こんにちは、田村です。
今日は北の丸の
科学技術館へ行ってきました。
目的は、企画展“「自転車が人にできること」2011~ここまでできる自転車の魅力~”
いわゆるハンドメイド自転車ショーです。
(本日までの開催でした)
やはり震災後の世情を反映したのか、
“物を運ぶなど「人に役立つ」ことをテーマ”にしたそうで、
各出展者による独自の解釈で作られた自転車が
展示されていました。そのいくつかを紹介します。
「バイク オン バイク」。
絹自転車制作所が企画した、自転車で自転車を
運ぶための連結型トレーラーです。
僕はクルマの運転免許がないので「お!」と
ひかれましたが、街中で利用するのは厳しそうですね。
サイクルストアヒロセさんによる「趣味の散歩用車」。
トップチューブに仕込んだポンプや使用パーツなど、
まさにオーナーの趣味性、夢が形になった一台です。
ご存知、トーエイ社のツーリズム。
弊社刊『TOEI 美しきハンドメイド自転車たち』にも
掲載させていただいた、ダートを含む長距離ツーリング用の
スペシャルメイド車です。
ケルビムの今野真一さんと、「運太郎」。
長距離を速く物を運ぶためのコンセプトモデルです。
同工房で以前製作された運搬車をリニューアルしたものだとか。
運搬車も前傾姿勢にし、スポーツ性を追求するところに
ケルビムのポリシーが感じられます。
マツダ自転車工場(LEVEL)の「優U(ゆうゆう)」。
膝の障害などによって、市販の自転車に乗れない
高齢者に向けてデザイン。長さ調整可能な極小クランクと
超低床フレームが特徴。
こんな自転車も展示されていました。
1982年から5年半に渡って世界69カ国を旅したという
梶政雄氏の自転車「翼号」。
風格とロマンを感じさせてくれます。
大正時代の荷物運搬用三輪車。
重量は100kg近くあるそうです。
リアカーが普及するまでは、こうした三輪自転車が
荷物運搬に重宝されたとのことです。
おまけ。
会場で出会った、ベロクラフト大槻さんと、
「物欲王子」こと健司くん。いつもいい笑顔だねえ…。
微妙に健司くんを避けようとしてる大槻さんでした。
科学技術館の外には
来場者の自転車がずらり。ある意味、
企画展に勝るほど見応えある自転車が多かったです。
できるなら、こうした来場者にふさわしい駐輪場がほしいですね。
今回の展示は「物を運ぶ」がテーマでしたが、
いわゆる運搬車からツーリング車まで、さまざまに
テーマを解釈した自転車が展示されていました。
世の中全般はともかく、僕らのように自転車を趣味で楽しむ人が、
ハンドメイド自転車に期待するものとは、ちょっと
異なる車種の展示が多く、個人的には少々残念でした。
こうしたハンドメイド自転車を一望できる機会は貴重ですから、
いっそのこと、各工房の近作を、各工房に
自由に出展してもらえばいいのでは……と勝手に思いました。
科学技術館で開かれる展示ですから、僕らのような
自転車趣味人だけでなく、広く一般の人に自転車の魅力を
伝えよう、というのが趣旨なのでしょうね。