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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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初めてのSDA王滝100km【後編】

こんにちは、田村です。

キャンプ場で迎えた24日、ついに
SDA王滝100kmの当日です。
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起きたのは午前3時半!
まだ真っ暗でしたが、コーヒーを入れたり、
パスタを茹でたりするうちに、夜が明けてきました。
さすがに冷えましたが、天気はまずまずのようで
まずはひと安心。

レースのスタートは6時ですが、
なんでも4時半から自転車の整列(場所取り)が始まり、
上位を狙うなら、前のほうを確保するのが必須らしいです。
さすがにそんなに早く会場へ行く必要性は
感じなかったので、自分は5時近くまで
キャンプ場でゆっくりしました。
そして会場へ向けて出発。連泊するので、
テントなど一式は張ったまま置いていきます。

こんなキャンプで参戦するのは自分くらいだろうと
思ってましたが、朝方キャンプ場を見渡すと、
もう一方、王滝に出るらしい方が
テントを片付けていて、びっくりしました。
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さすがに下りは速く、
30分もかからず会場に到着。
時刻は5時半くらいでしたが、
もうずらりとMTBが並んでいました。
100kmクラスだけでも、700名近い参加者がいます。
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視界を圧するMTBの大群。
勢いがない、とよく言われるMTBシーンですが、
そんな風評を吹き飛ばすような迫力ある光景です。
さすがに気分が高まってきます。
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フルサスよりは、ハードテイルが多いみたい。
車輪は29インチが主流ですね、やっぱり。
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ファットバイクでの参加者もちらほら。すげ。
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ごく少数ですが、自分のような
スチールフレームのMTBも見かけました。
さて、スタート時刻まですることもないので、
ブラブラと人様の自転車を眺めたりしてると……。
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「弱虫ペダル」の渡辺航先生が!
思わず2ショット写真をお願いしちゃいました(照)。
「妻と子供が大好きなんですよ〜」と伝えたら、
「ありがとうございます」と、言ってくださいました。
ファンにとって神のようなお方です。
それにしても、精悍な表情とスタイルで、
アスリートのような印象でした。
しっかり「総北」ジャージなのがさすがです。
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ちなみに、先生の愛機はトレックで、
電動メカのようでした。
ヘルメットまで劇中仕様なのがすごい。
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スタートが迫り、着ていた
レインジャケットを脱ぎます。
けっこう寒いので、着てきて正解でした。
というか、着ないとキャンプ場からの下りに
耐えられないくらい、朝方は冷え込みました。
走り出せば汗ダラダラになるのは確実ですが、
念のために、レインジャケットとパンツは
サドルバッグに入れて携行することにしました。
そして、会場に神主さんが現れ、
参加者一同で御嶽山を拝み、
安全を祈るという儀式がありました。
その後、いよいよスタートです。
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さて、これが王滝のルートとプロフィール。
100km部門は赤い線です。
王滝の町外れから西へ向かい、
延々アップダウンを繰り返して三浦貯水池へ。
そこをぐるっと回り込んでから、
御嶽山の南麓を走破して戻ってくるという、
ワンウェイルートです。周回なしで、これだけ長いダートを
設定できるとは、すごい林道もあったものです。
100km部門ではチェックポイント(関門)が
三つあり、それぞれに制限時間があります。
まずは、35kmほど先のCP1を、4時間以内に
通過しなければなりません。
強烈に登る区間が続くCP1までが、
早くも運命の分かれ道だと予想されます。

スタートから林道に入るまでの数kmは先導車が引くパレード区間。
それが終わると、いよいよダートの始まりです。
序盤の路面はそれほど荒れてませんが、
参加者がばらけずギッシリ並ぶ状態なので、
そのペースでゆっくり進むことに。
タイムを狙う人は、やっぱり前からスタートしないと
話にならないですね。
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しばらく進むうちに、
だんだんとバラけてきます。
かなり後方からのスタートでしたので、
マイペースで走っていても、自然と
ほかの人を抜いていくことが多い状況に。少なくとも
抜かれるよりは気持ち的に楽なので、
やっぱり後ろからのスタートでよかった、と、
へたれの自分は思いました(汗)。
いずれにしても、ダートで足に負荷をかけると、
すぐに疲れすぎることを痛感しているので、
とにかく、淡々と進みます。時速なんて考えないで、
心拍数があまり無茶に上がらないように。
しかし、すぐに汗ダクダクです。
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ところどころで開けた斜面に出ると、
御嶽山がくっきりと見えます。
ちょっと雲が出てますが、予報に反して
上々の天気に恵まれました。
こんな風に写真を撮ってると、
あっという間に何人にも抜かれてしまうのですが(汗)。
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よくこんなところに道を通したなあと驚きます。
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普段は通行止めの林道ですから、
こうして思う存分に走れるのは貴重です。
標高がぐんぐん上がり、高い空に手が届きそう。
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日陰には、雪が残っている箇所も。
この季節、天候次第では
寒さに苦しめられそうな林道です。
しかし、時間の経過と走行距離の関係が、
ふだんのツーリングとはまるで異なります。
「一時間経ったのに、まだ10kmしか進んでない……」
とか、悲しいほど進みません。つまり、
まったく速度が出ないのです。ダートの登りなので
当たり前といえば当たり前ですが、
こんなんで本当に100km(実質は90km)も
走れるのかと前途不安に思いつつも、
一時間に一個はパワージェルを口にほおりこみます。
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御嶽山の姿と、
連なる山塊が本当に見事です。
あそこで多くの犠牲があったと思うと
胸が痛みますが、いまの自分は走るのみです。
写真撮るヒマがあったら、もっと走れという
話ですが(汗)。
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ほぼ9時にCP1に到着。
制限時間に対して1時間の貯金ができ、
ほっとします。ようやく、完走が現実ものとして
考えられるようになります。
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CPでは給水所や
トイレが設けられています。
ありがたいですね。
ちょっと離れたところで一服しちゃったのは
内緒です(汗)。どうしても吸いたくなっちゃうんですよね……。
それで失った時間は、走りでは絶対に取り戻せないので、
本当はレースでやっちゃダメなんですが(当たり前)、
自分は安全に完走するのが唯一の目標なので、
一服することで心にゆとりが生まれる効果は大きい、
とか、自分自身に言い訳をしつつ……。
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5分ほどでCP1を後にします。
すると、ほどなくして三浦貯水池が
眼下に現れました。
人造湖とはいえ、神秘的な光景です。
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CP1以降は下りも断続的に現れ、
道は次第に貯水池まで降りていきます。
貯水池に沿った4、5kmの区間は
貴重な平地で路面も整ってます。
しかし、前日の説明で、ここで稼がないと
CP2に間に合わないこともある、と聞いていたので、
それなりにせっせと走ります。
できるなら、貯金は削りたくないですからね。
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林道が分岐するところには、
赤い矢印が設置されており、
迷う心配はありません。ルートじゃないほうの
林道へ引っ込み、用を足しつつまた一服(汗)。
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約64km地点のCP2です。
通過は11時半くらい。
制限時間に対しての余裕は
1時間半に増えました。
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ここではハイドレーションに給水しました。
やっぱりハイドレーションは便利で、ボトルの水は
ほとんど飲まなくなりました。というか、
路面が荒れていると、走りながらボトルを出し入れする
余裕がありません。
しかし、ハイドレーションは水の残量が
分からないので、ちょっと不安ですね。
背負う重さを減らしたいので、あんまり大量に
水を入れたくもないですし、悩ましいところです。
結局、スタート前に1.5リットルくらい、このCP2で
1リットルくらい給水したでしょうか。
あと、CPではパワーバーが用意されており、
ありがたくいただきました。
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CP2のスタッフが撮ってくれました。
ここまでくると、過半の距離を走ったので
安心感も生まれますが、足はかなり削られてます。
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CP2の先で、おそろしく
路面が荒れた区間が登場。
しばらくは懸命に乗車してましたが、
前走者のタイヤにはすったりして
バランスを崩し、足を着く始末。
屈辱の押しがなんどか入りました。
すいすい乗っていく人もいましたので、
己の未熟さを痛感しました。
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あちこちにある湧水やせせらぎには、
丁寧にも「天然エイド」の案内が(笑)。
さいわい利用せずに済みました。
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最後の関門、CP3に着いたのは
13時少し前。距離は約76kmです。
もういい加減終わってくれと思いつつ、
もしかしたら、7時間台でゴールできるかもと、
少し欲が生まれてきます。

中盤以降、必然的に下り区間が多くなってくるので、
脚力的には楽なのですが、ガチガチに緊張して
びびりながら下っているので、肩が凝ってきます。
しかも、登りでいったんは抜いた方に、
ほぼ必ず、次の下りで抜かれます。
他の人と自分のスピード感が、下りでは
だいぶ違うみたいです。つまり、自分がへた過ぎて、
せっかくの下りでぜんぜん時間を
稼げないのです(泣)。
もちろん、無理して転ぶよりは、遅いほうが
何倍もマシです。フルサスとかディスクブレーキなら、
もう少し早く下れるのかも知れませんが、
技術をどうにかしたいものです。
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どうにかゴール。
完走時間は7時間58分でした。
自分としては望外の好タイムですが、
トップ選手たちは5時間を切るタイムで
ゴールしたみたいです。恐るべし……。
しかし、まがりなりにも「7時間台」といえる
記録なので、うれしいです。実質は8時間ですが(笑)。
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晴天でしたが、濡れた路面も多く、
すっかり泥だけになった我が愛機です。
まるで掘り出したばかりのイモみたい。
なにはともあれ、パンクひとつせずに
走りきってくれたアンカー号に感謝です。
そして、組み立てとメンテを一手に担っていただいた
ベロクラフトの大槻さんに大感謝です。
スチール、Vブレーキ、26インチという
ロースペックのMTBでしたが、十分に
王滝を走りきることができました。
まあ、これでもう少し速ければ自慢にも
なるんですが、それは致し方ありません。
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スタート地点の会場に戻り、
完走賞をいただきました。
総合順位は堂々の(笑)、359位。
真ん中より少し下、ですね。
無事に完走でき、心底ほっとしました。
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王滝の町にある、その名も
「王滝食堂」で、猪豚肉そば、なるものを
いただきました。フツーの豚肉より、
歯ごたえが強い印象ですね。
塩気のある汁が、このうえなく心地よかったです。
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近くのお店で、木曽の銘酒
「七笑」の小ビンを購入。
ハイドレーションバッグに無理矢理突っ込んで、
キャンプ場をめざします。
そう、まだあと10kmほども登るのです(泣)。
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休み休み、昨日の倍くらいの
時間をかけてキャンプ場に到着。
ひとり寂しくも楽しい祝宴を開いて、
早々に眠りについたのでした。

こうして、僕の王滝初挑戦は
無事に終わりました。
やっぱりレースは厳しいですし、
コースも険しいものでした。
自分のタイムがタイムなので、
あまり威張れたもんではありませんが、
少し自分と自分のMTBに自信が
持てるようになった気がします。
恐れていた痛風の発作が出なかったのも
幸いでした(笑)。

しかし、また走るか、と言われると
今は返答に悩んでしまいますね。
もし、体力か機材のどちらかが進化して、
少しでもタイムが縮められそうな
めどが立ったら、また走ってみたいな、とは思います。
レース中だけでもタバコを吸うのを止めれば、
あと30分はタイムを短縮できそうですが、
それができないのが自分の情けないところ、です(汗)。

翌日は、さすがに寄り道をする気力もなく、
木曽福島駅に直行し、とっとと輪行で帰宅しました。
なにはともあれ、MTBの楽しさもシンドさも、
たっぷり味わうことができた
SDA王滝でした。
by cyclotourist | 2015-05-28 15:45 | おしらせ | Comments(15)
Commented by たかはし at 2015-05-28 17:25 x
王滝完走、おめでとうございます。
ガレた登りの後の最後の劇坂に言及が無いのは
最後まで余裕だった証拠でしょうか(笑
ちなみに景色、コース共に5月は楽しく無いです。
5月に比べ、9月の景色は段違いに良いです!?
コースも、ユルユル登って、ガツンと下る! で、楽しいです。
是非、9月もご検討ください(笑

終わった後、キャンプ場まで登ったのは、
常人のすることでは無いですね。脱帽です。
お疲れさまでした〜。
Commented by スノーレオパード at 2015-05-28 17:50 x
お疲れ様でした。
田村さんのTOEIで走れるのなら、私のTOEIでも走れるはずですが、私にとっては体力と若さがありません。

話しは変わりますが、遅まきながら、先ほど「頭脳で走る…」を買いました。
サイクリング部の教科書にしようかな。
Commented by スノーレオパード at 2015-05-28 17:57 x
TOEIじゃなかったですね。TOEI見たのは、本の写真でした。本のそばのお銚子のせいです。失礼しました。
Commented by taki at 2015-05-28 19:23 x
完走おめでとうございます。ブルベと同様、何度か参加していると想定外にも出くわしますのでご興味が続くようでしたら9月も、是非。
Commented by ただ at 2015-05-28 21:02 x
初めまして。いつもブログを拝見している者です。
王滝完走おめでとうございます。
僕も今回のsdaに参加しました。
パレード区間で田村さんに抜かれました・・・
その後ついていけず・・・
早いですね。
ゴール後に田村さんのバイクを見ました。
いいバイクですね。
ところで9月のsda王滝に参加しませんか?
今度は追いつきたいと思ってます。
Commented by 輪太郎 at 2015-05-28 22:08 x
素晴らしいですね。真ん中ぐらいで完走できるなんて、すごいです。やっぱり、憧れの編集長ですね。自分はとても出る実力はないので、羨ましいです。
Commented by cyclotourist at 2015-05-28 22:18
たかはし様
コメントありがとうございます。
走りながらも、貴兄にいろいろ
話を聞いておけばよかったと、
後悔してました(笑)。しかし、
余裕なんてないですよ。
9月だと、あのあたりは紅葉が
始まってるのでしょうか。
「良い」と言われると、
走りたくなりますね〜。

スノーレオパード様
コメントありがとうございます。
ほんと、MTBもトーエイなら
カッコいいですよね〜。
ご購読、ありがとうございます。

taki様
コメントありがとうございます。
なんとか完走できました。
たぶん、今回は運が良かったのでしょうね。
いつか、MTBでもご一緒させてください。

ただ様
コメントありがとうございます。
ほんと、あれだけMTBがたくさん
走ってるのは壮観ですね。
自分のMTB、性能はともかく、
ネオコットの独特な曲線美が
気に入ってます。またご一緒しましょう。

輪太郎様
コメントありがとうございます。
僕の実力なんて本当にしょぼいものです。
出るのは、時間の都合さえつけば
誰でもできますから。
ぜひ、輪太郎さんも王滝を
走ってみてください。MTB乗りなら
一度は体験してみる
価値があるのでは、と思いました。
Commented by 北山 at 2015-05-30 06:57 x
完走お疲れ様でした。
田村さんの脚力からして完走間違いなしと
思っておりましたが、やはり7時間台でしたか。
王滝の景色如何だったでしょうか。
王滝戦士の友人たちもこの景色に
魅了されていつも通ってるみたいです。
またMTBでもご一緒できるとうれしいです。
Commented by cyclotourist at 2015-05-30 23:59
北山様
コメントありがとうございます。
王滝の林道群、見応えも走り応えも
十分すぎるほどでした。
いつか、共にパーティーを組んで(?)
攻略したいですね。
Commented by ルックルック at 2015-06-07 00:13 x
SDA王滝、お疲れ様でした。
Vブレーキで完走とはすごいです(驚)
暫くSDA王滝に参戦してませんが、記事を読んで懐かしい気分になりました。
ありがとうございました!
Commented by cyclotourist at 2015-06-07 23:22
ルックルック様
コメントありがとうございます。
自分のスピード域では、Vブレーキで
十分な気がしましたが、オイルディスクなら
もっと楽なのかも…とも思いました。
いつか、自分も王滝が懐かしい、と
思えるようになりたいものです。
Commented by dvlockzent at 2015-06-18 14:44
楽しく読ませてもらいました。来年、参加したいんですが土曜の集合時間は早いんでしょうか?
Commented by renard at 2015-07-31 07:50 x
フルリジット、王滝、MTBで検索で拝見させて頂きました。
王滝完走おめでとうございます、楽しく拝見させて頂きました。
Specialized HR A1FSの初心者モデルに乗ってます。
病気療養中のうちにRSTのサス問題でリジットに変えざるえなくなり、かといってMTBの楽しみがなくなるのも寂しいなと思い、王滝をフルリジットで走っている方はどんな装備なのかなと思い検索しました。
とても参考になりました。
しかし自転車の進化は速すぎですね〜。
単純に買い替えた方が安くすみそうです…。(^◇^;
Commented by cyclotourist at 2015-08-02 08:34
renard様
コメントありがとうございます。
さすがに自分はフルリジットで走る勇気はなく、
フロントにサスを装着しました。
もし快適に走るなら、やっぱり
新しいモデルのほうが有利なんでしょうね。
でも、ソコソコのMTBでも、
ソコソコがんばれば完走できると思います。
Commented by イルポタリッシモ at 2017-01-15 16:49 x
初めまして・・・今更ですがブログ拝見してびっくり、天然エイドステーションの写真に私がバッチリと写っているではないですか・・・ 撮影ありがとうございます!(笑)また王滝でこのジャージ見かけたら声かけてやってください!!(^-^)
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