人気ブログランキング |
ブログトップ

シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

cyclo.exblog.jp

7月26日・関西の峠たち

こんにちは、田村です。

さる7月下旬から9月上旬にかけて、
立て続けに全国の峠を巡っておりました。
取材というお題目で、好きな峠・面白そうな峠を
自分勝手に選んで走ったのでした。

その第一陣として向かったのは大阪です。

峠と言えば信州。夏と言えば北海道……が
ツーリング的には幸せなのですが、なぜ大阪?
それは、いちばんツラそうなエリアを先に体験しておこう、
という殊勝(?)な心構えです。

夏場の峠越えはメリットもデメリットもあります。
その分かれ目は「標高」です。
標高が1000mを超えるような峠は、
上れば涼しくなりますし、
そもそも寒い時期は道路が閉鎖される峠だと、
夏場の前後しか走れない峠も多いです。

一方、標高が低い峠は、単純に考えれば楽なのですが、
上っても涼しくならず、ずっと暑いので
体力的にも精神的にも意外なほどツラい目に遭います。

大阪に標高が高い峠はないですから、
選べるなら涼しい季節に訪れるのが正解でしょう。
わざわざ夏場に東京から訪れるのはあまり賢くないのですが、
本には発売日(他社さん発行なので自分じゃ決められない)
があるので致し方ありません。

もちろん、対象となる峠に対して自分より詳しくて経験が豊富で、
文章が上手な方に頼めるときは、遠慮なくお願いします。
そうでないと、雑誌スタイルの本は作れません。

しかし、シンドイから自分じゃ行かない、
なんていうのは「逃げ」だな〜と。
また、しんどかろうと走ったことがない峠には
心が引かれるのも事実です。

御託はこのくらいにして(汗)、訪れた峠を紹介します。
関西遠征の初日に目指したのは、
鍋谷峠、蔵王峠、暗峠、十三峠です。
自分なりに大阪近郊でメジャーかな? と思われる峠を選びました。
そして暗峠以外は初見となるので楽しみではあります。
d0211129_17205998.jpg
阪和線の和泉府中駅で下車。大阪でもかなり南です。
ここから和歌山との県境にある
鍋谷峠と蔵王峠をまずは越えるプラン。
11時少し前にスタートしました。
d0211129_17254014.png
この日の予定コース。
南下して峠を2つ走った後、北上して奈良との境まで……。
走行距離は100kmほど。
いま思えば、大阪の峠を舐めてましたね……。
d0211129_17290835.jpg
駅前には、ラウンドアバウト(環状交差点) がありました。
珍しいですね。
d0211129_17303570.jpg
10kmも走らないうちに大阪・和歌山の境にそびえる
葛城山系が見えてきます。
市街地と峠エリアが近いのが印象的。
和泉葛城山の周囲には、地元で「七」と呼ばれる
7本のヒルクライムコースがあるそうですが、
そこに峠としての名前はなく、
少し東を抜ける国道480号にある鍋谷峠が
このあたりでは屈指の標高(670m)があります。
d0211129_17355488.jpg
一昨年に開通した鍋谷トンネルとの分岐。
峠は旧道になっていて、
そちら(写真右方向)へ入った途端に
クルマがほとんどいなくなり、上ることに集中できます。
d0211129_17380594.jpg
ほどよくクネクネした道筋。激坂もなく、いい感じだ!
しかし……
d0211129_17385345.jpg
不法投棄を戒める看板がたくさんあります。
そして……
d0211129_17393585.jpg
目がレンチキュラー印刷になっていて、
見る角度が変わっても視線が追いかけてくる!
時に斜視になったりもするし……。
これがたくさんあって、不気味でした。
旧道になったから、こっそりゴミを捨てにくる
輩がいるんでしょうね……。
d0211129_17422092.jpg
看板さえなければ、素敵な峠路なのになあ。
この日は(この日も)気温35℃に及ぶような
酷暑だったと思いますが、道筋に木陰が多くて、
危惧したほどはシンドくなかったです。
d0211129_17440263.jpg
旧道に入ってから40分くらいで峠に到着。
苔生した切り通しの擁壁がいい感じ。
d0211129_17452733.jpg
和歌山側に峠名の立派な看板がありました。
平日でしたが、何人かのロード乗りを見かけました。
峠でUターンし、また大阪側に戻っていく人を見かけましたが、
自分はトレーニングとして峠を走る意識は皆無です。
「峠を越えて異なる地域に向かう」ということに
醍醐味を感じるので、和歌山側へ下っていきます。

d0211129_18021534.jpg
下っていくと、抜けがよい視界が広がりました。
山肌に農村が点在し、思いのほか高度感があります。
d0211129_18035036.jpg
下りきると上り返しが大変なので、適当な分岐で右折し、
果樹園を縫って次なる蔵王峠をめざします。
d0211129_18050981.jpg
「堀越癪観音」というお堂がありましたので、参拝。
腹痛に効果があるとか。
境内の入口に自転車を止めて参拝したら
(参道の勾配がきつい感じだったので)
「ちゃんと歩いて参拝して偉いですね」と
居合わせた方にほめられました(汗)。
たしかに、参道は自転車で走らないほうが
いいでしょうね……。
d0211129_18074056.jpg
素敵な農村風景が広がります。
お住まいの方には傾斜地ならではの苦労もあると思いますが、
都会育ちの自分には新鮮な光景です。
d0211129_18085480.jpg
県道61号に合流し、蔵王峠に到着。標高550m。
木陰が覆う小さな切り通しです。
時刻は14時半……後半戦が不安になる頃合いです。
d0211129_18104176.jpg
峠を越えて再び大阪側に入ると、
広い展望が待ってました。こういう景観の変化があると、
走っていて飽きずに楽しいものです。
そして、県道61号は川筋へ急降下。
d0211129_18121693.jpg
激坂でどんどん下ります。
寄り添う川は小さな滝ばかりで、地形はあくまで急峻。
こちら(大阪側)から上らなくてよかったと
胸を撫で下ろしました。この道を上れたら
相当の剛脚と自慢できますね。
d0211129_18134615.jpg
路面は凹凸のある簡易舗装、せまる山肌からは
水しぶきが浴びせられ、小さな虹が見えました。
県道だけど酷道だ……。
d0211129_18153498.jpg
とはいえ酷道区間は数kmで終わり、
広々とした河原がダム湖へと続くようになります。
水着でデイキャンプを楽しむ若人がまぶしい……。
d0211129_18302235.jpg
下界へ降りて富田林に至ると、
異世界的な建造物が……宗教関係の施設のようです。
しかし、標高を失って市街地に入ると
今思い返しても身の危険を感じるほど蒸し暑く、
17時になっても涼しくも暗くもならない……さすが夏。

とっくに四つも峠を盛り込んだコース設定を悔いてましたが、
せっかく大阪に来たのだから……と完遂をめざします。

ただ、当初の順番どおり、十三峠に上ってから暗峠へ向かうと、
暗峠が文字通り暗がりになってしまうことは確実。
一方、十三峠はさほどエグい峠ではなさそうで、
夜景の名所でもあるらしいので、後回しにすることに。
d0211129_18314004.jpg
商店街からいきなり生駒山地に向かう国道308号。
全国的に有名な激坂峠です。
自分は大阪側から上るのは初めて。
奈良から上ったときも相当キツかったですが……
d0211129_18393483.jpg
これで国道なんかい! と誰しも
突っ込みを入れたくなる暗峠への道。
d0211129_18402915.jpg
大都会が見る見る眼下に広がっていく……
このあたりで乗車を諦め、押し歩くことに。
まあ、たった2kmくらいで峠だし。
d0211129_18414774.jpg
押してもキツい。eバイクがほしいと初めて思ったよ。
d0211129_18425055.jpg
道ばたに打ち捨てられたシティサイクル。
ここまで来て力尽きた感がすごい。
d0211129_18435625.jpg
暗峠に着いたのは、もう19時近く……。
季節がらまだ明るいし、風情がよいのは救いだけれど、
やっぱり来るんじゃなかった、せめて奈良から上るべきだったと
悔やむに十分な峠。
徒歩旅ならともかく、サイクリストにとって
名峠とは言えないんじゃないか……と実感したので、
名峠百選から落としました(失礼)。
d0211129_18465871.jpg
奈良県に入ると、眼下に生駒の街並が広がります。
稜線伝いに十三峠へ向かうスカイラインもあるのですが、
それはクルマ専用なので、自転車は
いちど生駒の街まで降りて、もう一度上り返すしかない……。
d0211129_18484377.jpg
生駒に降りて振り返ると、きれいな夕焼け。
またあそこら辺まで上ると思うと何だかなあ……と思わないでもなし。
奈良から輪行したくなるけれど、あれさえ越えれば終わりだから……と
自分を励まして進みます。
d0211129_18502557.jpg
直登ではなく、フラワーラインを織り交ぜて上り出すと、小雨。
汗と交じって目に入り、文字通り泣けてくる。
d0211129_18515996.jpg
19時半、ついに十三峠に到着。標高430m。
聞きしに勝る夜景に涙ぐむ私。
奈良側が漆黒の闇だったので、ひときわ目に染みました。
これだけ大都市が近く、その方面の視界が広がる峠は
稀でしょう。
夜に峠を越えるなんていう走り屋みたいな真似は
お勧めできませんが、十三峠だけはその価値がありますね。
しかし、あたりはクルマで夜景を見に来たカップルばかり。
カメラをごそごそいじって写真を撮ってると
なんとなく気まずい……。

大阪側の下りは、急コーナーが連続する九十九折。
見晴らしといい道筋といい、十三峠は間違いなく名峠でしょう。
今度は明るい時間帯に上ってみたくなりましたけど、
もう暗峠へは行きませんw

十三峠から八尾の街へ滑り降り、
八尾駅から輪行し、宿へ向かったのでした。

どうにかこうにか予定どおり走り終えたので
達成感は格別です。
しかし、大阪の峠と夏の暑さを甘く見ていたなあと
痛感した一日でもありました。
前述の峠ムックでは、まるで何事もなかったかのように
峠の特徴を記してますが、実はこんなありさまだったのです(汗)。

鍋谷峠、蔵王峠、十三峠とも
地元サイクリストに愛されて、知れ渡っている峠ですが、
遠方から訪れる価値もあると思いますよ。
まあ真夏は避けたほうがよいですが、
個人的には、ビワイチより楽しめました。
(シンドさもビワイチより上だけどw)

ちなみに、宿を取ったのは滋賀県の大津。
昨今、インバウンドやらで大阪や京都では宿が
非常に取りにくいのですが、大津だと取りやすいのです。
鉄道の便もよいですし、
駅近の安いビジネスホテルあるので
関西を訪れた際は愛用してます。

この翌日は、京都の大先輩と合流し、
鯖街道で若狭へ向かいました。その模様は、
またあらためてリポートしたいと思います。
お楽しみに!
(本も買って読んでねw)



# by cyclotourist | 2019-11-01 19:25 | Comments(0)

7月20〜21日・本栖湖キャンプ

こんにちは、田村です。

自分のブログがあることを忘れるほど
放置してしまいましたが、息災でございます。

最近はツイッターで呟けば
自己承認欲求が満たされてしまい、
ブログに気が向かなかったのですが、
あとから振り返ることを考えると、
やっぱりブログにまとめておくのもいいなと思いましたので、
ここ半年ばかりのツーリング(たまに模型作りw)の
模様などを思い出しながら書いてみようと思います。

さる7月20日から21日かけて、
娘と自転車キャンプに出かけました。
時が経つのは早いもので、娘も今年から中学生です。
もう「父ちゃん、父ちゃん」と懐くこともない年頃ですが、
ごくごくたまには父ちゃんの遊びに付き合ってくれます。
「たまには一緒にキャンプすっか?」と誘ったところ、
「いいよ〜。でも峠はやだ」
とのこと……。

夏場は標高があるキャンプ場を選ぶに限ります。
寒さは装備でどうにでもなりますが、
暑さには場所選びでしか対応できません。

そこで、本栖湖にある大人気キャンプ場、
「浩庵」へ出かけることにしました。標高が900m以上あるので
夏でもかなり爽快です。ロケーションも抜群で、
以前利用していっぺんに大好きになりました。

富士五湖エリアへは、
自分一人なら石和温泉からの御坂峠越えが第一候補ですが、
富士急行線で河口湖駅まで輪行してしまえば、
ほとんど上りがなくなります。
本栖湖までの距離も35kmほどと近くなり、
お気楽サイクリングの延長でキャンプができます。
d0211129_15104047.png
河口湖から、西へ連なる湖たちを
眺めながら進むことにします。上図は本栖湖までの片道ですが、
湖がテーマとなるコースの場合、
反時計回りに進むのが定番です。
左側通行なので、反時計回りにすれば
湖畔に近づくわけです。
逆に半島などは時計回りがおすすめですね。
d0211129_15271310.jpg
新宿から河口湖駅まで直通する特急、
「富士回遊号」を利用しました。
中学生になったとはいえクラスで一番背が低い娘なので、
輪行袋を担ぐのが苦手。
乗り換えの手間が少ないに越したことはありません。
d0211129_15295403.jpg
しかし雨……。
降水確率が低いから選んだ日でしたが、
今夏ほど天気予報が当たらない季節はなかったような気がします。
いちおうレインウェアも持参してますが、
行程的に時間に余裕があるので、雨が上がるまで待ちました。
d0211129_15315484.jpg
駅舎の軒下で自転車を組み立て。
観光客が多い駅なので、邪魔にならないよう端っこで。
娘の自転車は、この時が遠出デビューとなった新車、
トーエイ製のプチスポルティーフです。
いつもお世話になっている、ベロクラフト大槻さんに
お任せし、フレームサイズ450mmと小さいながら
いっちょ前のスタイルに仕上げていただきました。
車輪は650×23Cです。
変速メカは、自分が使わなくなったデュラエース!
バッグはRSAサンバックスさんにオーダーし、
はっきり言って自分のランドナーより上等(汗)。

二台ともフロント&サドルバッグにキャンプ道具を
収めましたが、娘の着替えはリュックで背負ってもらいました。
キャンプ場で楽な格好をしたいようで、
ワンピースなんかを選んで収めていました。

小一時間ほどしたら雨が上がったので、
走り出しました。キャンプ場でいただく食材などは
河口湖の近くにあるスーパーで買い出しておきます。
河口湖を後にすると、スーパーやコンビニの類が
ほとんどなくなってしまいます。
なお、ビール(大事)や軽食類、薪などは
キャンプ場の管理棟で購入できます。
d0211129_15370994.jpg
西湖にあるソバ屋に寄ったりしながら、
のんびりと本栖湖を目指します。
d0211129_15420453.jpg
11時に走り出して、買い出しやランチを済ませつつ、
15時過ぎには本栖湖に到着。
距離を欲張らないと余裕がうまれます。
あいにくの曇天ですが、富士山はなんとか見え、
その迫力に娘も驚いてました。
さすがに新車は快調のようで、
ブレーキの軽いタッチが好評。
ビギナーや小柄な人ほど、よいメカの恩恵が
重要なのかもしれません……デュラエースは
奢り過ぎだと自覚してます(汗)。
d0211129_15494860.jpg
d0211129_15451762.jpg
湖畔のサイトに設営。
自分はファイントラックのツエルト、
娘用にはヘリテイジのトレイルシェルターを持参。
どちらも最小限の居住スペースしかありませんが、
寝るまで外にいれば問題ありません。
そのためにも、イスを持参しました。

かさばらないツエルトやシェルターを選ぶことで、
ランドナーやスポルティーフらしいバッグ容量で
イス(ヘリノックスのチェアゼロ)を持ってくる
余裕が生まれるともいえます。
逆に、自立するドームテントを選んで、
そのほかは割り切る、という選択肢もあるわけで、
こうした道具の選び方や組み合わせが
自転車による軽装キャンプの楽しみでもあります。
d0211129_15503282.jpg
この時は、焚き火で調理しやすい
釣り手付きのクッカーを持参しました。
ダグというメーカーの、焚火缶Sサイズです。
これを網とペグと石で作った焚き火台の上に
吊るし、炊飯しました。
いつもの自分は焚き火にこだわりはないのですが、
(荷物増えますし…)
今回は娘にアウトドアっぽさを楽しんでもらうために
焚き火調理を実践しました。
といっても、米を炊くだけw
d0211129_15540306.jpg
フライパンを単品で持ってくることも少ないのですが、
今回は持参。ユニフレームの山フライパンです。
スタックできるクッカーに比べればかさばりますが、
なかにアレコレを詰めて収納すれば、
トータルでは省スペースにすることもできます。
やっぱり専用のフライパンは使いやすいので、
肉の調理は娘に担当してもらいました。
豚肉にマジックソルトをまぶして焼くだけで、
けっこうなご馳走に感じるのは
キャンプならではでしょう。
d0211129_15573606.jpg
まな板や大きめのナイフも、ソロでは持つことが少ないですが、
今回は便利さ重視で持参。こうした道具は、二人でも
ワンセットでよいので、自分が持てば済むわけです。
d0211129_16001379.jpg
お米もしっかり炊けました。
なお、自分はビールで満腹する派なので、
ほとんど娘用です。
ふだんはインドアでラノベとアニメに夢中の娘ですが、
こうしたキャンプ場で過ごすことに抵抗はないみたいです。
むしろ、キャンプ場にもラノベを持ってきて、
自分なりに寛いでましたw
オタクは時間の使い方がうまいのかもしれません。
あいにく星空が見えるような夜にはなりませんでしたが、
二人ともぐっすり眠ることができました。
d0211129_16033511.jpg
翌朝も曇り空でしたが、
それはそれで味わいのある富士山が拝めました。
d0211129_16055594.jpg
残しておいたご飯に、娘がいつの間にか買っていた
リゾットの素のようなものを入れて朝ご飯に。
自分の朝食はいつも袋麺かパスタですが、
娘ながら知識と好みが異なる人と一緒のキャンプだと
いろんな発見があるもんです。
d0211129_16074542.jpg
撤収して走り出すと、晴れ間も見えてきました。
前日とコースが重ならないよう、
本栖湖の南岸を進んで河口湖をめざします。
自分としては、せっかく標高があるエリアに来たなら、
その標高を活かしつつラクに峠越えをして
違うエリアへ足を延ばしたくなりますが、
ここはグッと我慢。もう父ちゃんとは出かけない! とか
言われるとアレですからね。
d0211129_16105482.jpg
精進湖から眺める富士山もよかったです。
d0211129_16113713.jpg
わりと快走する娘氏。
中学校の指定体操着という素朴な出で立ち。
道の駅で食事したりつつ、14時過ぎには
河口湖駅に到着。

こうして、無事に一泊二日キャンプは終了。
二日で70kmほどしか走りませんでしたが、
自分としても楽しい二日間でした。
つきあってくれた娘には感謝の念に耐えません。

自分一人だと、ついつい欲張りなコースを考えたり、
あえて道具を絞って軽さを追求したり、
初見のキャンプ場を選びたくなりますが、
そればっかりが自転車キャンプの楽しみ方じゃないな……
とあらためて思うことができました。

そんなわけで、最近はキャンプ道具の選び方も
ずいぶんと変わってきました。
そのあたりはおいおい紹介していきたいと思います。

次回は、7月末に実行した
関西遠征ツーリングをリポートしたいと思います。



# by cyclotourist | 2019-11-01 16:25 | おしらせ | Comments(0)

マキノ製ネオ・ランドナー

こんにちは、田村です。
すっかりブログを放置しておりましたが、
元気にしております。
「マキノ製ネオ・ランドナー」のおかげで、
元気すぎるくらい元気です。
d0211129_12250920.jpg
この自転車は、「ジャパンバイクテクニーク」(JBT)という、
自転車作りの腕を競うイベント向けに作られた一台です。
JBTに共感した『サイクルスポーツ』誌が
同イベントに参加することになり、
その担当者を自分が務め、今年の3月号から連載記事も続いてます。

一見してモダンな仕様の自転車なので、
「これがランドナー?」と思われる人も多いかと思いますが、
ランドナーという自転車に求められてきた機能、用途、装備を
自分なりに真摯に考えた結果です。
どうすればより優れたツーリング車になり、
現代的な自転車に乗り馴れた多くの人(サイスポ読者)に
受け入れてもらえる自転車になるか……この答えを、
M、マキノサイクルファクトリーという当代きっての名工と
最新パーツによって実現した自転車なのです。
d0211129_12413790.jpg
写真は『サイクルスポーツ』6月号より(撮影:佐藤竜太さん)。
まず、油圧ディスクブレーキは必須としました。
少なくともツーリング用途である限り、
多大なメリットをもたらします。一度でも使えば
もうリムブレーキには戻れません。
あわせて、スルーアクスルという最新(というか今は普通の)の
車輪固定規格を採用しています。

当初、個人的には輪行が容易な従来のクイックリリースで
よいかと思ったのですが、サイスポ誌編集長の吉本さんが、
せっかくなら最新規格を採用して
スチール製ハンドメイド自転車の可能性を示したいと
おっしゃったので、それもそうだと考えて
マキノさんに無理を言って実装していただきました。

フェンダー(泥除け)の有無は悩ましいところですが、
前はフルフェンダー、後ろはジャイアント製の片持ちフェンダーを
採用しました。
ランドナーにはフェンダーが必須、という様式美への敬意でありつつ、
雨天や雨上がりの走行に役立つことは間違いありません。
前は固定式のフルフェンダーであっても輪行に支障はありませんが
(縦型の輪行袋に入れる場合)
後ろは外しやすいタイプが輪行には望ましいので、
あえて片持ちフェンダーとし、専用の大型サドルバッグを
常用することを前提にし、その両者で飛沫を
抑えることとしました。

この大型サドルバッグは、名古屋のRSAサンバッグスさんに
オーダーしたものです。
フレーム設計も大型サドルバッグの装着を前提にしていただき、
ホリゾンタルフレームながらシートステー位置を下げることで、
大型サドルバッグ先端が収まるスペースを確保しています。
必然的にバッグとフレームの接触面積も増えるので、
安定感が大きく向上します。
さらに、バッグの下部をぐるりと囲むステー(キャリヤ)を
トップチューブ後端から延ばし、この手のバッグに
ありがちだった揺れを完全に抑えています。

ランドナーと言えば、角形のフロントバッグがシンボルです。
これは使い勝手がよいものの、走行性能に与える悪影響が
大きいと常々感じていました。
そこで、このマキノ製ネオ・ランドナーでは
「バイクパッキング」式の大型サドルバッグを採用しつつ、
その欠点であった揺れを解決。さらに、使い勝手を
補うために、小さなフレームバッグ(トップチューブ上と三角内)も
RSAサンバッグスさんに作っていただき、
走行中に取り出したいものを収納することで
実用性・利便性も確保しています。
(大型サドルバッグは中身の出し入れがしづらいので)

変速メカは、
いわゆる「フロントシングル」で構成しました。
すでに手持ちのロードバイクで実装し、
好感触だったのが理由です。
フレームもシンプルになります。
ただ、大きなカセットを要するので、
必ずしも軽量化には結びつきませんでした。
STIレバーはアルテグラDi2の油圧ディスクブレーキ用。
これで、XTR Di2のリアディレイラーを駆動しています。
つまり、ロード用のレバーで、MTB用のディレイラーを
動かすわけです。電気スイッチで動くので実用上問題なく、
変速フィーリングが悪くなり勝ちな
大きなカセットでもスムーズに変速します。
チェーンリングは、ウルフトゥースのフロントシングル用44T、
カセットはXTグレードの11-40Tです。
これで自分が楽しむ範囲のツーリングでは支障ないですね。
下りで加速するとかできませんし(笑)。

JBTにおける加点対象は、軽さや国産パーツの有無が
大きなウエイトを占めるのですが、
マキノさんとも相談して
「軽さは最優先事項じゃない」という
共通認識で事に望みました。
軽さだけを追求するなら、
ディスクブレーキやスルーアクスルの採用は
マイナスにしかなりません。
フレーム剛性も最低限のほうが
軽くできる余地が広がります。
しかし、実際に走ってどうなのか? を優先したのが
この自転車です。ですから、重量比剛性に優れた
大径のコロンブス・ライフなどの
異形チューブを使っていただき、
キャリアを設ける関係で(アイレットが必要)、
フロントフォークもスチール製です。
これで、JBTでの計測対象となる
バッグ・ライト・工具類込みの総重量は
9.5kgとなりました。
スチールフレームのディスクブレーキ車で、
フェンダー・キャリヤも
付いてるツーリング車としては軽量だと思います。
もっとも、この自転車のフェンダーとキャリヤが
JBTで加点対象となる「フェンダーとキャリヤ」と認められるかは
審査員次第と思われました。
そこを忖度してもしょうがないので、
我々がよいと思ったものを形にしよう、という
マキノさんの判断に基づいて製作を進めました。
設計を担当された同社の坂西さんはもとより合理的な
構造・部品選びを優先する方ですし、
本当はコテコテなランドナーがお好きな牧野さんも、
「今さらそれを作っても先につながらない」という
考え方でした。

このように、JBT参加とサイスポ誌記事のためにスタートした
ネオ・ランドナー作りでしたが、自分が目指したのは
「これ一台ですべての旅が楽しくなる」自転車でした。

オーダー車に限らずスポーツ自転車全般で、
用途を限定することで性能を高めるのがセオリーです。
極論すれば、
ロードのように舗装路が速いうえにMTBのように悪路が得意で、
キャンピング並みに荷物が積める……なんていう自転車は
成り立ちようがありません。
だから、多くの車種が誕生してきました。
ランドナーの魅力は汎用性の高さでもありますが、
正確には「小旅行車」とされています。
舗装路ではロードバイクに及ばず、悪路ではMTBに及びません。

当然、自分もそう思ってました。しかし車種を揃えていくと、
乗る機会が少ない自転車がガレージを埋めるように
なってしまいました。
それぞれに思い入れのある自転車ではあるのですが、
それだけに乗らないのが不憫でもあります。

だから、このネオ・ランドナーには、
少なくとも自分が楽しむツーリング用途であれば、
どんな趣向だろうと活躍できるような
汎用性を求めることにしました。

そのために、車輪は700×32Cを採用しました。
これで舗装路の快走と少々の悪路の走破性が両立します。
ロードで主流の規格なので高性能ホイールも選べますし
(ただし買えないので、吉本編集長から借用。汗)
チューブレスタイヤを選べば
転がりの軽さも上々です。
JBTの走行会コースに出現する荒れたダートには
やや細すぎるタイヤですが、これ以上太かったり
ブロック(ノブ)があるタイヤだと、
日頃の用途で圧倒的に多い舗装路がかったるく
なってしまいます。
結果として、舗装路でも快適性が高く、
荷物重量が増えても段差などの外乱要因に
強い自転車になりました。

ツーリングの趣向や行程によって荷物量が変わるわけですが、
今回採用したサドルバッグは、数ℓ〜10ℓ少々の
荷物に対応します。荷物量に応じて外形を整えることができるのが
ロールアップ式サドルバッグの特色でもあります。
また、必要に応じてフロントバッグも追加できるので
(当然ですが)
キャンプツーリングに対応する容量も確保できます。
これは、中に収めるウエアやギア類のコンパクト化が
進んだ恩恵でもあります。

こうして、マキノさんとRSAサンバッグスさんに
多大な労力をおかけして完成したのが、この自転車なのです。
「ランドナー」と言えるスタイルなのかは
判断が分かれるところですし、
見た目の好みは人それぞれなので
正解はないと思いますが、
自分としてはカッコよさの面でも大満足です。
そして、従来のランドナーに対して
完全に上位互換といえる
機能・性能を実現しています。

ただ、当然ながら費用はかなりかかりました。
マキノさんでは16万円代からフレームオーダーできるのですが、
今回のは言いたい放題の要望を盛り込んでいただいたので、
数倍に及びました(汗)。
計画当初は、費用の大部分を
サイスポ編集部が負担してくれるのでは? と
思い込んでいたので予算度外視で仕様を決めたのですが、
そういう美味しすぎる話にはなりませんでした(汗)。
その代わり、当然ながら自分の自転車になります。
実際にオーダーする際は、自分が出せる金額に応じて、
ビルダーさんと相談しながら
仕様を決めることを強くオススメします。

久しぶりにブログを書くと、紙媒体と違って
字数制限がないので、いくらでも書いちゃいます(笑)。
ここからは、そんなネオ・ランドナーが完成してから
実践してきたツーリングの模様をお伝えします。
d0211129_13320001.jpg
自分にとって、輪行できない自転車は
存在価値がないです。このマキノ号も
もちろん輪行に支障はありません。
ただ、スルーアクスルなので車輪の着脱に時間がかかり、
ブレーキキャリパーにスペーサーを入れる必要が
あるだけです。
油圧ディスクブレーキだと、いまだに輪行に対する
懸念を耳にしますが、杞憂です。
d0211129_13335804.jpg
初ツーリングは4月上旬の西伊豆。
西伊豆スカイラインは何度も訪れても飽きません。
上りがあれば下りもあるので、油圧ディスクブレーキと
フレーム・フォークの相性も確かめることができました。
制動力が強い(わずかな力でよく効く)ので、
特にフォークへの影響が大きいのですが、
マキノ号は特に留意して作っていただいたので、
時速60kmから急減速するシーンでも、
従来のスチールフレームにありがちだった
ヨレ感がいっさいなく、期待通りの安心感がありました。
その分、フォークが少し重いのですが(773g)
実際の走りでの安心には替えられません。
d0211129_13385125.jpg
4月下旬には、久しぶりのブルベにも。
「フレッシュ」という、仲間で24時間走るブルベです。
京都の宇治を出発しました。
d0211129_13403832.jpg
24時間走るので、
眠くなる時間帯が生じるのは否めませんが、
無事に静岡の興津まで距離370kmを走りきりました。
路面状況が見づらくなる夜間において、
32Cタイヤのボリュームには助けられるシーンが多く、
結果的に肩周りやお尻へのストレスも少なく感じられました。
d0211129_13422650.jpg
4月中旬にはキャンプも実践。
この時は、フロントバッグにオルトリーブの
アクセサリーパックを追加してます。
まだ肌寒いのでダウンジャケットなども持参しましたが、
なんとか前後のバッグに収まりました。
d0211129_13450458.jpg
4月下旬、待望のフロントバッグが到着。
これもRSAサンバッグスさん製。
キャリア〜ハンドル間の高さ、前後左右の寸法などを
指定したので収まりは抜群。加えて、上方向に
容量を延ばせるロールアップ式に仕立てていただいたので、
荷物量の変化にも対応しやすいです。
ツーリング車において、バッグはフレームや各種パーツと
同じかそれ以上に重要です。
既製品でピッタリなのが見つかればよいですが、
そうでないなら、もしくはさらに理想を追求するなら、
オーダーメイドが近道だと思います。
Xパックという生地を使っていただいたので
軽く仕上がり(200gほど)、防水性も十分です。
d0211129_13493374.jpg
フレッシュの三日後、本栖湖へ。
d0211129_13503995.jpg
浩庵という大人気のキャンプ場があるのですが、
「ゆるキャン△」の舞台になったことで、
売店がアニメショップのようになってました(笑)。
d0211129_13520326.jpg
「千円札の富士山」を望む湖畔で
ぼっちキャンプ。圧倒的な解放感でしたが、
翌日は雨に降られ、とっとと輪行で帰りました。
フェンダー、やっぱり役立ちますね(笑)。
こうしてツーリングを重ねていると、
ツーリング車としてはやや前傾が
キツい乗車姿勢にも慣れてきました。
と同時に、狙い通り(?)ほかの自転車に
乗る機会がほとんどなくなってしまいました(汗)。
d0211129_13591079.jpg
『サイクルスポーツ』7月号より(撮影:島田健次さん)
4月の末には、ともにJBTを走る仲間(=ライバル)たちと
西伊豆を走る! という素晴らしい体験がありました。
写真先頭より、グランボアの前野さん、自分、東叡社の森さん、
柳サイクルの飯泉さんです。
楽しかったなあ……シンドかったけど。
d0211129_14011893.jpg
未舗装の林道もコースに組み込んだので、
ダートの走破性も確かめられました。
期待通り、かなり荒れた路面でもイケます。
もっとも、自分の腕では速度は出せませんが(汗)。
d0211129_14055571.jpg
ゴールデンウィークには、
仲間たちと恒例の信州キャンプツーリングへ。
京都の北山さんが計画した二泊三日の旅でした。
写真は高ボッチ高原。
d0211129_14073613.jpg
d0211129_14075313.jpg
総勢6名。みんなキャンプ装備ですが、
ランドナー、スポルティーフ、MTBベースのツーリング車、
そしてロードバイクと多種多様。
道具を吟味すれば、たいていの自転車で
軽快なキャンプツーリングが可能なのです。
d0211129_14092448.jpg
一泊目は松本の梓水苑。
環境と設備の双方がよい良キャンプ場でした。
d0211129_14102460.jpg
四国からお越しのジェームス兄貴が
持参していたB6ちゃんグリル。むむ……。
d0211129_14111096.jpg
この時期の信州はまだ白いアルプスが迎えてくれます。
d0211129_14120179.jpg
二泊目は木崎湖キャンプ場。もはや定宿(?)。
d0211129_14125285.jpg
d0211129_14131763.jpg
キャンプ場の駐車場で、
フィギュアなどのアニメグッズ中心の
フリーマーケットが開催中でした。
ちょうど新居を建てた輪友を思い出し(今回は不参加)、
みんなでお金を出し合って、新居祝いとして
段ボール箱いっぱいのフィギュアを送りつけてやりました(笑)。
d0211129_14162281.jpg
連夜の宴会。
千葉からお越しのミウラ兄貴まで
B6ちゃんを持参してました。う〜む。
d0211129_14174026.jpg
旅の最終日は、佐野坂の旧道を抜けて
嶺方峠を目指しましたのですが……
d0211129_14185954.jpg
落ちた枝を巻き込んで、
特製のステーとフェンダーを破損!
やってしまった……と、しばし茫然自失。
ステンレスパイプを使ったワンオフの逸品が……。
タイヤとのクリアランスが狭いので、いつかやるだろうとは
思っていたのですが、早すぎる。
JBTの本番前だというのに……。
後日、牧野さんに詫びを入れて
急速に新調していただきました(汗)。
d0211129_14212520.jpg
気分も凹んで着いた嶺方峠でしたが、
いつも以上の絶景で迎えてくれました。
ちょうど居合わせたオランダからのサイクリストと記念撮影。
「オランダは平らだから、日本は大変でしょ」と言ったら、
「だが、それがいい!」みたいに返してくれました。
なんでも四週間も休みがあるとか。
「明日は仕事」という我々には眩しすぎました。
あと、パートナーの日本人離れしたスタイルも(汗)。
d0211129_14243802.jpg
怒濤のツーレポ(汗)、
次は三泊四日の四国旅です。5月下旬、「サンライズ瀬戸」を奮発。
写真は、岡山駅での「瀬戸」「出雲」切り離しシーン。
さすが寝台特急、大人気です。
d0211129_14272200.jpg
坂出駅から走り出し、
「結城友奈は勇者である」(ゆゆゆ)の
舞台に寄りながら観音寺へ。
d0211129_14284002.jpg
年初にも訪れた観音寺。
すべてが懐かしく、居心地がいい街です。
d0211129_14294470.jpg
一泊目は一の宮公園の
キャンプ場を利用しました。
100円という圧倒的な低料金と、スーパー、銭湯などが近い
文化度の高さが魅力です。
d0211129_14310558.jpg
二日目は、瓶ヶ森線という
パノラマラインを走って面河渓のキャンプ場へ。
石鎚山系を貫く絶景の林道です。
しかし、観音寺から遠く高く、キャンプ場に着いた時は疲労困憊。
実はそこで女性サイクリストキャンパーに出会うという
奇跡があったのですが、その話はまたいずれ。
d0211129_14332155.jpg
いつかは利用したいキャンプ場の筆頭、
見近島架橋公園です。しまなみ海道の伯方・大島大橋の
途中から降りる無人島です(キャンパーはいっぱいいますが)。
クルマが来れない「旅人の聖地」だとか。
しかも無料。利用者は多かったですが
立地故にファミキャン層はゼロだったので、
静かな一夜を過ごすことができました。
しまなみ海道、橋を走るだけじゃもったいないよ。
d0211129_14375685.jpg
6月早々、今度は北海道へ。
釧路空港から入り、女満別空港から抜けるという
二泊三日の行程でキャンプツーリング。
d0211129_14385883.jpg
羽田で自転車とバッグを預けたのですが、
総重量13.2kgでした。これくらい軽いと、
日帰りと同じ感覚で輪行できます。
だから、いろんなところへ行きたくなります。
d0211129_14402742.jpg
お〜さすが北海道、
やっぱり北海道だねえ、
……
と、すぐに飽きる北海道ですが(汗)、
やはり非日常感が楽しめるのは言うまでもありません。
d0211129_14415809.jpg
7、8年振りに訪れた
多和平キャンプ場。その時はベロクラフトの大槻店長と
一緒だったので雨に降られましたが(汗)
今回は絶好の晴天に恵まれました。
不便なキャンプ場ではあるのですが、
道東を訪れたら素通りはできません。
景色が「バエる」のはもちろんですが、そこに
オーダー車が共にあることが無性に嬉しくなります。
JBT前に、それとはまるで関係のないツーリングで
酷使していいのか? という思いもありますが、
乗るのが楽しいんだから仕方ありません。
d0211129_14461370.jpg
二日目は摩周湖を経由して
屈斜路湖へ。「霧の摩周湖」と言われますが、
ちゃんと見えました。しかし、俺の晴れ男ぶりも
ここまでのようで、次第に雨雲が近づいてきました。
d0211129_14472865.jpg
屈斜路湖のキャンプ場へ向かう前に、
弟子屈の街へ寄ります。ここで食材に加えて
雨対策など各種の用品を買い出し。
道東とは言え、街中は便利なものです。もっとも、
その街の間隔が離れているのが道東なので、
プランニングを間違えると悲惨です。
d0211129_14494228.jpg
和琴半島湖畔キャンプ場。
ここも、多和平と並ぶマイフェイバリットです。
ホームセンターで買ったビニールシートを
即席のタープとして張りました。
これで雨が降っても怖くない!
d0211129_14504613.jpg
さっきのホームセンターで買った
B6ちゃん(キャプテンスタッグのグリル)。
こういうのには手を出しちゃイカン、
お前ウルトラライトなんだろ?と言い聞かせていたのですが、
ゴールデンウィークでのジェームスさんとミウラさんが
これを使ってる様子があまりにも楽しそうだったし、
ニコットで半額になってたものだから、
思わず買っちゃいました(汗)。
重量は700g以上もあります。
シェルターや寝袋ふたつ分くらいの大重量……。
自転車やバッグをいくら軽くしても、結局は荷物なんですよ。
(乗り手の重さはさておき…)
小さくはなるので、サドルバッグに収まったのは幸いでしたが……。
しかし、使ってみるとやっぱり楽しいし、
炭で焼いた肉はうまいですね(笑)。
d0211129_14570197.jpg
最終日は夜半から小雨混じり。
本来ならキャンプ場に停滞したいところですが、
飛行機を予約してるのでそうもいかず……。
せっかくなのでと津別峠に上ったものの、濃霧でご覧のありさま。
とっとと女満別空港まで走り、
名残惜しくも帰宅したのでした。

以上、ブログ放置中のできごとでした。

やっぱり新しいオーダー車は気持ちがよいものです。
自分の夢を叶えてくれた自転車ですから、
走ることがたまらなく楽しく、自然と出かける気にもなり、
すでに2000kmも走りました。

そして、肝心のJBT走行会は
先日(6月15、16日)終了したのですが、
その模様は、7月20日発売の『サイクルスポーツ』で
あらためてガッツリと
リポートしたいと思います。
マキノ製サイスポ号の評価はいかに?


今後ともよろしくお願いいたします!
# by cyclotourist | 2019-06-19 15:40 | Comments(6)

自転車キャンプにおける「幕」選び

こんにちは、田村です。
だんだんと春めいて日照時間も
長くなってきました。

フツーのサイクリストなら、喜ぶところですが、
個人的には冬をもう少し楽しみたいです。
より正確には、冬のキャンプを、です。

仲間内を除くと、誰に冬キャンの魅力を説いても
「キャンプ? 暖かくなったらね」とか
ぬるいことを言いやがるのですが、
まことにもったいないかぎり。

自分も少し前までは冬キャンを躊躇する面もありましたが、
すっかり認識を改めました。

冬でも自転車キャンプできる

冬でも意外と楽しい

冬のほうがメリットが多い

冬こそ自転車キャンプ

って感じです。
もちろん、適切な天候とキャンプ場と装備の選択が
欠かせません。
でもそれって、夏も、どんな季節も同じです。
特に、夏の暑さは装備ではどうにもならないので、
北へ行く、標高が高いキャンプ場を選ぶといった
プランニング面で対応するしかありません。
それに比べ、寒さは装備でも対応できる範囲が広いので
より自由なツーリングが楽しめると言っても
過言ではないでしょう。

で、陽気が感じられる昨今ですが、
もっと冬キャンを楽しみたい私は、
あえて東北をめざすことにしました。

先日の長野・陣馬形山キャンプ場でマイナス10度を体験し、
それでも快適な一夜を過ごすことができ
(上りはたいへんキツかったですが。汗)
若干増長している感は否めませんが、
今年はどこも雪が少ないようで、トラベルチャンスが広いです。
かといって、勢い余って北海道や北東北へ行くと
さすがに走りが楽しみづらかろうということで、
福島県は猪苗代湖へ向うことにしました。

と、その前に……。
d0211129_18565189.jpg
部屋に転がっていた合板をノコギリで切って、
ミニテーブルをこさえてみました。
テーブルって、あればキャンプが便利になるのは確実なんですが、
割愛することが多いアイテムです。
d0211129_18582147.jpg
SOTOのフィールドホッパーという、
いかしたミニテーブルも持ってるのですが(写真左)、
たたんでも微妙に大きく(写真の半分になります)
400gという重量も気になります。
これでも同種製品のなかでは小さくて軽くなるほうなのですが、
「やっぱり置いてくか」となりがちなアイテムです。
d0211129_19003266.jpg
そこで、組み立て式としました。
足をはめるだけなのですが(笑)、
5mm厚の合板なので、きつめに勘合するように切り出せば
十分な安定感があります。そして……
d0211129_19014724.jpg
天板をサドルバッグ底面の形にあわせたので、
その形崩れを防ぎつつスペースはとりません。
我ながらナイスなDIY。重量は200gほど。
いざとなれば薪にもなる逸品です(笑)。
みなさんもご自身のサドルバッグの形に合わせて
自作してみてはいかがでしょうか。

さて、出かけます。
d0211129_18410038.png
郡山まで新幹線でワープ。
林道で絶景とウワサされる峠を越えて猪苗代湖へ。
それだけだと距離40kmほどなので、
かなり早くキャンプ場に着くことは確実。
そこで、湖南のキャンプ場に荷下ろし、設営を終えてから
軽装で猪苗代湖を一周したらどうだろう? と考えました。
個人的に周回コースは避けることが多いのですが、
(遠くへ行くという醍醐味が薄れるので)
適当なサイズの湖だったら望むところです。
ということで、先の日曜〜月曜に実行。
d0211129_18440936.jpg
自宅を出て2時間後には
郡山駅に到着。新幹線の恩恵です。
街中には一片の雪もなく、気温も高いです。
d0211129_18454447.jpg
しばらく県道を進んでから、
御霊櫃峠(ごれいびつとうげ)へ向かう市道へ入ると
山並みが迫ってきます。
青看板も出ており、迷いようがありません。
あの山塊を越えるのか……と期待が高まります。
d0211129_18474255.jpg
ほどなくして林道へ。
除雪しないと明記してますが、
通行止めではないようなので進みます。
クルマも降りてきたので、大丈夫でしょう。
d0211129_18484436.jpg
麓は杉林が多く、とたんに鼻水がわき出して呼吸が
少し辛くなります……。ワタクシ、どうやら
昨年あたりから花粉症デビューしたようで、
それもあって、春より冬のほうが好きになりました。
d0211129_18495271.jpg
鼻をかみかみ上って行くと、
ほどなくして松や広葉樹の枯れ林になり、
鼻が楽になりました。
標高が上がるに従って残雪が増えてきましたが、
乗車して行くことに問題はありません……?
d0211129_18510744.jpg
デリヘル嬢を募集してます。
林道の下のほうで一台のクルマと行き違いましたが、
周辺に人家はありません。謎です。
d0211129_18525176.jpg
峠が近づくと、道全幅に
雪が残る箇所が出てきてしまいました。
ここをクルマが越えたのか!?と思えますが、
轍があるので交通はあるようです。
当然ながら自転車は押しになります。
凍ってはおらず、比較的歩きやすくはありますが、
短い距離でも押し歩くと、格段に疲れてしまいます。
道筋自体は、勾配が緩く、眺めがよい箇所も多く、
とても癒し系です。
d0211129_18550304.jpg
峠の直下からは、
郡山方面の広い眺望が楽しめました。
あと、ミニテーブルのおかげで、
いつも以上にサドルバッグがピシッとしてるのが
個人的にはとてもうれしいです(笑)。
d0211129_19053857.jpg
ピークを越えると、眼下に
猪苗代湖が現れました。
御霊櫃峠、標高こそ900m弱ですが、
道筋の雰囲気や眺望は実に素晴らしいです。
また違う季節にも訪れたくなりました。
d0211129_19070724.jpg
猪苗代湖側の積雪は少なく、ほっとしながら湖岸へ。
ひたひたと寄せる波の向こうに見えるのは磐梯山。
d0211129_19082507.jpg
猪苗代湖のほぼ南端にある
秋山浜キャンプ場に着いたのはお昼過ぎ。
無料、予約不要、通年営業(?)という、
我々には神のようなキャンプ場です。
しかし、炊事棟は4月まで閉鎖中。
実質的には営業してないのかもしれませんが、
先客も一組いましたので、とっとと設営します。
d0211129_19101129.jpg
相変わらず寝袋やダウンジャケットが
かさばるのは致し方ありませんが、
限られた容量の前後バッグに全装備が収まってます。
d0211129_19105291.jpg
今回が初登板の新たなる幕、
ヘリテイジのトレイルシェルターです。
いわゆるストックシェルターというヤツで、
ハイカーやトレランの人などが用いるストックを
ポールとして設営するシェルターですが、
専用ポールが存在することを知って
導入してみました。
専用ポールは、信州トレイルというお店の
オリジナル品です。
幕の本体とペグ4本(付属は2本だけ)、ポールを合わせた
総重量は実測475gと十分に軽いです。
なにより、小振りになる本体と、長さ30cmほどになる
ポールが尊いです。
自転車の場合、テントを採用するとポールの長さが
収納のネックになるのですが(どんな製品も40cmくらいある)
これなら多くの大型サドルバッグに
無理なく収まります。
d0211129_19161838.jpg
張るのも簡単。ペグを打てば立ちます。
テントとツエルトの中間的な構造ですね。
中に完全に入ってあぐらをかくと
天井高さ(90cm)がややキツいですが
(身長171cmの割には座高があるので……)
入り口に座れば頭が出るので、炊事なんかは楽です。
d0211129_19182394.jpg
独特な側面形。
横たわると、頭上と足下に閉塞感がありますが、
寝れば気にならないのは言うまでもない……と、
この時は思ってたんですけどね……。

さて、積雪のために随分と押し歩いた割りには
いい時間にキャンプ場へ着いたわけですが、
歩くとテキメンに疲れる自分なので、
もう湖畔を一周する気なんてなくなりました(汗)。
そこで、近くにある入浴施設(200円と激安)と飲食物のお店へ。
いずれも自転車で10分圏内にありました。
スーパーやコンビニは近くにありませんが、
いくつかある個人商店をまわれば
ビールもお肉もカップ麺も調達できました。
d0211129_19225470.jpg
暮れなずむ猪苗代湖。
だんだんと磐梯山が見えなくなると、
次第に湖北の街灯りが光り出します。
d0211129_19242698.jpg
ミニテーブル、大活躍。
精肉店で買ったチャーシューをあぶりつつ、
味噌漬けの豚肉を焼いたりして、ビールをあおります。
気温はさほど下がらず、終始5度くらいあったかと思います。
だから、シェルターから半身を出していも
寒さはまったく感じず、寝袋に入ればヌクヌク。
食べて飲んで、しばしアニメなんかも見て、
21時前には深い眠りへ……。
d0211129_19282771.jpg
なんかうるさいなと目が覚めたのが4時くらい。
本格的な雨がシェルターを叩く音でした。
内側もシットリ……。結露と浸水の両方でしょうか。
幸い、寝袋にはSOLのビビイを被せていたので
深刻な問題は発生しませんでしたが、
ダブルウォールのテントのような
「雨でもなかはドライ」なんて快適さは望めません。
心なしか、中面の濡れはツエルトよりも激しく感じられ、
密閉性が高い分、結露も多いのかもしれません。
そして、足を延ばすと必然的に頭上の幕が前髪に触れるほど近くなり、
幕を叩く雨音が大きく感じられ、目が覚めちゃったわけです。
このあたりは、シンプルな山形に張れるツエルトのほうが
いいんじゃないかとも思えました。
ま、7時くらいまで二度寝できたので御の字でしょう。
d0211129_19391377.jpg
夜が明けても雨は止みません。
天気予報だと雨時々曇りだったのですが、
ずっと雨です。
d0211129_19400121.jpg
なにはともあれ飯を食わねば
動く気になりませんので、いただきます。
入り口を開いて身を乗り出すと、当然ながら
ダブルウォールテントのように屋根となる前室がないので
雨が降り掛かりますが、レインウエアを着て凌ぎます。
客観的にはミジメな光景とも思えましょうが、
やってる本人はこんな状況も楽しんでたりします。
これで気温が低かったらそんな余裕もなかったでしょうが、
朝でも気温5度はあった感じです。
d0211129_19443788.jpg
待っていても雨が止みそうにないので、
撤収開始。敷いたシート(厚手のエマージェンシーシート)を
のけてみると、盛大に水が溜まっていました。
d0211129_19460878.jpg
シェルターをどけてみると、
地面は乾いています。
つまり、下からの浸水ではなく、
上からの浸水や結露によって
水浸しになったことが分かります。
一般的には、シェルター類の下(地面の上)にシートを敷くようですが、
自分は常に中に敷いてます。
今回のような事態を鑑みると、自分のように
中にシートを敷いて、これを浸水に対する
最後の防衛線としたほうが適切に思えるのですが、
どうなんでしょうね。
d0211129_19483021.jpg
屋根がある炊事棟へ一切合切を移動して、
パッキングします。
濡れた装備の収納は面倒なものですが、
致し方ありません。こんな時は、
バンバン荷物を放り込める従来型のフタ付きサイドバッグや
横型サドルバッグのほうが便利ですね。
バイクパッキング的なバッグは、荷物をキッチリ入れないと
形崩れしますし、上方が開くので
注意しないと中が水浸しになりがちです。
d0211129_19511866.jpg
無論、走る気など失せているので(汗)、
最寄りの駅を目指します。
とはいえ、最低でも20kmは走らないと
磐越西線にたどりつきません。
d0211129_19523954.jpg
やった〜駅だ〜と思ったら、
休止中の臨時駅でした(笑)。
結局、快速が止まる猪苗代駅まで走りました。
d0211129_19534812.jpg
お昼前には乗車。
せっかくここまできて、あんまり走らないのは
もったいない限りですが、致し方ありません。
そして、新幹線に乗り換えて東京目指して南下していくと
どんどん晴れてくるのが何ともはや……まるで
降られるためにJRにお布施したようなものです(汗)。
d0211129_19550653.jpg
とっとと帰着したので、
億劫になる前に装備一切合切を陰干し。
平日の陽が高い時間にこんなことをやってると、
さすがに近所の目が気になります(笑)。
こうして並べてみると、これだけのモンが
合計容量20ℓほどのバッグによく入ってたな〜と
感心せざるを得ません。道具の進化おそるべし。
ちなみに、お手製ミニテーブルは、濡れるとふやけて
勘合しなくなることが判明。乾いたらまた
組み立てられましたが、やっぱりもうちょっと
よい木材か、道具と技術があればカーボン板で
作るといいんでしょうね。昔は、ラジコンカーのシャーシを
カーボン板で自作したりもしたもんですが……。
d0211129_20081706.jpg
d0211129_20090389.jpg
すっかり汚れた自転車とバッグも洗いました。
オルトリーブのバッグは合成ゴム系の素材なので、
自転車と同じようにゴシゴシ洗えば汚れが落ちます。

さて、ここまで読んでいただいた方の多くは、
結局のところ、自転車キャンプにおいては
どんな「幕」がいいの? と疑問をもたれることと思います。

ここ数年でワタクシが使った
四つの幕をあらめて比較紹介したいと思います。
テント・シェルター・ツエルトを「幕」と総称すれば、
「ツエルトはテントじゃありません」みたいな
注意書きも不要ですし(笑)。
d0211129_20254651.jpg
右から、
[ワンポールテント]テンマクデザイン・パンダ
「自立型ドームテント」アライテント・トレックライズ0
[シェルター]ヘリテイジ・トレイルシェルター+ポール・ペグ
[ツエルト]ファイントラック・ツエルト1+ガイライン・ペグ
です。
こうして収納状態を比べると、
ツエルトが圧倒的にボリュームが小さく、
ワンポールテントは巨大です。
いずれもサドルバッグに入りますが、
他の装備とのディール(笑)になるわけです。

[ワンポールテント]テンマクデザイン・パンダ
d0211129_21115725.jpg
実測重量1916g。
この重さと収納時の大ボリューム故に、
普通は自転車キャンプの選択肢にはならないけど、
張り姿の端正さに引かれて購入。
さすがに居住性もよく、前室が広く天井が高いので
雨天時の調理も余裕。
キャンプ場で過ごす時間を重視するならアリだけど、
イスやテーブルなどを携行する余裕はなくなるので、
悩ましいところ。価格は意外と安いです。
ただし、ペグを刺さないと自立しません。

「自立型ドームテント」アライテント・トレックライズ0
d0211129_21164428.jpg
実測重量1299g。
永遠の定番。近年でこそ、コレを越える軽さを
実現した同タイプの製品も現れましたが、価格が適当なので
今も競争力がある名品。というか、コレを持ってるから、
ヘリテイジやテラノヴァやファイントラックの
最新テントを買う踏ん切りがつかないジレンマが(笑)。
10年以上前に買って、加水分解なども起こらず現役。
雨が降りそうな時、状況が不明な初見のキャンプ場、
そして先の陣馬形山のように寒そうなときなども
コレを選びたくなりますね。
あと、コンクリの駐車場で天体観測するといった(?)、
ペグを刺せないような状況でも使用可能。
ポールだけで自立するので。その
ポールがもう少しでも短くなれば……。

[シェルター]ヘリテイジ・トレイルシェルター
d0211129_21221537.jpg
実測重量475g。
この軽さと小ささで、ペグさえ打てれば
簡単に設営できるので、初見のキャンプ場でも安心。
「テントっぽい」居住性も発揮できます。
しかも価格が高くない(テントに比べれば)。
しかし、前述のように雨天だったりすると、
さすがに快適さは限定的。
個人的にはバランスのよい幕だと思いますし、
今後の自転車キャンプで主力になりそうな気もしますが、
中途半端な存在かもしれません。
濃い緑と赤いジッパーという他にない配色は、
個性的でいいと思います。

[ツエルト]ファイントラック・ツエルト1
d0211129_21303504.jpg
実測重量343g。
とにかく軽くて小さくなる。
寝るまで外にいればいい、と割り切れれば
これ以上はない幕。イスやテーブルを持つ余裕も生まれます。
非常時・ビバーク用という想定のツエルトですが、
寝るだけならテントと同じ。だって、寝てるんですから(笑)。
床をヒモで閉じるという開口部の多い仕様なので
(張らずに被ることを考慮してるので)
虫を心配する向きも多いですが、
適切なキャンプ場を選び、適切な服装で過ごし、
適切な虫除けを使えば夏場でも問題なし。
寒さに対しては、中が狭いだけにかえって
保温性があるとも感じます。
ただ、別途ポールを持たない限りは、
適切な間隔の立木や自転車をポール代わりにして
ガイライン(ヒモ)で吊るので、設営場所をかなり選びます。
これも不安要素ですが、経験上、95%以上の
キャンプ場で問題なく張れました。
価格も安いですし、自分が仲間をキャンプに
誘うときも薦めやすいスタイルで、
導入した人もおおむね満足してるようです。
もちろん、雨天時になかで停滞したり、
調理するのは不可能に近いです。
そんな状況が予想されるならテントを選ぶか、
宿泊施設に移行するという判断が必要です。
自転車なら、そういう移動も簡単なので、
徒歩より装備の選択範囲が広く、そのメリットが
ツエルトの活用範囲を広げていると思います。

こう書いていると、やっぱりツエルトが
自転車的にはメリットが多いのですが、
ストックシェルターの万能性にも期待できますし、
より軽量な自立型テントもほしい……。

理想の幕を探す旅はまだまだ続きそうです。


# by cyclotourist | 2019-03-13 22:16 | Comments(5)

冬キャン二景

こんにちは、田村です。
ひときわ寒さ厳しい今日この頃ですが、
相も変わらず自転車キャンプざんまいでございます。

さる10〜11日は、いつもの仲間と
西伊豆をめざしました。
d0211129_10111060.png
走ったコースはこんな感じ。
小田原まで輪行し、男前に箱根を越えて
西伊豆の港町、土肥まで100km。

d0211129_10271990.jpg
選んだ自転車は、フロントシングル化した
キャノンデール・CAAD12ディスク。そしてテールフィン。
d0211129_10280816.jpg
容量20Lほどのサイドバッグひとつと
コーナーバッグに冬キャンの全装備が入りました。

寒いんだから、比較的温暖な伊豆でキャンプしよう、
という話になったのは穏当なのですが、
リッチなのに経済観念がしっかりしてるばっきー氏
(だからリッチなんでしょうが。笑)
「交通費を節約したいから小田原スタートにしたい」
と言い出したことから、必然的に箱根を越えることに。
箱根じゃなくて、別の峠(熱海峠、冷川峠)を
越えても伊豆には抜けられるのですが、
時間制限があるブルベならともかく、
男なら堂々と箱根を越えるべきでしょう。
d0211129_10184158.jpg
朝8時、小田原に集合した4人のオッサン。
ばっきー氏、隊長殿、トシさん、自分です。
今回、キャンプするのはばっきー氏と自分だけですが、
十分明るいうちに土肥のキャンプ場に着きたいので、
朝8時と我々にしては早めに集合したのです。
小田原くらいだと、東京から普通列車に乗っても
苦にならない移動時間ですね。
以前の自分なら、新幹線が利用できる駅は
必ず新幹線を利用してましたが、最近は
少し経済観念に目覚めました(笑)。
d0211129_10214445.jpg
国道1号を三枚橋で左折して、
男らしく旧東海道で箱根をめざします。
ちょっと前にもナイトランで越えた箱根ですが、
この旧道は上りの序盤がとにかく急なので、
キャンプ装備で越えられるか一抹の不安もありましたが、
ゆっくりマイペースで走れば問題なし。
異様にデカい46Tのスプロケットのおかげです。
また、片方(右側)にだけサイドバッグを懸吊しているので
ダンシングすると違和感が大きいですが、
着座してれば十分に安定感があります。
冬キャンとは言え、装備一式で重量4.5kgくらいに
収まってるので、それなりに軽快です。
d0211129_10334922.jpg
七曲がりを力走。
この前日、関東全域で降雪があったので
路面状況がはなはだ不安でしたが、
幸い走行路面に積雪や凍結は皆無でした。
(もし雪が残っていたら、沼津まで輪行に変更予定でした)
d0211129_10353729.jpg
甘酒茶屋。ここまで上ると路肩に雪も目立ちました。
なにより空気が冷たいので、あんまり大汗を
かかないようにペースを抑えました。
d0211129_10365154.jpg
フロント46Tを選んだので、
いわゆる一対一のギヤ比を得るために
特大46TのMTB用スプロケットを装着してます。
荷物があると、やっぱり一対一がほしいです。
こんな特大スプロケットはロード用のディレイラーでは
変速できないので、XTRのそれを装着。
機械式変速だと、ロード用レバーとMTB用ディレイラーの
組み合わせはグレーゾーンになりますが、Di2なら問題なし。
(もちろんコレも自己責任でしょうが)
アルテグラDi2のシフトレバーで、XTR Di2の
ディレイラーがサクサク動きます。
スラム・フォース1など、フロントシングル用の機械式メカだと、
歯数差とテンションのせいか変速の動作が大味で、
ガッチャンガッチャンという感じですが、
Di2なら当然ながらスムーズで小気味よく変速します。
問題は、XTR Di2ディレイラーが高価なことだけです(汗)。

話がツーリングから逸れまくってますが、
フロントシングルは、自分としては好感触です。
高いXTR Di2ディレイラーを無理して買ったので
強制的にそう思い込んでるフシもありますが(汗)、
「何も考えずに変速できる」というのがメリットです。
フロントマルチだと、前後のギヤ位置を常に意識したり、
フロントを変速した後にリアも変速して軽さ・重さを調整する、
といった「煩わしさ」があります。
それまで煩わしいとは感じてませんでしたが、
フロントシングルを体感すると、
けっこう煩わしかったなあと思えてしまいます。
なお、そもそもフロントシングルにしたのは
軽量化が目的だったのですが、実はその効果はなし。
下りでもあるていどは足を回せるように
フロントをやや大きめな46Tにしたため、必然的に
軽いギヤを得るためリアのギヤが特大になったので、
スプロケットの重量増が、不要になったフロントディレイラーの
重量を上回ってしまいました……。
フロント・リア共に、もう少し小さいのを選べば
軽量化にもなるでしょうが、悩ましいところです。

閑話休題。
d0211129_10512964.jpg
無事、芦ノ湖に到着。
ここも当然のように外国人ばかりです。
d0211129_10522156.jpg
湖畔からもうひと上りして、
行程のピークである箱根峠へ。
気温は1度くらいで、幸い積雪・凍結なし。
脱いでいたジャケットやグローブを付け直し、
イヤーカバーなども装着して下ります。
d0211129_10541929.jpg
三島まで一気呵成に20kmの下り。
当然ながら寒いし、意外と交通量多いし、箱根は
上りよりも下りがしんどかったりします。
d0211129_10552282.jpg
麓のコンビニで人心地を取り戻す我々。
いい年こいたオッサンたちが
缶コーヒーをカイロ代わりして暖をとるのも
冬のサイクリングらしくて
微笑ましい光景ではないでしょうか(笑)。
全員ディスクロードなので、口々に
ディスクブレーキの恩恵を讃えたのでした。
この後、沼津でラブライブ! の物販に向うトシさんと分かれ、
三名で内浦へ。
d0211129_11001787.jpg
沼津でイベントがあるそうで、
内浦はいつも以上にラブライバーで溢れかえってました。
内浦初訪問の隊長殿を主要な舞台にご案内した後、
日帰りの隊長殿と分かれ、
ばっきー氏とふたりで土肥を目指しました。
d0211129_11023394.jpg
終日曇天で、あいにくの空模様。
富士山も見えませんが、内浦以西にはじめて足を延ばす
ばっきー氏には西伊豆の海岸線は新鮮に写る様子。
細い砂州が伸びる大瀬崎を過ぎると、
アップダウンが連続するのですが、妙に快調なばっきー氏。
折悪しく小雨が降り出したのですが、
意に介しません。あらためて書くのもアレですが、
氏は体重100kgを越える巨漢でありまして、
いつもなら上りで瀕死のありさまになるのですが、
今回は箱根を苦もなく上り、西伊豆も余裕綽々。
「ラブライバーとして、箱根越えたのは誇らしいね」とか
訳の分からない浮かれモード。
なんでも最近は、ご飯など糖質を取らず、お肉ばっかり食べて
(毎晩のように「いきなりステーキ」行ってる)
たんぱく質を重視する食生活に変えたのが
好調に結びついているとか。
サイクリング中も、フランクとかを食べるだけで
おにぎりとか腹にたまるものを食べてません。
そして時おり、怪しいオイルをなめてます……。
「これで全然、腹へらないんですわ」とご満悦。
d0211129_11135192.jpg
大瀬崎から土肥まで、わずかな距離の間に
ドンドンドンと三回もアップダウンがあるのですが、
それだけに展望も広がります。
あいにくの天気ですが、達成感が得られる好エリアです。
d0211129_11153229.jpg
土肥では早くも桜が咲いてました。
金山があったことでも知られる、
港と温泉の街です。首尾よく16時過ぎには着いたので、
まずはひと安心。100km走ったゼ、という
自己満足を感じながらキャンプ場へ。
d0211129_11162921.jpg
渋いキャンプ場に到着。
初めて利用する「さざ波キャンプ場」です。一泊900円なり。
伊豆はクルマ向けのオートキャンプ場が多いのですが、
我々のようなサイクリストには、こんな感じの
低設備・低料金、でも街が近くて買い出しが便利、
というキャンプ場が最適なのです。
d0211129_11201129.jpg
自分はツエルト、ばっきー氏は
軽量なワンポールテントを設営。
こじんまりしたキャンプ場だけに
炊事棟やトイレ(意外なほどきれい)が近く、
ここは当たりだな! と二人で喜びます。
目の前にはコンビニがあり、スーパーや入浴施設も近く、
我々的には100点満点のキャンプ場です。
ただ、アウトドアしてるぜ感を求める自然派(?)や
電源や駐車スペースを求める富裕層(??)には
向いてないかもしれませんね。
d0211129_11243204.jpg
薪を買って、焚き火台をお仮りして
暖をとりつつ快適な宴会タイム。
気温も2〜3度を下回ることはなく、
冬キャンとしては恵まれた環境。
もちろん、寝袋に入ればヌクヌク。
夜間、悪夢にうなされた
ばっきー氏が「うおー」とか叫んだり、
(自転車が盗まれる夢をみたとか……)
割と近くで落石の音が響いたりして目が覚めたりもしましたが、
総じておおむね快適な夜を過ごすことができました(笑)。
d0211129_11292600.jpg
翌日も生憎の曇天。
当初、西伊豆スカイラインを越える予定でしたが、
景観が期待できない天気で上るのも空しいですし、
降雨・降雪が心配になる予報が出てきたので、
土肥から出てる駿河湾フェリーを利用して
清水に出ることにしました。
d0211129_11320466.jpg
サイドバッグは撤収がラク。
収納した装備類をぼんぼん放り込めば完了。
シートバッグだとパッキングに気をつかうので、
撤収に少し時間がかかります。
重量面や走行時のバランスはシートバッグのほうが
有利に思えますが、テールフィンのように
簡単・確実に着脱できるサイドバッグなら、
選ぶ価値はあるでしょう。
今回はひとつしかサイドバッグ付けてませんが、
ふたつ付ければ容量的にも余裕ができますし。
d0211129_12074027.jpg
d0211129_12075897.jpg
キャンプ場とフェリー乗り場は指呼の間。
船歴が浅そうでキレイなフェリーです。
なんでも、今年3月で今の民間事業者は
運行撤退するそうですが、その後一年は、
静岡県・地元自治体が引き継いで運行することが
決まっているそうです。
そういえば、「ライブライブ!」シリーズは、
ヒロインたちの母校を廃校から救うために
アイドル活動をする、というのがテーマでしたが、
こうしたフェリーの存続のために頑張る、
なんて続編も見たいなと思ってしまいました(笑)。
登場人物のひとり(曜ちゃん)のお父さんは、
この駿河湾フェリーの船長さんという設定らしいですし。
d0211129_12124946.jpg
自転車は舷側に固定してもらいます。
d0211129_12132696.jpg
d0211129_12134087.jpg
清水港まで70分の船旅。
料金は2500円ほどと少し高めですが、
晴れていれば富士山の絶景も楽しめるそうで、
また乗ってみたくなりました。

こうして安楽に清水に上陸。当然ながら
船内でぬくんだ後に走る気力もなく(汗)、
ばっきー氏ともども
東海道線でとっとと輪行して帰宅したのでした。
今回利用したキャンプ場へは、いろんなコースが組めますから、
今後なんども訪れそうな予感です。


さて、この翌週、16〜17日にも
懲りずに飽きずに自転車キャンプしてまいりました。

「冬キャンはいい!」と事あるごとに訴えている自分ですが、
それは関東以南の平地におけるキャンプ場を選ぶのが
前提条件のようになってました。
北関東の大洗でキャンプしても、せいぜいマイナス二度くらいに
収まる気象条件でした。
これ以上に冷える地域・天候だと、
積雪や凍結が心配で、サイクリングそのものが
楽しみづらいからです。また、
手持ちの装備が基本的には3シーズン向け
ばかりなので、耐寒性能に不安もありました。

伊豆から帰った後、どこか行ってみたくなる
キャンプ場ないかな〜と地図をつらつら眺めていたら、
自然と信州のページに手が伸びます。
そして目に入ったのは……陣馬形山キャンプ場
絶景&無料のキャンプ場として知られています。
でも、自分は行ったことがないのです。
南信の伊那というアクセスが不便な立地に加え、
1400mという標高の高さに
ビビっていたというのが本音のところ。
今年のゴールデンウィークには行きたいなあと思いながら
自治体のホームページなどを見ていたら、
「通年営業」とあるではないですか。

所在の中川村観光協会に電話してみたら、
「雪? 今はないですね」
「クルマは通行止めです。自転車? 自己責任でどうぞ」

さっそく天気予報を見ると、次の週末、
伊那エリアは快晴で、最低気温はマイナス6度ほどの予報。
これはトラベルチャンスではなかろうか!?

さすがに毎週連続のキャンプはどうかとも思いましたが、
「今しかないんだ〜、今しか〜」と
妻に文字通り土下座して外出許可を得ました。
そして、スーパーあずさ1号で上諏訪へ。
d0211129_13593071.jpg
「スーパー」という名称は来月のダイヤ改正でなくなり、
ぜんぶ「あずさ」になって、自由席がなくなるとのこと。
自分は始発の新宿駅から乗るので、少し早めに行けば
自由席でも座れることが多かったので、
少し残念かな。
d0211129_14042569.jpg
上諏訪で飯田線直通の普通列車に乗り換え、
伊那田島駅で下車。
陣馬形山キャンプ場の最寄り駅です。
距離的には、キャンプ場まで15kmくらいしかありません。
もう少し手前で降りて走ってもよかったのですが、
今回はキャンプ場にたどり着くことが最優先事項。
自転車キャンプって、基本的に二兎を追うような遊びですが、
ここは自重して時間に余裕を見込みました。
駅に着いた時点で11時40分ですし。
d0211129_14085962.jpg
風が強いので駐輪場に移動して
自転車を組み立てます。今回、手持ちで最大限の
防寒装備を携行し、食材なども運ぶために
13ℓのリュックも併用します。
いつもは極力リュックを使わないのですが、
さすがに自転車側のバッグに収まりません。
先のディスクロードで採用したテールフィンのサイドバッグを
二つ使えば入れることもできるのですが、
今回はタイヤを太くしたくてグラベルバイクを選んだので、
テールフィンが付かないのです。
テールフィンは専用の車軸に固定するのですが、
自分はクイック用の車軸を購入しました。
だから、スルーアクスルのグラベルバイクには
使えないのです。別途、車軸を買えばいいのですが……。
d0211129_14143217.jpg
飯田線は標高600mくらいを走っているのですが、
陣馬形山は谷を挟んだ反対側にあります。だから、
いったん標高400mくらいまで降りてから
1400mまで上がるということに……。
d0211129_14163258.jpg
国道沿いのスーパー「チャオ」で買い出し。
陣馬形山キャンプ場は無人で、
当然ながら周囲に人家はなく、この季節は
水も出ないそうなので、必要な物資はすべて
麓で用意してから上る必要があります。
d0211129_14184623.jpg
防寒の切り札として薪を購入。
とっととテントに入って寝袋にくるまれば
焚き火なんてしなくてもいいのですが、
せっかく好ロケーションのキャンプ場なのですから、
テントの外で夜景など見ながら宴会したいもの。
だから、無理を承知で薪を買ったのです。
そのほか、食材、ビール、日本酒(ビールを減らすため)、水1.5ℓなどを調達。
d0211129_14213428.jpg
中央アルプスを眺めながら上昇開始。
美里から最短経路を進みます。しかし……
d0211129_14220663.jpg
重い(汗)。
普段、バッグ外に荷物を括り付けるのは
やらしい(恥ずかしい)と思ってる自分ですが、
今はそんなこと言ってる場合じゃない。
まあ、こんな積み方ができるのも、
オルトリーブのシートバッグが頑丈で、
イスやテントポールで剛性が高まっているからです。

薪がおそらく5kgくらい、飲食物も5kgくらい、
基本のキャンプ装備が5kgくらいなので、
つまりはいつものカジュアルキャンプに対して
三倍もの荷物重量をかかえてヨタヨタ進みます。
d0211129_14243462.jpg
早々に押し歩き。
キャンプ場までは平均勾配10%。ですので、
それよりキツいところもあれば、緩いところもあるわけで、
勾配が緩めば乗り、キツくなれば押し、の繰り返し……。
d0211129_14264613.jpg
積雪や凍結で物理的に乗れないことも考慮し、
今回はトレッキングシューズ&フラットペダル。
だから押し歩きもさほど苦じゃありませんが、
ペダルがショボいこともあり、ペダリング時は
シューズが滑りそうで違和感があります。
自宅ですぐ目についた安価なフラットペダルを付けたのですが、
シルバンあたりを発掘すればよかった……。
今さらながら、ビンディングの恩恵が
いかに大きいものかも痛感しました。
d0211129_14304857.jpg
登山道も並行。
軽装ならそちらへ行ってみたくもなりますが、
今回はとてもじゃありません。
d0211129_14314498.jpg
標高が1000mを越えると、
ごく一部には残雪も。凍っているので、
慎重に押し歩きます。
d0211129_14331278.jpg
万一でも靴下が濡れると
死んでしまいそうな気温なので、
防水のトレッキングシューズを選んだのは
正解ではありました。
d0211129_14343394.jpg
上り10kmに2時間半もかけて、
キャンプ場には15時半に到着。
歩いたほうが速い? そうかもですね。
そう思うアナタは同じ荷物を背負って歩いてみてください(笑)。
なにはともあれ、さすがの大眺望に胸が躍ります。
通行止めというのにクルマで来てるキャンパーが
三組、ハイカーさんが一組いました。
気温は早くも零度前後ですが、陽射しが強くて
あまり寒さを感じません。
そんな上りの熱気が残ってるうちに、
ちゃっちゃと設営します。
d0211129_14384123.jpg
満開。
ご覧のようにベンチがあるので、イスはなくても
よかったですね。ただ、ヘリノックスのイスは
座り心地がいいので、もう手放せません。
サイトに立木がないので、自立しない
ツエルトは向いてないです。
もちろん、今回はテントを持ってきてます。
d0211129_14412163.jpg
真冬用の寝袋は持ってないので、
モンベルの#3(気温0度対応)を軸に、
SOLの簡易ビビィをカバーとしつつ、
中にイスカの130X(気温8度対応。体験的に3度まではイケる)を
入れ込みました。
あと、いつもは厚手のエマージェンシーシートのみを
テント内に敷いてますが、今回は発泡素材入りで少し厚みのある
銀マットも併用してます。
スリーピングマットは、いつものニーモ(180cm)です。
就寝時は、骨折以来、冷えがちな足先に
使い捨てカイロを貼ることにします。

万一、これで寝れないような寒さだったら、
自転車なんだし意を決して麓に下ればいい、とも
考えていたんですが、冷え込む時間までには
酔ってるだろうから自転車には乗れないな、とか
くだらないことを考えながら設営完了。
d0211129_14461611.jpg
今回のために用意した簡易焚き火台。
ノマドというブランドのステンレス網と、
長さ23cmくらいのペグです。
巻けばレインパンツと同じくらいの
小ささになって、網とペグ5本(1本予備)で重量は250gほど。
ちゃんと足が付いた市販の焚き火台は、
自分が物色した範囲ではどれも500g以上あり、
長さも40cm以上あるので、
自転車で持つにはキツいなと思いました。
一方で、すごい小型の折りたたみ焚き火台もありますが、
小枝か割り箸くらいしか燃やせないんじゃないかという
市販品しか見つからなかったので、
適当な組み合わせで簡易焚き火台をデッチあげました。
d0211129_14484073.jpg
計画どおり、ペグで網を
張ることができました。
網の四隅にリングがあるので、それを引っ掛けられるような
段付きで長いペグを選んでます。
地上高が稼げないので、延焼しやすい
芝のキャンプ場だと使えないと思われますが、
ここのように土の上なら実用的でしょう。
さすがに焚き火台を家で試すわけにもいかないので、
我ながら少々不安だった代物ですが、
なんとかなりそうです。
d0211129_14515775.jpg
日が陰ってくると、急速に冷えます。
設営作業が終わったら、サイクルウエアは全部脱いで、
厚手のインナーウエアと靴下に着替えた上で、
上下ともダウンウエアを着込みました。
(だから筒物が増える)
d0211129_14540911.jpg
ベーコンを焼いたりして、
ビールと日本酒を飲み出します。
いつもは500mℓ缶のビールを〓本必要とする自分ですが、
それだけで〓kgになってしまうので、
今回は350mℓ缶3本に抑え、そのかわりに
900mℓのパック日本酒を調達しておきました。
これだけあれば、幸せな気分になれるでしょう。
d0211129_14563647.jpg
17時半を回ると陽が落ち、
代わりに伊那谷の街灯りが瞬きます。
なんとも幻想的な風景が眼前に広がり、
酔いとともに気分がほわっとします。
d0211129_14583532.jpg
焚き火もよい感じです。
しっかり乾いている良質な木材のようで、
固形燃料で簡単に火が回りました。
焚き火に当たっていれば外飲みも快適。
寝るまでの時間を見計らいつつ、
薪をくべていきます。
寝るためにテントに入るまでには
全部燃え尽きるように。もう持って走りたくないですから(笑)。
d0211129_15003101.jpg
刻々と空の色が変わり、見ていて飽きることがありません。
もっとも、小さな鍋で具を焼いたり煮たり、
そして飲んだりと割とせわしないのが
ソロキャンだったりもします。
d0211129_15474884.jpg
みんな大好き「鍋キューブ」で水炊き。
基本は持参した固形燃料で
調理してますが……
d0211129_15483053.jpg
網の端っこをうまく使えば、
焚き火で煮炊きできました。
思いつきでデッチあげた焚き火台ですが、
なかなか優秀。
d0211129_15504831.jpg
真っ暗になると、星の瞬きが街灯りと競演。
しかし、焚き火を燃やし尽くすと
さすがに表に出てられない寒さ。手持ちの
寒暖計だとマイナス10度を指すようになり、
テントに入って寝袋に潜り込みました。
三重に重ねているので、いかにスリムな自分でも(笑)
出入りは少々不便。
ビールを控えたおかげで、トイレに行く回数が
減ったのが幸いでした。
テントのなかもマイナス5度くらいになりましたが、
寝袋にくるまっていれば十分に暖かく快適で、
酔いと相まって気持ちよく寝付くことができました。

やっぱり、こんなことを試みると「万一」が
頭をよぎりますので、今回は輪友を誘うこともなく、
家族に行き先をちゃんと伝えて出かけましたが、
大変なことにならなくて本当によかったです。
d0211129_15582818.jpg
6時前に起きたら、
ペットボトルの水が凍ってました。
d0211129_15593131.jpg
水は貴重です。
ペットボトルを切り裂いて氷を取り出し、
溶かして使います。
d0211129_16002506.jpg
残り少ない水でしたが、
袋麺もどうにか食べられました。
前夜残しておいたベーコンやネギ、ぶなしめじを投入し、
みてくれはともかく、なかなか美味。
d0211129_16054958.jpg
お腹が満ちたら、撤収開始。
幸い陽射しが暖かく、寝袋などを
干しながら作業を進めていったのですが……
土が凍り付いてペグが抜けないのには参りました。

昨日は「ペグが刺さりやすいな〜」なんて喜んでたのですが、
まさか抜けないほど凍土になるとは。
揺すっても叩いても、ビクともしません。
自分は登山の経験がわずかなので、
このへんのノウハウ不足は否めませんね。
また、少しでも軍手を濡らすと耐えきれないほど
指が痛んだり、あ〜そうなのかと、まさに痛感する
ことがいろいろとありました。
ペグはお湯を注げば抜けると思いましたが、
そんな余裕の水も燃料もなく、
お天道様の力だけが頼り。
次第に土が緩んできたのか、
9時前になってやっと抜けました。
d0211129_16110152.jpg
陣場形山キャンプ場、さよならまたね。
次はゴールデンウィークか、夏か、秋か……。
夏は夏で上りがもっと大変そうだけど、
薪がなければもう少し楽かな?
混むことも予想されるので、早く到着しないと
ならないでしょうね。
d0211129_16145243.jpg
往路と同じ道をとっとと下ればいいものを、
駒ヶ根に通じる陣場形林道を進んだら、
かなり積雪が多くて往生しました。
35Cのセミノブタイヤを履いてきたので、
新雪なら乗れないこともないですが、カチカチに
凍っていては押し歩くしかありません。
d0211129_16164153.jpg
押してても滑って転ぶし(汗)。
d0211129_16171375.jpg
標高1000mくらいの等高線に沿って道が続き、
なかなか街に降りないので不安になる林道でしたが、
所々に中央アルプスのビューポイントがあり、
目を楽しませてくれました。
d0211129_16183588.jpg
わずかですがダート区間もあり、
グラベルバイクにはご褒美です。
昨日に比べれば、羽が生えたように荷物も
軽いですしね。
d0211129_16205328.jpg
林道を抜けても
絶景が目を楽しませてくれ、
伊那谷がいっぺんに好きになりました。
d0211129_16222901.jpg
とはいえ、今日は早く帰る約束で
外出許可をもらったので、
駒ヶ根駅から輪行します。
娘から「生存確認だ」なんてメールもくるし(笑)。
d0211129_16233160.jpg
列車の待ち時間を利用して、
駅前でソースカツ丼をいただきました。

以上、寒中一泊二日キャンプツーリングでした。
今回、自分としては初めて経験する寒さの中での
キャンプでしたが、結果オーライではありました。
ただ、くれぐれも軽率に真似しないでくださいね。
装備、天候、現地情報など、
好条件・幸運が重なった結果として楽しむことができましたが、
必ずしもそうでないのは言うまでもありません。
お前が言うなと叱られそうですが、
念のため。

何はともあれ、冬には冬のよさがあり、
常に「今しかできない旅」があるなあと
実感しました。マル!



# by cyclotourist | 2019-02-18 17:00 | おしらせ | Comments(11)