こんにちは、田村です。
休日は模型作りがはかどります。
いつも休日みたいなものですが(汗)。
BT-42の製作が
ひとまず終了しました。
やっぱり、フィギュアより先に完成。
ここ三日で一気呵成に急速進行です。
勢いでいろいろイジってデッチあげたのですが、
その過程を振り返ります。
すっかり忘れていた、
キットと劇中の相違点をそれなりに再現。
砲塔右前に貼視孔を追加します。
劇中仕様は、妙に左右対称になっています。
この位置に覗き穴があっても、
照準器があるので接眼できませんが、
自己満足のためにとりあえず再現。
マスキングテープで位置を決め、
ピンバイスで開口してからデザインナイフで
四角い穴に整形しました。
この下にある、円錐形のボルトとピストルポートも
プラ棒を削って適当に再現しました。
あとは、劇中仕様ではジャッキが外してあって
取り付け金具だけ残ってるので、それも作りました。
ほかに大きな変更点としては、左側の工具箱の
寸法違いなどもあるのですが、それは追って。
天下のクリスティー式サスペンションを
猛烈に適当にデッチ上げました。
第二転輪だけです。そのわけは……
車体が傾いてる状態を
再現するためです。
せっかくフィギュアを乗せるので、
戦車のほうにも躍動感を与えたいなと思った次第。
このアングルだといまいち分かりませんが、
加速してリアが沈みつつフロントが上がり、
なおかつ右にハンドルを切ってるので
車体が左に傾いてる……という状態にしました。
クリスティー式の大ストロークぶりを
見せつけるようなシーンにしたいな、と。
このキットには、自分の苦手な
エッチングパーツが付属してますが、
曲げる治具があるので簡単に曲げ加工できます。
このあたりはさすがタミヤだけに親切だなと思ったり、
別にプラのモールドでいいじゃないかと思ったり……。
あんまり精密に再現されては、
自分が作った内装のショボさが目立つばかりです(汗)。
このように着々とキットの組み立てを進めていったのですが、
ふと思うことがありました。
クリスティー式をでっちあげて姿勢制御したあたりから
考えていたのですが、キットと劇中仕様の違いを
再現するなら、ディティールよりも重要な要素が
あるのではないかと……。
それは「時間」です。
劇中、BT-42が最初に登場した時はピカピカでしたが、
対カール戦に投入されてからのBT-42は、
その奮闘ぶりと比例して、どんどんボロくなっていきます。
特に、「クリスティー式なめんな」状態になってからは、
履帯がないのはもちろん、その直前に発生した
パーシングとの接触によって、右側面がかなり
ひしゃげており、誘導輪も紛失。汚れも加わってます。
そして、最終番の「トゥータ」の時に至ると、被弾によって
いっそうボロボロになって片輪走行してますね。
個人的には模型をあんまりボロくしたくのですが、
クリスティー式なめんな状態を再現したいなら、
右側面のダメージだけは欠かせません。
これを再現しないということは、ガンダムが五体満足で
ラストシューティングしてるようなものかもしれません。
右側面のダメージを再現するため、
フェンダーと工具箱を0.1mmの銅板で作成。
プラスチックのままでは、ひしゃげたり歪んだりした
状態をリアルっぽく再現するのは難しいと判断しました。
(自分の経験と技術では)
前回、IV号のシュルツェンを同じように銅板で
置き換えたとき、そのダメージ加工のしやすさを
実感したので、今回にも応用することにしたのです。
一見面倒な工作のように見えますが、
薄い銅板なのでカッターで切れますし、
浅くカッターで筋を入れるとキレイに折れ曲がります。
工具箱もシンプルな形状なので、簡単な
展開図を切り出せばOK。
ただし、素材が薄い分、歪みやすいので正確な
仕上がりは自分には無理ですが、ここでは
歪ませるのが目的なので、なんの問題もないのです、たぶん。
このように、劇中で
大きなダメージを被った部分だけを
銅板に置き換えました。本来なら、
反対側も同じように作り直したほうがいいのでしょうが、
なぜか左側は劇中でほとんどダメージを受けておらず、
キチッとしたカタチを保ってます。それを自作するのは
無理っぽいので、片側だけでお茶をにごしますのです。
適当な棒でたたくと、
リアルに凹んでくれました。金属万歳!
ようやく塗装に入ります。
継続さんのBT-42は迷彩塗装なので、
グラデーション塗装は必要ないかと思いましたが、
いちおう試みます。
今回は、黒一色に塗ってから立ち上げてみます。
平面的な、光のあたりそうなところを
白で塗ります。
前回のIV号では、ものの本をパクって
白→黒のシャドー吹きを下地としましたが、
あとからシャドーを吹くとどうしても不自然になったので、
先に黒を吹いた次第です。
ただ、当然ながら全体に黒っぽくなるので、
どっちの方法がよいかはケースバイケースだと思われ。
基本色となるグレーを吹きました。
『アーマーモデリング』誌に載っていたBT-42の
作例どおり、Mr.カラーの333番、エクストラシーグレーという
色です。こんな濃い色でいいのかと思いましたが……
迷彩色として白(に近いグレー)を
吹き重ねていくと、いい案配に全体が
明るくなってきました。やっぱり、
紙媒体の情報は信頼できますね!?
この、もあもあに白が入り乱れてる迷彩も
難しそうだなと思ってましたが、かなり薄めて
吹いていけば、少々失敗しても目立たないので、
何度か吹き重ねていくうちに、なんとなく
それっぽい迷彩になってきました。
まあ、自分が「それっぽい」と思えるだけの
レベルではありますが(汗)。
合間をみて、転輪も
塗り分けました。面倒なようでも、
マスキングしてエアブラシで塗装。
うまい人は筆塗りでサクッと塗り分けるのでしょうが、
こちらは急がば回れ、です。
マスキングテープをはがしたとき、すっきり
色分けできてると、けっこう快感です。
汚し塗装は苦手ですが、
今回は挑戦します。
砂塵舞うシーンでしたので、そんな風合いを
加えたいところ。汚したいけど汚いのはイヤなので(汗)、
アクリル絵の具でサーモンピンクに近い色を作り、
ペタペタと塗ってから適当に拭き取ります。
拭き取り後。
もとがキレイ目な色なので、
ホコリっぽさはあるけどさほど汚らしくない感じに
なったと思うのですが、どうなんでしょう……。
最近はいろんなウエザリング用の塗料があるようで、
試したいなと思いつつ、今回もアクリル絵の具で
誤摩化しました。
こうして、ひとまず
BT-42の完成でございます。
車体側面はサーモンピンクで汚しましたが、
それ以外はオレンジ色に近い明るい茶色で
ウオッシング的に着色し、無彩色で寂しい
車体に変化をつけてみたつもりです。
結局、いわゆるカットモデルはあきらめ、
(カッコいい切断ラインを決められない。汗)
装甲板を外しているような状態にしました。
砲塔天板やハッチは部品を付けてないだけですが、
加えて砲塔側面と車体上面・前面の一部は
カットしています。
これならフィギュアもよく見えそうです。
それら装甲板の境目は、前述の茶色で
サビ色っぽく汚しつつ、なんとなくカットラインに
見えるようなアクセントにもしたつもりです。
主役の三人娘も、
だいたいカタチになってきたような……。
エポパテを盛ってカラダのラインをジャージっぽくして、
襟や靴ひも(←無理芸)などをデッチあげました。
文字通りこっちのフィギュアが主役で、BT-42は
ジオラマ台みたいなものなので、
なんとか可愛く仕上げたいものです。