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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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「バイクパッキング」入門

こんにちは、田村です。

近年、大容量のサドルバッグを
見かけることが多くなりました。

ロングライドやブルベでは、以前から
オルトリーブのサドルバッグLが定番でしたが、
より大容量のサドルバッグが、各社から
登場しております。
アピデュラ、レベレイト、スエウなどなど、
最近ではついにジャイアントからも登場しましたね。

サドルバッグに加え、フレームバッグ、フロントバッグも
同一ブランドで揃えることができるようになり、
キャリアやリュックを使わなくても
キャンプツーリングができる……らしいです。
また、そうしたスタイルが「バイクパッキング」と
呼ばれています。

「バイクパッキング?……輪行のこと?」とか
思ってしまいそうですが、
バックパッカーとか、バックカントリーでのMTB遊びとか、
そうした流れから出てきたスタイルのようですね。

ロングライドやブルベでは、さほど大容量のバッグを
必要としませんが(自分の場合)、
キャンプツーリングができるほどの容量が
「バイクパッキング」で本当に稼げるなら、
試してみたいなあと思っておりました。
そして先日……
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アピデュラのバッグを購入。
さっそくキャノンデールCAAD12 DISCに
装着してみました。
購入したのは
サドルバッグレギュラー
ハンドルバーコンパクト
フレームバッグスモール
トップチューブパックラージ
です。
総計で4万円以上の出費となりますが、
キャリア類がいっさいいらないため、
従来型の前後大型キャリア+4サイド+フロントバッグの
キャンプツーリングに比べて
必ずしも高価な投資が必要とはいえないと思います。
「キャリアレス」であることが、このバイクパッキングスタイルの
大きな特徴ではないでしょうか。

ちなみに、アピデュラやレベレイトデザインのバッグは、
オルタナティブ バイシクルズさんという
川口にある会社が輸入代理店をされています。
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独特の迫力を醸し出してます。
アーマードパックを装着したバルキリーというか、
ガルパン劇場版で大活躍のBT-42というか……
見慣れてないスタイルなので
違和感があるのは否めませんが、
モノトーン基調のバッグと黒いフレームが
それなりに似合ってるような?

あらかじめ、特定のバッグを付けるように作ってもらった
トーエイやマキノのオーダー車に付ける気にはなりませんが、
こうしたメーカー車なら、なんでもアリだと思えてしまいます。
ロードバイクといっても、僕にとっては
実質的にツーリング車ですから。
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ハンドルバーバッグ。
左右ともロールアップなので、
構造的にはタダの筒です。従来のフロントバッグのように、
乗車中に荷物を出し入れすることはできません。
収納スペースと割り切ったデザインです。
前面のドローコードは、外したグローブの固定などに
便利そうですね。
取り付けは、ハンドルにラダーストラップを
通すだけのシンプルな方法。
自分のCAAD12 DISCはヘッドが短いため、
タイヤとの干渉を防ぐため、コンパクトタイプを選びました。
これで最大容量9リットルとのことですが、
ドロップハンドルの場合、
左右をかなりロールアップしないと干渉するので、
実質的な容量は半分くらいでしょうか。
バッグの実測重量は220gでした。
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フレームバッグです。
スモールでも長さ44cmあり、50サイズのフレームにぴったり。
ボトルケージも残したかったのでコレを選びましたが、
前三角ぜんぶを埋めるような形状のバッグもあります。
取り付けは、上部が幅広のベルクロ、前後がラダーストラップ。
このフレームが角張っていることもあって、
フィット感は良好です。
容量は5.5リットルとのこと。
実測重量は130gと、カタログスペックより軽量でした。

デッドスペースともいえるフレームの三角内を使うことができ、
重量的にもバランスのよい位置にあるフレームバッグですが、
フレームサイズや形状の影響によって、
取り付けの可否が制限されるのが難しいところですね。
ちなみに、ドリンクボトルを取り出しやすいよう、
一方のケージは、横から引っ張り出せるタイプに変更しました。
また、大きなボトルは入らなくなってしまったので、
夏場は給水に気を使いそうです。
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トップチューブパックです。
こちらは取り付けスペースに余裕があるので、
容量1リットルのラージタイプを選びました。
実測重量は75g。
使ってる方が多いトップチューブパックですが、
おもな用途はGPSへの給電と補給食入れでしょうか。
自分のGPSは乾電池タイプで給電が不要なことと、
補給食などはバックポケットに入れればいいので、
これまでトップチューブパックはほとんど使ってませんでしたが、
(いくつも試しに買いましたが)
今回は「せっかくなら」ということで買ってみました。
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そして、圧倒的な存在感がある
サドルバッグ。このレギュラーサイズで
容量は17リットル。もっとコンパクトなタイプもありますが、
キャンプ装備の主要な搭載スペースになるので、
大きなものを選びました。
実測重量は375g。
固定方法は、サドルレールにストラップベルトを通しつつ、
シートピラーにベルクロを二本巻き付けます。

オルトリーブの場合、樹脂製のアタッチメントと内部プレートによって
がっちりサドルバッグが固定され、ダンシングしても
あまり揺れないよう洗練されているのですが、
アピデュラのようにベルトで固定するタイプだと、
どうしても揺れが大きくなりますね。
もっとも、これだけ大きいサドルバッグだと、
アタッチメントだけでは不安な気もします。
実際の運用を経て、改善したいと思ってます。

アピデュラのバッグは、いずれもナイロン製なので
軽いのが最大の魅力です。
生地に防水性はあるそうですが、裏側にシーリングがないので
完全防水とはいえなそうです。
(防水タイプも発売されました)

自分が購入した、ハンドル、トップ、フレーム、サドルの
バッグ4点セットの実測重量合計は800gでした。

愛用していたオーストリッチの帆布製バッグだと、
サイドバッグひとつが880gもありましたから、
軽さという面では比べるのが可哀想なほど、
圧倒的にアピュデュラに軍配が上がります。
そして金属製のキャリアが不要ですから、
ますます重量面では有利ですね。

容量は、アピデュラの4点合計で32.5リットル。
これはハンドバーバッグを最大容量としてますから、
実質は30リットル以下ですね。
容量の半ば以上を特大サドルバッグで稼いでます。

一方の伝統的なキャンプツーリングスタイルだと、
自分のオーストリッチ製サイドバッグ4つとフロントバッグで
容量は64リットルに及びます。
いろいろ問題は多い4サイドスタイルですが、
やはり容量という面では圧倒的ですね。

そこで、アピデュラの4点セットに
ちゃんとキャンプツーリング道具一式が収まるのか、
試してみました。
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ハンドルバーバッグは、
自己膨張式のマットだけでほぼ一杯。
マットの重量は502g。
もっと軽量でコンパクトなマットも持っていたのですが、
パンクしたり保温力が乏しかったりしたので、
写真のモンベル製150cmの物を選びました。
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さすがにサドルバッグには
ガンガン入ります。
テント本体、シュラフ、クッカー類、
レインウェア上下とシューズカバー、
そして輪行袋一式です。

軽量志向で装備を考える場合、
個々の重量をちゃんと測っておくことが欠かせません。
あらためて測ってみると……
テント本体907g
シュラフ599g
ジェットボイル551g
レインジャケット326g
レインパンツ242g
シューズカバー130g
輪行袋一式416g
シェラカップ49g
計3220g

でした。サドルバッグの荷物としては
ちょっと過大ですね。
スペース的にも、サドルバッグの最大容量に近いので、
もうちょっと削りたいとこですが……。
便利なジェットボイルを諦めて、もっと軽くて小さな
火器にするか……悩ましいところです。
レインウェアをケチるのは怖いですし。
また、上記のシュラフは夏用なので、
冬でも使えるタイプはもっとかさばります。
これも持ってるのですが、どこへいったか見つからず(汗)、
夏用シュラフでは、今の季節は夜を越えられませんが、
とりあえず容量検討のために夏用を入れてみました。
なお、サドルバッグも上面にドローコードがあるので、
そこへ荷物を搭載することも可能ですが、
荷物を外付けすると一気に「家出」みたいな
放浪スタイルになってしまうので、自分は好みません。
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フレームバッグの中身です。
長さ43cmのテントポールが
ぎりぎり収まってホッとしました。
このテントポールの収納がいつもネックになっていたのですが、
これがキレイに収まるだけで、フレームバッグの
価値はあると思います。
空いたスペースに、LEDランタンや水ボトル、
ポケッタブルなリュックなども収めることが出来ました。
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トップチューブはおまけのような
スペースなので、とりあえずモバイルバッテリーや
サプリ、お財布などを入れてみました。

こうして各バッグにキャンプツーリング道具を
入れてみると、とりあえずなんとか収まることが
分かりました。
しかし、慧眼の読者さんならお分かりのように、
割愛しているモノがふたつあります。

それは、食料と着替えです。
4サイドスタイルなら、ある程度の食料と着替えも入るのですが、
自分のバイクパッキングスタイルでは難しそう。

食料は、夜と翌朝の分を現地調達。
そのため、一時的に増える荷物を背負うため、
ポケッタブルなリュックが必要なのです。
着替えは無視するか(汗)、コインランドリー利用ですね。
ちなみに、洗濯中はレインウェアを着て過ごすんですよ(笑)。

調味料もなく、火器も実質は湯沸かし専門なので、
キャンプ生活をじっくり楽しむ、というレベルにはなりません。
つまり、キャンプツーリングとはいえ、
かなり都市依存型とならざるを得ないスタイルです。
実際のところ、何日分もの食料を持って走る意味は
国内ではありませんから、これでも大丈夫、でしょう。
自転車で滞在型のキャンプ生活を
送ることもないでしょうし。あくまで走行重視です。

こうしたキャンプツーリングの本当のメリットは、
気が向いたところでテントを張ったところで寝る、という
自由度が高くて持続性のある(費用が抑えられる)
旅ができることですが、これも現実は難しいです。

昔は、河原でもどこでも「ステルスキャンプ」ができましたが、
最近では通報されそうですし、行うほうも怖いです。
また、こうしたバッグやギアを揃えるだけで、
まともな宿に何泊も出来る費用がかかってるので、
実は費用面のメリットもありません。

結局、好きだからキャンプする、自由な雰囲気を味わうために
キャンプする、というところだと思います。
あえて不便なことをしてニヤけるという、
倒錯した趣味ですね(笑)。いいんです、趣味だから。

さて、自重8.5kgのCAAD12にバッグを装備し、
とりあえずのキャンプツーリング道具一式を積載した
総重量は……
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15,4kgです。
十分に、快適なツーリングが楽しめる
重量に収まっているのではないでしょうか。
ちなみに……
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5年くらい前に
編集させていただいたムック
「自転車と旅Vol,2」(実業之日本社)さんで
紹介した自分の4サイドキャンピングは、
総重量35kgです。
自転車も装備方法も荷物量もぜんぜん違いますが
(数日分の食料と着替え、十分な火器も含んでます)
目的は同じわけです。
しかし、ロードでのバイクパッキングスタイルとは、
実に20kgもの重量差があるわけです。
半分以下ですよ!
これだけ違いがあると、走りはもちろん、輪行も
格段に楽になるのは間違いありません。

ロードでのバイクパッキングスタイルが、
実際のところ、どんな旅を体験させてくれるのか?
軽いだけで実は不便でキャンプが楽しめないのか、
それとも、キャンプツーリングの敷居が下がって
あらたな可能性が広がるのか?

まだ春浅い今日この頃ですが、
近日中に、出かけてみたいなと思っております。
家人のお許しがいただければ(汗)。
by cyclotourist | 2016-03-26 12:36 | おしらせ | Comments(6)
Commented by トシ at 2016-03-26 22:19 x
キャンプツーリングも楽しそうですね~
実は自転車に乗り始めて芸風が定まっていなかった数年前、テントを括りつけて河原や湖畔でステルスキャンプを何度かしたことがあります(汗
例の学校でキャンプできるイベントとかあったら良いんですけどね~
Commented by cyclotourist at 2016-03-27 02:15
トシ様
コメントありがとうございます。
芸風って(笑)。こうしたバッグって、
トシさんのサーリーとかに一番似合いそうです。
例の学校でキャンプするのは夢ですね〜。
舞台サイクリング研究会一同として
申請してみますか!?
Commented by ばっきー at 2016-03-28 09:52 x
田村さん

なかなか興味がそそられる記事が!

自分も一時期、似たような事を考えた事があったのですが、結局、寝る場所探しが面倒そうで実現しませんでした。田村さんのその後の記事を期待してます。

自分も似たようなフレームバッグを北海道1200の時から使ってますが、スペース効率が良いので着替えが必要な600kmブルベでは必須装備ですね。

自分も最近、大きなサドルバッグ買いました。KS ultralight gearというと所のSaddle pack SP16っていうヤツです。同じようなスペックで175gです。

上記のサイトにメールして好みの色で作って貰ったのですが、笑っちゃうぐらい軽いです。でも防水はないし、取り付けもシンプルで使いこなしは難しいです。

ブルベではこのサイズのサドルバッグを使う事はないですが、長期休みが取れたら色々と荷物を詰めて走りに行きたいですね。
Commented by cyclotourist at 2016-03-28 17:39
ばっきー様
コメントありがとうございます。
お使いのサドルバッグ、驚くべき軽さですね!
Webを見ると1000デニール生地だとか。
それで175gはすごい……。
グルメで料理も上手なばっきー氏と
キャンプしたら食事が充実しそうなので(笑)、
ぜひご一緒したいです。
このスタイルは身軽なので、一泊でも
キャンプツーリングする気になるな〜と
思っております。
Commented by YUKI(棒隊長) at 2016-03-29 19:48 x
自分も先日大型サドルバックを入手したのですが、バッグの揺れ対策や荷物のパッキングであれこれ試行錯誤しています。オルトリーブ製はこのあたり気にせず使えるので、やっぱり優秀だなぁと改めて見直してみたり。

「アーマードパックを装着したバルキリー」というたとえ方イイですね(w そういわれるとカラーリングもどことなくそれっぽいような?
ツーリングレポート楽しみにしてます~。
Commented by cyclotourist at 2016-03-30 18:54
YUKI隊長様
コメントありがとうございます。
バッグが大きくなるほど、
フレームサイズや形状との相性が
出てきますよね。自分も試行中です。
バルキリーに乗ってるつもりで走れば、
アイドルに出会えるような
気がしないでもありません(汗)。
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