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シクロツーリスト&ランドヌールときどき模型の製作日記

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東北1000km

こんにちは、田村です。

すっかりご無沙汰してしまいました。
みなさんお変わりありませんでしょうか。

ここ半月ばかり、近日発売の
『ランドヌールVol.4』の製作が佳境を
迎えておりまして……。
この間の私的トピックスといえば、
やはり「BRM913宮城1000km」を
走ってきたことでしょうか。
ランドヌール宮城さん主催のブルベです。
1000kmと名に付くくらいですから、
1000km走るブルベなのです。

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ルートはこんな感じ。
山形県の寒河江をスタートし、
仙台→松島→一関→花巻→遠野→釜石→
宮古→久慈→五戸→十和田→弘前→大館→
秋田→由利本庄→遊佐→大石田→寒河江……と
青森北部をのぞく北東北の全域を
周遊するかのようなルートです。

制限時間は75時間。
ほぼ三日で1000km走るのです。
十日間くらいは欲しい内容ですね。
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13日21時、寒河江をスタートしていく
ランドヌールたち。
ア・バオア・クーで最終決戦してるような
ビーム飛び交うシーンですが、夜スタートのブルベは
参加者の灯火類が幻想的な光景を生み出します。

「1000km走るぞ!」とか、とても
現実的には考えられませんでしたので、
まずは宿をとった宮古を目標として
走り出しました。それだって360kmほども先です。
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ついに、ハブダイナモ化した
トーエイ号の真価を発揮させる時です。
重量や走りはちょっと重くなりましたが、
電池の心配が要らないのは助かります。
こうした何度も夜を越えざるを得ない
シーンでは絶大な安心感があります。
テールライトもハブダイナモで点灯できるよう
改装してもらってますので、
無限に夜を走り続けることができます……。
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むろん、人間は休憩が必要です。
朝スタートのブルベは、夜を迎えるまでに
参加者がばらばらに離れてしまいますが、
今回は夜スタートなので、大勢の方と相前後して
夜間走行できるのが新鮮でした。
ただし、はじめから眠いというシンドさもありますし、
せっかくの松島など絶景がまるで
わからないという空しさもありますが(汗)。

松島からは、内陸部を花巻まで北上します。
明けない夜はないので、そのうち明るくなりました。
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N女史としばしご一緒。
こんなブルベによく出ますね〜と、お互いに
なかば呆れながらのサイクリングです。

花巻からは、JR釜石線に沿って東へ。
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「めがね橋」です。迫力は旧信越本線のめがね橋が上ですが、
こちらのほうが優美ですね。
思わず持って帰りたくなります。
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ブルベの大先輩、
ヒロセのスポルティーフを駆るIさんです。
グーワタナベ製の前後バッグがすてきです。
我がトーエイ号に勝るとも劣らないカッコ良さと
言えましょう!
ツーリング車はブルベでは少数派なので、
思わず親しみを覚えてしまいます。
Iさんは迷惑かもしれませんが(汗)。
釜石までの爽快なダウンヒルを
共に味わいました。
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Iさんに撮っていただきました。
ありがとうございます!
自転車に乗ってると、短足なのが
意外とわからない(?)ものですね(笑)。
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いまだ列車の音が聞こえない
三陸鉄道の釜石駅。JR駅の隅に隠れたような
小さな駅舎ですが、カフェやグッズ販売で
しっかり営業中です。
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どうもこの手のアイテムを
見過ごすことができません。
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釜石〜久慈の間は
震災で壊滅的な被害をうけた街が続きます。
昨年の夏にも訪れた地域ですが、
まるで光景が変っておらず、胸を打たれます。
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復旧計画すら立ってない
JR山田線の津軽石駅。
ちなみに、ハンドメイドフレーム工房
エンメ・アッカさんの最寄り駅です。
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宮古のホテル(古窯)では、自転車を
屋内に入れてくれました。
日暮れ頃に到着し、しばし仮眠。
深夜に再スタートしました。

しかし、明け方には眠くなってしまい、
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青森県に入る頃には意識もうろう。
やはり夜スタートは体のリズムが狂いますね。
宮古は仮眠場所としては手前過ぎたので、
結局二晩連続で走り通しのような状態。
五戸のPCに間に合うか微妙になってきたし、
DNFでいいや、もうそこらへんで寝ちまおう、と
覚悟を決めた時……
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Iさんと再会。
お話ししているうちに眠気が覚め、
しかも五戸のPCまで引いていただき、
からくも走行を続けることができました。
まさにブルベの仏様と拝みたくなりました。
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東北屈指の景勝地、奥入瀬渓流です。
渓流はいいですね。雨天でも絵になります。
この頃から雨が強くなり、
いよいよ台風が近づいているなあと思わされました。
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雨天装備で十和田湖の北外輪山へ。
写真を撮っていただいたHさんと、
のんびり登ります。ペースを上げなければ、
汗もかかないので雨具着用でも耐えられます。

かなり勉強代を払ってたどりついた
モンベルのゴアサイクルジャケット+ストレッチパンツですが、
さすがに優秀です。ただし、同社の防水グローブはダメですね。
すぐに浸水してしまい、かえって指がふやけました。

結局、ゴールまで400km以上も
雨具を着っぱなしになるとは、この時は
思いもしませんでした……。
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弘前へ向かう下りでは、
ますます雨が強まって川も増水。
この先、大丈夫なんだろうかと不安が募ります。
マッドガード付きのツーリング車で
本当によかったです。RSA社のバッグも優秀で、
生地の防水性によって浸水は最小限でした。

弘前で三度めの夜を迎え、
10時間のナイトランで秋田へ。
結局、宿は宮古しか取らなかったので、
20年ぶりのステーションビバークも体験。
眠ければ眠り、疲れたら食べ、飽きたら歌う。
これがランドネと言うものでしょうか。
スタートから三日めにもなると
ほとんど浮浪者のようでもあります(汗)。

南下を続け、山形県に入ってしばらくすると、
ついに台風につかりました。
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遊佐では、自転車が吹き飛ばされるほどの
暴風を体験。地面に伏せていても、
自転車ごと飛ばされそうなありさま。
さすがに走れるわけもなく、風雨が弱まるまで
物陰に隠れておりました。
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濡れた靴下とシューズが不快なので、
コンビニで新しい靴下を買い、
ビニール袋越しにシューズを履きました。
今になって写真を見ると
なんとも悲惨なありさまですが、
その場では「乾いた靴下は気持ちいいなあ」と
幸福感でいっぱいでした。

ついに四度目の夜を迎えた頃、
ようやく寒河江にゴールいたしました。
所要71時間44分でした。
なんだかいろんなことがありすぎて、
いまだに夢の中のできごとだったような
気がする1000kmブルベでした。

しかし、70時間も経過すると、
やっぱり、アレがアレに見えてきちゃったりするんですね。
先達のお話ではそうした現象があるとは
うかがっておりましたが、
まさか自分が体験することになろうとは……。

最後になりましたが、
各PCで励ましていただいたスタッフのみなさま、
道中をご一緒したみなさまに
心から感謝いたします。

来る『ランドヌールVol.4』では、また違った
角度から書いたリポートを掲載いたしますので、
お読みいただければと思います。

とはいえ、僕のリポートなどはオマケのようなもので、
『ランドヌールVol.4』には
強烈かつ実践的なノウハウに満ちた
数々のブルベリポートを掲載いたします。
ファストラン派もランドネ派も
血湧き肉踊るリポートの数々です。
どうぞご期待ください!

【一昨日のひびき出版】
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デザイン事務所に出張して
校了作業真っ最中のようす。
おなじみ(?)田中女史と奇特男子です。
独立して「ひびき出版」となりましたが、
お手伝いいただいてる編集メンバーは
同じでございます。
あともう少しで完成です!
by cyclotourist | 2013-09-26 16:54 | おしらせ | Comments(9)
Commented by 輪太郎 at 2013-09-26 17:49 x
すごい、本当にすごいですね。敬服します。足元にも及びませんが、8月半ばより、70,100,110,110とサイクリングのキロ数を稼ぎました。来週、いよいよ200キロチャレンジします。しょぼい体ですが、編集長のがんばりに負けないように、頑張ります。
Commented by こじま at 2013-09-26 19:29 x
二日前車で高速を使って半日で宮古から自宅まで1080キロ走行するだけでもぐったりしました。どんどんタフになって行きますね。台風通過の向かい風の中完走するとは、ビックリです。
Commented by 竜胆急行 at 2013-09-26 21:18 x
お疲れ様でした!あんど、お疲れ様です!
1000kmは私も走りたいんですが、いかんせんサラリーマンには
制約が多すぎる…(涙
いずれ機会がきたら あるいは定年迎えてフリーになったら… と
気長にチャンス待つことにします^^;;

一方の出版峠も佳境のようですね
ますます内容の濃いレポートが見られると思うと楽しみです
こちらも頑張ってください!
Commented by miki at 2013-09-26 23:04 x
初めてコメント投稿します。覚えていらっしゃらないでしょうが、今年3月千葉200の千倉あたりで後ろを走らせていただきありがとうございました(笑)

千キロはいつか挑戦してみたいですが極限の眠さなんでしょうね。
完走お疲れ様でした(^_^)v
アレとは標識が子供に見えるのですかね?
Commented by シン3 at 2013-09-27 07:37 x
お疲れさまでした!
完走されましたね。ボクは、1000kmの勲章はSRとは比較できない、大きなモノだと思ってます。

新刊のランドヌールにも載るのですね。楽しみにしてます。
Commented by Trinity@tri1021 at 2013-09-27 09:16 x
お疲れ様でした。
スタートでお見かけしたのですがすぐ見失ってしまい
ご挨拶が適わなかったのでゴールでご挨拶できて良かったです。
他の方のレポート等も拝読して、自分自身の経験と照らし合わせてみると、進行具合でかなりコンディションに違いがあったのだなあと。
台風接近という事情もあったのでしょうけれど、改めて1,000kmの長丁場ぶりが伺えて興味深いです。
Commented by cyclotourist at 2013-09-27 16:50
輪太郎様
コメントありがとうございます。
いよいよ200kmですか! そちらも涼しくなった頃と
思いますので、気持ちよいサイクリングが
できるとよいですね。

こじま様
後半100kmは強い追い風でした。
そうでなければ完走は無理でしたね〜。

竜胆急行様
コメントありがとうございます。
定年などとおっしゃらず、来年はぜひ!
SR600KNを走ってみたい今日この頃です。

miki様
コメントありがとうございます。
僕の場合は子供さんは見えませんでしたが、
女の人の声とか?(笑)寝不足はよくないですね。

シン3様
コメントありがとうございます。
1000kmは、非日常をとおりこして
生活になっちゃいますね。
でも、来年も一回くらいは走ってみたいなあと
思います。すでにシンドさを忘れてるので(笑)。

Trinity様
コメントありがとうございます。
ゴール地点ではお待たせしてしまい恐縮でした。
元気なお姿を拝見でき、うれしくなりました。
Commented by Forest at 2013-09-27 21:00 x
おつかれさまでした。
私も参加しておりまして、なんとかゴールする事ができました。
三陸のアップダウンと台風が接近は、皆さんDNFの判断を悩ますブルベになったようです。
ランドヌール誌は毎回楽しく拝読しています。ロングライドというチョット違った視点からの自転車雑誌は同人誌のようであり、情報誌のようであり、別世界の出来事のようであって実に興味深い誌面だと感じています。

Commented by 楊 志宏(ヨウ シコウ) at 2013-09-27 22:46 x
田村さん こんにちは!

楊です、ツーリング自転車が大好きなので、自転車雑誌をいろいろ買いました。その中から、田村さんの写真と愛車もいろいろ拝見いたしました。田村さんの生活スタイル、仕事スタイルが大好きです。機会があればぜひ一緒に出発して、自転車で日本列島、中国のチベットなどを遊歴してほしい!^^
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