こんにちは、田村です。
先の日曜日は、AJ千葉さん主催のブルベ、
「BRM317千葉200km(館山)」に参加させて
いただき、なんとか完走してきました。
袖ヶ浦をスタートして、
いくつもの林道を結んで南下、
海をチラ見せさせていただきながら館山へ。
そこで一転して北上、袖ヶ浦を目指すという
凝ったコースです。
特に前半の林道群は珠玉の組み合わせで、
クルマが少なく野趣あふれるすばらしい道の連続。
天候にも恵まれ、1、2月の修行めいた寒いブルベが
うそのような楽しい一日でした。
しかし……。
反省と発見の多いブルベでございました。
20回くらいブルベに参加してきて、
「油断」という、もっとも手強い敵が
自分の中にいたのでございます……。
Hカメラマンのクルマで袖ヶ浦へ。
川崎駅で拾ってもらったのですが、
アクアラインのおかげで鉄道より圧倒的に早い。
連日の飲み会を若干悔やみながら、
高級外車に揺られてスタート地点着。
今回の主目的は、Mさんというライターさんの
ブルベ初体験に同行することでした。
残念ながら(?)、オジさんです。
そのリポートは次号の『ランドヌール』に
ご期待いただくとして……。
Hカメラマン、新車のヴォーグを
さっそくブルベ投入です。
浮き浮きした表情が憎い。
フォーク横のライト、トリプルボトルなど、
僕のマキノ号による経験を遺憾なく
パクっているところが、また憎いです。
さて、こっちもエッジ800Jの電源を入れ、仕事もしないで
ルートラボで作ったコースデータを読み込ませます。
……コースデータが入ってない。
前日の奥武蔵ツーリングでは、等高線が出るTOPOという
地図データを800JのSDスロットに入れていたのですが、
このブルベでは等高線は必要ないだろうということで、
標準付属の地図、シティナビゲーターに戻していたのです。
つまり、コースデータはTOPOの
SDカードに入れていたのです。
本体のメモリにコースデータを入れておけばよかったのですが、
SDカードのほうが空き容量が多かったので……。
なにも考えず、地図データのSDカードを
入れ替えてしまったわけです。
とはいえ、当然ながらキューシートはあります。
一部の林道は過去にも走ったことがあるので、
なんとなく方向感覚くらい残ってる……ことを期待して
走り出します。
ちなみに、Hカメラマンの800J(いつのまにか買ってるし)には
僕が作ったコースデータが入ってるのですが、
彼の後ろについて走るわけにはいきませんでしょ、やっぱり。
20kmも走らないうちに、
コースは林道へ。
ちいさなアップダウンが続きますが、
クルマと右左折が少ないので気持ちよく走れます。
「いや〜、やっぱ楽ですね」
ぐいぐい走るH氏。
GPSが二基も付いてるし。
お知り合いのSi自転車商会さん(?)と
談笑するH氏。余裕かまし過ぎ。
H氏とつかず離れず走っていくと、
前方に自転車を押して歩く参加者が。
声をかけると、『ランドヌール』にも登場していただいた
バイクフライデー乗りの方でした。
「パンクが連続してチューブがなくなって……」
さすがに451サイズのチューブは持ってないですが、
パッチを持っていたので直して差し上げることに。
めずらしく良いこと(当たり前のことですが)をしてる僕です。
というか、前回のブルベでは
僕がひと様の工具をお借りしたんだっけ。
ブルベはノーサポートが原則ですが、
参加者同士の協力は奨励されています。
高くはないけれど、思いのほか深い
房総の山なみ。ときおり広がる眺望に疲れが癒されます。
ほどなくしてなんとかH氏に追いつき、
ここから天津林道で海沿いまで下っていきます。
鴨川シーワールドを左手に見て疾走
……できるのは、追い風だから(旗を見て!)。
鴨川が舞台のちょっと残念なアニメを思い出しながら、
先をめざします。
鴨川の街でなにか食べたり、
あの薛さんのお店に寄ろうかなと思ってましたが、
予想より時間が押してしまい、やはりコンビニ弁当。
グルメや寄り道を楽しむには、
僕にとって少々ハードなコースでした。
束の間の平坦区間、フラワーラインを快走。
こんな道は、妙齢の女性と走りたいものですが、
仕事以外でそんな経験はなく、
不甲斐ない人生だなあと振り返ったり、この先の
展望のなさを憂いたり嘆いたり……。
平坦な道は脳内で会話が始まるのできらいです。
考えたりする余裕がない登りや下りのほうが、
無心になれるから好きなのです。
まあでも、キューシートだけでも問題なく
走れるものだなあと再確認しつつ、115km地点のPC3へ。
コンビニで一服しつつ、
後半のキューシートに入れ替えようとすると……
……二枚目がない。
使っている自作のキューシートホルダーは
A6サイズとコンパクトなので、いつも何分割化して
キューシートをプリントしているのですが、二枚目を
家か会社に忘れてしまったようです……。
コースデータもない。キューシートもない。
これでは単独走は不可能。
「うわあ、やっちまった」と慌てていると……。
「予備がありますから、差し上げますよ」
と、ケルビムにお乗りの紳士に
キュシートを頂戴しました。
本当にありがとうございます。
この場で恐縮ですが、あらためて深くお礼申し上げます。
助けたり、助けられたり。
こんなところもブルベの魅力なんだなあと
心に染み入りつつ、自分の至らなさを
深く反省した次第。
H氏と後になり、先になりながら進んで行くと、
Si自転車商会さんが停車中。
見ると、スポークが折れてしまったので
DNFするとのこと。
スポーク本数が少ない完組ホイールは、
一本折れると激しく振れてしまい、乗車と修復が
困難になることも多いみたいです。
そこで、持っていた輪行袋をお渡ししました。
今回のブルベでは、いろんなことが起こるなあと
思っていたら、まだ続きがありました。
最後の登りを終え、快調に下っていると、
メインのライト(ドゥーサンA2)が沈黙。
あれ、充電が足りなかったのかな……。
サブを点灯させつつ走り、ほどなくして現れた
コンビニで停車。新しい電池を買うとともに、交換。
……点かないし。
よく見ると、電池との
接点が折れてました。下りの振動でしょうか?
なにはともあれ、200kmでも二灯装備していて
助かりました。
時々「明るいうちに帰れるさ」と思い込んで
一灯だけで走ったこともあるのですが、
いま思うと事無きを得たのは運がよかっただけですね。
そんなこんなで、たっぷり2時間は
夜間走行をしてゴール。所要時間はなんと12時間10分。
我ながら遅いと思うけれど、これまでになく
いろんな出来事があり、よい天候と道に恵まれ、
充実したブルベでした。
AJ千葉のみなさんには、あらためてお礼申し上げます。
そして、一緒に走っていただいたみなさん、
ありがとうございました。
なにはともあれ、油断大敵です。
二晩連続の飲み会
↓
寝不足
↓
準備不足
という、振り返ってみれば明らかな
失敗の連鎖。大いに反省しております。
ブルベに参加される際は、
どうか計画と用意を周到になさってください。
「お前が言うな」と怒られそうですが……。
追伸
サインを求められるHカメラマン。
たしかに、その急激なハマりっぷりは
すごいけれど……。