1500円と十分にリーズナブル。
しかも、土曜日なのに貸切。
だから冬のキャンプは最高なのですよ。
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テントサイトは海沿いにあり、
プライベート堤防まであります(笑)。
ただ、かなり水深が浅かったので、釣りは見送りました。
もう釣れてるしな!
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イカリングがいいんじゃなイカ? という
メッセージがあり、素直にそのとおりに。
身を開かないでさばくのは少々難しかったですが、
自分の中では100点満点の
イカリングができました。
これも、うめ〜ですの。

11月29日、対馬四日目。
当初の予定では
あそうベイパークを起終点として、
下図のように下対馬を一周するコースを考えてました。
これで距離110km。連泊のメリットを活かし、
軽装で走れることを加味したプランでしたが、
対馬の坂っぷりを身をもって味わうと、
これすら机上の楽観論でした。
そのうえ……
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キャンプ場を北寄りの
仁位にある神話の里に変更したことで、
下対馬一周を敢行すると、
距離が140kmほどにも伸びます。
完全に無理ゲーだと悟りました。
ナイトランをすればいくらでも航続距離は伸びますが、
それではキャンプの意味が薄れますし、
できれば釣りの時間も確保したい……。
とはいえ、元寇で蒙古軍が上陸したという
小茂田の浜は訪れてみたい……。
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こうしたジレンマを解消すべく、
つらつらテントのなかで考えたのが、
上図のオレンジプラン。
仁位から空港直下の長板浦まで、
渡海船が運航してます(現地で知った)。
これを利用することで、初日にも走った道を割愛しつつ、
小茂田からは下対馬の中央部へショートカットして
キャンプ場へ戻ることにしました。
上下対馬を一周できないのは心残りですが、
海上の旅も楽しそうですし、
むやみに一周にこだわってしんどい想いを
するのはヤダなあ……と、
要は、旅も四日目になると疲れてるんですね(汗)。
イカが釣れて満足もしてますし。

ひとつ問題は、渡海船が週末は一往復のみで、
仁位の出航が7時のみと異様に早いこと……。
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早起きすればいいだけです。
自転車がそのまま積んでもらえるか分からなかったので、
念のために輪行袋持参で6時半には
仁位の桟橋に着きました。
船こそ停泊してるものの、無人で真っ暗……。
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ほどなくして、2名の船員さんが到着し、
船に乗り組んでエンジン始動、灯りがともりました。
「自転車? いいよ」とのことで、
輪行袋を使わずに乗せてくれました。
仁位〜長板浦で所用1時間半。料金は970円。
距離に比して所要時間がかなり長いですが、
津々浦々に寄港していくのです。
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自転車はそのまま船室に。
乗客は自分ひとりだけでした。
7時という出航時刻は、通学や通勤、そして通院を
考慮した設定とのこと。ただ、道路が整備された今では
当然ながらクルマを利用する人ばかりで、
自分のように通勤でもなく、
団体観光(それ用に運航することもあるようです)でもなく、
ソロで利用する人は
「1年に10人くらい」とのこと……。
やや先行きが心配な渡海船ですが、市営ということもあり
存続しているようです。
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出航してほどなく夜明け。
すばらしい光景です。乗ってよかった。

乗客が自分ひとりだったせいか、
自分よりひと回りくらい年長と思われる船員さんが、
親切に話しかけてくれます。
あれは真珠の養殖筏、あれはマグロの養殖、
向こうに見えるのは金田城……。
あそこは竹敷で海軍の基地があって……。

40年ほど前までは、本当に道が不便で
登山のような道で通学したこと、
それが実に急坂で前をいく女学生の
スカートの中が見えそうなこと(汗)、
転ぶと泥だらけになること……などなど、
地元の方ならではのお話をうかがうことができ、
実に有意義な船旅となりました。
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長板浦に着く頃には、すっかり明るくなりました。
帰りも乗らせていただくかも、と挨拶し、下船。
復路は15:50なので、間に合わせたい。
この桟橋にも墨跡がたくさんあり、
見過ごすのも惜しいので30分ほど竿を振ってみましたが、
釣果ゼロ。ここは空港のすぐ下で
アクセスもいいことから、何名も釣り人がいました。
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走り出し、ほどなくして国道をそれて県道へ。
金田城がある山塊が見えてきました。峻険です。
石積みが残ってるそうで見たかったですが、
サイクリングの片手間に登るのは
あきらめたくなる山容です(あきらめた)。
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小茂田を目指して淡々と走ります。
下対馬の西岸はリアス度が低まる箇所が増え、
無限の外洋が望めました。
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ちょうどお昼頃、小茂田の浜に到着。
白砂が伸びる美しい海岸です。
ここで凄絶な戦いがあったとは思えないほどですが、
元寇当時の浜は、もっと内陸だったそうです。
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小茂田濱神社と、宗助国の騎馬像。
この像は、銘によると今年建立されたばかり。
篤志家が私財で建立、寄進したそうです。

対馬の地頭だった宗助国は、蒙古襲来時に
68歳の老将だったそうですが、
2万5000とも3万ともいわれる来襲蒙古軍に、
わずか80騎(総勢400)で立ち向かい、
全員が散華した……と、現地の案内板にあります。

桁がふたつも違う敵に対して、
果敢に挑んだ悲壮な勇気に心打たれると同時に、
なぜ? とも考えさせられました。

まったく素人考えですが、
水際迎撃しないで金田の城にこもるとか、
ほかに方策があったようにも思えますが、
そうしないところに、理由を感じさせます。
桶狭間のような奇策を狙ったのか、
全滅承知で、民を逃す時間を稼いだのか、
のちに続くであろう武士の範たらんとしたのか……。

元寇は、最終的に博多で撃退したものの、
対馬の惨状がいかばかりだったかと思うと、
「国境の島」であることが
尊くも切なく感じられました。
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小茂田から県道で厳原へ抜けました。
途中で林道のような山深い道に迷い込んでしまい、
標高300mくらいまでアップ。
もしかしたら、対馬の車道でいちばん
標高がある道だったかもしれません……。
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復路の渡海船に乗船。
途中、浅茅湾をやや出て外洋が近い海域では、
かなり波が立って船が揺れました。
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仁位が近く頃に夕暮れ。
せつなくなるような夕映えに見入っていると……

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「せっかく東京から来たんだから」と
船長さんのご好意で、
和多都美神社の鳥居に船を寄せてくれました。
いくら他に乗客がいないとはいえ、むしろいないからこそ、
自分ひとりへのサービスに涙ぐみました。

厚くお礼を伝えて下船しましたが、
如才ないワタクシは、
このあたりでイカ釣れますか? と
船員さんに聞きました。
すると、
「どこでも釣れるけん。ここも釣れる。潮もいい」
とのこと。
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下船、即、釣り(笑)。
時刻は17時半過ぎ。釣れそうな頃合いです。
この桟橋には街灯があって、
暮れてきても手元が見やすいのが幸いです。
夕暮れとともに冷え込んできて、
ダウンジャケットを来た上に、上下とも
レインウェアを着込んで竿を振ることしばし……。

またエギの根がかりを思わせる強い反応あり。
これで4回目ですから動じません……と思いきや、
異様に竿が重い! おそるおそる
リールを巻いていくと……
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デカいのキター。竿がU字型にしなって、
あげるまで折れるんじゃないかと思ったほど。
しかも、アオリイカじゃない。
ボリューミーなコウイカです。
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キャンプ場でさばきます。
でっぷりとデカいです。
持ち慣れたビール500ml缶より優に重く、
600〜700gくらいはありそう。
そして墨が多いこと多いこと。
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文字どおり硬質なコウを取り出し、
さばいていきます。
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身もゲソもたっぷり。
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ひとりで食べるのが申し訳ないほど
たっぷりのイカ刺しに(ぺろっと食べましたけど)。
アオリイカより少しコシが強く、
淡白な味わい。甲乙つけががたい美味さです。
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コウイカはゲソが太く、
唐揚げの食べ応えも十分すぎるほど。
一杯のイカで満ち足りる夕食でした。

こうして、対馬では一日一杯のイカを
釣り上げることができ、毎晩夢のような
キャンプを楽しむことができました。

翌日は、厳原まで足を伸ばしてから空港へ。
さっと史跡巡りするだけで、竿も降らずに
家路についたのでした。

釣りは本当に楽しいです。
そして、望む釣果が得られると
まさに天にも上る気持ちです。

そう思えた大きな要素は、
やはり自分の一番の趣味である、
自転車で走って、自転車に積んできた道具で
キャンプして、釣りをしたからだな〜と
噛み締めてます。
釣りを始めて行きたいところがさらに増え、
そこを自転車で走り、釣りもする……。
趣味のマリアージュといいましょうか(汗)、
幸せな体験ができた
対馬の旅でした。

たぶんまた訪れるだろうなあ。
そのために下対馬を残したんだから(笑)。


# by cyclotourist | 2020-12-03 22:43 | Comments(2)

対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3

こんにちは、田村です。
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いよいよ対馬を目指したわけですが、
東京からですとやはり空路が手っ取り早いです。
東京〜福岡の便はいくらでもありますが、
肝心の福岡〜対馬の飛行機は一日に二往復くらいしかなく、
フェリーも同様です。

行程を考える際は、
もっとも選択肢が少ない区間(ダイヤが薄い区間)を
優先するのがセオリーだと思います。
そこで、福岡空港7時40分発の対馬空港行きに乗るため、
福岡空港近くのビジネスホテルに前泊することにしました。
福岡空港は市街地に隣接してるので、
地下鉄に10分も乗ればホテルは選び放題です。
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11月25日の夕方、
羽田からスカイマーク機に乗って福岡へ。
輪行袋に対して、以前は1000円を徴収したスカイマークですが、
最近は無料で載せてくれます。
成田発のジェットスターですと、航空券自体は
スカイマークより安く買えることが多いのですが、
自転車に対して4000円も取るようになったので、
最近は選ばなくなりました。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_10131758.jpg
祇園のビジネスホテルに投宿。
サドルバッグとフロントバッグは、自転車と一緒に
預け荷物にしたので無問題でしたが、
機内に持ち込んだバックパックに釣り道具を入れていたら
(さすがにナイフはサドルバッグに入れてる)
竿の長さやバケツの重り(海に沈めるために付いてる)などが
チェックの対象になりました。
刃渡り2cmくらいの小さなハサミも発見、確認され、
スキャン性能と確認スキルに驚きました。
確認後は、いずれも問題なく機内に持ち込めました。

バックパックの左に外付けしている筒が、釣り竿です。
本来は専用ケースがあるのですが、650gと重かったので、
5mm厚のEPPシートでくるむことで代用してます。
これなら150gです。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_10183092.jpg
ホテルにいても暇なので、荷物の最終確認。
防寒着が必要な冬キャン道具に加えて釣り道具ですから、
かなりの荷物量となっています。
以下、備忘録として明細を記しておきます。

●防寒着・着替え
ダウンジャケット130g
ダウンパンツ232g
厚手靴下106g
レインジャケット188g
レインパンツ130g
七分丈パンツ363g
インナーシャツ108g
靴下43g
ジャージ・パンツ524g
タイツ162g
シューズ240g
シューズカバー130g

●キャンプ道具など
テント本体695g
テントポール294g
テントシート143g
スリーピングマット176g
寝袋576g
イワタニ・ジュニアバーナー328g
防風板253g
固形燃料ゴトク・燃焼皿30g
調味料・カトラリー・ランタンなど428g
フライパン194g
チタンカップ45g
テーブル63g
まな板48g
ヘッドライト61g
充電器・モバイルバッテリー・予備電池651g
輪行用品一式405g
カギ92g
クリーム53g
工具・予備チューブ329g
ティッシュ・マスク・キッチンペーパー50g

●釣り具
ナイフ・ハサミ194g
バケツ479g
エギ一式337g
リール301g
タッパー・サビキ仕掛け419g
保冷袋40g
竿・収納シート306g
帽子96g

荷物の総重量は、9.3kgになりました。
夏場で切り詰めれば3kg台に収まりますが、
年初に経験した、
道北寒中ツーリングに匹敵する大重量です。
ちなみに、釣り具の合計重量は2.1kgで、
思ったほど重くはありません。
防寒着の点数や、カセットガス対応のバーナーなどが
荷物重量を押し上げてます。

関東人は、九州は暖かいと思いがちですが、
暖かいのは宮崎以南です。対馬を含む九州北部は
関東以上に冷え込むことが珍しくないので、
寝袋と防寒着はケチらないほうがいいでしょう。

また、いつもなら固形燃料を選ぶのですが、
今回は釣ったイカで唐揚げなどする気満々でしたので、
ガスバーナーを選びました。すると、風防なども
背が高いものが必要になるので、どんどん
荷物量が増えていくんですよね……。
なお、空路の場合は、現地で入手しやすい
カセットガス対応のバーナーが便利。

この季節で悩ましいのが着替えです。
秋冬用のウェアはかさばるので、一泊程度なら
着替えなしで済ますのですが、
今回は対馬で四泊する予定なので、
さすがに一張羅というわけにいかず、
もうワンセット用意してます。
キャンプ場で着用するタイツなどもあるので、
(キャンプ場ではサイクルウェアを脱ぎたい)
バッグはパンパンです。

結果的に、対馬での夜は連日5℃くらいまで
冷え込み、用意した防寒着のすべてが役立ちました。
寝袋はモンベルの3番です。
スリーピングマットは短い軽量タイプでしたが、
釣り竿を巻いてるシートで足元をカバーできたので、
十分に暖かく眠ることができました。
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翌11月26日早朝、再び福岡空港へ。
首尾よく7時40分発の対馬行きに搭乗します。
座席数70くらいの小型機ですが、ほぼ満席。
スーツ姿の方が多かったですね。
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6枚ブレードがカッコイイDHC8-Q400。
エンジン横の非常口席に座りましたが、とても静か。
そして、あっという間に対馬が見えてきます。
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定刻より5分早く、8時10分には降り立ちました。
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こじんまりした空港です。
晴れ予報だったのに曇ってるのが少し残念。
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荷物の受け取り口で、ヤマネコがお出迎え。
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無事に輪行袋を回収。
これでもか! と、注意シールが貼られてましたが、
さっさと組み立てて走り出しました。
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対馬の初日は、下対馬の空港から国道382号を北上。
三宇田にあるキャンプ場をめざしました。
三宇田のキャンプで二泊、
あと二泊は、島中部の「あそうベイパーク」か、
仁位の近くにあるキャンプ場を利用する予定です。

合計四泊ですが、同じキャンプ場で連泊することで、
二日間はキャンプ道具なしの軽装で走れます。
一日は釣りに重きを置くもよし、
もう一日は走りに集中するもよし、という狙い。
初日の走行距離が約100kmと長く、
当然ながら荷物満載状態なのでシンドイことが
予想されましたが……。
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空港から走り出してほどなくして、
万関橋という大きな橋を渡ります。
対馬は8の字型をしており、この万関橋が架かる
運河で上下に分かれてます。
もともとは地続きだったそうですが、
島中部から東岸にも西岸にも出撃したい海軍が
運河を切り開いたそうです。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_12260983.jpg
あちこちにヤマネコ注意の看板があります。
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対馬の海岸沿いは断崖絶壁が多いので、
国道は内陸を進んでいきます。
予想はしてましたが、小さなアップダウンの連続で、
ほとんど平地がありません。
海が見えることも少なく、
島というより、秩父あたりの
林道を走っているようです。

それにしても、沿道に商店などが皆無で、
うっかり朝食抜きでスタートした身には堪えます。
福岡で何か買っておくべきだったと悔やまれます。
(空港から南へ向かうと、すぐスーパーがある、と知るのは後日)

空港から10kmほど北へ走った地点に
あそうベイパークというキャンプ場があり、
3・4泊目に利用することも検討していたのですが、
近隣に商店がなさすぎるので、
ここを利用することはなさそうです。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_12301803.jpg
20km少々走ると、仁位という
少し賑やかな街にさしかかります。
ここでようやくスーパーに出会うことができ、
お弁当や補給食をゲット。
近くの「神話の里」という公園にキャンプ場があるので、
利便性もよさそう。後日はここを利用しようと思いました。
こんな感じで、日程が3日以上に及ぶキャンプツーリングは、
意外とアドリブだったりします。

仁位から先は、東岸に伸びる県道のほうが渋そうですが、
それは復路に走ることにして、
淡々と国道382号を進みます。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_12350517.jpg
国道382号はアップダウンがあきれるほど多いものの、
よく整備されていてトンネルも多いです。
長いトンネルがある区間は旧道も残っており、
スーパーで元気を取り戻した後は、
旧道も積極的に選んでみました。
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紅葉は終わりかけていましたが、
さすがに旧道区間は風情がよく、交通量も皆無。
上り量は増えますが、やはり旧道を選んでよかったと
思わせてくれます。小さなアップダウンより、
まとめて上って下る道筋のほうが好みにもあってます。
いずれにしても、島っぽさは薄く、
山深さを感じさせる道が続きます。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_12385268.jpg
最北西端の棹崎が近づくと、
田園が広がる平地も現れました。
島の9割近くが山地の対馬ですが、
お米もとれるようです。
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のどかな漁村を抜けて、突端の
丘陵へと駆け上がります。
これがなかなかの激坂で、
10kg近い荷を積んだ状態では
かなりしんどかったのです。しかし、
「日本最北西端の碑」があるらしいので、
見過ごすわけにはいきません。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_12420512.jpg
息を切らして棹崎の公園に到着。
一目して砲台とわかるほど、その跡が
整然と保存されています。
ここと、明日に訪れる豊には
昭和の初めに大規模な砲台が築かれ、
戦時中は対馬海峡に睨みをきかせていたそうです。
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「日本最北西端の碑」に到着。
標高100mほどの高台にあるので見晴らしは抜群。
ここまでくると大海原を望むことができました。
海の向こう、距離50km弱で韓国です。
肉眼で釜山の街が見えることもあるそうですが、
この日は霞んで見えませんでした。
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棹崎から降り、キャンプ場目指して進みます。
点々と公衆トイレがあって、なにかと便利。
なかにはこんなシュールなトイレも。
本来なら観光客が多いエリアなのでしょうが、
この日はほとんど人影なし。
道中の道路標識や案内地図には
必ずハングル文字が併記されてました。

自転車で走ってる人は、ほとんど見かけません。
例外的に、比田勝の近郊でロード乗りに出会い、
「一緒に走っていいですか?」となぜか寄ってきたので、
しばしランデブー。
コルナゴのロードに乗ってる、地元の青年でした。
坂道で「引きますよ」とか言われて
猛烈に走り出されたりして困惑しましたが、
グラベルバイクのバイクパッキング装備が
珍しかったのかもしれません。
三宇田のキャンプ場入り口までご一緒しました。

「対馬って、そういうロードとか置いてる店あるの?」
「ないっす」
「対馬って、ロード乗り多いの?」
「うーん、12〜13人ですかね……」

人口3万人弱の島だとそんなものなのでしょうか。
平地が少ないので、フツーの人は
自転車に乗りたがらないでしょうね……。

別れ際、妙に人懐こい彼との会話。

「ライン交換しませんか?」
「ライン、やってないよ」
「インスタは?」
「やってない。ツイッターはやってるよ」
「やってないっす」

ということで、特に発展はなし(笑)。
いま思えば、対馬のサイクリストとつながれる
貴重な機会だったなあとは思います。
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予定通り走りきれるか一抹の不安もありましたが、
なんとか16時にはキャンプ場に到着してひと安心。
事前に電話で予約してましたので、
スムーズに受け付けていただきました。
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とても清潔で、高規格のキャンプ場です。
ウッドデッキは、貸し出しテント用のスペース。
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持ち込みテント用に、東屋が一棟あるだけの広場もあります。
ソロキャンプにはシンプルなサイトが最良です。
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キャンプ場からは、対馬では珍しい白砂の海浜が
望めます。夏は海水浴客でにぎわうのかもしれません。
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比田勝の街から数km離れ、人家も少ない立地ですが、
不釣り合いなほど巨大な東横インがそばに立ってます。
隣には温泉施設もあり、
なにはともあれ快適そうなキャンプ場です。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_13021857.jpg
設営を終えたら、飲んで寝るだけ……
そんなわけがないでしょう(笑)。
なんのために対馬にきたのか、
なんのために釣り竿を背負って走ってきたのか、
忘れるわけがありません。
いよいよ、釣りに向かいます。
軽く武者震いすら覚え、
100km走った疲労感も気になりません。

キャンプ受付時に、管理人さんに
「近くに釣り人が多い堤防ありますか?」と
しっかり聞いておきました。
この三宇田あたりだと、すぐ北の泉か、
同じようにすぐ南にある西泊の堤防が人気らしいと
教えていただきました。
「イカですか? 今は釣れるのかな〜」と
不安にさせる一言と共に……。

ちなみに、釣りのスポットは、本やwebでは
明確にわからないことが多いですね。
沼津で、とか、対馬で、とか、大雑把な場所情報しかありません。
具体的にどの堤防でいつ釣れたのか知りたいのですが、
なんとはなしに隠しておくモノなのでしょうか。
このあたりの機微はMTBに通じるモノを感じます。
地元の釣具屋さんなんかでは情報が得られるのですが、
道中で釣具屋さんは見かけませんでした。

泉か、西泊か……。
比田勝のスーパーで買い出しもしたいので、
そちら方面への通り道にできる
西泊へ向かうことにしました。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_14311701.jpg
どこへ行くにもアップダウンがある対馬の道。
おかげでキャンプ場がある一帯が見下ろせました。
時刻は16時半過ぎ。釣りにはよい頃合いです。
ちなみに、日本海海戦のレリーフなどもある場所ですが、
それは翌日ゆっくり鑑賞することにして、
まずは西泊をめざしました。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_18121083.jpg
3kmほど走って、西泊の堤防へ。
小さな漁港の入り口に伸びた、
なかなかよい感じの堤防です。立ち入り禁止の看板もありません。
イカの墨跡がいくつかあり、先客も二人いて、
有望な気配が濃厚です。
もっとも、沼津の堤防で釣りを繰り返した際も、
常に有望だとは思っていたのですが(汗)。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_18162582.jpg
もってきたエギの数々。
エビとも小魚ともつかない珍妙なルアーを
リールから伸びる糸に吊るすわけです。
色違いやラトル(音が鳴る)の有無、
そして3号および3.5号のエギたち(番号が大きいほどデカイ)。
まずは、最近買った青い3号のラトル入りエギを
海に放り込んでみました。特に根拠もないのですが……。
時間帯による光量の変化や、
イカの活性(食欲のことらしい)に応じて、
各種のエギを使い分けるのがセオリー……らしいです。

これまで一杯もイカを釣ったことがない自分には
エギの使い分けはよくわからないところです。
本当にこんなのにイカが抱きつくのか? という
根本的な疑念がいまだ晴れませんが、
堤防の前後左右に何回も放り込んでいきます。

先輩の教えによって、
場所を移動して状況が違う海面に
放り込んだほうが釣れる可能性が高いだろうとは
思えたので、堤防のあちこちを歩き回ります。
そのために、SPDシューズからはき替える
簡易的なスニーカーも持参したのですよ。

エギを投げては沈め、見よう見まねでシャクリ、また沈め、
エギが直下の海面まで戻ったら、巻き上げて、また投げて……。

この繰り返し。
あっという間に30分ほど立ち、日暮れが遅い西国とはいえ、
17時を回るとさすがに薄暗くなってきます。
狙い目の「夕まずめ」ですが、真っ暗になると
エギも糸も見えなくなるし、なにより夜釣りなんかしてたら
キャンプする意味が薄れてしまうので、
ほどほどにして切り上げるつもり。

いくら対馬とはいえ、そうそう簡単にイカが釣れるほど
甘くはないようだ……と気づきはじめました。
そのために、対馬で四泊もする行程を組んだのだから、
初日はほどほどにして引揚げよう……。

そう思いつつも、なかなか諦めきれず、
なんとなくピンク色のエギに交換し、
投げること数度。
沈めたエギをしゃくろうとすると、グッと強い抵抗が。
あ〜根がかりか……やっぱり撤収するべきだったかと悔やみつつ、
エギを左右から引っ張って、根がかりから外そうとすると、
ズルッと動く感触が。エギが海底から外れたのか?
しかし妙に重い。まさか、そんな……かかった!?

恐る恐るリールを巻いていくと、
ブシューと勢いよく水を吐きながら
イカが上ってくる!
間違いない、イカだ。
信じられないけど、かかってる!
竿がしなる!
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_19294283.jpg
ついに釣れた……釣れた、釣れた、釣れた!
釣れましたよ、念願のアオリイカが。
エギングをあきらめないでよかった。
対馬に来て、本当によかった。

諦めなければ夢はかなうものなんだな……と、
ひさしぶりにときめきました。
あれだけ続いたゼロ釣果が、やっとイチになりました。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_19344180.jpg
ありがたくも釣れてくれたアオリイカの
眉間にピックを刺し、しめます。
すると、聞いていたとおり、みるみる色が透き通ります。
そして、ジップロックに入れた上で
タッパーに収め、堤防を後にしました。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_19364273.jpg
比田勝のスーパーで、
刺身しょうゆとサラダ油、唐揚げ粉などを買って
キャンプ場に戻ります。
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炊事棟で、あらためてアオリイカとご対面。
けっこうな大きさです。手前のナイフが長さ23cmなので、
なかなかのカタではないでしょうか。
対馬で自転車キャンプ×釣り 2/3_d0211129_19385423.jpg
本やwebで得た情報をもとに、初めてイカをさばきます。
思ったより簡単かもしれません。
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いい感じに皮も剥けました。
この状態になると、いかにも美味しそう。
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短冊に切って、まずはイカ刺しに。
しょうゆを垂らしていただくと、
それはそれは美味しくて……感無量。
かすかな甘みと食感あふれるコシに舌がとろけそうでした。
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ゲソとエンペラ(いか耳、尾翼のところ)は
ナスと一緒に唐揚げにしました。
このために、フライパンとガスバーナーを持ってきたのですが、
早くも役立って嬉しい限り。
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これも実に美味い……。

こうして、最高最良の対馬一泊目を
過ごすことができたのでした。

次回は、対馬周遊編の予定です。



# by cyclotourist | 2020-12-02 21:00 | Comments(0)

対馬で自転車キャンプ×釣り 1/3

こんにちは、田村です。

11月25日から30日にかけて、
4泊5日の行程で「対馬」を訪れました。
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長崎県の対馬は「国境の島」です。
写真は日本最北西端の碑。
朝鮮半島までわずか49.5kmの位置にあります。
対馬は必然的に大陸と日本の架け橋であり、
古代から現在まで特別な存在です。かなり大きな島で、
南北は80kmを超え、北方四島と沖縄本島をのぞけば、
佐渡と奄美大島に次ぐ第三位の広さを誇ります。

歴史好きにはたまらない対馬ですが、
サイクリストが訪れたという話は、
寡聞にしてあまり聞きません。
訪れるにはかなりの時間と費用が
かかりますし、サイクリスト目線の情報は
かなり少ないですね。

そんな対馬を訪れてきたわけですが、
旅立ちに至るモチベーションを記しておきたいと思います。
備忘録としての前振りです。
対馬で自転車キャンプ×釣り 1/3_d0211129_12311846.jpg
先のブログで「釣り」を始めたと書きましたが、
その熱は冷めることがなく続いております。
そして、イカ釣りに挑戦しようと思い立ちました。

やりたかったのは、「エギング」と呼ばれるイカ釣りです。
カラフルなルアー「エギ」(餌木)を使って、
アオリイカなどを狙うのです。
もちろんアニメで知りましたw

釣りは自転車と同じかそれ以上に専門化が進んでおり、
エギング用の釣り竿やリール、糸などが存在します。
もちろん初心者なので右も左もわかりません。
そこで、専門店のスタッフに相談し、
おすすめ道具を丸ごと購入しました。

費用は4万円くらい。呼子でイカ刺しが10杯は
食べれる金額ですが、自分が釣ったイカで
イカ刺しを作りたい・食べたいという
想いが背中を押しました。

高いといえば高いですが、クロスバイク一台以下の金額……
と思えば、新しい趣味への投資としては手頃でしょう。
(と、自分に言い訳)
これが10月28日のことでした。
この日から挑戦が始まったのです……。
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翌日、10月29日にさっそく出動。
birdy+iruCartの「爆釣号」で沼津へ。
過去のサビキ釣りで爆釣体験がある沼津こそ、
自分にとって釣りの聖地。
イカも釣れる……らしいです。

カートに釣りと外飯道具、クーラーボックスを搭載し、
伊豆長岡駅まで輪行して走り出します。
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購入したエギング用の竿(もちろんシマノ)は
二分割で仕舞寸法がかなり長いので、
ロッドケースに入れて肩にかけました。
非常に軽いので、見た目ほど走行に悪影響はありませんでした。
走行距離も30〜40kmほどですし、苦にはなりません。
この日は晩秋らしい快晴に恵まれ、
駿河湾越しの富士山がことのほかきれい……。
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大瀬崎に近い江梨の堤防で竿を振るうものの、
まったく釣れません……。
エギングは、竿をしゃくってエギを動かし、イカの注意を引き、
すーっとエギを沈める際にイカが抱いてくる……らしいのですが、
しゃくり方もよくわかりませんし、
エギの動きも見えません。
堤防には墨跡や「小さなイカはリリースを」といった
看板もあるので、イカがいることは間違いないと
思われるのですが……。
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釣れないのはもどかしいですが、開放的な
堤防で過ごす時間は思いのほか快適。
屋外での湯沸しに最適なジェットボイルを持参したので、
カップ麺でランチしつつ、
せっせと竿を振るいます。
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日暮れまで粘ったものの、釣果はゼロ。
あっという間に時間が経つことに驚きながら、
氷が無駄に重いクーラーボックスをひっぱり、
伊豆長岡駅までナイトラン。すごすごと帰りました。
釣れる気満々でクーラーボックスに
氷を入れていましたが、
なんと無駄で虚しいことか……。
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1日あけた10月31日、再び沼津へ。
そう簡単に諦めるわけないのです。
ゼロからイチへ!
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この日は沼津駅からすぐの沼津港へ。
千本浜からすぐの人気スポットです。
海面をのぞくと、小さなイカが時折り泳いでいるのですが、
自分のエギにはまったく反応しません。
釣りは、「朝まずめ・夕まずめ」の時間帯が狙い目らしいですが、
イカは日中でも釣れるという話……は
うそなのか? というほど釣れる気配がありません。
そして、たびたび根がかりして、エギを何本も喪失。
対馬で自転車キャンプ×釣り 1/3_d0211129_13002942.jpeg
午後は、関西の自転車仲間にして釣りの師匠と合流。
この日、ちょうど沼津を訪れるとうかがっていたので、
自分も出かけたわけです。
そして、貴重な時間を割いていただき、
内浦でしゃくり方などを教えていただきました。
自分は単に腕を動かして糸を引っ張ってましたが、
手首のスナップで竿のしなりを引き出すのが
ポイントのようです。
なにか活路が見えてきた気がしましたが、
この日も釣果はゼロに終わりました。

夜は師匠たちと沼津駅前のお寿司屋さんにでかけ、
釣り談義。釣れない悔しさもあっさり消えましたw
対馬で自転車キャンプ×釣り 1/3_d0211129_13041483.jpeg
しかし帰りませんw
翌日の必釣を期して
沼津駅前のビジネスホテルに宿泊。
GO TOで大変お安く利用できました。
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11月1日、今度はいつもの自転車仲間二人と合流し、
またも江梨の堤防へ。
お二人にもサビキ用の釣り竿と仕掛けを買わせ、
無理やり付き合わせました(汗)。
自分はエギングに精を出しましたが、
やはり釣れず……。
結局、合間にやったサビキ釣りで
三人合わせてサバが3匹だけ釣れて終了。
もちろんイカはゼロです。
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11月4日、この日は一人で沼津へ。
内浦からほど近い、木負(きしょう)の堤防で
イカを狙います。先端に赤い堤防が立ち、
とても見晴らしの良い堤防です。
先の江梨や木負は、近所の釣具屋でいただいた
釣り地図によるとアオリイカが狙えるスポットです。
また、秋は「小さいけど数が釣れる」季節らしい……。

しかし、またもまったく釣れません。
もう駿河湾のイカは絶滅したのではないか?
そもそも、エギなんて珍妙なルアーで
イカなんて釣れないんじゃないか?
……すべてが信じられなくなってきます。
この日も無駄に重いクーラーボックスを引きずり、
伊豆長岡駅から帰路につきました。
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11月11日、もう何度目か分かりませんが、沼津へ。
まだ諦めません。
あまりの惨状に同情してくれたのか、
この日は元バス釣りのプロ(!)という
旧知のカメラマンさんがご一緒してくれました。
クルマも出していただき、感謝の念に絶えません。
クルマで釣りに行くのも初めての経験です。
対馬で自転車キャンプ×釣り 1/3_d0211129_13152607.jpeg
元プロの師匠はさすがで、
次々と面白い魚を釣っていきます。
その振る舞いで身をもって、釣りのなんたるかを
自分に教えてくれました。
いちばん印象に残ったのが、どんどん釣り場を
変えていくこと。
同じ場所で無駄に竿を振りません。
潮目、海底のようす、小魚(ベイト)の有無……
そして、「ポイントとタイミング」が
釣りにおいて大切なことを教えてくれました。

この日も自分の釣果はゼロでしたが、
釣りに対する姿勢というものが
わかってきた気がしました。気がするだけですが……。
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11月13日、エギング向けの
「トラベルロッド」というものを買ってきました。
5本継ぎで、仕舞寸法が56cmまで短くなります。
これによって、まずは自らの行動力を向上させます。
「XT」というモデル名に惹かれたのは
言うまでもありませんw
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クーラーボックスはタッパー+保冷袋で代用。
どうせ釣れないから(汗)。
これとXTの採用によって、釣り具一式を
バックパックに収めることができるようになりました。
積載力に優れた牽引カートも悪くないのですが、
今度はバックパックを背負い、
グラベルバイクでの釣行を試してみます。
対馬で自転車キャンプ×釣り 1/3_d0211129_13261109.jpeg
11月14日、さっそく沼津へ出かけ、
XTでエギングに挑みます。
我ながらしつこいw こんなにしつこい性格だったかと
驚くばかり。
木負、足保と堤防を移動しつつ、せっせと
エギを海に放り込みます。
この日はかなり魚影が濃く、泳ぐアオリイカも
散見されたのですが、まったくかかりません……。
ちなみに、XTは5本継ぎながら自然な剛性感があり、
2ピースの竿と同様に扱うことができました。
対馬で自転車キャンプ×釣り 1/3_d0211129_13283168.jpeg
この日も夕方まで粘りましたが、釣果はゼロ……。
唯一の収穫は、同じ堤防で釣ってる人が
イカを釣りあげる瞬間を目撃したことでしょうか。
エギでイカが釣れるというのは真実のようですw
また、竿のしゃくりかたなど、人さまのようすを
見てると勉強になります。
しかし釣れないことには変わりなく……。

この日は仲間と一緒に大瀬崎のテント村で
キャンプしました。
釣れないのは悔しいですが、仲間と
キャンプで過ごす夜は無条件で楽しいものです。
釣果を期待して食材をあまり用意しなかったので
夕食が貧相になってしまいましたが(汗)。
対馬で自転車キャンプ×釣り 1/3_d0211129_13322134.jpeg
11月15日、夜明け前から江梨の堤防へ。
どんだけ早かろうと行動できるのが
キャンプのメリットでしょう。
釣れると噂の「朝まずめ」にせっせと
エギを投げ、しゃくり、沈め、しゃくり、沈め……

そろそろ釣れていい頃合いでしょう。
遊びとはいえ、これだけ続ければ「努力」というに
値するのではないでしょうか。
努力は必ず報われるはず……

……
……
……
……
……

まったく釣れね〜。
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沼津港に移動して夜まで粘るものの、
この日も釣果ゼロに終わりました。
水門「びゅうお」の美しいライトアップを拝めたのが
唯一の収穫でしょうか……。

ご存知のように(?)沼津は
大好きなアニメ「ラブライブ! サンシャイン!!」の舞台なので
なんど訪れても心がときめきます。
自転車で走るだけで、シンプルに楽しいエリアです。

しかし、これだけヘビーローテションで
沼津を訪れても釣れないとなると、
さすがに考えざるをえません。
ませた娘には「沼津に女でもできたんか?」とか
言われる始末w
交通費だってバカになりませんし、
いくら自転車で走って楽しいからといって、
釣りをする以上、たまには釣れないと
心が折れてしまいます……。

釣りは「ポイントとタイミング」なのです。

そこで、エギングのムックやネット情報などを
あらためて漁ってみると
長崎県の対馬がイカの聖地らしいということが
分かってきました。

暖流である対馬海流が豊富な漁場を育み、
無数の入江にイカが群れ、夢のような爆釣が
誰でも楽しめるとか……。

もうそんな甘い言葉に騙されないぞ、
なにが数釣りだ、ぜんぜん釣れね〜だろと思いつつ、
日を経るごとに「対馬」が気になってきます。

調べるまでもなく、対馬は
元寇や日露戦争における大海戦の舞台であり、
歴史ロマンにもあふれてます。
大戦中に日本海を守った砲台跡もあるようです。
山がちで道は坂ばかりのようですが、
決して坂がきらいではありませんし、
あちこちに魅力的なキャンプ場があります。
それらのキャンプ場に電話してみると、
当日の予約も可能とのことで、
確たる予定が立てづらい自転車向きです。

なんども繰り返しますが、
釣りは「ポイントとタイミング」。
対馬へ行けば、ポイント選びはクリアでしょう。
キャンプ泊を重ねれば、タイミングも選び放題……。

こうして、対馬へ行こうと決めました。
交通費や仕事という問題もありますが、
それは無視することでしか解決できませんw

対馬の入り口は、基本的に福岡・博多です。
福岡空港から空路なら30分、
博多港からフェリーなら5時間、高速船なら2時間半。
いずれも一長一短あって悩ましいですが、
今回は羽田を夕方に発って福岡で前泊、
翌早朝の飛行機で対馬に入ることにしました。
あまり安いチケットが出ておらず、
往復で6万円以上必要なりましたが、
イカが釣れるなら悔いはありません。
釣れるなら……。

万一釣れなくても、元寇で勇戦した武士や
日本海海戦(対馬沖海戦)の大勝に想いを馳せ、
自身未体験の島をサイクリングするだけでも
行く価値はあるでしょう。
そこで、走りと釣りの双方を柔軟に楽しめるよう、
四泊五日と余裕ある行程を組みました。
対馬で自転車キャンプ×釣り 1/3_d0211129_14370942.jpg
こうして、期待に胸を膨らませ、
キャンプと釣り道具でバッグを膨らませて
旅立ったのでした。

次回、対馬エギング実践編にご期待ください……。



# by cyclotourist | 2020-12-01 15:08 | Comments(2)

自転車×キャンプ×釣り

こんにちは、田村です。
久しぶりのブログ更新になってしまいました。

男子三日会わざれば刮目して見よ、なんてカッコいい
故事がありますよね。
ブログを放置している間に、
私もあらたなスキル、すなわち趣味を身につけました。
自転車×キャンプ×釣り_d0211129_16384808.jpg
趣味の王様、「釣り」でございます。
自分にとっては自転車が趣味の王様なのですが、
世間一般的には釣りほどメジャーな趣味もないでしょう。

ところが、この歳になるまで釣りをした経験が
ほとんどありませんでした。子供の頃、釣り堀に一度くらい
行ったかな?……という程度。

そんな僕でありながら、
放課後ていぼう日誌」というアニメを見たら、
釣った魚を食べる様子がとても楽しそうに描かれていて、
「俺もやってみたい、食べたい!」となったのです。
我ながら、アニメに影響されるパターンが多い(笑)。

そして、話は一ヶ月前、9月下旬までさかのぼったりします。
自転車×キャンプ×釣り_d0211129_18064712.jpg
ちょっと忙しかった仕事がようやくひと段落したので、
輪行で四国讃岐は観音寺へ。魂を洗濯するための
キャンプツーリングです。無性に行きたくなったのでした。
本当は寝台特急のサンライズ瀬戸を利用したかったですが、
さすがに直前では取れず、新幹線プラス在来線で。
それでも10時くらいには着きました。
自転車×キャンプ×釣り_d0211129_18063482.jpg
観音寺駅からちょいちょいと走って観音寺港へ。
自転車×キャンプ×釣り_d0211129_18101581.jpg
市営の航路で伊吹島に渡ります。所用20分ほど。
自転車は後部デッキに載せてくれます。
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港からも見えていた伊吹島が
どんどん近づいてきます。周囲5kmほどの小さな島です。
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いりこ(にぼし)で有名な伊吹島。
戦国時代、近畿を制覇しつつも織田信長に駆逐された
三好氏の一党がこの島に隠棲したとか。
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小さい島ですが、標高100mくらいはすぐに上ります。
青い海が目にしみる……。
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島の西側は、いりこの水揚げ場と加工場と道が
渾然一体として独特の雰囲気がありました。
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市街地は迷路のよう。

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自転車×キャンプ×釣り_d0211129_16333129.jpg
見かけた商店でいりこを購入。
サドルバッグの上にくくりつけて、港に戻ります。
伊吹島に滞在したのは1時間半ほど。
次の便で観音寺に戻りました。
自転車×キャンプ×釣り_d0211129_16341892.jpg
「帰ってきた」感のある一の宮公園のキャンプ場へ。
わずか100円で利用できます。
今回は新調したハンモックで夜を過ごします。
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展開前のキャンプ道具一式。
中央にあるグレーの袋がハンモックです。
かや付きで別体のタープも入っているので
けっこうかさばりますが、重量は1kgほどなので
軽量な自立式テントと同様です。ポールがない分、
バッグには収めやすい感じです。
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こちらも馴染みの入浴施設、萩の湯。
この「ゆゆゆ」の看板は、半年前に登場したそうです。
癒される……。
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入浴や買い出しを済ませ、夕暮れ時にキャンプ場へ戻ってきました。
西向きの好立地なのですが、少し雲が厚く、
夕映はわずかでした。
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「いりこ酒」で喉をうるおします。
地元では、ふぐのヒレ酒やイワナの骨酒にも
負けず劣らず美味……といわれてるそうです。
実際、かなり風味が出て
ふだんは日本酒を飲まない自分も美味しく感じられました。
もちろん、ツマミとしても、いりこは絶品。

二日目は高知方面へ足を伸ばしたのですが、
途中で通行止に行き当たり、観音寺へ引き返すことに……。
もちろん、観音寺は大好きなので連泊もどんとこい。

そして、三日目は一路、輪行で大阪へ。
「釣りを教えてください!」とお願いしていた
輪友の
@tatsumakitaさんと合流です。
アニメの影響で釣りに興味をもったものの、
右も左もわかりません。とりあえず、アニメで知った
堤防での「サビキ釣り」というのをしてみたい……
と、釣りにも詳しい旧知のサイクリストに教えを乞うたのでした。
持つべきものは……です。
自転車×キャンプ×釣り_d0211129_16440086.jpg
「まずは道具を見ないとね」ということで
連れてきてもらったのが、「エイト」という釣具店。
自転車店にたとえるなら、ワイズロードのような
なんでも揃う大型店のようです。

入ってみると、たいへんな物量で目が回りそう。
きーちゃんさんは「安いのでいいよ」とのこと。
竿、リール、仕掛けなどを見ていきます。
お店にきてようやくわかったのですが、
「釣り」と一言で言っても、狙う魚や釣り場所によって
道具が千差万別です。すごく細分化が進んでいるんですね。
「スポーツ自転車」と一言で言っても、
ロードあり、MTBあり、ツーリング車あり……というのと
似ているかもしれません。

何を見てもチンプンカンプンすぎて、
ああ、新しい趣味を始めるのってこういう感じなんだ〜と、
なんだか忘れていた気持ちを思い出した気がします。

たとえば、リールの説明には「ベイル」という名称が出てきますが、
「それって何? ベイルを起こすって、どっちに動かすの?」って
感じです。
ちなみに、ベイルとはリールに付いてる輪っかです。

ここまで釣りに無知なのは珍しいかもしれませんが、
立場が変われば、自転車という趣味も同じだな、と思いました。
普段から「リア9〜42Tに対応するリアディレーラー」とか、
原稿を書いちゃったりしてますが、本当の自転車初心者には
それこそチンプンカンプンですよね(汗)。

さて、頼れるきーちゃんさんは、3000円くらいの
サビキ釣りセットを案内してくれましたが、
売り場で妙に馴染みのあるロゴが見つかりました。
自転車×キャンプ×釣り_d0211129_16565670.jpg
世界の「SHIMANO」です(笑)。
見知らぬ異国で旧友に出会えたような
安堵感に包まれました。
しかもリールには
「アルテグラ」というモデルがあり、即決(笑)。
価格は一万円くらい。きーちゃんさんには
「そんなにいいの買わなくてもいいよ」と忠告されましたが、
せっかくなら道具には投資したいものです。
何事もモノから入るのが信条ですから……。
竿もシマノ製のホリデーロッドという
かなり短くなるタイプを選びました。
仕掛け、というのも初めて存在を知ったのですが、
こちらはもう何もかもわかりませんので、
きーちゃんさんに全部選んでいただきました。
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翌朝、いよいよ堤防へ。
きーちゃんさんのクルマに乗せてもらい
関空が近い泉佐野の堤防です。
すでに多くの方が釣りに励んでいて、
思わず気持ちが高ぶります。
竿へのリールの取り付け方、
リールから出る糸のガイドへの通し方、
そして仕掛けの接続など、すべて教えていただき、
いよいよ釣りデビューです。

自分が抱いていた釣りのイメージは、
「釣れない」というものでした。
サイクリング中に釣り人を見かけることが間々ありますが、
なんだかずっと座ってるだけで、釣れてる時を
見た記憶がほとんどありません。だから、待ってるだけで
何が楽しいんだろう、ヒマな趣味だな……と思ってもいました。

ところが、先のアニメだとバンバン釣れていて、
釣った魚を美味しく食べているシーンが
描かれていたものですから、
僕もそういうのができればいいな、と憧れたのです。
そして……
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釣れました!
アジゴ(小さいアジ)やサバ、イワシなどが
次から次へと釣れます。
これが「爆釣」というのでしょうか(笑)。
食べたら美味しそうな魚がバンバン釣れるので、
楽しくて仕方ありません。サビキ釣り、最高です。
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二人で一時間ほども釣っていると、
クーラーボックス内のバッカンという入れ物に
魚が満ちてきました。
すべて10cmくらいの小物ですが、初心者でも釣れるものですね。
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ここからが、きーちゃんさんの凄いところ。
ナイフを器用に使って、瞬く間にさばいてくれました。
さっきまで目の前を泳いでいた魚たちが、
瞬く間に美味しそうな食材になっていく
手際のよさは神々しいほど……。
自分もナイフを使わせていただきましたが、
なかなか師匠のようにスムーズにはさばけません。

そして、しょうゆを垂らしたアジやイワシの
刺身が素晴らしく美味しいのは言うまでもなく……。

釣った魚を食べる、という醍醐味を体験させていただいた
きーちゃんさんには感謝しかありません。
またひとり、自分にとっての師匠が誕生したのでした。

大阪の輪友に釣りを教わり、
先日は京都の輪友に無一文のところを救っていただき……
もう関西に足を向けて寝るなんてできませんね(汗)。

さて、こうして釣りを体験させていただいた私は、
「自転車×キャンプ×釣り」という、
あらたな複合アクティビティに取り組みました。
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「爆釣キャンプ号」の誕生です(笑)。
birdyに連結した牽引カートに、
クーラーボックスとキャンプ道具を詰めたドライバッグを
積んでみました。

先の師匠との堤防体験で、
クーラーボックスが必須であることを知ったので、
シマノの最小タイプ(9リットル)を買ってきました。
これをどうやって自転車に積むかが懸案でしたが、
牽引カートを利用することにしました。
選んだのは、iruCartというスリムなモデル。
以前、折りたたみ自転車ムックを使った際に試用したことがあり、
これならクーラーボックスとキャンプ道具が無理なく積めるはず、
と考えて、あらためて買ってきたのでした。

iruCartは5万円もするのですが、
輪行できるコンパクトさと、
しっかり自転車についてくる走行性能、
そして十分な積載能力を
過不足なく備えた自転車用牽引カートは
このiruCartしか知りません。
ですので、もはや価格は無視するしかありません。
小径車であれば、車種を問わず利用できます。
(サドルレールに接続アダプターを取り付けます)
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カート背面の溝に、竿がきれいに収まりました。
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釣りとキャンプの道具一式です。
荷物重量は7、8kgといったところでしょうか。
釣った魚を食べるために、いつもより調理器具を充実させてます。
iruCart自体の重量が4kgほどあるので、
全体では相当の重装備になりますが、
坂がないコースを組めば問題ない、はずです。
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クーラーボックスの底面には、
防振ゴムを追加して、カート座面との接触面積を確保しつつ
振動吸収性(笑)にも配慮しました。
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そしてとある平日、常磐線で輪行して石岡駅へ。
輪行袋は右肩に担ぎ、左手でカートを転がしながら歩きます。
エレベーターやエスカレーターを利用すれば、
ホーム内外の移動も苦にはなりません。
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霞ヶ浦沿いに出て、平坦な道をすいすい進みます。
ちなみに、カートを牽引した自転車は、
いわゆる普通自転車という扱いにならないので、
歩道の走行は禁止となります。
自転車道も一般的には禁止らしいですが、
霞ヶ浦の自転車道は許可されてます(所轄部署に確認済み)。
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自分ではなんの違和感もありませんが、
やはり小径車+カートは人目をひくようで、
なんどか道行くおっちゃんに話しかけられました。
カート自体も珍しいですが、やはり今でも
birdyのフルサス機構は注目の的ですね。
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調子に乗ってグラベルも走行。
石岡〜霞ヶ浦〜茨城空港〜涸沼〜大洗へと走ったのですが、
幹線道路を外れればグラベル(砂利道)が
けっこうあるんですよね。ゆっくり走る分には、
iruCartは事も無げについてきます。
力持ちの忠実なしもべ、といった感じですよ。
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50kmほど走って、14時には
大洗サンビーチキャンプ場に到着。
いつもは神社裏の町営キャンプ場を利用することが多いですが、
この日は休業日だったので、少し離れた
サンビーチのキャンプ場を選んだのでした。
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とっととハンモック+タープを設営。
少し身軽になった爆釣キャンプ号で、いよいよ釣りへ。
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大洗の商店街にある「クラーラの釣具屋さん」へ。
こちらで仕掛けとエサを買いつつ、
堤防釣りのスポットを教えていただきました。
これまでは見送るだけだった釣具屋さんに、
堂々と(?)入ることができて感無量。
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堤防に着く頃には小雨が降ってきましたが、
そんなことは気になりません。
いよいよ、ソロ釣りスタート。
大阪の師匠の教えを胸に、釣果を期待します。
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サビキ釣りの仕掛けについたカゴにエサを入れて……
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釣れる!
師匠〜、ひとりでも釣れましたよ〜。
軽く涙ぐみながら、竿を降ることしばし。
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一時間ほど海に向かっていると、
アジとイワシ(?)が10尾ほど釣れました。
これ以上釣っても食べきれないので、
ほどほどで竿を収めました。
師匠の手際にはまるで及びませんが、
現地でシメてワタなどを取り除いておきました。
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キャンプ場へ向かいつつ、最近できたスーパーで買い出し。
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潮騒の湯でさっぱり。
やはり魚を触ると生臭いので、入浴も欠かせません。
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キャンプ場に着いたら、クーラーボックスから
お魚を取り出して、水洗い&水切り。
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ジップロックにスーパーで買ってきた
「から揚げ粉」とお魚を入れてシェイク。
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フライパンにサラダ油を満たして加熱し、
丸ごと揚げていきます。
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いい感じ。温度計がないので正確な油温が
わかりませんが、まず問題ないでしょう。
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カラッと揚がりました。
自分で釣った魚を唐揚げにして、
ビールを飲みながらパクパク……うめーですの!

こうして、新しい夢だった
「自転車×キャンプ×釣り(釣ったら食べる)」を
思う存分にかなえることができました。
走って、釣って、食べて、夜を過ごして……
楽しくないわけがないでしょう。
はっきりいって、かなりオススメです。

そして、自転車という趣味は、
ほかのさまざまな趣味を包含できるし、
まさに掛け算のように楽しみが増えていくなあと
実感したのでした。
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これにハマってしまって、
あちこち繰り出しているのですが、
それはまたいずれリポートしたいと思います。




# by cyclotourist | 2020-10-25 20:01 | おしらせ | Comments(3)