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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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九州〜四国バイクパッキング旅・四国横断編その2

こんにちは、田村です。

ガルパン劇場版、やっぱり最高ですね。
娘と一緒に見て、笑いあり、泣きそうなシーンあり、
楽しいひと時を過ごしました。
そんな娘がぽつりと
「ガルパンはこんなに面白いのに、ハイフリは……」。
それは僕に言われても困ります(汗)。
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さて、旅の五日目をリポートいたします。
こんなに長い間、しかもキャンプメインで
過ごしたのは二十年ぶりです。
高剛性のディスクロードとバイクパッキング装備の
相性は抜群。昔よりもよくばった行程を
思いどおりに走ることができ、余は満足。
しかし、思いがけないことが起こるのが、
旅なのです。
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もう日曜日です。
懸案だった睡眠不足になることもなく、
目覚めは良好、天気も上々です。
ちなみに、写真のようにハンドルのブラケットに
ガイドラインの片方を結びつけ、ツェルトを
張りました。トレッキングポールがなくても、
工夫すればたいていの場所で張れるなあと実感。
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なかは狭く、
身を起こすのがやっとという空間しか
ありませんが、寝るには必要にして十分です。
結露や虫の侵入もなく、さすがファイントラックの
ツェルトだなあと、今のところ満足しています。
また、今回、マットとシュラフは妥協せず、
快適性重視で選んできました。
モンベルのU.L.コンフォートシステム エアパッド150と、
U.Lスパイラルダウンハガー#7という製品です。
どちらもけっこうかさばりますが、
上質な睡眠が疲労回復の特効薬ですから、
連日のツーリングには欠かせません。
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コンビニで買っておいた
レトルトピラフやカップ麺で朝食。
ジェットボイル標準のコッフェルは
ほとんど湯沸かし専門なので、凝った調理を
するには別にフライパンなどが必要です。
もちろん(?)今回はそんな調理器具や調味料は
持ってきてませんので、粗食に甘んじます。
ソロならこんなもんでしょう。

さて、7時前には食事を終え、
撤収して出かけようかというタイミングで、
見るからにお散歩中といった
オッサンの訪問を受けたのです。

どっから来たの、とか、朝は寒くなかったか、など
お約束の質問に適当に答えつつ、
ちゃっちゃとバッグに荷物を詰めていきました。
向こうも別に深い意味はない質問でしょうし、
こちらもお付き合いで答えてるだけです。
まあ、フツーにいい人というか、朝から
散歩してるくらいだからヒマなんでしょう。

「キレイな川ですね〜」
「6月から鮎漁が解禁になるんよ」
「へ〜」
といった、薬にも毒にもならない会話をしつつ、
僕は撤収作業の手を止めず、
「ぼちぼち走り出すから、しつこく構わないでね」的な
オーラを失礼のない範囲で出しているつもりでした。

しかし、おっさんの質問が、だんだんとおかしな
方向へ変わってきます。
*以下、未成年と女性は読まないほうがいいかも……。

「兄さん、40くらい?」
「はい、そうです(もう44歳だよ)」
「奥さんと励んでる?」
「……え。いえべつに」
「もうご無沙汰なのかな」
「……いえまあ」
「コンドーム使ってる?」
「……はあ」
「コンマゼロ2の薄いの、知ってる?」
「……しりません」
「あげようか、コンマゼロ2」
「いえ、いりません」
「Lサイズだから。兄さんには大きいかな」
「……(股間を見るな、股間を)」
「見栄はって、Lサイズ。なりゆきでね」
「……(しらないって)」
「コンマゼロ2、あげようか」
「いえ、けっこうです」
「使わないの?」
「……」
「相手いないの? 自分で使うのもいいよ」
「……(自分で使うって何?)」

なぜか、熱心にコンドームを
譲ろうとするおっさん。さすがに意味がわかりません。
サイクリングウエア着て、横に自転車があって、
見るからにツーリング中とわかるであろう僕に、
なにゆえコンドームをすすめるのか……。

僕があんまりしゃべらなくなったもんだから、
さすがのおっさんも取りつく島がないと思ったか、
そのうちに「じゃ」と言って、去っていきました。

とっとと撤収してキャンプ場を去るのがベストでしょう。
食事中、干しておいたシュラフやツェルトをたたみ、
あとはジェットボイルを収納するだけになって、
再び人の気配を感じて振り返ると、
またおっさんが立っていました。

「ほら、コンマゼロ2。持ってって」

わざわざ持ってきてるし〜〜〜!

「いや、ほんと要りませんから」
「まあまあ」
「遠慮とかじゃなくて、使わないし」
「まあまあ」
「ご自分で使えばいいじゃないですか」
「もうたたないし」
「じゃあなんで買うんですか」
「なりゆきでね。さあ、ほら」
「バッグに入んないですから」
「新品だから」
「そういう問題じゃなくて」
「まあまあ、ほら」
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バッグへ勝手に
突っ込んでいくし〜〜〜。
そして、
「Lだから、○○に置き忘れちゃダメだよ。ぐふふ。じゃ」
と言って、再び去っていくおっさん……。
なんなの、いったいなんなの!?
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なにはともあれ、撤収を完了し、
キャンプ場を後にします。サドルバッグの上には、
食事などで出た空き缶やゴミを入れたコンビニ袋を
懸吊しています。
もちろん、コンマゼロ2も入ってます(汗)。

そして与作を走り出すと、すぐ近くに
おっさんが立っていてギョッとしましたが、
「気をつけてね〜」と声をかけてくれました。
しばらく進み、池川の観光案内所みたいなところで
キャンプ場の利用料金を払い、
コンマゼロ2ごとゴミ袋を捨てさせていただきました。
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わけのわからない始まりでしたが、
この日は文字通り四国の中心部を横断し、
京柱峠を越えて徳島県に入ります。
走行距離は120kmほど、獲得標高は2000m。
昨日までに比べると控えめなボリュームですが、
四国を代表する名峠である京柱峠(標高1120m)が
ありますから、油断はできません。
体力の温存を第一に考えつつ、与作の風情を
楽しんでいきたいと思います。
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改良が急速に進む国道439ですが、
道を付け替えたり長大なトンネルが
できた箇所には、たいてい旧道が残っています。
写真は旧道の大峠トンネル。新道のほうは3km近くもある
新大峠トンネルで山を貫いていますが、
旧道はつづら折りを登り詰めた後に
短いトンネルがあります。時間はかかっても、
旧道のほうが目にもカラダにも優しいです。
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コースはすべてハンディGPSに
入れてトレースしているのですが、
まとまった登りの位置や休憩可能箇所などは
あらかじめメモしたものを参照してます。自分の位置と時間を
考え合わせることで、行程の進捗を
なんとなく管理しております。
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京柱峠のふもとまでは、
大きなアップダウンが少ないので、
旧道を伝う時間的な余裕があります。
また、前日まで常に弱い向かい風基調でしたが、
この日はほとんど無風で、快晴にも恵まれて
モチベーションが上がります。
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仁淀川町から土佐町の中心までの
距離50kmほどはコンビニがありませんが、
道の駅がふたつあって補給には困りません。
それぞれの道の駅にライダーがたくさん。
サイクリストも2、3人だけ見かけました。
こういう駅や街から離れた国道は、やっぱり
オートバイのほうが訪れやすいんでしょうね。
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国道の旧道沿いには
集落も点在しています。
だから旧道も残されているのでしょう。
古い民家や残された看板などを見ると、
昔はいまより人が多くて、集落ごとに商店や宿が
あったことが分かります。
「百足たび」って、落語にありましたよね。
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旧道の郷ノ峰峠。
標高は600mほど。よい雰囲気です。
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国道に戻ると、一転して
二車線の高規格道路。
もう与作は「酷道」とはいえませんね。
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ちょうど12時頃に
道の駅土佐さめうらに着きました。
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珍しく、食堂で
昼食をいただきました。
「与作手作りコロッケ定食」です。
味はまあフツー。こうしたお店に入る
大きな理由のひとつが……
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電力の補充です。
もちろん、お店の方に「コンセント使っていいですか」と
お断りした上で使わせてもらってます。
口がふたつあって、アンペア数が高い
USB充電器を使うことで、短時間でも
そこそこ充電量を回復することができます。
面倒ではあるのですが、もうスマホなしでは
旅ができない人間になってしまいました(汗)。
なお、土佐の市街地にはコンビニもあります。
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与作はしばし吉野川と並走。
牛が水浴びをしていて和みます。
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国道32号に合流。
もう高知が近いのです。
これだけ山の中を走ってくると、
高知に出て海を見たいな〜とも思いますが、
今回の四国横断は峠越えがメインテーマなので、
左折してなお山間部を進んでいきます。
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土讃線のレールと並走する県道113号へ。
本当に蒸気機関車が走ってきそうな
渋い路線です。土佐穴内駅〜豊永駅のレール沿いでは
カメラを構えた方を見かけたので、
撮り鉄さんには有名な区間なのかも。
また、外国人のサイクリストが5、6名
走っていて、通だなと驚きました。
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14時過ぎ、やっと京柱峠への
登り口にやってきました。
ここから峠までは18kmの道のりです。
ちょうど商店があるので、
補給が必要な人は助かるでしょう。
この分岐に入って国道439が復活するのですが、
とっつきがとにかく急勾配で絶望感に包まれそう。
しかし、京柱峠は二回目です。
この激坂区間はすぐに終わることを知っているので、
なんとか進んでいけます。
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この峠路の高知県側の特徴は、
かなり上まで集落が続くこと。
商店や学校もあり、日本人て山間部が好きな
山岳民族なのかも、と思います。
四国にはいろんなところに
平家の落人伝説があって、昔から
山間部が開拓されていたことが分かります。
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あと2kmの標識。
ここまででたっぷり2時間かかっていて、
我ながら遅いと言えば遅いのですが、
キャンプ装備で登ることができるのは
今時のロードとバイクパッキングさまさまです。
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峠直下は、直線的なつづら折り、
という面白い(?)道筋に。
空が大きくなってくると、ピークが
近づいていることを実感させてくれますね。
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16時半、ついに到着。
京柱峠という名は、四国の例にもれず
弘法大師ゆかりの命名で、
「土佐へ行くのは京都に行くほど大変だ」と
感想をもらしたのが由来だとか。
みやびなネーミングではあります。

さて、峠を登っている間に考えていることがありました。
この日は、徳島側に降りてしばらく走ったところにある
かずら橋キャンプ場を利用しようかと思っていましたが、
いい加減疲れてきましたし、かずら橋は
翌日の予定コースから外れるので、走行距離が
もったいなく感じられてきました。
もうどうせなら、京柱峠でキャンプしたらいいんじゃなイカ、
そうしたら満天の星空が見えたりして
ロマンチックなんじゃなイカ……。要は、
疲れてきたから早くキャンプしたかったんです。

そして、京柱峠には茶屋があるのを知っていましたから、
そこで早めの夕食をいただき、ビールを飲み、
あわよくば持ち帰り用のビールも買い込み、
峠のベンチで酔いを深めつつ
ツェルトを張って寝る……なんてことを
考えていました。だが、しかし……
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日曜日なのに、
茶屋は閉まってました。
残念すぎます。補給食はまだあるし、
水場もある峠なのですが、ビールなしで
夜を越える自信はありませんので、
京柱峠でのステルスキャンプは諦め、
名残惜しくも徳島側へ下り降りることにしました。
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高知側とは一転して、
民家がない林業最前線の道となります。
道に砂利や小枝の散乱が多くなり、
陽も陰ってきたので慎重に進むのですが……
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プシューと音がして、
前輪がパンク(泣)。
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タイヤサイドを異物が
貫いておりました。
この旅に備えて新調した
コンチネンタルGP4000SIIが早くも
傷物になってしまいました……。
とはいえ、原因がはっきりしてるパンクは
再発を防ぐことができるので、まだ気は楽です。
15分ほどの時間をかけ、丁寧にチューブを交換し、
なるべく高めに空気を入れて再スタート。
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下りきって祖谷谷に着いたら
もう18時です。陽が長いとはいえ、
谷間なので薄暗いです。
ちょうど商店があったので、
食料とビールを買い込みます。
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かずら橋へ向かうのはやめ、
明日越える予定である落合峠の
ふもとの集落へ向かいます。
ひさしぶりに、特定の場所を探す
センサーが自分のなかで働き出します。
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本格的に暗くなり出した
19時半過ぎ、とある公園のような
廃工場のような空き地のような場所で
夕食をとります。四国でよく見かける
うどんのカップ麺と、きゅうりのきゅうちゃん、
そのほか先の商店で買った適当な食材です。
冷えたビールがなぜか6本パックでしかも
スーパードライしか売ってなかったので、
致し方なく飲み干すことにします。仕方ない……(汗)。
ツェルトやシュラフを広げる時間じゃありません。
まだ早い。
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真っ暗になってしまったので、
仕方なくツェルトを張り、仕方ないので
この場で夜を過ごすことにします。
近くに宿も見当たりませんでしたし、
夜の峠越えは危険でもあるので、仕方ありません。
というか、飲んじゃったので自転車に乗れません。
仕方なく飲んだビールのおかげで、
仕方なく寝につきました。
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翌朝、6時前には落合峠へ向かって
走り出しました。
このスタート地点と時間のアドバンテージこそ
キャンプ旅のメリットです。
仕方ない状況の結果ですが(汗)。

行く手に待つのは、初めて越える落合峠。
四国最高標高の峠が見せる絶景はいかに。
下界にたどりつけば、今度こそ
素敵な出会いが待っている……ハズ。

バイクパッキング旅はいよいよ最終章へ。
もう少しお付き合いくださいませ。
by cyclotourist | 2016-05-28 19:47 | おしらせ | Comments(9)
Commented by はじ~ at 2016-05-28 22:16 x
2度と体験したくないような朝の出来事でしたねw
やっと輪行に慣れてきたところで、ブルベを含めた自転車の旅は本州どころか、東日本を抜け出していないので、四国・九州も行ってみたいです。
そしてツェルトの活用法もためになります。
次のブログ、そろそろ九州~四国の旅 最終編でしょうか。
楽しみにしています。
P.S.
土讃線の線路の画像の次に電車の写真が来ると思いきや、「こんどうストアー」の画像なのは朝の一件のせいですね(笑)
Commented by 腹ペコ山男 at 2016-05-28 22:44 x
コンドーさんは何者だったんでしょうね、地元の有名人なんでしょうか、気になりますw スマホでアニメも見ちゃうんですね。映ってるのはマクロスΔですねw (小生はミラージュ推しです。)次の記事も楽しみにしています。
Commented by cyclotourist at 2016-05-29 00:56
はじ~様
コメントありがとうございます。
輪行すると、行動範囲が
無限に広がりますよね〜。
商店の名前は、たまたまです(汗)。

腹ペコ山男様
コメントありがとうございます。
いいおっさんと危ない人は紙一重ですね(汗)。
マクロスΔ、小生もミラージュが
いいなあと思っております。
アイドルよりツンデレですよね、
やっぱり(笑)。
Commented by やっぱりiSW at 2016-05-29 10:06 x
朝からごくろーさんなことでしたね。でも一つや二つ持っていてもいいんじゃ・・・
学生の頃はあらぬ期待を胸に、ってんじゃなくてバッテリーライトで防水の製品が無かったので、単一3本のバッテリーライトの防水に使っていました。ちょうどイイサイズだったしね。被せてもスイッチは動くし結構具合がよろしかった記憶があります。あ、でも0.2ぢゃ薄すぎるか。
Commented by cyclotourist at 2016-05-29 13:24
やっぱりSW様
コメントありがとうございます。
ナニにそんな使い方が!
しかし、いま自分が試したり
記事で紹介する勇気はないですね〜。
Commented by スナフキン at 2016-05-29 21:07 x
朝は、とんでもない出来事でしたね。
でも、読者にとっては面白いです。
そして、いろいろなところを旅していることが、とても羨ましいです。
次のレポート楽しみにしてます。
Commented by cyclotourist at 2016-05-30 15:31
スナフキン様
コメントありがとうございます。
どうも、変な人を引きつける
オーラがあるのかもしれません(汗)。
次でようやく完結です。
Commented by おじさん at 2016-06-02 12:29 x
はじめまして。
うんうん、楽しそうですね。
私も来年で定年退職なので自転車でお遍路さんをしようかと思っています。
自転車はレーサーやスポルティーフではなく普段の買い物に使っているマウンテン・バイクが良いかと。
なにしろ毎日が休日なのでのんびり走りたいし、26インチのウッズバルブですからトラブルにも強いんです。
Commented by cyclotourist at 2016-06-02 14:45
おじさん様
コメントありがとうございます。
自転車でお遍路、いいですね。
自分も20年以上前にやってみましたよ。
英式バルブがトラブルに強いかは
ちょっと疑問ではありますが、
お手持ちの自転車で
旅をするのが手っ取り早いですよね。
がんばってください。
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