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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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美ヶ原

こんにちは、田村です。

TOM参加を軸とした、三日間の小旅行から
早いもので一週間以上が経ってしまいました。
時の流れは早いものです。しみじみ……。

その最終日のレポートは、
すでに書いたつもりだったのですが、
「送信」ボタンを押す前に、なにを勘違いしたのか
パソコンを終了してしまいました……。

これまでも、ブログを書いてる途中に、
うっかりブラウザを閉じそうなこともあったのですが、
そんなときは親切に「移動してもいいですか」と
パソコンがおうかがいを立ててくるので、
未然に過ちを防ぐことができたのですが、
「システム終了...」を選ぶと、そんな警告も
出さずに電源が落ちてしまうようでした。

パソコンに罪はなく、自分がとうとう
ボケた疑いが深刻なのですが、
直接の原因は、「結城友奈は勇者である」という
アニメをdアニメで観たことです。
四国は観音寺が舞台らしく、
ぽこぽこした小山やアーチ橋などが出てきて、
まあ物語も日常系メインで癒し系?
少女たちの変身シーンが可愛いじゃないかと思って
なんとなく観ていたら、娘に
「そんなプリキュアみたいの観てんの?」とか
鼻で笑われ、お前こそ2年くらい前までは
喜んでプリキュア観てたじゃないかと返しつつ、
小学三年生にしてすでに「うたプリ」とか「Free!」とか、
イケメン系アニメばかり観るようになった
娘の成長というか腐食に驚きつつ呆れつつ、
こっちはこっちで「結城友奈は勇者である」
(略して「ゆゆゆ」と呼ぶらしい)
をせっせと観ていたら、中盤から妙に
シリアスな展開になりはじめたのでした。

このまま話が盛り上がったら、
僕はまた四国へ舞台訪問サイクリングしなければ
ならないじゃないか〜、とか、これは四国のアニキにも
観てもらう必要があるんじゃないかとか、
妄想が芽生えはじめましたが、
そこまではたかぶらないうちに、最終回。
残念なような安堵したような気持ちに包まれながら、
とりあえず全話視聴。ハッピーエンドっぽいのはよかったです。
ひとつのアニメを見終わると、
それなりに妙な達成感がありますので、
うっかりパソコンを終了してしまったのでした。
もうひとつの画面でブログを書いていたことを忘れて……。

妙に悔しい失敗の顛末を書いたところで、
ようやく心が落ち着き、
再び三日目のレポートを書く気になりました(汗)。
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松本で快適な一夜を提供してくれた
旅館松風さん。名残惜しい名宿ですが、
我々は6時過ぎには出発。
速く走るのは無理でも、早く起きるのは
不可能ではありません。こうして時間を捻出し、
この日も欲張ったプランを実行に移します。
松本から美ヶ原に上がり、霧ヶ峰を経て、
大河原峠にまで登ってしまおうという
野心的なルートです。

信州らしい高原ルートを四国のアニキに
ご馳走するには、やはり美ヶ原が定番でしょう。
美ヶ原まで登れば、霧ヶ峰にも寄りたいですし、
そこまでに貯めた標高を活かせば、
いかに2000m級の大河原峠と言えど、
勝負はついたようなもの……と考えたわけです。

大河原峠を北へ下って佐久平に出れば、
新幹線が利用できますので、東京へ戻るにも
好都合です。この大連休ですから、
どの路線も混んでるはず。
とはいえ、到着時刻は読めませんでしたので、
指定券は取ってません。
そんな飛び込みでも、佐久平からの新幹線なら、
1時間くらいの乗車時間で済みますから、
立ってたって耐えられるでしょう。
万一、時間が押せば、白樺湖から
茅野へエスケープし、中央本線で帰ることも
可能です。
そこで、15時までに白樺湖に着けば、
大河原峠へ向かおう、それより
時間が押せば茅野へ、と、勝手に決めました。

吉田さんは、うらやましくも寝台特急「サンライズ瀬戸」で
お住まいの香川県に帰られる予定です。
東京発22時の列車ですから、
どうあってもソレには間に合うでしょう
なんといっても、6時には走り出しているのですから。
「早起きは三文の得ですね」
「三文どころじゃないでしょ」
と、意気揚々と宿を後にしたのでした。
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松本の市街を抜ける前に、
コンビニで朝食と補給食を調達。
「座り込んで食べるのはホントはどうかと……」
紳士な吉田さんは、コンビニ食に若干の
抵抗があったようですが、時間的にやむを得ません。
30年前はコンビニが少なかったから、
軽装ではツーリングしづらかったよね、と。
たしかに、コンビニは空中給油みたいなもので、
サイクリングの航続距離を
大幅に増やしてくれると思います。
むろん、味気ないのは否めませんが、
カップ麺とはいえ信州味噌ラーメンを
いただきましたので、我々はご当地グルメも
満喫したと言える……と思い込みます。

さて、松本から美ヶ原高原に至るルートは
いくつかありますが、「美ヶ原林道」以外を選ぶと、
なんだか逃げに回った気がします。
吉田さんの下のお名前が、某新世紀アニメの
主人公と同じであらせられるので、
「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」という
劇中の名台詞が脳内でこだまするのです。
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浅間温泉から美鈴湖まで直登する、
無駄に激坂が待ち受けるルートです。
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温泉街を抜けると、
情け容赦ない坂が現れます。
「押しちゃダメだ、押しちゃダメだ」と、
先輩に対して放言してしまいましたが、
ココは押してもなんら恥じることはないと思います。
20%に及ぶかと感じられる場所もあり、
市街地に近い舗装路としては
全国屈指のツンデレ系です。
10年くらい前に、ここを通るヒルクライムレースに
出たことがありますが、自分くらいの順位(真ん中より少し上)の
参加者は、半分くらい押してました。
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1kmほどいじめられて、
ようやく林道の入り口となります。
取りつく島がないような激坂が、
あと1km続きます。つまり、計2km「だけ」が勝負所。
美ヶ原の実質的な入り口となる武石峠までは
15kmほど登りが続きますが、まじでしんどいのは
序盤の2kmだけなのです。あとは、勾配がゆるみます。
それを自分は知ってるから、
なんとか耐えることができる、そんな激坂です。
吉田さんにもお伝えしたかと思いますが、
自分の言うことなので信じてもらえなかった
かもしれません(汗)。
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登りはじめて3kmほどで、
美鈴湖に到着。江戸時代に作られた
人造湖だそうです。吉田さんがお住まいの讃岐は
溜め池で知られるお土地柄ですので、
人造湖の役割についていろいろ教えていただきつつ、
ゆっくりペダルを回していきました。
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カラマツ林を進む美ヶ原林道。
気温は20度くらいで、
登ってれば汗が噴き出しますが、
止まると涼しさを感じます。
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木々が伐採されてる区間では、
松本や安曇野の盆地越しに
壁のような北アルプスが望めました。
以前はこの展望に気づきませんでした。
最近になって伐採されたのか、自分にとっては
何度目かの道なので、景色をみる余裕が
できたのか、どっちなんでしょうね。
なんにせよ、登り途中の展望スポットは、
「景色を眺めるために止まってんだぜ」と
言い訳が立ちますので、助かります(笑)。
だから、ロードの方に抜かれても
悔しくないのです。
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武石峠に到着。ちょうど10時くらい。
思ったより時間がかかったので、
やはり早起きしてよかったわいと胸をなで下ろします。
上田方面および高原美術館経由で
ビーナスラインに出る県道との分岐点です。
写真のように、ここに立派な「武石峠」の碑があるのですが
(木々に埋もれつつありますが)
どの地図も、県道を少し下ったところに武石峠を
記載しています。モノの本では、標高1750mです。
この、峠の碑がある分岐地点は、
ハンディGPSだと標高1800m以上あるのですが……。
なんにせよ、まんが「アオバ自転車店」のスポルティーフ回で
吉田さんの心を鷲掴みにした峠は、
この武石峠なのです。吉田さんは、実に入念に
愛機と碑を撮影されてました。
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武石峠を過ぎると、
いよいよ道が稜線に近づき、空が大きくなります。
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いよいよ美ヶ原です。
もう木々が少なくなり、
惜しげもなく北アルプスが勇姿をみせます。
やや雲が出ていますが、上々の好天です。
眺望の良否は天候次第、まさに時の運ですが、
(特に今回は日程が決まってるTOMが軸なので)
吉田さんにこの景色を見てもらうことができ、
なんだかホッとしました。
そうでないと、「こんなに登らせやがって」と
怒られそうなルートですから(汗)。
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美ヶ原のピーク、王ヶ頭が
行く手に見えてきました。
それにしても、なんと胸がすくような
光景でしょうか。
今回の小旅行では、
初日の楢峠は渋く、
二日目の平湯峠と乗鞍は豪快で、
三日目の美ヶ原は爽快です。
やっぱり峠越えは、サイクリングの
メインコンテンツだなあと思います。
もちろん、異論は認めます(笑)。
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さて、美ヶ原林道経由で走ってきた県道も、
ビジターセンターで終了です。
11時過ぎになりましたので、小腹も空いてきました。
ありがたいことに、ここには食堂があります。
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「無性にカレーが食べたい」という
アニキに釣られ、自分も
カレーうどんをいただきました。
僕は辛いものがあまり得意ではないのですが、
この日のカレーうどんは美味でした。
しかし、あとから補給食がノドを通りにくくなったので、
やはり避けるべきだったかも……。
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ビジターセンターから先も、
立派な道が続いているのですが、
一般車両は通行止めです。そこで、
歩いて進みます。乗って走りたいのは
やまやまですが、しばしハイキングです。
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美ヶ原のピーク、王ヶ頭には、
立派なホテルがあります。
いつか泊まりたい気がしますが、
個人的には「松風」で十分、というか、
ああいうシンプルな宿が好きです。
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王ヶ頭では、さすがに
信州屈指の観光地に恥じない
大展望が広がりました。
周辺は牧場なのですが、牛が落っこちないか
心配になるような断崖が迫ります。
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吉田さんのスポルティーフは、
素敵なバッグとも相まって、
こうした記念撮影では絵になりますね。
こんな時は、ダブルレバーや古めのメカも
素敵だなあと思います。
押し歩く分には性能差も関係ないですし(笑)。
ビジターセンターから、ビーナスライン側の車道まで、
1時間ほど押し歩きです。
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たくさんのハイカーに混じって、
僕らのように押し歩いてるサイクリストも
4人くらい見かけました。
歩くと疲れるので(汗)、本当は歩きたくないのですが、
美ヶ原を越えるためには
(ピストンや迂回せずに)
いたしかたありません。1時間の徒歩は
長いようですが、吉田さんとあれこれ話しながらだと
あっという間でした。
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ビーナスライン側のレストハウス。
ここから先は、再びサイクリングの時間です。
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下りが超こわいんですけど〜。
以前も走ったことがある道ですが、
この美ヶ原〜扉峠は勾配が急で、しかも
谷を渡る橋やヘアピンカーブが連続し、
自分のように下りが苦手なビビリには
恐ろしい道です。連休だけにクルマも多く、
さりとて路肩にあまり寄ると落っこちそうで、
とにかく怖いです。下りが好きな人は、
たまらなく爽快なんでしょうが……。
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少し登り返して、扉峠。
缶コーヒーでほっとひと息。
気持ち的には五平餅など食べたかったのですが、
カレーのせいか食欲がいまいちわかず。
吉田さんも同じようでした。
ただ、吉田さんは、きのこ汁が気になってたようです。
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霧ヶ峰まで、道はゆるいアップダウンが続きます。
足を止める理由に困らない、
絶景の連続です。
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霧ヶ峰には、15時過ぎに到着。
松本から距離は50kmだけなのですが、
やはり信州の道はボリュームがありました。
必然的に、大河原峠は割愛です(汗)。
時間が押して残念なことではありますが、
峠は逃げたりしませんし、ね。そして、
もうまとまった登りはなくなり、茅野から
輪行だぜ〜ひゃっほ〜、という助かった感が
強かったのは言うまでもありません(笑)。
やはり、旅も三日目ともなれば、
ルートは控えめであるべきですね。
ちょっと前の青春18きっぷ旅で
それを痛感したはずなのですが、懲りてない……。
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霧ヶ峰のドライブインでは、
諏訪姫ちゃんと仲間たちの
フィギュアが充実してました。
かなり欲しかったですが、茅野までまだ
35kmは走らねばなりませんので、
ぐっとこらえました。
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「天津風」がいました。
霧ヶ峰まできて、どうして
こ〜いうモノばかりに心がひかれるのでしょう(汗)。
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霧ヶ峰を後にして、
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白樺湖を見下ろし、
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大門峠から国道に入り、
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茅野駅まで急降下です。
標高2000m近い高原から、30kmほどの距離を
ほとんど登り返すことなく走ることができます。
下りも登りも、お腹いっぱいの三日間。
ここで輪行して、がんばってくれたスポルティーフも
お休みです。
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結局、茅野駅の売店で
フィギュアを買いました(笑)。
乗り込んだ特急は、臨時だったせいか
自由席が意外なほど空いていて、
望外にも座ることができました。
そして……
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東京駅発の「サンライズ瀬戸」に
乗り込んだ吉田さん。
シングル個室が実にうらやましいです。
もう高松までご一緒したい〜と思いつつも、
東京駅でお見送りいたしました。
無茶なプランに三日間もご一緒していただき、
本当にありがとうございました。

やっぱり、仲間と一緒のサイクリングは楽しいです。
日常生活ではまるで接点がなく、
しばらく会ってないおっさん同士が、
自転車で共に走れば、まるで幼馴染のように
感じられます。
もっとも、自分にリアルな幼馴染はいませんし、
吉田さんはもう懲り懲りな
三日間だったかもしれませんが(汗)。

こんな至福の時を過ごすことができたのも、
トーエイオーナーズミーティング(TOM)という
集まりのおかげです。東叡社という
存在をとおして、知り合うことができた
先輩の方々にあらためて感謝いたします。

また一緒に走ってくださいね〜。

-----
「ゆゆゆ」のせいか、最初に書いたリポートとは
まったく異なる内容になった気がしますが(汗)、
ここまでお読みいただいた方に
深くお礼申し上げます。

計画して、走って、書いて、
ようやく旅が終わった気がします。

そして、次の旅がはじまるんですよね〜。
by cyclotourist | 2015-09-30 05:11 | おしらせ | Comments(8)

高山から乗鞍越えて松本へ

こんにちは、田村です。

やっぱり「乗鞍」は特別でした。
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夢のようなTOMの宴から一夜明けました。
ひさしぶりにお会いしたみなさんと
惜別の情が湧いてきますが、
この日も「走れ〜」と言わんばかりの上々な天気。
朝食をいただき、記念撮影に収まったら、
再び吉田さんと走り出します。時刻は9時すぎ。

めざすのは、言うまでもなく乗鞍越えです。
ここまで来たら、越えたいものです。
その標高は2700m。前日に、1200mの楢峠を越えた
記憶が鮮明だけに、その倍以上の標高に至る道のりを思うと
やや目眩がします。宿の標高がすでに
800mくらいあるのが救いでしょうか……。

乗鞍へは4回くらい登ってますが、
岐阜側から登るのは初めてなのです。
吉田さんは乗鞍そのものが初めてとのことで、
二人とも無事にたどりつけるか、
いささか不安にも駆られます。
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まずは、乗鞍スカイラインの入り口となる
平湯峠をめざします。淡々と国道158号を
15kmほど進むのですが、さすがに大型連休とあって
クルマが多く(画像には写ってませんが)、
ちょっと気をつかいます。勾配も5〜7%くらいが
延々と続く道です。
気温は24度ほどで快適ですが、
登りなのですぐに汗がふきだします。

誰にも、登りは自分のペースというのがあると思います。
それが、距離と時間の関係ではいちばん効率よく
進むのだと思います。そして、それよりペースを上げると
極端に疲れるものです。が、
この日は吉田さんのおかげで(汗)、
自分の標準的なペースよりかなり抑えて
進むことができたので、時間はかかりますが、
負荷が低くなって疲労がすごく小さいのです。

これはある意味、発見でした。
吉田さんにはまるで失礼な話ではあるのですが(汗)、
ゆっくり走れば走るほど、
体力をセーブできるという真理に
あらためて気づきました。
時間に余裕さえあれば、ツーリングに
速さは必ずしも必要ないのです。時間さえあれば、
どんな峠も越えられるのですから……たぶん。
(乗鞍は峠ではありませんが……)
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ようやく国道から離れ、
平湯峠に上がる分岐に入りました。
とたんに勾配は10%クラスになり、
さすがにシンドくなります。
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この日は、多くのMTB乗りと出会いました。
ちょっとお話ししたところ、前日の「王滝」に
参加されたという方々でした。アレを走って、
翌日は乗鞍を越えるというのもスゴいですが、
そんな猛者たちでも、平湯峠の手前では押しが入る方も
いましたから、やはりけっこうな登りなのです。
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もちろんロードの方も大勢。
力強く登る写真のお方は……
なんと、以前お世話になった
松本のサイクリングクラブの方でした。
偶然の再会に、お互い驚きました。
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吉田さんも力走ちう。
こだわりのデュラエース・トリプルとサンツアーBLという、
30年ほど前(たぶん)のメカをお使いです。
リアギヤは現代的なメカに比べると異様に小さく、
なんと最大23Tであらせられます!

さすがにフロントインナーは30Tでしたので、
30×23Tで……比率は1.3ほどでしょうか。
決して重いギヤ比ではありませんが、
自分は34×29Tなので、比率は1.1ほど。
現在のロード用メカは大きなスプロケットが使えるので、
フロントダブルの自分のほうが
いっそう軽いギヤ比が得られるのです。
さらに、自分はリア11速で、吉田さんは6速。

つまり……吉田さんの自転車は漢らしいのです。
「これがスポルティーフだ」と。
しかも、インデックスなしのダブルレバーです。
趣味も見た目もカッコいいとは思いますが、
ファミコン世代の自分には真似できません。

なお、自転車を含め、乗り物は女性らしい、ですね!?。
吉田さんのスポルティーフは
「流麗可憐号」と名付けられ、
ご本人は「ウララちゃん」と呼んでます……。
でも、実はたいへん漢らしい自転車なのです。

サイクリング歴がながいベテランの方ほど、
ロードやスポルティーフは重いギヤで平地快走指向、
ランドナーやパスハンターは軽くて登りや悪路優先指向、
という意識が強く、車種とギヤ比が密接なようですね。

世の中主流のワイドかつクロスレシオの
手元変速メカに慣れきってる現代っ子としては、
ギヤ比やメカで車種をわける感覚は希薄ですが……。
(MTBはともかく)

峠ラン中にいきなり話がソレてしまいましたが、
基本的にいかに楽をするか、しか考えてない自分です。
もっとも、日帰りの晴天なら、乗鞍のような
きれいな舗装路の登りは、軽量なロードが楽なのは
言うまでもありませんね。
やっぱりトーエイのロードもほしいなあ、
フォークはカーボンかなあ、パイプはなにがいいかなあ、
とか、そんなことばかり考えて登ってます(汗)。
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平湯峠には11時半すぎに到着。
標高は1684mです。
1時間半もあれば着くだろうと思ってましたが、
2時間以上かかりました。
乗鞍まで、標高差あと1000mほど。
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やや雲が多くなってきましたが、
いよいよ乗鞍スカイラインです。
この先は、一般車両が通行止めなので、
自転車はのびのびと走ることができます。
もっとも、観光バスはひんぱんに通ります。
平湯峠までは一般車両も来ることができるので、
ここまでクルマで移動し、載せてきた自転車を
降ろして走り出す人も多いようでした。
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走り出してすぐ、
夫婦松展望台で一服。
トイレと広い駐車場があります。
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標高が2000mを越えると、
山肌の木々が色づいてきました。
さすがに紅葉が早いです。
空気もひんやりと肌寒くなり、
頂上からの下りでは相当の寒さ対策が
必要になりそう。
標高が100m上がると、気温は0.6度ほど下がる
といわれてるので(たしか)、
標高800mの麓が気温24度であれば、
乗鞍畳平は気温が10度ほどになる
可能性すらあるわけです。
冬なら、10度は暖かく感じるほどの気温ですが、
この季節では非常に寒く感じるはず。
登りは発熱するので半袖が快適ですが、
下りは防寒対策がなければ耐えられません。
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スカイラインに入ると、勾配が
ほとんど一定になり激坂は現れないので、
吉田さんも淡々と登ってきます。
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淡々と休みます(笑)。
このあたりで、土湯峠から先行して
乗鞍に登り、すでに下りはじめていた
TOMの参加者さんとお会いし、
「あともう少しだよ」と声をかけていただきます。
そのお方も我々も、「もう少し」という言葉を
少しも本気にしてませんが(笑)。

娘と峠に登った際、自分がなんども
「あと少しだから」を繰り返していたところ、
「とーちゃんの詐欺!」とののしられたことを
思い出します(笑)。
峠の「あと少し」は、「まだまだシンドイぜ」と
同義なのですね。

それでも、止まらず走り続けてさえいれば
(それが難しいことが多いのですが)
ピークは確実に近づいてきます。
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森林限界を超え、
あらわになった山肌には、背の低い高原植物が
ぽつぽつと生えてます。
荒涼としたダイナミックな光景です。
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いよいよピークが近づいてくると、
高原風景が広がるようになります。
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ついに畳平に到着。
当初、13時には着くだろうと思ってましたが、
実際は15時になってしまいました。
なにはともあれ、レストハウスに向かいます。
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ハイカーとサイクリストでいっぱいです。
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ちょうど下山しようとしていた
TOM参加メンバーに会いました。
また来年、ですね。
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レストハウスで、暖かいうどんと
飛騨牛コロッケをいただきました。
この世のものとは思えないほど
美味しく感じられました。
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県境から、いよいよ下りです。
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眼下に見事な紅葉が広がり、
さすがに胸がときめきます。
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小さいながら、雪渓も。
写真では見えない位置に、もうちょっと大きな
雪渓もありましたが、いまが一番雪が
少なくなる時期なんでしょうね。
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ちなみに、こんなカッコで下りました。
登りは半袖ジャージ+レーパンでしたが、
アーム&レッグカバーを着用し、
さらに長袖ジャージを重ね着、
またそのうえにレインジャケットと
七分丈のパンツ(輪行および居酒屋繰り出し用)を
着込みました。
グローブはもちろん長指です。
さいわい予想どおり二桁の気温はあったようなので、
このウェアリングで寒さに悩まされることは
ありませんでした。吉田さんもほぼ同様のスタイル。
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三本滝のスキー場が見えてきました。
あの先は一般車両も走れる区間なので、
ようやく麓に降りてきたなと感じます。
乗鞍エコーラインは、走るたびに路面がよくなってる印象です。
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観光センターでひと休み。
もう16時半です。
さて、ここから下界への道が問題です。
松本へ直通する国道158号は、トンネルもクルマも多く、
とても自転車向きとは言いがたいルートです。
自分も自転車で走ったことはありません。
本来なら、白樺峠を経由して南へ向かい、
木曽福島へ抜けるのが無難です。

しかし、翌日は、松本から美ヶ原や霧ヶ峰へ向かう予定。
四国から遠路お越しの吉田さんに、
せっかくですから、信州らしい(ちょっとベタですが)高原の道を
走ってもらいたいなと思ったのです。
そのためには、なんとしても松本に出る必要がある……
と、思ってしまったのでした。
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国道158号を下り続けて松本へ。
d0211129_14281181.jpg
国道に入ると、とたんにトンネルとクルマの嵐。
ほとんど生きた心地がしませんでしたが、
それゆえ休まず止まらず下りに下り、
距離40kmほどを一気呵成に走り抜けて
松本へ至りました。
下り基調だからまだよかったものの、逆では
絶対に走りたくない道ですね。
やはり、木曽福島に出て、必要なら輪行で
松本へ移動すればよかったと大後悔。
すいません、すいませんと、吉田さんに謝り続け、
市街地が近づいてからは、さすがに国道を捨て、
農道をジグザグに進む道で松本の宿へ。
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駅から少し離れた宿に到着したのは、
19時少し前でした。
ここは、吉田さんが見つけてくれた旅館で
その名も「松風」。実に速そうです。
しかも、一泊素泊まり3,500円!
この時期に空いてるだけでも嬉しいのに、
この安さ。奇跡です。
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ふかふかの布団。
サイクリストにとって必要にして十分な、
極上の宿です。
しかし、まだ眠る時間じゃありません。
ひと風呂浴び、ついでに洗濯も済ましたら、
駅前へ繰り出します。

もちろん目指すは居酒屋ですが、その前に、
お土産物屋さんに立ち寄りました。
吉田さんは、ご家族や職場の方への
お土産をたくさんお買い上げされて、自宅へ
発送されてました。
社会人としての立派な振る舞いに脱帽です。
自分はどこへ行っても、ご当地萌えキャラグッズくらいしか
買いませんから(汗)。
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馬刺、岩魚の姿作り、山賊焼き(鳥の唐揚げ)……。
信州らしいグルメが揃ったすばらしい居酒屋で
心行くまで痛飲しました。
この日も100kmくらい走りましたので、
それはもうビールがとてつもなく美味しく感じられました。
そして、昨日今日のサイクリングを思い返すだけでも、
話が尽きることはありません。

ここは、以前、松本のサイクリングクラブの方と
ご一緒させていただいたお店です。
店名は覚えていなかったのですが、
カラダが場所を覚えていたのでした。

所要時間の読みもルート設計も、突っ込みどころ
満載の自分でしたが、このお店にご案内できたことだけは、
我ながらエラい! と思いました(笑)。
松本の先輩のみなさまには、
あらためて感謝いたします。

次回、ようやく旅の最終日。
あの激坂を越えて、美ヶ原をめざします!
by cyclotourist | 2015-09-26 15:01 | おしらせ | Comments(9)

新高岡から高山へ

こんにちは、田村です。

シルバーウイークと呼ばれた大型連休、
みなさまはいかがお過ごしされましたか。

私はと言いますと、今年も
「トーエイオーナーズミーティング」(TOM)に
参加させていただきました。東叡社ファンの集いです。

今回の開催地は飛騨・高山でした。
去年は松本、一昨年は都内、その前が
今年と同じ高山でしたから、3年ぶりの
高山訪問となります。

TOMでは、サイクリングは各自の自由です。
一泊する宿まで、自走するもよし、輪行もよし、
自転車なしでクルマで参加するもよし。
気ままな集合ランで夜は宴会、という
一年に一度の楽しいイベントです。
今回で18回目の開催とのことで、
東叡社に対するファンの気持ちが
熱くて深くて長い証だと思います。

3年前の高山訪問では、
Iさんと一緒に木曽福島を走り出し、
道中一泊を経て、野麦峠、白樺峠から
乗鞍を越えて高山へ至りました。
関東から高山は遠いんだなと実感したものです。

今年のルートは……と考えたところ、
以前とは大きな違いがあるのです。
それは、北陸新幹線の開通です。

大宮から北陸新幹線に乗れば、なんと2時間足らずで
富山県の新高岡駅に到着するのです。
池袋から始発なら、9時前に新高岡駅に到着。
これなら、TOMの宿がある高山郊外まで
100kmほどの距離を走っても、十分に
宴会に間に合いそうです。
高岡から高山へ、つまり北から南へアプローチするという、
いままでは考えづらかったルートが
実現できそうなのです。
それにしても、「高岡」と「高山」って、
字面も語感も似てるので、ややこしいですね(汗)。

こんなプランを漠然と考えていたところ、
四国のジェーム吉田さんからお電話をいただき、
「じゃあ一緒に行きましょうや」という
話になったのでした。

吉田さんがお住まいの香川県からですと、
輪行で高岡に当日入りは、さすがに遅くなりすぎるので、
吉田さんは高岡で前泊することに。
そして翌朝のTOM当日に、新高岡駅で待ち合わせすることに
なったのでした。

さて、せっかく高山へ行くのですから、
TOM翌日以降もサイクリングを楽しみたいものです。
四国からいらっしゃる吉田さんと一緒なら、なおさらです。
そこで、二人で検討を重ねた結果、
初日は高岡〜高山、
二日目は高山〜松本を走って、松本でもう一泊。
三日目は松本から美ヶ原方面を走るという、
連休を活かした壮大な(?)
信州満喫プランに発展したのでした。
いつもながら、プランニングの時は楽観的なので、
どんな峠も楽々越えられるつもりでおります(笑)。
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20日の日曜日、やや二日酔い気味ながら寝坊することなく、
無事に大宮発6:42の北陸新幹線「かがやき501号」に
乗ることができました。
これは全車指定の列車なので、事前に指定席を
用意しておきました。連休中なので、当然のように
満席でしたが、デッキや通路まで人やリュックや輪行袋で
いっぱい……。全車指定で自由席はない列車なのに、
立ってる人が多いのはナゼ?

この列車は金沢行きですが、乗客の半分ほどは
長野駅で降りていきました。
自分としては、長野から先は初乗車なので、
それなりに車窓を期待しておりましたが……
うわさどおり、トンネルばかりで地下鉄のよう。
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糸魚川を過ぎ、ようやく
車窓が明るくなりました。右手に日本海が広がります。
新幹線から日本海を眺めることができるなんて、
ちょっと前まで想像もできませんでした。
また、左手には立山連峰が見えるはずですが、
この日は雲に隠れていました。
車内では、その立山や黒部渓谷、温泉についての
案内アナウンスがあり、やはり観光需要が多い
新幹線なんだなと実感しました。
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定刻どおり、8:39に新高岡駅に到着。
真新しい高架駅です。
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駅の南口で、すっかり旅装を整えた
吉田さんと合流。
ひさしぶりの再会がうれしいです。
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吉田さんと自分の、二台の
スポルティーフが顔合わせ。
どちらも前後のバッグは、名古屋のRSAサンバックス製です。
自分のは変わったカタチですが、
吉田さんのはトラディショナルなデザインで、色もカタチも
端正なスポルティーフにばっちり似合ってますね。
トリプルのデュラにDDペダル、サンツアーBLという
メカの組み合わせは、高尚すぎて
自分にはよくわかりません(汗)。
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9時すぎに走り出します。
近年の新幹線駅の常で、
駅のまわりはガラんとしてますが、
秋らしい爽やかな空気が心地よい日でした。
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さて、こんなルートで高山をめざします。
越中八尾(やつお)を経て、国道471・472号で
南下して岐阜県に入ります。
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標高1220mの楢峠がピークです。
高岡〜高山なら、もうちょっと西を通って
白川郷を経由するのが定番でしょうか?
実際、私たちも当初はそのような計画も考えていたのですが、
白川郷〜高山間の天生峠がある国道360号が
通行止めと聞いていたので、八尾経由を選んだのでした。
いつか、天生峠も越えてみたいものです。

新高岡駅からしばらくは県道を進みますが、
まだ市街地が途切れないうちに、
コンビニに寄っておくことにします。
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どっさりと補給食を仕入れました。
このあたりはまったく走ったことがなく、
お店の有無を含めた土地勘がまるでないので、
初日の行動食はもちろん、翌日、高山の宿から乗鞍の
ピークに至るまでに必要な分を考えて
多めに買っておきました。

結果として、八尾まではコンビニが点々とあり、
また、高山近郊にもコンビニがたくさんあるので、
二日目の分まで新高岡周辺で買う必要はなかったのですが、
先々に不安を感じながら走るよりは
備えがあったほうが気が楽なものです。
フロントバッグがあるので、搭載量に余裕もありますしね。
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20kmほど淡々と走ると、
高山本線の越中八尾駅に着きました。
駅舎もホームも立派なもので、
このあたりの中核駅なんだろうなと感じます。
ただ、駅は街の中心部からは外れてます。
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情緒ある街並が国道沿いに現れます。
八尾は、お祭りや歌舞伎の舞台として有名だとか。
自分はここに来てはじめて
「やお」じゃなくて「やつお」だと知ったくらいですが、
吉田さんはいろんな土地の風俗(へんなほうじゃないですよ)に
くわしく、一緒に走っていると勉強になります。
そして、街を抜けると、いよいよ登りのはじまりです。
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緩急のある勾配が延々と続きます。
路肩に立つ紅白の棒は、
積雪時に路肩を示すものなのでしょうね。
豪雪地帯であることを思わせます。
ひとつトンネルを抜けた後は、大長谷川の渓谷沿いに
道が延びていき、発電所以外の
人家がめっきり少なくなってきます。
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国道471・472号がずっと重複してます。
だんだんと一車線区間が多くなり、
いわゆる「酷道」ムードが濃くなります。
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大きなスーパーが出現、と思ったら、
だいぶ前に閉店してるようでした。
それでも、自販機があるだけで助かります。
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峠の手前10kmくらいから、
いよいよ道は細くなり、
勾配も増してきます。交通量はほぼゼロ。
せせらぎと自分たちの呼吸しか聞こえないような、
静かな峠路です。
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路面も荒れてきますが、
その振動すら、心地よく感じられます。
国道とは思えない侘びっぷりですが、
古くから越中と飛騨を結んだ街道だったそうです。
沿道の案内板に解説があり、江戸時代から明治の初めまで
関所もあったそうです。
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岐阜県に入ります。
普通、峠のピークが県境ですが、
ここはまだ5kmも峠の手前なのです。
江戸時代、楢峠が越中と飛騨のどちらに
所属するか国境争いがあったそうで、
幕府の裁定で飛騨に属することになったとか。
だから今も、峠より手前が県境に
なってるんでしょうね。
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じわじわと上り詰めていきます。
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楢峠に到着。
山肌の小さな肩を乗り越すピークには、
小さな石仏が二体、コンクリの祠に
奉られていました。
時刻はもう15時すぎ。思いのほか時間がかかりましたが、
仲間と話しながらの道中は楽しいものです。
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峠からは、遥か下に
高山方面の街並を望むことができました。
初めて訪れる峠で、こんな眺望に恵まれると、
無性にうれしくなります。
標高は1200mほどとはいえ、止まるとさすがに
肌寒さを感じます。下りに備えて
アーム&レッグカバーを装着し、
さらにレインジャケットを羽織りました。
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麓までは勾配10%の連続。
あっという間に標高500mほどまで下ります。
しかも富山側より路面が荒れていて、
自転車から振り落とされそうな振動に耐えつつ下り、
ようやく人里が見えてきた時は心底ほっとしました。
転んだり、パンクしても不思議ではない(自分の技術では)
なかなか過酷な下りでした。

峠を下ってしまえば、高山の宿までは残り40km弱です。
当初、時間に余裕があるだろうから、高山の街も
見て回りたいよね〜とか話してましたが、
そんな余裕はまるでなくなり、
宴会開始の18時30分に間に合うかどうかが
問題になる状況になってしまいました(汗)。

やはり、登りも下りも時間がかかりますし、
二人で走ればどうしても休憩時間も
増えてきますから、時間がどんどん過ぎていくのです。
だからといって、峠がないルートを走るのも
物足りないですしね。悩ましいところです。
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18時10分頃、ようやく宿に到着。
すっかり暗くなってしまいました。
結局110kmほど走りましたが、
もう、日照時間が短くなる季節。
距離も標高も、控えめにしたほうが無難ですね。
なにはともあれ、ひと風呂浴びて宴会場へ。
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100名ほどの参加者で大盛況。
主催実行のみなさまにあらためて感謝しつつ、
吉田さんと互いの力走をねぎらいつつ、
くじらのようにビールを飲みはじめました。
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圧巻の自転車部屋。
例年のことながら、これだけのトーエイが
一堂に会すると壮観です。
それぞれにこだわりあるオーダー車ですから、
見始めると時が経つのを忘れてしまいます。
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圧倒的なオーラを発していた
Kさんの新タンデム。オーダーから
十数年の時を経て完成したとのこと。
東叡社の技術とオーナーさんの愛の
まさしく結晶ですね。

宴会場での催しが終了しても、ロビーやそれぞれの部屋など
あちこちで、自発的な二次会、三次会が続きます。
翌日も走る気満々なので、ビールは控えたつもりなのですが、
結局は本数を覚えてないほど飲んでしまい、
いつの間にか寝ておりました。
布団のなかには入っていたので、
そんなに酔ってはなかったはず、です。たぶん(汗)。

以下、次回ということで。
ひさびさの乗鞍越えをリポートします。
by cyclotourist | 2015-09-24 13:04 | おしらせ | Comments(7)

三日間峠三昧でした

こんにちは、田村です。

20日に開催された
「トーエイ・オーナーズ・ミーティング」( TOM)への
参加を軸に、三日間、サイクリングを
楽しんでまいりました。

今年のTOMは、高山の宿に集合でした。
こうした泊まりがけの集合イベントは、
その前後にどこをどう走るかが
楽しみですね。
今回は、尊敬している四国のアニキ、
ジェームス吉田さん
三日間とも同行させていただきました。
その概要をば……

香川県にお住まいのジェームス氏と落ち合ったのは、
北陸新幹線の新高岡駅です。
四国のアニキと東京の自分が、
富山県で落ち合うというのも、なんだか不思議。
初日は、新高岡駅から高山をめざしました。

宴の後の二日目は、
高山から信州の松本へ。
言わずと知れた車道の最高所、
乗鞍を越えての松本入りです。
松本でもう一泊した後は、
美ヶ原と霧ヶ峰を走ります。
連日、かなり欲張ったプランニングです。

で、こうしてGPSログを読み込んだ
ルートラボが表示できるくらいなので、
二人とも無事に(?)走りきった訳なのですが……。
ちなみに、GPSログなので、ぐでぐでな所要時間などが
まるわかりです(汗)。

三日間に及んだ珍道中の体験は、
ぼちぼちブログに再現していこうと思います。
昨晩帰宅したのですが、一晩くらいでは
疲れがまるで抜けず、めくるめく記憶が
まだ頭の中で整理できません(汗)。

TOMでお会いしたみなさまに感謝しつつ、
今晩もとっとと布団に潜り込みたいと思います〜。
by cyclotourist | 2015-09-23 20:43 | おしらせ | Comments(0)

サイクルスポーツ

こんにちは、田村です。

ぼちぼち書店に並ぶと思われる
『サイクルスポーツ11月号』を、
編集部さんからいただいてまいりました。
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特集は「峠道を愉しむ」です。
月刊誌で「峠」という文字を見るのは
ひさしぶりではないでしょうか。

そして、この特集内で、不肖ワタクシも
記事を書かせていただきました。
以前、「ヒマなので記事を書きますよ」的な
お願いをしたところ、さっそく機会をいただきました。

書かせていただいたのは
「おすすめ峠25選」という記事でございます。
どこかで耳にしたようなフレーズですが(笑)、
恐れ多くも、自分が全国から25の峠を
選ばせていただき、紹介させていただきました。

『シクロツーリスト』で、100選も200選もやってますが、
それは諸先輩のお力添えあってのこと。
自分一人で全国から峠を選ぶのは
おこがましいというか汗顔のいたりなのですが、
せっかくの機会なので、書かせていただきました。

「おいおい、あの峠が入ってないだろ」
「コレを入れるなら、アレを入れるべきでしょ」
「キミの印象は頼りにならん」
などなど、突っ込みどころは無数にあるかと思いますが、
書店で見かけましたら、見てやってくださいませ。

峠25選以外にも、ショップ店長さん&生徒役さんによる
峠体験リポートも、ライターとして書かせていただきました。
自分がいうのもなんですが、特集全体として
かなり充実している内容だと思います。

ひさびさに月刊誌でお仕事しましたが、
やはり独特のスピード感があって心地よいですね。
原稿をお渡して、半月もせずに本になりますからね〜。

サイスポさんの編集部は八丁堀にあるので、
帰りは秋葉原に寄り道(笑)。
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ボークスという模型屋さんで、
フィギュア製作用品(?)を調達。
ヤスリにしろ接着剤にしろ、最近は
「かゆいとこに手」的な用品がたくさんあって、
ついつい、いろいろ買ってしまいます(汗)。
by cyclotourist | 2015-09-18 17:16 | おしらせ | Comments(8)

娘と奥武蔵ラン

こんにちは、田村です。

いつも好き勝手やりたい放題に
サイクリングを楽しんでいる私ですが
たまには人の親らしいこともします。
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結局、輪行サイクリングなのですが(汗)、
先の日曜日はひさしぶりに娘と出かけました。

「走りにいくか?」と誘ったら、めずらしく
乗り気になった娘。なんでも最近は
体重の増加が気になるらしく、
小学三年生でそんなことを気にしてどうするんだと
思いつつも、サイクリングをしたいという気持ちに
つながるのなら、まあいいのかもしれません。

そして、娘が最近はまっている
アニメ「のんのんびより」の舞台と、グルメ処を
入れ込んだ、思いやりあふれる(?)コースを考えました。
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池袋駅から東武東上線に乗り、
武蔵嵐山駅で下車です。
自分が住んでいる池袋は、東武と西武が使えるので、
峠の宝庫である奥武蔵エリアへの
アクセスには恵まれています。
とはいえ、峠をがっつり縦走するのは
娘には酷なので、ほのぼの系のコースです。
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距離約50kmで、ときがわ町から
秩父をめざします。定番でしょ?
前半は、以前にご一緒させていただいた、
高地さん主催の「サンツアーミーティング」を踏襲させていただき、
後半は、二本木峠を軸に秩父ふるさと高原牧場を経て
秩父の街に入ります。
なんども走っている奥武蔵エリアですが、
たくさんの峠と道筋が入り組んでいるので、
訪れるたびにコースを変化させることができます。

このあたりだと、定峰峠や白石峠がやたらとメジャーですが、
娘は本格的な峠を越えた経験がないので、
奥武蔵の峠群のなかでは標高が低い
二本木峠を選びました。標高は590mなので、
定峰より少し低く、なおかつ峠区間が短いのが
特徴ではないでしょうか。
自分も鬼やマゾではないのです(笑)。
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自転車二台の収納&組み立てを
おやじ一人でやるのは面倒ですが、
いたしかたありません。
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都幾川沿いを進みます。
春は桜や菜の花が見事ですが、
いつ訪れても心が癒される光景です。
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「田んぼが実ってるね」
「とーちゃん、スイデンっていうんだよ」
「同じことだろ」
時速15km巡航くらいの
のんびりペースで走ります。
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小川町の下里分校に到着。
途中、不意の通行止めなどがあり、
南から行くつもりが、北から国道経由で向かいました。
廃校になった小学校で、ここがアニメに出てくる
校舎のモデルになっているのです。
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情緒ある木造校舎です。
自分は「のんのんびより」をほとんど見てないのですが、
田舎暮らしの日常系アニメらしい舞台です。
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「古いけどなんかいいね〜」
娘のほうが詳しいので、
興味津々で見て回ってます。
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「ちゃんと机が5つあるよ!」
「それがどうした」
「5人だけ通ってるんだよ」
「そういう設定なのね……」
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アニメの舞台解説が。
昨年に訪れた時は見かけなかったと思うので、
あらためて注目されてるみたいです。
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「にゃんぱす〜」
謎の挨拶をする主人公たちが描かれてます。
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アニメと同じだ、と遊具に喜ぶ娘。
娘が通ってる小学校には遊具がほとんどないので、
なおさら興味がわいた様子。
「お前、日常系のアニメ好きだね〜」
「わたし、ワク広いんで」
「……」
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さまよっていた野良猫(?)とまったりしたり。
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お約束の交流ノート。
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「ここかよいたい」とか
書いてました。
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下里分校から2、3kmで小川町の道の駅です。
ここで早めの昼食をとることに。
曇りがちの日でしたが、ロード乗りが多くてびっくり。
ロード系の方々は、特定の場所に集まる傾向がありますね。
奥武蔵では、定峰や白石峠に至る道筋では
たくさんのロード乗りを見かけますが、一本でも
そんな道から離れると、ほとんど見かけなくなります。
同じ道をなんどでも走る練習系のサイクリストと、
知らない道を訪ねたいツーリング系サイクリストとの
大きな違いかも知れないですね。
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「峠挑戦ルート」なんて
案内板がありました。ここでも
定峰と白石峠が紹介されていて、
それだけじゃないだろ、と突っ込みたくもなります。
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道の駅の食堂で、うどんをいただきます。
小川町で栽培された小麦を
自家製粉してるとのこと。
「素朴な味わいだね〜」と、
生意気な感想をいう娘。
この日は気温25度くらいでしたが、
暖かいうどんが美味しい季節になりましたね。
この道の駅は売店の品揃えも充実していて、
娘のリクエストで「おからドーナツ」などを購入。
この先の峠越えに備えます。
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すっかり満腹になったあと、東秩父村へ向かいます。
小川町〜東秩父のメインルートは県道11号ですが、
けっこうクルマが多いので、
裏道を選んで進んでいきます。
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一時間もすると娘が休みたがるので、
東秩父の和紙の里で小休止。
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紙すきのようすを見学。
ひとりのサイクリングだとこんな寄り道はしないので、
娘と一緒のほうが発見が多くなります(汗)。
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ちょっとヒヤリとする
一本橋も無事に通過。
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県道11号に出ます。
落合橋を左折すれば定峰峠ですが、
我々はもう少し直進します。
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二本木峠の入り口です。
立派な標識があるので、間違えようがありません。
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距離4kmほどで370mくらい登ります。
体重増加気味とはいえ、身長相応に軽量な娘は
登りでは意外と速いです。
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しかし、すぐに休みたがります。
疲労というより、すぐに息があがってしまうようで、
「ゆっくりでいいよ〜」と言い聞かせつつ、
止まったり進んだりの繰り返し。
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上り口は県道ですが、しばらくで
林道になり、木立のなかを進むようになります。
ほとんど杉ですが、道ばたに栗が落ちたりもしています。
静かで雰囲気がよい峠路です。
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走っている時間より止まってる時間が長いようなありさま。
どかっと道に腰を降ろし、堂々と休憩。
「クルマくるから端っこに寄りなよ」
「こないよ、こんなとこ」
偉そうにしつつ、葉っぱがカサリと落ちてくると
「熊? 熊じゃないよね?」とか
びびります。そして、歩いてるアリンコに
ドーナツのかけらをあげたりしてます。

自分ひとりでは一気に上り詰める峠ですが、
娘と一緒のほうが、なんだか自分も面白いです。
やっぱり、速くないほうが、サイクリングを
楽しめるんじゃないか……と、急速に脚力を
失いつつあるおっさんは意を強くします(笑)。
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14時半頃、無事に二本木峠に到着。
北や南から峠を縦走してくると、
ただの鞍部にしか感じられない二本木峠ですが、
麓からここをめざして登ってくると、
しっかり「峠」であることを感じさせます。
「峠だぞ。ガッツポーツでもしろよ」
「……」
自分のペットボトルは飲み尽くし、
勝手にオヤジのドリンクボトルを奪って水分補給する娘。

二本木峠は、江戸時代、忍藩と秩父を結んだ峠とのことです。
山奥の秩父と平地の忍藩とで、
いろんな産物のやりとりがあったんでしょうね。
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二本木峠に登ってしまえば、
秩父ふるさと高原牧場までは下り基調。
モヤが出て、視界は広がりませんでしたが、
ソフトクリームなどをいただいて、それなりに
娘もご満悦。
自分にはめずらしく(?)、道の駅や牧場をコースに
組み入れましたが、やっぱり食べ物は
走るモチベーションを上げるようです。
まあ、フツーはそうですよね(笑)。
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牧場をあとにすると、ちょうど、
牛が草を食んでる光景に出くわしました。
「牛って草を食べるんだね〜」
「……なにを食べると思ってたんだ?」
良くも悪くも、都会育ちのオタク娘なのです。
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秩父の街まで急降下。
サブレバーが付いてるので、
ハンドルの上を握りっ放し。
下からブラケットのレバーを握るのは、
まだちょっと怖いみたいです。
ここの下りは大人でも少々ビビるくらいの勾配なので、
二人してゆっくり進んでいきます。
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お約束の旧秩父橋。
この日も、「あの花」ファンとおぼしき
たくさんの人がいました。
「とーちゃん、めんまのコスプレすれば」
「しないよ! ゆきあつじゃあるまいし」
「ぐふふ」
すっかり腐女子サイクリストになった娘。
親が親だけに、いたしかたありません。
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今日の武甲山は、うす雲がかかってる分、
山肌の掘削跡がめだたず、
美しい姿に見えました。
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娘と一緒でも、やはり締めはココ。
高砂ホルモンの本店です。
16時半に並んだのに、ちょうど自分たち二人で
満席になり、人気の高さをあらためて実感。
そしてあいかわらず美味しいです。
一時間ほど肉を食べまくり、家路につきます。
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ちゃっちゃと二台分を収納します。
娘の自転車のほうが、特にホイールが
重いのが可哀想だなあと、あらためて実感。
次に買い替えてあげる時は、
700Cが選べるのでしょうか……。
自分が輪行してる間、娘は仲見世商店街に繰り出し、
母親へのお土産を買ってました。
殊勝ですね。みならわねば……。
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特急を奮発すれば、
たった1時間半で池袋までワープです。

こうして、無事に娘の峠デビューは完了。
また付き合ってくれることを
祈るばかりです。
by cyclotourist | 2015-09-14 19:47 | おしらせ | Comments(15)

輪行に出会いを求めるのは間違っているだろうか・第四話(全5話)

こんにちは、田村です。

いいかげん終わっても
いいだろうと我ながら思いつつ、
旅は四日目に突入です。
ようやく、大分空港のイベント当日です。
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日付が変わったのとほぼ同時に、
フェリーに乗り込みます。
宇和島運輸フェリーの、八幡浜〜別府便です。
0時20分に八幡浜を出て、別府には3時10分に着くという
深夜便です。
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2000トンを超えるフェリーだけあって、
車両甲板も広いです。なぜか、自転車を
いちばん乗りさせてくれましたが、
このあとに入ってきたトラックで
甲板はいっぱいになってました。
一般観光客はあまり多くないようでしたが、四国と九州を結ぶ
物流ラインとしては重宝されているみたいです。
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二等客室の隅っこ、
コンセントが使える場所に陣取ります。
しかし、18きっぷ中はパソコンがあると
気もまぎれますし、とっとと原稿が書けたりして
役に立つのですが、サイクリング中は本当にお荷物です。
やはり、背負う荷物が3kgを超えると(今回は約5kg)
カラダの疲労が明らかに増えるようです。
というか、100kmも走って、そのまま輪行して
(一部、着替えてますが)フェリーに乗ってる
自分もいかがなものかと思いますが……。
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出港してほどなくして、
客室が減光されました。
ようやく寝れる……と思ったのも束の間、
同室(といっても広いので、それなりに離れてます)の
女性グループの会話やお菓子の袋をいじる音が
うるさく、なかなか眠りにつけません。
ビールを飲めばコロッと眠れるのは確実なのですが、
下船後はすぐにサイクリングを開始しますので、
そうもいきますまい。

ちなみに、このフェリーは3時10分に別府に着きますが、
船内に5時まで居続けることが可能です。
今回はそうするわけにいきませんが、
朝まで仮眠できるのが売りの航路です。
以前、四国のベテランサイクリストさんに教えていただき、
一緒に九州へ渡った際にも利用しました。

さて、早くみんな寝ちまえ、女子供は
静かにしろ〜と念じていると、
いつの間にか自分も眠りに落ちたようで、
別府入港のアナウンスで目覚めました。
1時間少々は眠れたでしょうか。
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ほとんどの方は5時まで休んでいくようでしたが、
自分はとっとと下船して、走り出します。
もちろん外は真っ暗です。
このフェリーに乗ったのも、そもそも今回の旅の最終目的も、
すべては5時までに大分空港へ着くことにあるのです。
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別府湾のいちばん奥にある別府港から、
国東半島にある大分空港までの距離は、36kmほど。
「大分空港」とはいえ、大分市からはかなり遠く、
国東市にあるのです。

この大分空港で、9月5日に開催されたのが
「大分空港ランウェイ・ライドin空の日」」なのです。
受付時間は4時45分から5時30分まで。
イベント終了時刻は7時。超朝型イベントです。
なんといっても現役の空港滑走路を走るため、
初便までに完全に終えないとならないわけです。

幸い、フェリーは定刻どおりに別府に入り、
3時15分には走り出すことができました。
受付終了まで2時間15分もあるわけですから、
フツーに考えれば、36kmくらい余裕で走れます。
そう思ったからこそ、こんなプランを立てたのですが……。
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寝不足と連日の強行軍のせいか、
まったく足に力が入りません(汗)。
「夜戦には補給が必要だよね!」と気づき、
ふらふらとコンビニへ。しかし
食欲が湧かないので、ゼリーとコーラを流し込んで
なんとかエネルギーを補充します。

道は平坦で、ほぼ無風。市街を抜ければ信号も少ないので、
のんびりとでも走ってれば
大分空港に間に合うのは間違いないのですが、
こうして止まってしまうと、あっという間に
時間が経ってしまいます……。
海沿いだからか、湿気が強く、
アイウェアがくもるほどです。

なんとか重い腰を上げ、走り出します。
こんな状況になってくると、ルック595の軽さとか剛性とか、
ほとんど速さに関係ありません。
あるのかも知れませんが、自分では速くは走れません。

やっぱりフツーのサイクリストには、
ばりばりのレース機材よりも、
用途に合わせて作ってもらった
スポルティーフやマキノ号のほうが
向いてるのかも知れません。
ルックのタイヤは23Cなのですが、これもやっぱり
安定感と快適性重視で25Cのほうがよかったかも……。

じくじく考えながら走っていると、コンビニ補給が
効いたのか、それ以降はほぼノンストップで
走れるようになりました。
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5時すぎ、ようやく
大分空港の灯りが見えてきました。
さすがにうれしくなりました。
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受付で身分証明書を見せ、
いよいよ空港内に入ります。
すると、エプロン(駐機場)の下に大勢のサイクリストが……。
うそのような本当の光景です。
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徐々に空が明るくなる中、
続々とサイクリストがエプロンに出てきます。
100名応募で抽選による参加でしたが、
集まった人数はもっと多そうにも見えました。
エプロンの舗装は、少々ヒビが走っているものの美しく、
平滑そのものです。
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走行開始の6時が近づくと、
まだ陽が昇ってはいないものの、
ライトなしでも走れるくらいに明るくなりました。
雲が厚いものの、走るのに問題はありません。

そして、本イベントを企画した大分県の職員や
空港長からの挨拶があった後、
いよいよランウェイライドの開始です!
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誘導路へ走り出します。
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長さ3kmの滑走路に並行して伸びる誘導路。
幅は30m前後です。
最初の一周目は、スタッフが先導する
ゆっくりしたパレードラン(?)です。
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誘導灯が宝石のようにキレイです。
通常、離着陸がない時間には点灯しないそうですが、
空港が好意で点けてくれたそうです。感謝ですね〜。
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誘導路の終端で曲がり、
いよいよ滑走路に入りました。
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端のほうは、タイヤの接地痕で
黒々としています。
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とにかく広い! 長い! 平ら!
はじめての滑走路走行に気分が高まり、
疲れも眠気も吹っ飛びました。
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ハンドサイクルで参加の方も。
ターミナルや機上からは細く見える白線が、
間近にすると実に太いです。
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クリアードフォーテイクオフ!
まさに飛行機になった気分。
路面には横方向に浅い溝が切られていますが、
特に大きな走行抵抗は感じません。
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滑走路上もほぼ無風。
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6時半をすぎ、ようやく
陽が昇ってきました。
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長さ3kmの滑走路と誘導路ですので、
一周すると6km。
二週目に入るところで自由走行のようになったので、
試みにペダルを思い切り踏み込んでみると、
瞬く間に40kmまで加速。さえぎる障害がなにも
ないというのはスゴいことです。
もっとも、その速度を維持できたのは
10秒くらいだけでしたが(汗)。
あっという間に2周し、3周目の半ばに進んだところで、
滑走路上のスタッフから、誘導路へショートカットで
戻るように指示されました。
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6時50分頃、再びエプロンに集合。
あっという間のイベントでした。
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エプロンに立っていた(監視していた?)
JALの職員さんに撮ってもらいました。
旅客機を真後ろから見るのも新鮮です。
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走行証明書と粗品(シールや飴)を
いただきました。
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GPSログが
面白いことになってます。

実にまったく、すばらしい体験でした。
しかも無料ですし、ぜひ来年も開催してほしいですね。
大分県による「サイクルツーリズム」振興をめざした
イベントとのこと。
大分には「やまなみハイウェイ」や耶馬渓がありますし、
サイクリングの舞台には事欠きませんから、
もっとサイクリストが増えるといいですね。

ちなみに、このイベントに東京からやってきたのは
自分一人とのことで、お話しした県の方に
驚かれました。さらに、どうやって来たのか聞かれ、
概略を話したらもっと驚かれました(笑)。

さて、最大の目的であるランウェイライド体験が
終わっても、まだ朝の7時です。
せっかく国東半島にいるのですから、
空港から北へ走り出すことにします。
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島がくっついたような丸い半島なので、
海岸沿いで一周したくもなりますが、
半島の中央を横断することにしました。
国東市の中心部まで北上してから左折します。

地図を見ている時に、半島の中央に
「走水峠」というカッコいい名前の峠を見つけたので、
走ってみたいなと思っていたのでした。
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県道29号を西上していくと、
行入ダムがありました。
この北岸の旧道がいい雰囲気でした。
このダムのおかげもあってか(?)
周辺の県道はすばらしく高規格道路なのですが、
旧道を選んでいくのも、また味わい深いものです。
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いい加減、疲れて走るのが
億劫になっていたのですが、
旧道に入ると元気が出てきました。
まっすぐな現県道29号を見下ろしながら、
くねくねと曲がる道を進んでいきます。
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さすがに荒れ過ぎだろうと
苦笑するような区間もありましたが、
勾配はゆるいのでなんとか乗っていけました。
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10時頃、走水峠に着きました。
標高は475m。豊後高田市との境です。
海沿いから登りはじめてますから、
なかなか達成感があります。
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見晴らしはありませんが、
なかなかに趣ある峠です。
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旧道は分岐が多く、
ハンディGPSにルートを入れてなければ、
ちょっと迷いそうでした。
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山深い半島の中央なのに、
道が四通八達しているのです。
古くから文化が栄えた地域ならでは
なのかもしれません。
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峠の西側は簡易舗装の急坂で、
すとんと一気に麓まで降りていきます。
登ってくるロード乗りを二人見かけました。
地元では知られたルートなのかもしれません。
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美田が続く快走路で、
日豊本線をめざします。
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宇佐駅です。全国にある八幡宮の
総本山、宇佐神宮がある街です。

着いたのは11時でしたが、本日の
サイクリングはここで終了として、輪行の準備をします。
リュックとレーパンの肩ひもが干渉したのか、
肩が赤く腫れてきました。
この時間ですでに100km以上走りましたから、
深夜フェリーの力は絶大といいましょうか……。
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列車が来るまで待ち時間があったので、
駅前の食堂でちゃんぽんをいただきました。
機会があれば、自分だって
グルメしたいんですよ、本当は(笑)。
これがちゃんとした食事処でいただいた
唯一の食事だった気もします……。
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トヨタレンタリースも
地方では自由ですね。
有名なご当地キャラなのかな?
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九州らしいデザインの列車が
やってきました。
しかし、「USA」ってローマ字表記になると
なんだか可笑しいですね。

さて、宇佐から三たび青春18きっぷを使います。
方向としては自宅を目指すのですが、
宇佐から普通列車を乗り継いでも、当日中に
東京まで戻ることはできません。

そこで、予定では姫路あたりで下車し、
翌日は竹田城に寄っていこうかなと考えていたのです。
距離も時間感覚もめちゃくちゃで、
ただただ、18きっぷを使い倒すことしか頭になく……。
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14時過ぎに下関着。
しかし、この日も列車が遅れ出し、
予定した乗り継ぎができなくなってきます。
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それなりに車窓に変化はあるものの、
天気がいまいちなせいもあって
熱心に見る気も起きません。
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艦これの期間限定イベントも、
最後のボスを倒すことができず、
なんだか気分が晴れません。
眠いし、足はダルいし、長時間乗車に飽き飽き……。
大分空港のイベントを体験したことで、
すっかり気力が尽きてしまいました。

あと、まったくタマタマだとは思うのですが、
こうした普通列車に日中乗っていると、なんだか
ヘンな人と乗り合わせることが多いです。
独り言いってるくらいはいいのですが、
見知らぬ乗客に暴言スレスレの言葉を投げかけたり、
乱暴にシートを転換したりするおっさんがいて
心が休まりません。
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17時過ぎに着いた岩国で、
列車を降りてしまい、そのまま改札を出て
直前に予約したホテルへ向かいます。
もう列車に乗ることに耐えられなくなりました。

しかし、パソコンとスマホがあれば
列車の中でも、自宅となんら変わらない
ネット環境が得られるのは、
いいことなのか悪いことなのか……。
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駅から徒歩数分、目の前がコンビニという
絶好の立地にあるホテルα-1に投宿。
連休中なのに空きがあって助かりました。
そして、二日ぶりにビールを浴びるほど飲み、
泥のように眠ったのでした……。


次回予告……と思ったのですが、
思い起こせば、旅の最終日は特に書くこともありません(汗)。

朝起きたら雨でしたので、とっとと新幹線で
家路につきました。
やっぱり新幹線は偉大です。
そして、時間も快適さもお金次第なんだと
自明のことを再確認しました。
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新幹線で「艦これ」したら、
あっさりとラスボスがクリアできました。
めでたく照月ちゃんをゲット。
旅のよいお土産です(笑)。

●収穫
・鍵掛峠はすばらしい。
・芸備線はすばらしい。
・呉と江田島はすばらしい。
・大分県の取り組みはすばらしい。

●教訓
・青春18きっぷは疲れる。
 これに尽きるのですが……

・何倍もモトを取ろうとしない。
・夜行を使わないと、サイクリングと両立は難しい。
・重いリュックは疲労を増やす。
・暑い日の補給食はチョコを避ける。
・無理が効くのはせいぜい二日。もう若くない。

そして

輪行に出会いを求めるのは間違っている。

こんなところですかね〜。
当たり前といえば当たり前のことばかりを
再確認した5日間でした。

そんなわけで、全五話とかいいつつ、
青春18きっぷの旅は本記事で完結です。
ご笑覧ありがとうございました〜。
by cyclotourist | 2015-09-11 17:30 | おしらせ | Comments(10)

輪行に出会いを求めるのは間違っているだろうか・第三話(全5話)

こんにちは、田村です。

旅の三日目は、呉から江田島に向かいます。
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快適だったビューポートくれホテルを出発。
やっぱりベッドで寝ると疲れが取れますね(笑)。
しかし、昨晩の飲み過ぎが災いして、
6時前には出発しようと思っていたのに、
実際は7時40分にもなってしまいました……。

この日は、江田島サイクリングを90kmほど楽しみ、
フェリーで松山に渡ってから、
さらに八幡浜まで70kmほど走ろうと思っていたのですが、
寝坊したおかげで、狙っていた時間のフェリーに
乗るのは無理そうです。予定はあくまで予定なので、
ソロですし、行き当たりばったりでいいやと
開き直って走り出します。
快晴なので気分が盛り上がります。

さて、江田島はかなり複雑なカタチをしております。
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市としては全体が江田島なのですが、
島としては、右上が江田島、
下が東能美島、左上が西能美島となってます。
呉の目の前に浮かぶ島々で、西に宮島があります。
この江田島を、ぐるぐると走ってみます。
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呉の街を抜けて国道を南下していくと、
とびきり大きな造船所が見えてきます。
ちょうど、国道が坂を越える辺りから
見下ろすことができます。よく見ると……
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「いせ」が入渠しています!
新鋭のヘリ搭載護衛艦です。
アップにしてみましょう。
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定期修理だと思いますが、
拙宅の30倍はあろうかという大きな艦橋に、
びっしり足場が組まれています。
しっかりリフレッシュされて、また海の守りに
ついてくれることでしょう。
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隣接する上屋には「大和のふるさと」と
掲げられています。なんだか胸が熱くなります。
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桟橋には護衛艦と潜水艦がびっしり。
自分がのほほんと毎日を過ごせるのも、
こうした艦艇と乗組員のおかげなんだな〜と、
妙に殊勝な気持ちになります。
もちろん、単純にメカ的にカッコいいぜ、という
中二的好奇心もそそられます。
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名残惜しくも軍港エリアを後にし、
音戸の瀬戸に向かいます。
写真のループ橋で音戸(倉橋島)に渡ることもできますが、
K氏に渡船がおすすめ、と聞いていたので、
船着き場に向かってみます。
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音戸渡船。激渋です。
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自転車は90円です(人込み)。
幅120mの海峡を渡る、
日本一短い定期航路、だそうです。
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桟橋(船がとおるとけっこう揺れる…)に
出て待ってると、小さな渡船がやってきました。
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2、3分の船旅です。
他に乗船していたのは学生さん。
おとなはクルマで渡るんでしょうね。
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音戸の西岸を進みます。
歴史を感じさせる街並です。
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コンビニがあったので小休止。
キットカットなど補給食系も買っておきます。
「しまなみ海道」もそうですが、このあたりの島は、
フツーに栄えてます。「島」という孤立した感じはなくて、
海沿いに小さな街が続きます。
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早瀬大橋を渡って、江田島に入ります。
ちなみに、「えだじま」と思ってましたが、
現地の表記を見て「えたじま」なのだと知りました。
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海沿いを離れた道に入ると、
けっこうな登り坂が待ってました。
ピークの標高はせいぜい100mほどですが、
意外と登り応えがあるものです。
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海へ向かって下ります。
アップダウンがあるほうが、見える景色に
変化が現れて楽しいですね。疲れますけど(笑)。
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海沿いを走っていると、
かなり大きくてスマートな客船が現れました。
舷側のキズが痛々しいですが、新しい船です。
これは……「スーパーライナーオガサワラ」です。
40ノットも出せる高速船として建造され、
時の都知事だった石原氏肝いりで(?)
小笠原航路につくはずだったのが、
赤字確定なので使われずに廃船になったという、
悲しい高性能船です。東日本大震災で宿泊船になったのが
ほとんど唯一の使用実績という……。
江田島にいたんですね。もう解体されるみたいですが、
実にもったいない話です。
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海すれすれの道を北上していきます。
風もなく、おだやかな日となりましたが、
島めぐりの常として、進行方向がくるくる変わるので、
うっかりするとどこへ向かってるのか分からなくなります(汗)。
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秋月から道が登りはじめます。
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ほどなくして、「しびれ峠」に到着。
標高70mほどですから、あっという間です。
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まだお昼前でちょっと逆光気味ですが、
呉までよく見渡せます。
「しびれるほど眺めがいい」と聞いてましたが、
居合わせた地元の方にうかがったところ、
本当にそれが峠の名の由来だそうです。
地理院地形図には記載がない峠ですが、
秋月と小用を結ぶ、十分に立派な峠です。
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峠から下っていくと、
「榛名」と「出雲」の留魂碑がありました。
小用港の沖に停泊してた両艦は、
敗戦の半月ほど前の空襲によって沈んだのでした。
「大義に殉せられた護国の英霊を弔い、これが武勲を永く後世に顕彰せんがため」
碑を建てたと刻んでありました。
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柵の柱には砲弾が……。
まさか本物? しかし、口径的には
巡洋艦クラスでしょうから、少なくとも榛名のではなさそう。
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ささっと小用の街まで降りたら、
住宅を抜ける細道に入って、
古鷹山に伸びる林道をめざします。
標高394mの小山ですが、頂上からの
展望がすばらしいらしいです。さすがに、今回は
山登りはいたしませんが、ふもとの林道を
走ってみたいと思います。
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ピークまでは2km少々。
それで標高200mまで上がりますから、
勾配はけっこう手強かったです。
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展望が開ける区間もありました。
古鷹山の防火帯として設けられた林道とのことで、
交通量は皆無でした。
島めぐりサイクリングは、どうしても海沿いばかりに
なりがちですが、こうしたアップダウンがある道を
組み込むと、メリハリがつきますね。
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江田島の北部、切串に出ました。
広島行きのフェリーが発着する港があります。
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島の北部をくるっと回り、幸の浦峠を越えて南下します。
勾配はそこそこありますが、
さすがに距離が短いので、
峠コレクションがはかどります(笑)。
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江田島の中心部が見えてきました。
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海上自衛隊の第1術科学校です。
今からでも入学できるなら入学したいです……
入学させてもらえる訳がない(笑)。旧海軍兵学校でもあり、
一般者の見学もできるのですが、所要一時間半とあり、
今回は見送ります。寝坊しなければ見学できましたね(泣)。
再訪したときの楽しみに取っておきます。
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江田島と西能美島の境となる
飛渡瀬(ひとのせ)までやってくると、
自転車が何台も止まってる食事処がありました。
ご飯お代わり自由の海鮮丼があるとか……
次々と吸い込まれているサイクリスト。
11時半ごろで、自分も小腹が空いてきたので
入りたくなりましたが、この後の行程を考えて
ぐっと我慢。先をめざすことにします。
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食事処の少し先から細道に入ります。
この先に、「大淀」の碑があるのです。
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米艦載機群との戦闘で、
ここ飛渡瀬で沈んだ軽巡洋艦「大淀」。
その慰霊碑に手を合わせます。

「祖国の栄光を信じつつこの内海に散華された」
「戦争の惨状を後世に伝えると共に
英霊の冥福と平和への願いをこめて慰霊碑は建立された」
(碑文より)
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大きな石碑の横には、
素朴な大淀の模型がありました。
自分が作った大淀さんも奉納したいところですが、
好みが分かれるところなので自粛しておきます。
なにはともあれ、のほほんと「艦これ」で遊び、
あまつさえそのフィギュア作りで小銭をいただいた身としては、
先人に感謝するばかりです。
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江田島湾沿いに北上していきます。
養殖いかだ(たぶん海苔?)が浮かぶ今日の内海は
平穏そのものです。
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軽いアップダウンがあり、
走っていて飽きません。しかし、さすがにお腹が減って……
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買っておいた補給食を取り出したところ、
すっかり溶けちゃってました(汗)。
この日は気温が28度くらいまで上がったので、
チョコ系の補給食は避けるべきでした。
昨日はこんなことなかったのですが……不覚。
さすがに封を切る気にならず、空きっ腹を
抱えて走ることに。力が出ません……。
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西能美島を周回しおわり、
ちょっとした高台にある鹿川水源地を越えて
江田島方面へ戻ります。
いびつなハート形のようなルートで、
島をめぐったことになります。
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数時間前にとおった海沿いの道を
再び通り、小用港をめざします。
午後になると日差しが高くなり、
ますます海がきれいに見えます。
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秋月の港にある集落を抜けようとしたら、
胸を突くような急坂があらわれ、
自転車を押すことに……。急峻な地形に
身を寄せ合うように家が建っているのです。
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再び、しびれ峠です。
呉の街をいっそうはっきり望むことができました。
その景色よりも、すでに足がしびれそうですが(汗)。
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「峠桜」。このしびれ峠にある
いくつもの標識は、地元の有志たちによる
手作りです。なんだか心が和みますね。
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14時すぎ、小用港のフェリーターミナルに着きました。
呉行きのフェリーまで30分ほど待ち時間があったので、
売店でアイスなど買って、空きっ腹をごまかします。
やっぱり飛渡瀬で海鮮丼を食べればよかった……。
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充実したパンフレット。
サイクリングマップは、江田島観光協会のHPで
入手済みでしたが、あらためて一部いただきました。
島内のルートが網羅され、サイクリスト目線で
きちんとまとめらえており、役立つ内容です。
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車両甲板貫通型の
小さなフェリーがやってきました。
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およそ20分の船旅で、呉に戻ります。
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洋上から見る造船所も迫力があります。
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大和ミュージアムの目の前に
フェリーが着きました。写真は戦艦「陸奥」の
舵とスクリューです。驚くほど巨大です。
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「てつのくじら館」。
潜水艦「あきしお」です。
地上で見ると、やっぱり大きいですね。
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松山行きフェリーが出るまで
大和広場でのんびり。
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16時、少し遅れてフェリーがやってきました。
本当は13時すぎの便に乗る予定だったので、
だいぶ時間が押してしまいました。寝坊はダメです(汗)。
なにはともあれ、呉も江田島も見所が多く、
また訪れることになりそうです。
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呉から松山まで、所要2時間です。
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船内で自分と各種機器に
エネルギーを補充します。
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音戸の瀬戸を抜けて、
四国へ向かいます。ひさしぶりに
夏らしい暑い日でしたが、船の上は
風が爽やかで心地がよかったです。
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松山観光港に上陸。
すでに18時。
予定では、伊予灘に沈む夕陽を楽しみながら
八幡浜までサイクリングを楽しむ予定でしたが……
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松山市街を抜ける頃には、
日が落ちてしまいました。
いい加減疲れても来ましたし、
暗い中を無理に走る必要もないと判断。
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伊予市駅からとっとと輪行することに。
本日のサイクリングは距離100kmちょっとで終了です。
八幡浜駅までの乗車料金は1000円ほどなので、
青春18きっぷは温存し、普通にきっぷを買って乗り込みます。
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21時半過ぎに、八幡浜駅に到着。
やっぱり列車は速くて楽です(笑)。
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駅には、輪行に関する
詳細な解説がありました。
規約だけでは分かりづらい(?)、輪行の実際例を
具体的な写真で明示しています。
ここはJR四国エリアですが、手荷物規則は
全JR共通なので、この解説を範とすべきでしょうね。

時々、「〜はいいのか?」「〜ではダメなのか」などなど、
輪行に関する個々の事例を問い合わせる方が
いるようですが、個人的にはちょっと止めてほしいなと思います。
悪気はなくても、規則を厳しくする結果につながりそうです。
このJR四国の解説にしても、そうした事例や
一部の輪行袋に対する注意喚起なのだと思います。
規則を守って、他の利用者に迷惑をかけない輪行を
心がけたいと、あらためて思いました。
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自転車を組み立て、駅から2kmほど離れた
フェリー乗り場に移動します。
ここから別府に渡るのです。
そのフェリーは0時20分発です。
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まだ出港まで時間があるので、
ターミナルはがらんとしてました。
食堂もすでに閉まってます。
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しかたなく、またコンビニ弁当で済まします。
決してコンビニが好きな訳ではなく、
可能ならご当地グルメなども体験したいと思ってますが、
自分の中で食に対する優先度が低いので、
どうしてもこうなっちゃうんですよね……。

さて、フェリーが出る前に日付が変わりますので、
続きはまた次回に。

とりあえず、「江田島はよかった!」と強調しておきましょう。

【予告】
3時間ほど仮眠するはずだったフェリーでは、
近くの女子が気になって眠れませんでした(汗)。

連日のサイクリング疲れが取れないまま、
深夜の別府から走り出す。
およそ38km先の大分空港まで、
2時間以内で走らないとイベントに間に合わない。
しかし足が回らず、コンビニに吸い込まれる……。

次回「輪行に出会いを求めるのは間違っているだろうか」
第四話「迷宮の楽園(エアポートリゾート)」
間に合ってくれ〜。
by cyclotourist | 2015-09-10 10:50 | おしらせ | Comments(4)

輪行に出会いを求めるのは間違っているだろうか・第二話(全5話)

こんにちは、田村です。
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旅の二日目は倉吉駅からの
サイクリングではじまります。
まずは、鉄道でたどりつくはずだった
浦安駅をめざします。距離は西へ15kmほどです。

しかし、0時から走り出したりすると、
日付の感覚がおかしくなってきます。
また、予定ではサイクリングしない区間なので、
GPSにルートが入ってません。
そこで地図を見て進みます。当たり前なのですが、
すでにGPSに頼りっきりの自分には
少々心もとなくもあり……。幸い、線路沿いに
県道が延びているので、それに沿っていきます。
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コンビニがあったので、この先のことを考えて
(どこまでコンビニがあるかわかりませんし)
補給食を補充。
軒先でカフェラテなんかを飲んでいると、
MTBに乗ったお兄さんがやってきて、声をかけてきます。

「ルックですか! やっぱりルックがいいんですか?」
「いやまあどうなんでしょう……」
「デュラですね。自分も古いデュラのロード乗ってるんですよ」
「ああ、いいですね……」
「やっぱりカーボンはいいっすか?」
「はあ、まあ軽いです……」
「僕のはスチールなんですよ」
「いや、まあ自分もスチールが好きですよ……」

このご時世、知らない方に声をかけられるのは
少々怖くもありますが(しかも深夜1時頃だし…)、
どうやら気さくなサイクリストのようす。
僕と同じ歳くらいかもしれません。

「どこから来たんですか?」
「そこまで輪行して……」
「どちらから?」
「東京です……」
「ええ〜? なんでこんな時間に?」
「あの青春18きっぷで……」
「なんでココなんですか?」
「琴浦町に浦安駅ってあるじゃないですか」
「ありますね」
「そこへ行こうかなって……」
「こんな夜に? 雨も降ってるのに? なんで?」

だんだん自分が不審者に思われそうで
口ごもりがちになりますが、ちょうど帰宅途中の
彼の家も方向が同じようで、なんとなく
一緒に走り出すことになりました。
国道から一本裏道の、暗いけれど走りやすい道を
進んでいきます。

「これはキュウキュウドウなんですよ」
「? あ、旧国道9号なんですね」
「このあたりは北条ワインがあって」
「はあ」
「青山剛昌の出身地なんですよ」
「へえ〜」
「そんないい自転車、濡れてもいいんですか」
「別に濡れたって大丈夫ですよ」
「琴浦からどちらへ?」
「大山の鍵掛峠へ」
「ええ!? 今からですか。すごいですね」
「別に……このあたり、他にどんな峠があるんですか?」
「地蔵峠とか走りにいきますよ」
「ああ、倉吉側の峠ですね」
「眺めがいいですよ〜」

5kmくらい走るうちに、なんとなく
自分も口が回るようになってきましたが、
ちょうどそのあたりで彼の家への分岐になり、
分かれました。

わずかな時間でしたが、
こんな邂逅が、本当はツーリングの醍醐味ですよね。
この歳になると、あんまり「出会い」がなくなってきますが、
いつかはアイズたんのような
美女と出会いたいものです。リアルでは無理か(汗)。
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肌が濡れるかどうかといった
霧雨のような小雨が降ってますが、
気温は21度あり、まあ快適といえる状況です。
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念願の浦安駅には1時30分に到着。
本屋から長めのひさしが伸びる、
思いのほかしっかりした駅舎です。
暗くてよくわかりませんが(汗)。
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発券機があり、
日中は駅員さんもいるようです。
さて、早くも目標のひとつをクリアしてしまいましたが、
こんな真っ暗闇の時間に駅を訪れて「舞台訪問」とかいうのも
気が引けるので、5時くらいまでは滞在しようと思いました。
できれば、明るくなってから峠にも向かいたいですし。

しかし、ベンチは駅寝防止タイプ(?)なので
横になるわけにもいかず……。
ちなみにアニメ「琴浦さん」関係のポスターや
交流ノートなどはいっさいなし。
せっかくの「観光資源」なんだから、
活用すればいいのになと思ったり、巨匠青山剛昌氏に
遠慮してるのかと思ったり……。
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懲りずに「艦これ」したり(汗)。
このノートPCは、バッテリーが7時間くらいも
もつので、ヒマつぶしには最適です。
しかし、何度挑戦してもイベント海域がクリアできず(泣)。
いい加減に飽きてきて眠気もやってきたころ……
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トラックがやってきて、
新聞をどさっと置いていきました。
まだ2時半くらいです。ここから列車で
運ぶのかと思っていたら……
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ご婦人がやってきて、
折り込みチラシを挟みはじめました。
また、入れ替わり立ち替わり軽トラックがやってきて、
新聞を持っていったり、置いていったりします。
どうも、駅舎が新聞の流通センターのように
使われているようです。

運ちゃんのひとりに「お、新しいバイトか?」とか
聞かれたりしつつ、ぽつねんと過ごしてると、
折り込み担当のご婦人が、読売新聞を一部くれました。
オリンピックのロゴが大変なことになってますね……。

そうこうするうち、4時を過ぎ、5時に近づきますが、
一向に空が明るくなりません。日の入りが遅い分、
東京に比べると夜明けもだいぶ遅いようです。
しかし、さすがに時間が惜しくなったので、
5時には駅をあとにします。

なにせ、今日は呉までいくのです。そのためには、
15時半くらいまでに120kmほど走って、
備中神代という駅に到着して、
輪行で移動する必要があるのです。
初体験の行程ですから、時間に余裕がほしいです。
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5時になっても、辺りは暗いまま……。
とりあえず、フラッシュで写真を撮ってから、
後ろ髪引かれつつ走り出しました。
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駅から国道9号に出ると、
24時間営業のジョイフルとコンビニがありました。
暗くて街の様子がわかりませんでしたが、
アニメのイメージより都会なのかも知れません。
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県道30号に入り、大山に向かって
南下していきます。6時なってようやく
明るくなってきましたが、あいにくの空模様で
大山を拝むことはできません。幸い、雨は上がりました。
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牧場のような風景に桜並木が現れる緩いピークに、
報恩峠と標識がありました。
地形図には載ってない峠ですが、地元では
ちょっとした桜の名所のようです。
ちなみに、まだ6時半です。
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近年になって開拓された牧場地のためか、
道は直線的で急勾配も現れます。
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地味に足にくるアップダウンが続きます。
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一息坂峠に到着。
標高はわずか532mですが、
ほとんど標高ゼロの海沿いから走り出してるので、
すでに足がパンパン……というよりも、
走り出す前からパンパン。
青春18きっぷの恐るべき後遺症ですね。
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一息坂峠には展望台があり、
なだらかな裾野越しに日本海を
見渡すことができます。ご覧の通りの曇天ですが、
晴れていたら相当の絶景だと思います。
700年近く前、あの海に浮かんでる隠岐島から
逃れてきた後醍醐天皇が、
ここで一休みされたそうです。
非常に由緒ある歴史をもつ峠なのです。
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しばらく進んでいくと、
牧場から旧街道然とした雰囲気に変わります。
古来、霊峰大山にお参りする人や、牛馬を市に出す人が
往来したそうです。
周辺には、西日本では貴重なブナ林があります……
って、ぜんぶ案内看板の受け売りです(汗)。
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まだこのあたりだったりします。
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鍵掛峠そのものの標高は
910mとさほど高くない(?)のですが、
前述のとおりゼロから登ることと、
有名無名の峠祭りが続くため、
けっこうシンドイ道中なのです。
しかも、18きっぷ疲れと睡眠不足をかかえており、
思いのほかペースが上がりません。

このルックは、微妙にカッコ付けて
インナーが36Tなのですが、34Tにしておけばよかったと
いつも後悔しています。やっぱり替えよう(汗)。
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のろのろ進んでいくと、
スキー場が現れました。
なんだか信州に似ています。
で、ホテルや旅館などが並ぶ一角に出ると……
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モンベルショップがあるのには
驚きました。
まだ8時前なので閉まってましたが、
空いてる時間だったら入ってみたかったです。
米子あたりから大山をめざすと、
このスキー場エリアに直接出るみたいですね。
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スキー場から先は、再び
木々に囲まれた道になりますが、
ぐっと勾配がゆるんで、淡々と進む分には
さほど苦労しないようになりました。
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9時前に鍵掛峠に着きました。
ずいぶん標識が高いです。
別に視界は開けないじゃん、と思って
振り返ると……
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驚くほど間近に
大山の南壁が迫ってました。
山頂付近にかかる雲がなければなあと、
名残惜しくて20分ほど待ってると……
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雲が流れてくれ、
全容を拝むことができました。
見事です。おそれいりました。
全国的に見ても、越える達成感が
大きい峠だと思います。

鳥取県をふくむ中国地方は、
東京から遠いこともあって、なかなか
足が向きません。
それと「中国山地は地形的に古いから緩やか」という
耳年増な先入観があって、信州に比べたら
ショボい峠ばかりだろうなと思ってましたが、
なかなかどうして、己の不明を恥じるばかりです。
少なくともこの鍵掛峠は、全国どこに出しても通じる
一級品の峠だなと思いました。
コンビニで出会ったサイクリスト氏によれば、
11月頃は紅葉がすばらしいそうです。

さて、こうして第二の目的も無事にクリアし、
呉に移動するために駅へ向かいます。
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蒜山高原まで降りてくると、
突如としてテーマーパークが出現してびっくり。
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かと思えば、オオサンショウウオの生息地だというので、
また驚きます。
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国道482号に出ると、コンビニがありました。
朝食とも昼食ともつかない10時半。
鳥取駅でお弁当を食べてから、
ソイジョイ的な携行食しか口にしてなかったので、
暖かい食べ物がうれしいです。
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岡山県に入ったり、再び鳥取県に入ったりしながら、
小さな峠を越えて伯備線をめざします。
ペースはさほどよくなかったものの、
非常識に早い時間から走り出しているので、
思いのほか時間に余裕ができました。

当初、走行時間をなるべく長く取るため、
芸備線となる備中神代駅まで走り、
その駅からなら、15時半過ぎの列車でも
呉駅までたどりつけると予定していたのですが……
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11時半には、伯備線の
武庫駅に着きました。
予定の備中神代駅より20kmくらい、大山寄りです。
この時間なら、2、3時間に
一本しか列車がない武庫駅からでも
呉に間に合う列車があることが判明。しかも、予定より
2時間も早く着きます。

このあたりが、鉄道ダイヤと自走距離・時間の
兼ね合いの楽しさであり、難しさでもあります。
ですので、サイクリングの距離は予定より短くして
(128km→94km)
あっさり列車に乗ることにしました。

ちなみに、列車がくる時間が迫ってたので
とっとと輪行の支度をしたところ、
6分を切る時間で準備が完了しました。
さすがルック、輪行は早い(笑)。
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再び青春18きっぷの人になって、
車窓を楽しみます。
伯備線は、倉敷〜新見〜伯耆大山を結び、
つまり山陽と山陰を結ぶ路線ですが、自分が乗り込んだ
武庫駅あたりは、ローカル線情緒に満ちてます。
現れる駅舎が、どれも味わい深いです。
寝台特急「サンライズ出雲」も走ってるので、
なんどか自分も通ったはずですが、
だいたい寝てましたから(笑)、
今回が初乗車のようなものです。
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萌えキャラみたい(?)な駅名。
宿場町があるようで、降りたい衝動に
駆られますが、友が待つ呉にたどりつくため、
列車に揺られ続けます。
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備中神代駅で芸備線に乗り換えます。
これで備中落合、三次、広島を経て、呉へ向かいます。
都会へ近づいていくので、芸備線の車窓には
とくに期待してなかったのですが……
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思わぬ秘境感!
レールは山肌と谷のわずかな隙間を通り、
両側から迫る草木がガラス窓をびしびし叩きます。
制限速度表示には、25とか15がひんぱんに現れ、
大井川鐵道の井川線に勝るとも劣らない、
スリリングな路線です。

おかげで、備中落合までの一時間少々は
まったく飽きず、眠気も忘れることができました。
その先は、ぐーぐー寝ましたが(笑)。
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17時半、ようやく広島です。
ここで呉線に乗り換えます。
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日本海沿いから瀬戸内へやってきました。
呉線は海が近いです。
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18時すぎ、ついに呉着。
ちなみに、武庫〜呉間の乗車料金は4,430円。
今日も18きっぷの元は十分に取れたのでした。

呉は5年ぶりくらいですが、その際は
大和ミュージアムと鉄のくじら史料館を見ただけで
とんぼ返りでしたので、街を歩くのは
実質的に初めてです。
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ホテルに入り、汗を流してサッパリ。
利用したのは「ビューポートくれホテル」という、
駅から徒歩5分ほどの宿。
ネットで予約したところ、一泊4,350円と激安。
部屋も必要にして十分の広さと清潔感があり、
とても好印象です。よい宿を見つけました。そして……
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自転車仲間のKさんと合流し、居酒屋へ。
ひさびさにコンビニ以外の店に入りました(笑)。

そして、「パリ〜ブレスト〜パリ」を見事に完走した
Kさんの力走ぶりをうかがったり、
新しい職場での女性関係(?)を問いただしたり、
ブルベ仲間のうわさを交換したりで
心行くまでビールを飲んだのでした。
これで三つ目の目的もクリア。
こんなに幸せなことはありません。
平日なのに、しつこくビールを飲む自分に付き合ってくれた
Kさんには、ただただ感謝です。

【予告】
すでに三日目。
朝5時半には走り出すと決めていたものの、
泥酔したタムラにそんなことができるはずもなく……。

念願の江田島は思いのほか広かった。
たくさんの峠が待っていた。
平日なのにサイクリストも多かった。
そして、タムラの意味不明な旅は
まだまだ続く……。

次回「輪行に出会いを求めるのは間違っているだろうか」
第三話「理由(ライトクルーザー・オオヨド)」
あ〜あ、寝過ごした……。
by cyclotourist | 2015-09-08 18:18 | おしらせ | Comments(11)

輪行に出会いを求めるのは間違っているだろうか・第一話(全5話)

こんにちは、田村です。

新米サイクリスト・タムラ・ヒロシは、
妄想を現実に変えるべく、
青春18きっぷで5日間の小旅行を
実行してまいりました。
おもな訪問先は……

・鳥取県の浦安駅
・同じく鍵掛峠
・広島県の呉
・同じく江田島
・大分空港
・国東半島の走水峠

で、ございます。一見して脈絡のない行程ですが、
自分にはそれなりの理由があるのです。
そもそものきっかけは、当ブログにも
コメントをくださる「まりきち」さんのブログでした。
(ちなみに超おもしろいです)

氏のブログで、大分空港の滑走路を舞台にした
サイクリングイベントの存在を知りました。
「大分空港ランウェイ・ライドin空の日」です。
旅客機がばんばん離着陸してる
現役の滑走路を自転車で走ることができるという、
非常に貴重な、ほとんどラノベのような機会です。
滑走路ですよ、滑走路。しかも、
ジェット旅客機がばんばん降りる3000m級です。
フツーは足を踏み入れることすらできません。
そこを、自分の自転車で走ることができるなんて、
ヒコーキも大好きな私には夢のようです。

しかし、開催要項を見てガクゼン。
当日の集合時間が、朝4時半〜5時半なのです。
ほとんど深夜未明の時間帯です。
マトモな時間は、ヒコーキが使ってますから、
しかたないですね。

どうすれば、そんな時間に、大分空港という
鉄道路線から離れた場所(国東半島)にいけるのか……
そう考えたのが、今回の旅のきっかけでした。

もちろん、前日に空路で大分入りして、
近くのホテルに泊まって朝3時頃に起きれば
いいのでしょうが、この単発イベントにかける費用としては
フトコロに厳しすぎます。
案内には、やたら駐車場の説明が詳しかったので、
地元近郊の方がクルマで来ることを
想定したイベントなんだなとは思いましたが、
行ってみたい、という自分の気持ちを
抑えることができません。

すると、不思議なことに、いろんな案件が
リンクしはじめたのです。

・アニメ「琴浦さん」にハマる
数年前に放映されたアニメなのですが、
自分はdアニメで最近になって視聴。
けっこう面白く、劇中に出てきた「琴浦駅」が
気になります。この駅は、鳥取県の琴浦町にある
浦安駅がモデルなのだそうです。

・自転車仲間が呉に転勤した
お世話になってるブルベのクラブで、
一緒にスタッフ活動をさせていただいてる
好男子Kさんが、呉に転勤しました。
いつか、呉にKさんをたずね、居酒屋で
恋バナ(?)など語り合いたいなと思っていたのです。

・青春18きっぷが手に入った
いつかは使ってみたいと思っていた格安切符。
普通列車しか使えませんが、JR全線が
乗り放題になります。中国地方まで乗り通せば、
あっという間にもとが取れます。
しかも、あと3回残ってるきっぷを、
自転車仲間が譲ってくれることに。
実は、サラの18きっぷも買ったのですが、
ご好意に甘えて使いかけを譲っていただき、
新品は払い戻しさせていただきました。
実質、タダみたいな交通費で
とおくまで行けそうです。

・仕事の依頼が入ってきた
某自転車雑誌から、突如として
峠の原稿依頼をいただきました。
なんでも、全国の名峠を紹介してほしいとか……。
安請け合いしたものの、山陰山陽の峠を
まるで経験したことがない事実にガクゼン。
じゃあ、走ってみるか!
ただし、フツーに訪問したら、原稿料より
交通宿泊費が高くなることは明白(汗)。
やはり18きっぷじゃなイカ!?
ちなみに、ちゃんと記事になりましたら、
どの雑誌かあらためてお伝えしますね。

こんな状況がからみあい、
前述した謎の行程が生み出されたのです。
自分のモチベーションが複数の要素で高まり、
ツマへの言い訳が立たなくもない状況に恵まれ、
旅立ちを決めたのでした。

・初日は列車に乗り続けて浦安駅へ。
 宿泊せずに走り出し、二日目に続く。
・二日目は、浦安駅から鍵掛峠まで走り、
 再び列車に乗って呉へ。呉のホテル泊。
・三日目は、呉の目の前に浮かぶ江田島へ。
 江田島を思う存分に走り、いったん呉に戻ったら、
 フェリーで松山へ。さらに八幡浜に移動し、
 深夜フェリーで別府へ。船内泊。
・四日目は、別府から大分空港まで走り、
 奇跡的なイベントを体験したら、国東半島の峠を楽しむ。
 その後、18きっぷで帰路につく。
 しかし姫路あたりで列車が終わる。駅寝か走るか……。
・五日目は、ついでとばかりに姫路から竹田城へ
 足を伸ばし、その後、東京へ帰る。

もちろん机上で考えてますから、どんな鈍行列車も
どんな峠も怖くないと思い込んでます。
大分空港のイベントが5日というのは
動かせませんから、それを軸に予定を組みます。
楽観的じゃないと、欲張ったプランを
立てることはできませんね。

しかも、5日間におよぶ行程ながら、
ホテルを予約したのは、呉のみ。
列車が走ってない時間は、自分で走るか
フェリーに乗ってればいい! そうすれば
宿代も要らないし、移動距離も稼げるじゃなイカ!
と考えたのです。
ぜったいおかしいだろ、と突っ込むもう一人の自分が
いたのは確かですが、
ぜったい大丈夫だよ、と思いこむ気持ちが勝利をおさめ、
旅立ちの日を迎えたのです。
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池袋駅を5時29分発の山手線でスタート。
東京駅から熱海行きの東海道本線に乗り込みます。
東京〜熱海間で1時間50分も乗るので、
新幹線なら名古屋に着いちゃうほどですが
自転車に比べれば、普通列車も速いもんです(笑)。
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しかし、前夜からの大雨で、
東海道線をはじめ周辺の路線に
遅れや運行見合わせが発生……。
自分が乗った列車も速度を落としての運行となり、
熱海に着いたのは14分遅れ。
熱海駅での静岡行きへの乗り継ぎ時間は3分の予定でしたが、
幸い、遅れた自分の列車を待っててくれました。
しかし、徐々に遅れは広がり、30分遅れで静岡に着。
もうこの時点で、本日中に浦安駅に
着くのは絶望的になってきたのです。
予定では実に12回の乗り継ぎを経て、
乗車15時間の果てに23時過ぎに浦安駅着でしたが、
たった30分の遅れでも、鳥取発の米子行き最終列車に
間に合わないのです。
18きっぷだからと、欲張って最終列車まで
乗り尽くそうと考えたのが仇になりました。
やはり、行程に余裕が必要なのは、
鉄道も自転車も同じですね……。
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ますます強くなる雨の中、
静岡駅で浜松行きに乗り換えます。
当初の予定と乗る列車が変わってきたので、
次に乗り換える駅や到着時間、待ち時間が
変わってきます。10分くらいは乗り換え時間があるはずの駅で
飯でも買おうと思っていたのが買えなくなってきたりして、
かなりひもじくなってきます。
しかも、静岡を過ぎるくらいまでは通学時間に
かかっているため、席に空きも少なくて立ちっぱなし。
ふだんまったく立ち仕事をしてない軟弱者なので、
みるみる足がだるくなってきます。
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お昼前に浜松駅に到着。
急に晴れてきました。
やっと食べ物を買うこともできました。
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弁天島を通過。
このあたりは国道一号と東海道本線が寄り添っています。
過去二回、大阪〜東京を走った時は、
サドルの上から列車をうらやましく眺めたものです。
今は、並走する新幹線がうらやましいです(笑)。
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なるべく車端部に輪行袋を置いてます。
今回のナカミはルックです。
乗り換えの手間を減らすため、軽さ重視の選択。
そんな理由で選ばれるルックがかわいそうですが、
実際、その軽さのおかげで、ホームの移動が
あんまり苦にならないのが救いです。たった7kgですからね。
浜松以西は列車のなかも空いてきて、
座ることができるようになりました。
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「艦これ」をはじめたり(汗)。
ちょうど、期間限定イベントの終盤なので、
ヒマな時間を有効利用するために、重さをしのんで
ノートパソコンを持参しているのです。
着替えもあるので、今回はリュックです。
MacBookAir という、重量1kgくらいの割と
軽いパソコンなのですが、リュック全体では
5kgぐらいになりました。経験的に、リュックの重さが
2、3kgを超えると、あきらかに負荷を感じてくるので、
ロングライドでは自転車側のバッグにぜんぶ収めるか、
リュックにしても2kg以下に収めてました。
しかし、今回は致し方ないです。「艦これ」イベントも
クリアしたいし、実は旅行中に送らないと
まずそうな原稿もあったりして(汗)。
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豊橋から大垣へ行く列車に乗れたので、
名古屋近郊の混雑もあまり
気になりませんでした。
すると、写真のような18きっぷカップルが
目につくようになります。妙齢のお二人はよいのですが、
なんだか目も当てられない雰囲気を発散する
未成年ぽいカップルも散見され、何時間も同じ車両にいると
「リア充は○○しろ」と叫びたくなります(笑)。
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大垣を出ると、伊吹山が見えてきました。
やっぱり車窓がよいと気も晴れます。
このあたりの在来線に乗った経験がないので、
なかなか新鮮ではあります。
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米原駅です。
青い空と、青い近江鉄道の列車がすてき。
一ヶ月前、ここから舞台サイクリング活動をしたのが
昨日のことのように思い出されます。
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京都、大阪を過ぎ、尼崎に着いたのは
もう16時すぎです。ここで福知山線に乗り換えます。
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急にローカル線ムードが濃くなり、
武庫川の激しい流れが眼前に。
かなり増水してますね。
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単線のせいか、列車行き違いのための
まとまった停止時間がたびたびあります。
これがうれしいんです。だって、
タバコを吸うことができるから(照)。
無人駅のまえで一人ふかすタバコは最高です。
しかし、18きっぷと喫煙者は相性が悪いですね。
タバコを吸いたくて吸いたくて、なんど列車を
降りちまおうと思ったことか(汗)。
ちなみに、新幹線N700系は喫煙室があるので大好きです。
さらにちなみに、ブルベの時も喫煙がネックになります。
心肺機能とかそういうレベルじゃなくて、
タバコが吸いたくなるから、無駄に止まってしまうんです。
だったら禁煙しろという話なのですが……(汗)。
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福知山駅でもまとまった停車時間があったので、
外に出てみました。駅舎が様変わりしていてびっくり。
18時半を過ぎ、日が暮れてきました。
東京よりはだいぶ日が長いようです。
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福知山から、ようやく山陰本線らしくなります。
国鉄時代の列車がまだまだ現役です。
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日本海沿いに出る頃には真っ暗で、
あいにくもう車窓は望めませんが、
旅情をさそる駅舎が続々と現れます。
香住駅、鎧駅ときて、みっつトンネルを過ぎると……
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21時20分に余部鉄橋を通過。
有名な以前のものより柵が高くなったようですが、
いきなり空に放り出されるようなスリルは健在。
このあたりは、旧余部鉄橋がなくなる直前の5年前に
訪れたことがあるので、なんだか懐かしいです。
そして、18歳の頃にも(なんと四半世紀前……)
訪れてるんですよね。その時は、
東京から下関まで、往復ぜんぶキャンプツーリングでした……。
バカなことよくやったなあと思いますが、
考えてみれば、今もやってることはあまり変わらない(笑)。
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夜も更けると乗客は極端に少なくなり、
なんだか異次元に自分だけ連れて行かれそうな、
銀河鉄道っぽい世界を感じたりします。
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モダンな鳥取駅に着いて、
現実に戻ります。
もう22時です。あと少し早く着いてれば、
浦安駅まで行く列車に乗れたのですが、致し方ありません。
なお、さすがにコナンくんには萌えません(笑)。
倉吉行き最終列車まで小一時間あったので、
駅のコンビニで買ったお弁当をいただきました。
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最終列車がやってきました。
まるで新幹線が走ってそうな立派な駅なのに、
架線がない非電化なのが不思議な感じがします。
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日付が変わる5分前に、
終点の倉吉駅に着きました。
堂々19時間の列車旅でした。

ちなみに、普通の乗車料金は10,800円になります。
新幹線・特急をフルに使うと18,990円。
それでも7時間以上かかるのですから
(ヒコーキ+特急でも5時間)
東京から山陰は遠いですね。

なにはともあれ、一日あたり2,300円ほどで済む18きっぷの
メリットを活かしたのは間違いない……と、
ほくそえんでもいたのですが、時間以外にも失ったモノが
かなり多かったことに、
この時は気づいていなかったのです……。
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タクシーが一台だけ止まっていた駅前で、
ついに輪行袋をほどきます。
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予定の浦安駅まで行く列車がなければ、
自分で走ればいいのです。

列車が動いてない時間は、自分で走る。
こうすれば、18きっぷの効力を最大限活かしつつ、
サイクリングも思う存分に堪能できる……かどうか、
身をもって試します。もちろん、宿なんて取ってませんよ。
走ってれば宿なんていらないじゃないですか!


【予告】
小雨降る倉吉駅を走り出した私は、
意気揚々と琴浦駅、そして鍵掛峠をめざす。

深夜のコンビニで邂逅するサイクリスト、
無人駅に集まる謎の組織、
そして霊峰大山がサイクリストに迫る。

次回「輪行に出会いを求めるのは間違っているだろうか」
第二話「峠祭り(パスフィリア)」
とりあえず寝かせるにゃ〜。
by cyclotourist | 2015-09-07 19:08 | おしらせ | Comments(4)