こんにちは、田村です。
最近「グラベルロード」って聞きますよね。
グラベルって砂利道とか、未舗装林道のことだと思うので、
そういう道を走れるロードバイクということなのでしょうが、
それってもう、ロードバイクなの? と
思っておりました。
特に、ランドナーやMTBも
持ってる身としては、「ふ〜ん」くらいに
見過ごしていたのですが、バイクパッキングに身を投じてから
だんだんグラベルロードが気になってきました。
ネガティブにとると、前述のようにわけの分からない車種ですが、
ポジティブにとれば、舗装路でのロードの快速性能に
悪路の走破能力が加わるわけですから、
鬼に金棒じゃないですか。
しかも、シクロクロスのような競技用の
自転車でもありませんから、ツーリングしかしない
自分にもぴったり。
そこで、いろいろ物色したり、以前の
インプレで乗せていただいたグラベルロードの
感触を思い出しながら、欲しいと思える一台を
探しておりました。
しかし、自分の記憶があてにならないのはもちろんですが(汗)、
真摯にグラベルロードに取り組んだうえでの
情報って、あんまりないですね。
イメージで語っているというか、個別のモデルを
紹介してるのにグラベルロード全般の
雰囲気を伝えるのに終始していたり……。
これってやっぱり、自分でグラベルロードを買って、
ふさわしいシーンでちゃんと遊んでる人が
少ないから、なんでしょうね。
そんなわけで、ますます自分のグラベルロードが
欲しくなったのですが、高すぎたり安すぎたりで、
ミドルグレードくらいで魅力あるモデルが
なかなか絞れませんでした。
スペシャライズドの2018ディバージュが
フューチャーショック付きで良さそうですが、
定番すぎてかぶりそう?
フォーカスのパラレーンもよさそうだけど、
ちょっと高い。
ジャイアントのエニーロードは、
逆に安すぎるかな……いい感じですが。
フェルトやジェイミス、コナあたりも
よさそうなモデルを出してますが、
なんでそのブランドを自分が選ぶのか?
という理由みたいのが見つかりません。
ふと、本当になんで見たか
思い出せないくらいなのですが、
エディ・メルクスのホームページをみたら、
しっかりグラベルロードもあるじゃないですか。
メルクスのグラベルロード、意外性ありますよね。
メルクス御大より、三船雅彦さんが今年から乗ってることで
自分なりにリスペクトできるブランドですし、
そのグラベルロードのモデル名が素敵。
「ストラスブール71」。
ストラスブールは、ドイツとフランスが取ったり取られたり
してた街ですが(フランス北東部)、
1971年のツールでメルクスが勝った街だそうで
それが本モデルの由来だそうです。
そして1971年は、
不肖、ワタクシが生まれた年でもあります(汗)。
意外性、好きな方が乗ってる、そしてモデル名。
これだけ揃えば、もう選んじゃっていいんじゃない?
買っちゃいました(笑)。
ストラスブール71、Sサイズです。
シマノ・105装備のミドルグレードとはいえ
28万円もしますので、それなりに悩みましたが、
買えば素敵なバイクパッキングツーリングが
できそうな予感があり、我慢できませんでした。
一ヶ月の旅でもだいぶ散在したし、
これでもうスッカラカンだぜ(汗)。
このグラベルロードも、
ベロクラフトで購入させていただきました。
高田馬場に移転してからますます近いですし、
なにより、大槻さんの技術と見識におんぶに
抱っこのワタクシなのです。今回も無理言って、
「メルクスほしいんですけど……」と取り寄せを
お願いしたら、新たに取り扱いをしてくださりました。
大槻さんは、こうしたグラベルロードも前向きに
評価していて、ストラスブール71も好印象のようでした。
ブレーキの取り回しを右前にしたり、
ホースの長さを最適化していただきました。
オイルディスクのセットアップを再び拝見しましたが、
やっぱり自分にはできる気がしません(汗)。
やってみれば、何倍も時間がかかったすえに、
家中オイルだらけにして
カタチだけはできるかもしれませんが、自分の命を
間違いなく左右するブレーキだけに、
やっぱりプロにお任せしたいと強く思いました。
タイヤは最初から交換。
標準だと32Cのセミスリックが付いてましたが、
やはり太めのタイヤを履かせてみたいので、
パナレーサーのグラベルキングSKの35Cを選択。
セミノブです。以前、これの32Cを使って印象がよかったので、
メルクスでも使ってみます。
さっそく重量測定。
メルクスのホームページには完成車重量が
載ってなかったので一抹の不安がありましたが、
ペダルを付けて、グラベルキングSKの35Cに
した状態で9.1kg。
タイヤが一本400gあることを考慮すれば、
ミドルグレードのアルミフレーム・ディスクロードとしては
悪くない重量だと思います。
フラットマウント&12mmスルーアクスル。
あっという間に、これがディスクロードの
標準規格になりましたね。
ストラスブール71は、マッドガード用の
アイレットを完全装備しています。
ローターは小振りな140mm。
チェーンステーにブリッヂがあり、
ここにもアイレットがあります。
なにかカッコいいマッドガードをつけたいですね。
クリアランスたっぷりのフォーク。
40Cまで対応するそうですが、
35Cを入れた感じでは、40Cだと
クリアランスが残り少なくなって、泥がつまりそうな
感じではあります。
大槻さんに整えてもらったので、
ワイヤーやホースもすっきり。
ハンドルやステムはデダで、
ヨーロッパブランドらしいアッセンブル。
いつものハンドル高さにしたら
ばっさりフォークコラムを切ってもらうところですが、
今回はとりあえずそのまま。ダートを走ってみたら、
ハンドルを上げたくなるかもしれませんから。
渋いカラーリング。
また黒い自転車が増えてしまいました。
さっそく、ライト類やボトルケージを
装着してみます。
メーカーから借りたりした自転車だと、
こういう当たり前の装備を付けないので、
意外と使い勝手の善し悪しに気付かないんですよね。
各社ごとに使い方が異なるスルーアクスルですが、
メルクスはシンプルにアーレンキーで回すタイプ。
さっそくエンド金具を付けてみます。
オーストリッチのスルーアクスル用です。
自分の場合、輪行できないとマズいですから。
立ちますね。
片持ちなのでズレやすいという話も聞くので、
意識して注意したいと思います。
さっそくバイクパッキングしてみます。
この自転車にはブラックバーンの
シートパックとトップチューブバッグを付けてみます。
さすが、スローピンがきついフレームだけに
大型のサドルバッグが苦もなく付きます。
目論見どおりとはいえ、
ホリゾンタルのキャノンデール・CAAD12に
苦労してオルトリーブのシートパックを付けた時の
自分を遠い目で振り返りたくなります(汗)。
スローピングだと、サドルバッグをかなり前傾して
取り付けることができ、結果として前後長が減るので、
走りの安定感を高めやすいです。
いっぽう、前三角のスペースは小さくなるので、
長いツールボトルは使えなくなりました。
フレームバッグはもとより使う気がないからいいのですが。
トップチューブバッグが妙に大きく
(公称1Lですが、ぜったいもっとある)
ちょっとカッコ悪い気もしますが、そのおかげで
フロントバッグなしですべてのキャンプ装備が収まりました。
全装備重量は14.1kgです。
スタッフバッグを抱え込む
ホルスタータイプのシートパックです。
バックルなどが頑丈で安心感があります。
なにより、自作のなんちゃってバッグホルダーより
異次元のカッコよさがあります。
大振りなトップチューブバッグ。
固定ベルトがしっかりしており、
ずれたりする心配は少なそうです。
シートパックの中身。
ツェルト、マット、シュラフ代わりのシルクシーツ……
どれもコンパクトなので、もうフレームバッグや
フロントバッグを必要としないのです。
着替え、調理器具、三脚まで入りました。
トップチューブバッグの中身。
なにか忘れてないか……と心配になるほど、
必要な装備があっさり収まりました。
こうして、新しい旅の可能性が
現実のものとなりました。
明日からさっそく、
グラベルダート&プチトレイル走行&キャンプの
旅に出ようと思います!
おまけ
以下、ブラックバーンのシートポストご愛用者へ。
このバッグ、最初に付けた時は、
「うわ、揺れるなあ」とガッカリしました。
おもな原因は、サドルレール下に
通すベルトが、バッグ本体に固定されておらず、
左右に動いてしまうこと。
ベルトループがふたつあるので、ベルト位置を付け変えることが
できるように……という仕様なのだと思いますが、
ベルトを通す位置は後ろ側のループ一択です。
なるべくサドルレールの後ろからバッグを
引っ張ったほうが、バッグがサドルの下に密着して、
格段に安定するからです。
そこで、ループ・ベルト・バッグ本体を
ボルト&ナットで固定しました。
左右への揺れが格段に減りますよ。